第2回たたらサミット(1998年・於:産業技術記念館)−終了−



(日刀保たたら操業:1978.12.3天野武弘撮影)

 日本には古来より、砂鉄から良質の鉄を作る「たたら製鉄」の技術が伝わっていました。最近、このたたら製鉄に興味を持つだけでなく、自分たちで「小だたら」の実験を試みる人が増えています。この理由の一つは「鉄はかんたんにできる」というおもしろさです。しかし、うまく鉄がまとまって作れない、また、鉄はできたけれど、本当に使える鉄なのか、さらに、小だたらで鋳鉄(ズク)は作れるのかなど、<たたらで遊ぶ>ための問題、疑問点は数多くあります。
 そこで、さまざまな方の経験を発表しあい、問題を論議し解決を探っていくために、一昨年(1996年)12月14日〜15日に第1回「たたらサミット」を開催しました。140名以上の参加者を得て,大学、研究機関、小・中・高等学校、市民グループなどの枠を取り払い大いに議論し、盛り上がりました。また「鉄の技」を本職とする方々からも有益なアドバイス、ご協力をいただき進めて参りました。
 その後,各地で独自にたたらをやっている方々の情報を得て参りました。そこで,第2回の「たたらサミット」開催を名古屋市で下記要領にて行います。基調講演に続いて、こうやったらうまくいった「おらがたたら自慢」や、ここのところで困っているなどの事例報告と、実際に小だたらの公開実験などを行います。皆様の積極的なご参加をお願い致します。

主催:名古屋大学たたら同好会、東京工業大学ナイフクラブ、黒鉄会
協賛:日本鉄鋼協会,日本金属学会,コンパス社


1.日時:1998年11月21日(土)、22日(日)−終了−
2.場所:産業技術記念館

(名古屋市西区則武新町4-1-35 Tel:052-551-6111)
(名古屋市地下鉄亀島駅下車徒歩10分,名鉄栄生駅下車徒歩3分)


3.プログラム

11月21日(土) 大ホールにおいて

9:30〜 9:35 開会の挨拶 朝吹美恵子
9:35〜10:30 基調講演1
         木原明(日刀保たたら村下、島根県横田町)
         「たたら製鉄と玉鋼」
10:35〜11:30 基調講演2
          白鷹幸伯(鍛冶師、愛媛県松山市)
          「鉄 千年のいのちー古代釘から現代まで」
11:35〜12:30  基調講演3
          大野兼正(刀匠、岐阜県関市)
          「私のたたら製鉄のあゆみ」
  (昼食)
13:30〜15:00 事例発表(岡田、伊藤、森川)
   (休憩)
15:30〜16:30 事例発表(中川、白井)
16:30〜17:00 講演 永田和宏(東工大教授) 
           「たたら製鉄の原理」
17:00〜17:45 総合討論
17:45〜17:50 閉会の挨拶 黒田光太郎
18:00〜20:00 懇親会

11月22日(日)産業技術記念館・動力庭にて
11:00〜17:00 たたら操業実験(5基の小だたら炉の同時進行)
日本金属学会主催の「面白いぞ材料は!-きみだって鉄をつくれる」に合流


事例発表者

岡田光紀(高知県中村市) 「四万十川の砂鉄を吹く」
伊藤重光(甲府市刀鍛冶)  「小だたらによる銑造り」
森川仁久郎(能登黒鉄会)  「能登のたたら吹き」
中川 淳(釜石市)   「中学校でのたたら実験」
白井康裕(島根県吉田村) 「たたら製鉄よろよろ歩き」


パネル展示とケラ,ナイフ・包丁等出品

こんな風にたたらをやった!というパネルポスター展示を行います。また、ナイフや包丁等ケラから造った製品の展示も行います。是非、応募して下さい。


参加定員:250名
参加費:2,000円 (懇親会参加者は別途5,000円)


参加方法:下記連絡先に照会下さい。申し込みは11月16日締め切り。(終了)

連絡先

永田和宏

  東京工業大学工学部金属工学科
〒152-8552 東京都目黒区大岡山2-12-1            

黒田光太郎

名古屋大学工学研究科材料機能工学専攻
〒464-8603 名古屋市千種区不老町


Update:1998/10/18

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