予備タンク&自動コックについて

 

 最初にオートバイを買った時にはまず、ガス欠にならないよう取り扱いを覚えましょう。
オートバイにガソリンをいつ入れたらいいのかがキチンと把握出来ていなければ、快適なバイクライフは望めません。

燃料計が装備されているバイクならば、メーターを見れば残量の把握は簡単ですが・・・・・・・・・
装備されていないバイクもまだまだ多くあります。

予備タンクってどこにあるの?

ガソリンタンクの中はこうなっている

メインと予備(リザーブ)の二つのタンクがある訳ではありません。ガソリンタンク自体は通常一つです。
普段はメインの方で走っていて、ガソリン残量が少なくなってくると一度ガス欠症状が発生します。
そうしたら予備(リザーブ)の方にコックを切り替えてやればガソリンスタンドに行くまでの距離を走ることが可能です。

図の通り、メインと予備(リザーブ)の違いはガソリンの格納場所ではなく、ガソリンの取り出し口の高さのみです。
メインの方の取り出し口はタンクの底から少し上の方にあるので、ガソリンの液面がその部分より下がった場合は燃料を取り出すことが出来ずにガス欠状態になります。
しかし、実際にはガソリンはまだ底のほうに残っているので、コックを予備(リザーブ)に切り替えると残りのガソリンを取り出すことが可能になります。

ガソリンタンクの中が錆びていたり水分が混入すると・・・・・

それらの異物はガソリンの比重よりも大抵は重いため、タンクの底の方に沈殿します。
異物が燃料系に混入するトラブルは、燃料コックが予備(リザーブ)の時の方が発生しやすい傾向があります。
これはメインの方ではタンクの底部分から燃料を取り出していないため、丁度きれいな上澄み部分を使う形になるからです。
上の図にある、タンクキャップの「息抜きブリーザー」とは・・・・・
ガソリンタンクの中の燃料をどんどん使って行くと、ガソリン液面から上の空間が真空状態に近付いて来ます。
すると・・・ガソリンがタンクから出てこなくなってしまいます。これを防止する為、タンクキャップ付近に必ず空気穴があります。(空気穴はタンク側へ空気を吸い込むように作用します)
しかし、ただ単に穴を開けてしまうと雨などで水が掛かった場合にタンクの中にも水分が浸入してしまいますので外側への開口部分は下側に向けるなどの工夫がなされています。
レーサーレプリカなどで、タンク上やタンクキャップからホースが伸びているものがありますが、これは激しいバイクの動きにてガソリンが空気穴から飛び出して来ない為の対策です。
さらにそれに加えて、ホースにワンウェイバルブ(逆止弁:一方通行にしか気体・液体を通さない)が組み込まれていて、転倒の際のガソリン漏れを防ぐものまであります。
古いバイクなどではここの詰まり等トラブルが発生するケースがあります。走行中に何故かエンストしてしまい、すぐエンジンが掛からないがしばらく置いた後だと掛かる。
だがまたしばらく走行すると再発する・・・・。このような症状が見られます。
このケースはエンスト直後に一度タンクキャップを開けてみると、直後でもエンジンが掛かるようになり、故障判断が可能です。
実験!ブリーザーが必要な理由です。

息抜きがないと容器の中の液体は下側出口から排出されません。



燃料コックの仕組み

燃料コックには、様々なタイプの物があります。
バイクによってコック自体が付いていない物(電子式燃料噴射装置を使っている物・燃料ポンプ装備車両に見られる)もあります。
また、操作しやすいようにツマミ部分のみ、またはコック本体が外から見える位置に付いているのが一般的です。
(但し整備のためタンクを取り外す時の専用として、
タンクの裏側にも手動コックが別に付いている車種もあります。)
車種によってまちまちですから、燃料ホースを辿って行って的確にコックの種類や取り付け位置を判断する必要があります。


手動式コック
  1. [ON]:メインのポジション
    通常走行で使用する位置です。ガソリン残量が充分な時に燃料が取り出せます。
  2. [OFF]:コック・オフ
    駐車中やメンテナンスのために、常時ガソリンの供給をストップする時に使用します。
  3. [RES]:リザーブのポジション
    予備の位置です。(一部車種では無い物も存在します。) ガソリン残量が充分でも、残り少ない時でも燃料がある限り取り出せます。


自動コック(負圧作動式)
エンジンが掛かっている時、吸気マニホールドに発生する負圧にてコックを開き燃料が取り出せるようになっています。
よって、エンジンが掛かっていない場合常に「OFF」の状態でガソリン供給はストップします。
  1. [ON]:メインのポジション
    通常走行で使用する位置です。ガソリン残量が充分な時に燃料が取り出せます。
  2. [RES]:リザーブのポジション
    予備(リザーブ)の位置です。ガソリン残量が充分でも、残り少ない時でも燃料がある限り取り出せます。
  3. [PRI]:プライマリーのポジション
    長期保管や整備をした為にキャブレター内部にガソリンが全く入っていない場合などに使用します。
    負圧が発生していなくても手動で強制的にガソリン供給を行います。ガソリン残量が充分でも、残り少ない時でも燃料がある限り取り出せるのはリザーブと同様です。




燃料コックの操作方法は・・・・・・

駐車中、特に少しの間バイクに乗らない場合には燃料コックを「OFF」にする習慣を付けましょう。
キャブレター内部のフロートバルブでもガソリンの過剰な供給はストップしていますが、本来ならば必要のない時には確実にコックにて止めるべきものです。
ガソリンは引火性の高い危険な燃料なので、万一の燃料漏れトラブルによる火災発生のリスクを考えるとやはり元栓はしっかりと閉じておいた方が良いです。
(この面倒な操作を自動的に行ってくれるよう、現代では負圧コックを採用している車種が多い)
もちろん、バイクに乗る際はまずエンジンを掛ける前にコックを開く「ON」の位置にするのをお忘れなく。
走行中、もしガソリン残量が少なくなってリザーブに入れたならば早めに給油をしなければなりません。
給油までの間はリザーブのポジションにて走行が可能ですが、これも残りのガソリンはすぐに無くなってしまいます。
給油を行った場合、必ずコックをリザーブからONのポジションに戻すのを忘れると、次の走行時にガソリン残量が少なくなってしまった場合、
ガソリンタンクの中には全くガソリンが入っていない状態になってしまって走行を続けることが不可能となります。
これはメンテナンスなどでプライマリーのポジションを使った際にも同様のことが言えます。
リザーブ/プライマリーは非常用!使った場合は気をつけること!
用が済んだなら必ず戻しましょう
残念ながら、バイク初心者がうっかり忘れるケースがもの凄く多いです。
ガソリン残量が少なくなって来た事を警告して知らせる機能には様々な種類があります。
前述した「リザーブ」方式の他、ガソリンタンクに液面センサーがあり、残量が少なくなるとインジケーターランプにて知らせるタイプそして燃料計を装備しているものなどです。
ただしごく一部の車種には全くそれらの残量警告する機能が付いていないものも存在します。この場合は距離計の数字や、タンクキャップを開けてみて直接ガソリンの残量を見ての判断が必要になってきます。

まず新しくバイクを乗り換えた時には「ガソリン満タンでどの位の距離が走れるか」、「燃費はどの位なのか」、「ガソリンタンクの容量はどの位で、リザーブは残りどれだけなのか」という事をしっかり把握しておかなければなりません。
これを怠ると、ツーリングに行った時などで出先にてガス欠のために走れなくなってしまう事も考えられます。
もしその時に付近に民家も人通りも無く、携帯電話も通じないような山奥だったならば・・・・・・最悪の場合、遭難してしまい人命に関わるケースもあるでしょう。


また、燃費に関してはエンジンの調子を推し量るバロメーターにもなります。僅かな不具合の前兆が燃費の悪化として現れる事もありますから、常日頃の管理も大切です。





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