普通に見られるタンポポ
タンポポと言えば黄色の花、小学校の理科の本にも黄色い花のタンポポが載っています。日本のタンポポ
について、多くの人が黄色い花をイメージされるのではないでしょうか。ところが九州や四国の一部には
シロバナタンポポしか分布していないためにタンポポは白花だと思っている人たちが見えるそうです。黄
色い花のタンポポについても関東でも東海でもまた関西でも黄色い花のタンポポが見られるのでどれもが
一緒で自分の地域で見るタンポポが全国版だと思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、詳し
くは地理的な変異があって、信濃タンポポ、関東タンポポ、東海タンポポ、関西タンポポなどの区別がさ
れています。また、白花のタンポポにもシロバナタンポポの他に中国地方と四国に見られるキビシタンポ
ポ、東北地方に見られるオクウスギタンポポと言う白花の種類があります。
外来種の西洋タンポポ、アカミタンポポ
さて、最近は西洋タンポポの広がりが危惧され話題にもなっていますが西洋タンポポは明治の初期に渡来
したヨーロッパを代表するタンポポだそうです。種子は日本のタンポポの半分ほどの重さで最もよく飛ぶ
こととアルカリ性の土地に強く、発芽の温度条件にも幅があるので、何時でも、どこにでも発芽する力を
持っています。
また、日本のタンポポと違って受粉に関係なく無性的に種子をつくることができるのでそれだけ繁殖力も
強いことになります。外来種にはこの西洋タンポポの他にアカミタンポポがあります。果実が赤くなるの
でこの名前がついています。日本の都市部では西洋タンポポよりも多いと言われています。
観賞用の外来タンポポ(コウリンタンポポ、モモイロタンポポ)
鑑賞用に持ち込まれたタンポポとしてコウリンタンポポ(夏に朱色の花が咲く)がありますが北海道や東
北地方で野生化しているそうです。また、最近は南イタリア、バルカン半島に分布するモモイロのタンポ
ポ(クレピス・ルブラ)が花壇などに植えられそれが逸脱して野生化している話も聞いています。
その他のタンポポ
ヤナギタンポポ:黄色い花なのですが葉がヤナギに似たタンポポで北海道、本州、四国に分布しています。
フタマタタンポポ:先ほどのモモイロタンポポの仲間になるのですが枝分かれして花がつく種類です。
クモマタンポポ:高山植物で日本では北海道の山岳地帯に生育。
身近なタンポポですが様々な種類があるのですね。タンポポを見たらじっくり観察してみてください。
※セイヨウタンポポは種類として存在しますがニホンタンポポと言う種類はありません。外来種に対して
の日本で普通に見られるタンポポの意味です。
|