【次男が速い?】

モトクロスを兄弟でやっている子たちは多い。

IA250で活躍している熱田兄弟を始めたくさんいる。

そして、得てして最終的には、弟の方が速くなる場合が多いのだ。

例を挙げればキリがないのだが、きっとみんなも気づいている事だと思う。

大人にいじられすぎる長男に比べ、意外と好きにやっていけて、

尚且つ兄ちゃんという手本がいつも身近にいる弟は、やはり有利なのだ。

歴史上でも、名前が残っているのは、次男などが多いのだ。

しかし、けっして長男が劣っているわけではない。

親の期待を一身に背負い、兄弟喧嘩では先に生まれただけで叱られ、要領の良い弟や妹に出し抜かれ、

それでも生真面目に一生懸命に生きている長男は立派なのだ。

写真やおもちゃだって、一番あるじゃないか。

(ちなみに、写真の数は長男が1とすると、次男は半分、三男は10分の1と言われている)

多度で行われたチャンピョンシップの時に、次男(タカ)を応援しながら長男にそんな話をした。

その時、キッズ65のレースで、タカが先頭集団に遥かに遅れてトコトコと走っていった。

それを見ながら、ショウゴは真剣な顔で言った。

「父ちゃん、本当に俺はタカに抜かれるのか?」

父ちゃんは、ひとりツーリングをしているタカを見て、少し間を置いて答えた。

「いや、一般的な話だ」