画像はヤマゴボウの味噌漬けです。里山の美味しい漬物のひとつですね。何と言っても歯ざわりのしゃきしゃき
感と染み込んだ味噌の美味さではないでしょうか。
ところで、この味噌漬けのヤマゴボウはヤマゴボウと言う植物の味噌漬けだと思っている人がいるのではないで
しょうか。そうではないのです。この味噌漬けにするヤマゴボウはキク科のアザミの仲間であるモリアザミの根
(フジアザミの根も使われます。)なのです。モリアザミはキクアザミとかゴボウアザミとも呼ばれます。キクア
ザミの名前は丸い切り口が菊の花を連想させること、ゴボウアザミはゴボウ根であることからだと思います。モ
リアザミは山地の草原に見られるアザミで、画像のような花が見られます。ただし、今では漬物にするヤマゴボ
ウ(モリアザミ)は畑で栽培されたものと見てよいかと思います。それでは本来のヤマゴボウはと言いますとこち
らはヤマゴボウ科で仲間にはヨウシュヤマゴボウ(別名アメリカヤマゴボウ)やマルミノヤマゴボウがあります。
もともとは中国原産の植物で古い時代にわが国に渡来し薬用(生薬名は商陸)として栽培されていたものです。そ
のため栽培地から逸出したものが人里近くに野生化して見られることがあるようです。と言うことでこちらは味
噌漬けにはしません。
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