20010619jh-phonics
テーマ:フォニックスの指導
富士松中学校要請訪問 資料

平成13年6月19日
刈谷東中学校 犬塚章夫

「中学校における効果的なフォニックスの指導について」

1、日本人にとってフォニックスとは (松香1982)

● アメリカの子供にとってフォニックスとは、・・・・・音声の世界と文字の世界を結ぶ橋のようなもの。この橋をわたることで、今までに覚えた何千、何百という単語を文字の形で認識し、読み、書きの世界へ入っていく。
● 日本人の子供にとってフォニックスとは、・・・・・英語の基礎づくり。フォニックスを学ぶことによって、英語の発音も学ぶし、英語の文字についても学ぶ。耳も口も手も使ってフォニックスを学ぶので、偏らない英語学習の基礎づくりにはぴったり。

日本人のためのフォニックス その特徴と利点
(1)発音を組織的に学ぶ・・・・・フォニックスでは英語の子音24と母音15の音を文字と結びつけて学んでいく。
(2)発音記号を使わない・・・・・英語の文字は音標文字(表音文字)。英語の文字を直接、音と結びつけて教え、発音そのものができるように。
(3)短期間で効果があがる・・・・・小学校低学年=週1で2年 小学校高学年=週1で1年 中学1年=週3で3か月 英語嫌いな高校生=週5で1か月 熱心な大人=毎日で10日間 が目安。
(4)規則性から入るので合理的・・・・・英語の文法書には「例外」が多い。例外を覚えると知的欲求が満たされた気になるが、英語の不得意な人が多くなる。フォニックスは、あくまで合理的に使用頻度の高い規則をしっかり教え、不規則に耐えるだけの力がついてから不規則を扱う。
(5)ファミリー語で英語のリズムを学ぶ・・・・・ファミリー語とは同じ語尾で終わる一連の単語。ファミリー語を早く読み、その音を楽しむことは、英語の語感を養うことになる。
(6)一音節語を使ってしっかり原理をわからせる・・・・・多音節語になるとアクセントのかかっていない部分の母音はaもeもiもoもuも「ア」という曖昧母音となりうるため複雑になる。フォニックスでは、母音が1か所しかない一音節語を使って、英語の音と文字の結びつきの原理を教える。
(7)自主性を育てる・・・・・フォニックスはそれ自体を学ぶことが目的ではなく、あくまでも、生徒が独り立ちするのを手伝うこと。
(8)外来語から入る・・・・・外来語はいったん日本語に取り入れられた以上、日本語には違いないが、本来の意味と変わっていない単語を選べば、英語教育において有効な手段。意味の確認がいらない。
(9)日本語との違いをしっかりと説明・・・・・外国語を学ぶと同時に日本語がより明確にとらえられる。
(10)印象に残ることをする・・・・・繰り返してやるほどにリズムがわかってきて、ふっと思い出したりする。効果的な外国語の学習には繰り返しが絶対の条件。苦痛をともなわないで楽しく繰り返しができればすぐれた教授法の資格がある。
(11)先生のための最高の自己訓練・・・・・ここにあげてある317の単語をちょちゅう発音することで、英語の母音や子音が全部練習できる。

2、フォニックス英検(?) 松香1982
●フォニックス10級・・・・・6つの子音 

文字 キーワード 練習単語 到達目標
1, p
2, b
3, t
4, d
5, k
6, g
pig
bear
tiger
dog
king
goat
pt pen piano
bus bed banana
television table ten
door doctor dog
key king kick
girl gate guitar
@6つの音が聞き分けられる。
A6つの音の発音ができる。
B6つの文字を見て、その音が出せる。
C6つの音を聞いて、その文字が書ける。

「p」・・・・・小さい軽い紙を1枚用意してください。その紙を口の前にたらし、口をかたく閉じてから急に「プッ」とするどく言って下さい。でも声に出してはいけません。ささやくように、しかしなるべく激しく紙が揺れるように、強く息を出して下さい。
「b」・・・・・pの音といとこ同士ですから、音を出す要領はまったく同じです。ただ有声音ですから、声に出して「ブッ」と言ってみましょう。
「t」・・・・・下の先を上の歯ぐきのところにつけて、音は出さずに「トッ」と息を出してみて下さい。舌の先を歯の裏につけたり、歯ぐきの奥のほうにつけると、正しい音ではなくなってしまいます。
「d」・・・・・tといとこ同士です。ですから同じ口の形、同じ舌の位置で、dの場合は声を出していきます。「ドッ」という感じですが、なるべく強くするどく何度も言ってみて下さい。
「k」・・・・・この音は口の奥で出します。おかしいのをこらえながら笑う笑い方に「ククク」というのがありますが、それをもっと強くやってみます。無声音なので音はでませんから、息だけ十分に使って下さい。
「g」・・・・・kといとこ同士ですから、今度は「グググ」と笑うつもりでやってみましょう。英語では子音はあくまでも強く言うことが大切です。

●フォニックス9級・・・・・5つの短母音

文字 キーワード 練習単語 到達目標
7, a
8, e
9, i
10, o
11, u
apple
egg
ink
octopus
umbrella
bag bat tap
egg bed pet
pig bib big
pot top dot
had tub bug
@5つの短母音を聞き分けられる。(これが難関)
A5つの短母音を正しく発音できる。(これも難関)
B練習単語を見て、独力で正しく音読できる。(Aができてないとだめ)
C練習単語を見ないで音から書き起こせる。

「a」・・・・・まず、口を横におもいっきり開いて下さい。それからあごを下げながら「ア」と言ってみて下さい。甘えて「あめ、ちょーだい」という時の「あ」のような音ができますね。日本語の「あ」の音とはまったく異なる音です。あごを下げながら何回も言って下さい。
「e」・・・・・この音は難しくありません。日本語の「エ」より少し口を横に開いて「エ」と言えばよいのです。
「i」・・・・・iの文字が表す音は、日本人には要注意です。多くの人はそのようなことを考えずに日本語の「い」の音で間に合わせていますが、はじめに正しい音を習得しておいて下さい。eの音を出すつもりで口をととのえ、「い」と、短くあいまいに言って下さい。日本語の「い」の音とは音質の違った音になりましたか。
「o」・・・・・この音も日本語にはない音です。口をたてに大きく開けて、息を口の奥に通すようにして「ア」と言ってみて下さい。すると「オ」とも「ア」ともつかない音ができますね。それがoの短母音の音です。
「u」・・・・・uの文字の短母音の音を出すには、「あっ、クモ!」というように、まずなにかに驚いてみて下さい。驚く時に出す、短い「アッ」の音がまさにこのuの音なのです。

●フォニックス8級・・・・・一文字子音

文字 キーワード 練習単語 到達目標
12, m
13, n
14, f
15, v
16, s
17, z
18, c
19, c
20, g
21, l
22. r
23, q
24, x
25, h
26, w
27, j
28, y
monkey
nest
fish
violin
star
zebra
cow
city
giant
lion
rabbit
queen
fox
hat
witch
jet
yard
mop map mug
net nut nap
fat fan fig
van vet VIP
sun sit sad
zip sig-zag Zen
cat cap cup
city rice ice
gem gym page
log leg lips
rug run red
queen quick request
fox box six
hat hen ham
well wig wet
jam jug jet
yum! yes yen
@17の子音を聞き分けられる。
A17の子音の発音ができる。
B17の子音と短母音の組み合わせでできている単語を独力で正しく音声化できる。
C声に出しながら練習単語が書ける。

「m」・・・・・鼻にぬける音。mの場合は唇を閉じてその音を出します。
「n」・・・・・mと同じように鼻から音をぬきます。しかし、唇は閉じないで、舌の先は歯ぐきにふれます。そのような状態で「ヌ」と言ってごらんなさい。
「f」・・・・・おつも上の歯でかるく下唇をかんで「フッ」と出します。無声音ですので、声はでません。
「v」・・・・・fの音が出たら、そのままの口の形で「ヴ」と音を出して下さい。唇は軽く、やさしくかんで下さい。
「s」・・・・・sという文字にはいくつかの音がありますが、ここではまず単語の初めにsがくる時の音です。歯と歯を軽く合わせ、舌をどこにもつけないで「ス」と言って下さい。無声音で声は出ないので、強くは言えません。
「z」・・・・・sの有声音ですから、同じように舌をどこにもつけないで「ズ」と言ってみて下さい。
「c」・・・・・kのところで出した音を覚えていますか。音としてはkとcはまったく同じです。口の奥の上部にひびかせて「ククク」と笑うように発音するのでしたね。
「c」・・・・・cのもう1つの音を学びます。これはソフトcと呼ばれますが、その名の通りやさしい音で、sの音とまったく同じです。どような時にソフトcになるかというと、cの後ろにiかeがくる時です。
「g」・・・・・ソフトgも学びましょう。ソフトgの音はjのもつ音と同じです。「ジュ」となります。
「l」・・・・・舌の先を上の歯の裏側につけて、できるだけ短く「ル」と言って下さい。
「r」・・・・・rの音を出すには準備段階が大切です。まず口を十分にすぼめてwを言う体制を整え、一方では舌の先をまるめて、しかも上にはつけずという位置にもっていきます。それから、一気に「r」と言います。
「q」・・・・・qの文字は英語では単独で使われることはありません。必ずuという文字がつきます。q自体はc、kと同じ音で、次にくるuはwの音です。口の中で「ク」と言い、次に唇をすぼめて「ウ」といいます。この2つの音をすばやく続けて言って下さい。wの音を忘れずに言うのがquを上手にだすこつです。
「x」・・・・・xという文字には2つの読み方がありますが、ここで扱うのはより使い道のある無声音の方です。xはkとsを合わせた音で、「クス」となります。
「h」・・・・・hのもつ音は、のどの奥から出す音です。声を出さないで、なるべくのどの奥の方から「ハッ」と言ってみて下さい。
「w」・・・・・wのもつ音は、「ウ」に近いものですが、おもいっきり口をすぼめておいて一気に元にもどすつもりで言って下さい。その時大切なのは、口をすぼめて声を前に出すことだけを考えるのではなく、気管に響かせて「ウ」と言うことです。
「j」・・・・・jの音は、「ジュ」という音です。軽く言えば十分です。
「y」・・・・・何かすごくいやなことがあったつもりで、「イヤ!」と強く言ってみて下さい。それからのどに手をあててのどが緊張するようにすばやく「ヤ」と言って下さい。だいたいそれが近い音です。

●フォニックス7級・・・・・eのついた母音 ★マジックe

文字 キーワード 練習単語 到達目標
29, a-e
30, e-e
31. i-e
32, o-e
33, u-e
cake
eagle
ice cream
rose
cute
gate game cake
eve Steve Pete
bike dive wine
hole rope rose
cube June cute
@5つの母音が聞き分けられる。アルファベットの通りに読めばよいので易しい。
A正しく発音できる。
Beのついた、たいてい4文字の単語を読める。
C声に出しながら書ける。

「a-e」・・・・・単語の終わりにeがきた時には、そのe自体は音をもたずに前方の母音がアルファベット読みになります。aは「エィ」と読みます。
「e-e」・・・・・eのアルファベット読みは、「イー」です。日本の子供たちはにくまれ口をきく時に「イーだ」などと言うものですが、だいたいその要領でいいのです。口の前の一番高い位置で出す音です。
「i-e」・・・・・iのアルファベット読みは「アィ」です。アの方に力を入れて早く言うことです。
「o-e」・・・・・oのアルファベット読みは「オゥ」です。よく一般的に「オー」と発音されていますが、そうではありません。強い「オ」に弱い「ゥ」がついたのがこの音です。
「u-e」・・・・・uのアルファベット読みは「ユー」ですね。

●フォニックス6級・・・・・二文字子音

文字 練習単語 到達目標
34, ch
35, sh
36, wh
37, th
38, th
39, ph
40, ck
41, ng
chick hunch punch
ship fish brush
whale whisky white
thin bath math
this these that those
photo telephone elephant
neck ticket rock
ring sing king
@8つの音が聞き分けられる。
A発音ができる。
B2文字子音に短母音。または、eつき母音の組み合わさった単語を正しい発音で読むことができる。
C声に出しながら書くことができる。

「ch」・・・・・chは2つの文字が「チュ」という1つの音を表します。なるべく短く、軽く、「チュ」と言って下さい。
「sh」・・・・・shの音は「シュ」という無声音です。口の中の方からたっぶり息を出すため、続けては言えません。
「wh」・・・・・whの音は口笛を吹くつもりで口の形を準備して下さい。実際には口笛を吹かないで、「フッ」と息を出して下さい。
「th」・・・・・歯と歯の間に舌をはさんで、「ス」といいます。順序としては、舌をはさんでおいて、それを抜くときに音を出すわけで、その逆ではありません。
「th」・・・・・thの第2音で有声音です。歯と歯の間に舌をはさんでおいて「ズ」と言って下さい。
「ph」・・・・・phの音はfの音とまったく同じです。
「ck」・・・・・ckの音はkの音とまったく同じです。
「ng」・・・・・ngの組み合わせは単語の初めには決して起こりません。この音は鼻音ですので、鼻にぬかせるつもりで、口の奥の方で「ング」と言って下さい。

●フォニックス5級・・・・・礼儀正しい母音

文字 練習単語 到達目標
42, ai
43, ay
44 ee
45, ea
46, ey
47, ie
48, oe
49, oa
50. ow
51, ui
52, ue
rail chain rain
May day way
sheep feet cheese
peach beach tea
key monkey money
pie tie die
toe hoe doe
goat coat soap
snow yellow bowl
juice suit fruit
glue tissue blue
@母音を聞き取れる。
A正しく発音できる。
B礼儀正しい母音の前後に、さまざまな形の子音がきても読める。
C練習単語を書ける。

「ai」・・・・・2つの母音が並んでいますが、2番目の母音は礼儀正しくて、1番目の母音に「お先にどうぞ」といいました。そこで、1番目の母音はアルファベット読みになって、2番目の母音は音無しになってしまいました。ですから、この2つの母音は、2つあっても「エィ」と読みます。
「ay」・・・・・発音としてはaiとまったく同じです。違うところは、ayという組み合わせは単語の終わりにくるということです。
「ee」・・・・・「イー」となります。
「ea」・・・・・eeとまったく同じです。
「ey」・・・・・eeとまったく同じです。単語の終わりに使われます。
「ie」・・・・・「アィ」です。
「oe」・・・・・o-eがくっついてoeになったと考えられます。「オゥ」です。
「oa」・・・・・oeと同じです。
「ow」・・・・・oeと同じです。
「ui」・・・・・ルール通りにいくと、初めの母音がアルファベット読みになって「ユー」となるはずですが、ここでは「ウー」となります。
「ue」・・・・・uiと同じく発音的には「ウー」となります。

●フォニックス4級・・・・・連続子音

文字 練習単語 到達目標
53, bl cl fl
54. gl pl sl
55, br cr dr
56, fr gr
57, pr tr
58, sc sk sm
59, sn sp st
60, sspr str
61, sw tw
black clock flash
glass play sleep
bride ice cream drum
frog fry grapes grass
present pray tree train
scale slate smile
snake spice stove
spring spray street string
swing sweet twins twelve
@23の子音のブレンドを3つのグループとして聞き分けられる。
A23の子音のブレンドを言い分けられる。
B子音のブレンドとその他のルールの組み合わせを読み取れる。
C読める単語は書ける。

●フォニックス3級・・・・・二文字母音

文字 練習単語 到達目標
62, au
63, aw
64, oi
65, oy
66. ou
67, ow
68, oo
69, oo
70, ew
sauce August Paul
see-saw straw jaws
oil coin toilet
toy enjoy boy
mouse house sound
cow owl how
book foot cook
spoon moon school
new chew newspaper
@今までのと合わせ14の母音を聞き分ける自信をつける。
A6種類の母音の発音ができる。
B練習単語が読める。
C練習単語が書ける。

「au」・・・・・口をたてに開け、あごを下げて、口の奥から「オー」と言って下さい。
「aw」・・・・・auと同じ音です。発音が同じでもスペルが違うのは、wが単語の最後に使われ、uは最後に使われないからです。
「oi」・・・・・auの発音と、iの発音をくっつけて言います。その時、oの方に力を入れる方が英語らしく聞こえます。人を呼ぶように「オーイ」と言わないでください。もっとずっと短い音です。
「oy」・・・・・oiと同じ音です。yは単語の最後に使われる。
「ou」・・・・・まず軽く「あ」と言ってから、軽く「う」に移ります。つなげて言う時に、「あ」の方を強く言った方が英語らしく聞こえます。
「ow」・・・・・ouと同じです。wは単語の後ろで使われるのでスペルが違います。
「oo」・・・・・ooの発音は2種類あります。この音は口の奥にある上の方から出す「ウ」です。
「oo」・・・・・2番目の音で、さらに口の奥の上の方から出てくる音です。日本人は、「ウ」を長く伸ばして「ウー」とすればよいと簡単に考えるわけですが、英語ではそれはまったくの間違いです。これらは2つの異なった音で、伸ばしたとか、伸ばさないとかの関係ではありません。
「ew」・・・・・ooの2番目と同じですが、時にはuという文字のアルファベット読みになります。

●フォニックス2級・・・・・うめきの母音

文字 練習単語 到達目標
71, ar
72, or war
73, er ir
74, ur wor
75, er ar or
76, air are
77, ear eer
78, ire
79, our
80, ore
car bar star
horn horse warm war
service person bird girl
church Thursday work world
teacher suar mirror
hair chair care square
ear tear beer deer
fire wire tire
our hour sour
score store more
@rをともなった10種類の母音を聞き分けられる。
A正しく発音できる。
B発音に注意しながら読める。
Cまぎらわしいスペルにまどわされずに書ける。

「ar」・・・・・oの音を出してみます。出たらすぐに舌をまるめてrの音をかぶせます。oの音自体は完全にはなりえません。
「or war」・・・・・口の奥の下から「オ」を出し、これにrをつけて、一気に言って下さい。うめきの母音においてはwは、いろいろとやっかいな変化をもたらします。「つむじまがりのw」と命名しましょう。wの発音事態は口をすぼめて出すことに変わりはないのですが、wがあるためにarのスペルであってもorと同じ発音になります。
「er ir」・・・・・erとirはスペルが違っても同じ音です。まずshの音を繰り返して出してみて下さい。この2つの音を出し終えた瞬間の舌の位置こそ、このer,irを出す時の舌の位置なのです。舌が口の中央でなにかあやふやに存在していませんか。舌の位置がわかったら、そのままにして「アー」と言ってみてください。にごった、はっきりしない音で、お腹でも痛くなった時のような音です。
「ur wor」・・・・・er, irと同じ発音。
「er ar or」・・・・・er, irと同じ発音ですが、これらは単語の語尾につくので、rをずっと軽く言って下さい。
「air are」・・・・・airは空気という意味なので、「空気グループ」と呼びます。er, irの音を出せたら、その前に短母音のeの音をつけ、全体に一気に言います。すると3つの音が混じりあって正しい「エアー」の音ができます。
「ear eer」・・・・・語尾ar, er, orで学んだ通り、言葉がつまったとき発するようなあいまいな母音です。この音の前に短母音のiの音をつけて、続けて言って下さい。
「ire」・・・・・reはerの変形と考えて、語尾のerの音を出して下さい。その目にアルファベット読みのiをつければ、あとは簡単にできます。
「our」・・・・・最初のouは、「アゥ」という音です。また最後の2文字urは、語尾のer, ar, orと同じ音です。この2つを合わせると「アゥアー」といった感じの音になります。
「ore」・・・・・oreの音はhourse, sportで学んだorと同じ音です。ただ語尾にきているため、eがついているのです。

●フォニックス1級・・・・・音なし子音

文字 練習単語
81, kn
82, wr
83, mb
84, dge
85, tch
86, igh
87, bb dd ff
88, ll mm nn
89, pp rr
90, ss tt
knee knife knit
write wrap wrist
lamb climb comb
bridge pudge bodge
catch itch kitchen
lugh night light
rabbit daddy coffee
bell summer tennis
apple supper cherry strawberry
chess dress butter little

「kn」・・・・・knという2つの文字が組み合わさると、kはまったく発音されず、kn=nということになります。
「wr」・・・・・wr=rです。
「mb」・・・・・単語の終わりに来るmbはまったくbを発音しないため、mb=mです。
「dge」・・・・・dgeはdの部分が無音で、jのもつ音と同じ発音になります。
「tch」・・・・・tchはtの部分が無音になるため、chの発音と同じになります。
「igh」・・・・・ighはghの部分は読みません。そして、iの部分はアルファベット読みとなります。
「bb dd ff ll mm nn pp rr ss tt」・・・・・同じ子音が2度使われているが、一度しか読みません。

●フォニックス特級・・・・・おまけの規則

文字 練習単語
91, ost
92. id
93. nd
94. y
95. y
96. ve
97, ou
98. all
99. ea
100. ie
101. wa
ghost post host
old child cold
kind binder blind
cry dry sky
candy happy baby
five love curve
young couple tough
ball fall small
head bread heavy
chief field piece
water wash walk

「ost」・・・・・stの前のoはアルファベット読みになる。
「ld」・・・・・ldという子音の組み合わせの前の母音はアルファベット読みになる。
「nd」・・・・・ndの前の母音もアルファベット読みになる。
「y」・・・・・yが母音として使われる。yが唯一の母音の場合は、そのyはiのアルファベット読みになる。
「y」・・・・・yが唯一の母音でない場合は、アクセントがなくなり、iの音になる。
「ve」・・・・・どんな単語もvで終わることはない。ve=vとなる。eはついていても、マジックeとして作用しない。
「ou」・・・・・ouの第2の読み方で、短母音のuの発音。
「all」・・・・・au, awと同じ発音で、口の奥の下から出す「オー」という音。
「ea」・・・・・礼儀正しい母音で出てきたeaの別の発音。この場合のeaは、eが短母音になり、aは発音されない。
「ie」・・・・・礼儀正しい母音で出てきたieの別の発音。この場合のieは、eのアルファベット読み、iは発音されない。
「wa」・・・・・waの組み合わせでは、wの働きによりaがau, awの発音と同じになります。aは短母音でもないしアルファベット読みでもありません。

●フォニックス特1級・・・・・暗記用単語

ルールでは説明のつかない単語
bear four early heart here your door what where who whom whose could would should front son wan woman women of oh do does to two nove answer doubt often soldier get girl five eight wieght enough rough the though thought through buy busy beautiful been break great idea lion quiet really don't folks wind friend father garage any many eye says said they put are

3、フォニックスを中1でどこまで教えるか
(例1) フォニックス・アルファベットまで
      教材 ビデオ「ビデオでフォニックス」
(例2) フォニックス7級まで
      フォニックス・アルファベットとマジックeの法則
(例3) フォニックス6級まで
      教材 「Penmanship & Phonics」 
           松香フォニックス研究所・正進社 300円 (学校用教材)
          「Dr.フォニックスのABC   」 
           松香フォニックス研究所      500円 (市販されている まったく同じもの)
      毎日10分 全部で30回で終了 

参考資料
フォニックス指導に関する討論
 http://www.hamajima.co.jp/tim/old/files/phonix.txt
「英語、好きですか アメリカの子供たちはこうしてABCを覚えます」松香洋子、読売新聞社 1982