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TIPS for Speaking

中部地区英語教育学会愛知県支部月例会(平成15年9月実施)において、「スピーキング」指導のこつ・留意点などについて話し合い、次のようにまとめてみました。

1会話の基礎表現をまず暗記させる。
 電話の会話、道案内、買い物場面など、決まり文句が多い会話分野では、どうしてもまず基本表現を覚えなければならない。繰り返し読む練習をして、暗記する。暗記した表現を会話場面を設定しておいて使ってみることが大切。

2自由な会話内容を期待する場合、その話題で必要な単語や表現をチェックさせる。
 ブレインストーミングをPre-Speaking活動で行う。
(実践例)ペアでFoodについて会話をさせたいとき、まずそのテーマで思いついた単語をどんどん出させ黒板に書き出す。発音ならびに単語の使い方などを確認させる。また、どんな展開で会話ができるか、会話の流れを想像して英文を書いてみる。

3会話しやすい雰囲気を作る。
 文法的に正しい英文をめざすのではなく、通じる英文を意識させる。What do you think of the relation between David and Victoria Beckham?と言うところを、いくつかに分けて David and Victoria Beckham. Their relation. What do you think?などと表現することもできる。間違いをおそれず、何とか意図を伝えればよいという雰囲気を作ることが大切。

4言いたいことを言葉だけで伝えることは難しい。Visual Aidsの活用で伝わるようになる。
 (実践例)絵、グラフ、地図、単語の意味説明、スピーチの要点などを書いておいて、図を指さしながら英語スピーチをする。言葉だけで伝わらない部分が、聞き手に伝わるようになる。

5会話をさせるときには、コミュニケーション・ストラテジーも教える。
 コミュニケーション・ストラテジー
 @ 聞き取れないことがあれば、わからないことを示し、問い直す。
 A 相手の言葉には、あいづちで答える。
 B 自分の言いたいことが表現できないときは、別の表現でなんとか伝える。
 C 絵やジェスチャーなどを利用して、自分の言いたいことを伝える。
 D 今話している話題で、長く会話をつなげるように努力する。
(実践例)ペアで会話をさせる場合、今回はあいづちReally?を使うことができたかなど自己評価させる。毎回、そのチェックポイントを変えて、コミュニケーション・ストラテジーを使えるように意識させていく。

6話したくなるような話題を提示する。 
(実践例)教科書でスピルバーグについて学んだら、インターネットなどでスピルバーグについての英文を多く読ませ、興味を喚起させるとともに、必要な単語などに慣れさせる。その後、スピルバーグとの架空インタビューなど実際の使用場面を意識できるような会話場面を与える。生徒が興味をもっているテーマでは、意欲的に会話活動に取り組むこともできる。
(実践例)学校行事などと関連させることも生徒の興味を喚起することができる。遠足に出かけたら、その話題で会話を仕組むこともできる。また、英語プレゼンテーションでも、学校行事(総合の時間など)で調べた内容を英語にして発表させることもできる。

7スピーチ原稿は見ていいのか。
 暗記するのもよいが、原稿を持っていても、原稿をちらちら見る程度で聞き手にアイコンタクトできる状態であればよい。かえって原稿丸覚えだと、書き言葉をそのまま読むことになり、聞いてるほうも理解しづらくなってしまう。要点をメモしておいて、自分の話言葉で語れるのが一番よい。

8スピーチ原稿は前もって添削する必要があるか。
 もちろん、聞いてまったくわからないような英文を発表されても、理解はされない。理解可能な範囲内であれば、こまかな文法ミスは訂正させる必要はないが、間違った単語の使い方や、語順に関わるような大きなミスは訂正すべき。

9聞き手も、Good Listenerであるように指導したい。
 聞き手の動き、反応しだいで、話し手の雰囲気が変わってくる。真剣に聞く態度、間違った英文なども、「こんなことを言ってるんだろうな。」と想像しながら聞いてあげる態度が必要。コミュニケーションは、お互いの努力によって成り立っていることをわからせたい。

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