シンポジウムを考えようのページ

テーマ「小・中・高・大の英語教育の一貫性を実現するために何が必要か」

司会者 若松 孝慈(三重大学)
杉浦 正好(愛知教育大学)
パネリスト 犬怐@章夫(愛知県刈谷市立刈谷東中学校)
新里 眞夫(富山大学)
茨山 良夫(仁愛大学)


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シンポジウムを考えよう掲示板

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シンポジウムについての意見を多くのかたからお聞きしたくて掲示板を作ってみました。
上記のテーマでみなさんが思っていることを自由にお書きください。


次の様なアンケートも実施しています。

質問1 あなたの各学校の英語教育についてのイメージを自由に書いてください。
     どんなことをやっているのか、どんなところが楽しい・難しいか、良い点・悪い点など。

  回答者数 中学校の先生は、中学校以外の学校についてなど、所属以外の学校のイメージを書いてください。
小学校
・楽しく日常会話を中心に学習している。学期に数回の授業。書く事はやっていない。
・各小学校で積極的に先生方が努力してみえるが、情報も少なく、それぞれが苦心している。
・文字を使わず耳から英語をインプットして会話を中心に学習する。楽しく学ぶところ。文字の代わりに絵を使う。
小学校で様々な外国語・様々な国の人々やその生活・習慣・考え方などに接する活動をするのは意義がある。特に歴史的に関係が深く、在日という形で存在している南北朝鮮・中国系の人々と直に接する機会を設けることは望ましい。しかし、英語に限定して授業などに取り入れるのは、西欧偏重の風潮を助長することにもつながりかねず、疑問を持っている。
・ネイティブも交え、楽しく日常会話を学習している。しかし、日本人教員の力量にかなりの差があるのではないか。有名私立中学に進学する子どもたちへの予備校的な内容になっていないかとの危惧もある。
文字を介さず、音声のみのゲーム・歌など。
・現状はお遊び.〈入門期にきちんと発音などやらなくてもよいのか。少数で授業をすべきなのに40人クラスでやっている.〉系統立てたカリキュラムが必要ではないか。
・英会話を楽しむ、ゲーム、歌。
・ゲームなどで楽しい。興味・関心を持たせられる。楽しいだけになってしまいがち、中学とのギャップが大きい。
・伸び伸びと、英語に親しむ。歌やゲームが中心。
・英語の歌やゲームなどを楽しくやっている。(英語指導アシスタントの方の講習会を見て)。高学年は中学校のようにインタビューゲームとかスキットとか、一斉でなく個別に活動するものも取り入れてもよいのではないか。
・ゲームを多く取り入れていると思うので、授業・勉強という感覚ではなく、楽しく参加する事ができる。目標設定・目的などがわからない。
・試行錯誤の段階で,戸惑いが多い。
・音とリズムが大事。英語への抵抗感をなくしたい。歌や踊り、身の回りの英語をやっている。
・理想としてはAll in Englishのactivity。Total Physical Responseのように、英語の指示に従って例えば一緒に工作やお菓子作りをする授業が望ましい。
・現在どのくらいの学校で総合的学習の時間で英語教育をやるのか不明。仮に1年間に20〜30時間使えたとして,本当にそれが英語教育と言えるのか疑わしい。小学校での取り組みの違いが、中学校入学時の教育に困難をもたらす可能性が大きい。
・幼少期から英語に触れさせることは意義があると思われる。アプローチの仕方はまず音声からで、日常会話や物の名前などをゲーム等で楽しく取り扱っていけばよいのでは。書く事はあまり力点をおかず、聞き話すが主で物語等簡単な文章を読む程度でOK。
・英語に親しめるゲームやあいさつや生活場面をスキットにして再現するなどをやっていることと思います。文字を使用せず行うという話は本当なのだろうか。
・文字は書かせない。たくさん歌を歌って踊ってゲームをして絵本の読みきかせをする。書かせたり強制したりすると早くから英語嫌いを作るので注意したい。
・会話中心。外国人と人との交流を通して文化を知る。外国の遊び。文法など関係なく耳から入ってくる言葉を自然に早く覚えることができる。
・必要。ただし、会話のみというのはダメだと思う。中学の勉強へつながる手がかりがあるとよい。
・英語と親しむ。英語で遊ぶ。ゲームをやりながら、自然に英語を使う。
・文法などを考えず、楽しく英語でげーむをする程度が良いと思う。一番大事なことは、英語嫌いを作らないという一点になると思う。
・音声から英語を取り組ませている。文字指導がないので、ゲーム中心になると思うが、楽しい授業になっていると思う。小学校の英語の授業はおもしろくて楽しい。
・文字を使わず、音声のみでやっているので楽しく参加できる。ただ発音等チェックが必要。
・楽しい、音声やゲーム中心。小学生へは、教科としては取り扱わないので、動機付けがむずかしい。
・生徒はゲーム・アクティビティを通して楽しく、より自然な形で英語を学んでいる。ただ、今は、ほとんどの公立小学校において、英語教育の位置付けが確立されておらず、中途半端に終わっているのではないか、というイメージがある。
・言語表現と身体運動を持たせたものを楽しく実施。
・歌・ゲーム・言葉遊びのような親しみやすい活動を中心に英語に対する興味を持たせ、英語に慣れ親しむことを目標にしている。
・児童を英語に慣れさせるという観点で行う楽しい授業が行われている。指導実践の報告からうかがう限りでは、児童を英語に慣れさせるという目的は相当達成されているようである。
・小学校で英語教育を実施することには反対です。子どもたちには、日本語の学習をはじめ、身に付けるべきたくさんの基本的・基礎的な学習内容があり、それを無理なく楽しく学べるような配慮と工夫が必要です。
・低年齢ほど、教員のトレーニングが必要なはずだ。
・リズムや音を大事にしている。数字・動物・食べ物など日本語にもある身近な単語や、知っている表現などから入っているので、小学生でも楽しんで取り組める。外国人が入る場合、遠ざける雰囲気を取り去ることおを助け、理解しよう、仲良くしようとする姿勢が育つと思います。
・アクティビィティが多い。楽しさが伝わってくる。文字も導入すべき。中1の4〜5月で急いでアルファベットを教えるべきではない。
・楽しいという英語のイメージをもつための重要な時期。
・パネル(絵)や写真,実際の小物を見せたりして、単語や音に慣れさせる。簡単なあいさつや質問の受け答えの練習。ゲームをしながら数字や色を覚えさせる。試験がないのがよい。
中学校 24 ・文法=難しい。英会話=楽しい。英単語を覚える=めんどくさい。
・最初は楽しい。自分が経験したThis is a pen.とは全く違う導入。筆記体で書く。単語を書く。フォニックスまではいいけれど、あとはいっきに差がついていく。
・導入段階での指導の難しさは想像に難しくない。いくつかの先進的自治体で取り組みが始まっている少人数制による授業が拡充することが急務と考える。また基本的な文法・語法面での十分な反復練習が行われるように時間数が確保される必要もある。
文法よりは、状況設定を明確にしての会話などに力を入れている。早い段階での英語嫌い・英語離れを出すのを避けるべく、魅力的な題材探しに苦労。
・文法の基礎をやっている。かんたんなコミュニケーションができるようにしている。
・生徒同志のグループカンバセーションは問題が多い。コミュニケーション重視の陰にかくれて言語能力の基礎の確実な習得がおろそかにされていないか。中学1年の7月までに生徒の3分の1が落ちこぼれる事態が依然として存在し、むしろ悪化していないか。
・音読暗唱暗写が昔ほど行われるのが少なくなったのかなあと想像している。基本的なことができない学生が増えているからです。もちろん英語の時間数が減ったことが大きな原因だと理解はしていますが。
・英語の基礎。担当の先生によって内容がかなり異なるように思う。覚えたり教科書を訳したりするだけだとおもしろくない。
・実践校と実践してない小学校がある。共通教科書がないので実践校でも学校によって内容がまちまち。一方どの学校でも、実際の事物を使う、歌・踊り・寸劇・TPR多用、interactiveであること、楽しいこと、国際理解も視野に入れることなどは案外共通しているのではと想像している。
・最近は形式に重点を置く指導と共に、意味に重点をおいたコミュニケーション活動やタスク活動が多くなっている。2・3年になると遅進者がでてきて、多人数学級では指導が困難ではないかと思う。
・アメリカ英語中心で発音をはじめ、文化等もアメリカ中心である。具体的な場面設定をし、会話を取り入れた授業をし日常生活で使える英語の学習をしていると思う。
・前よりもヒヤリング・会話中心になったけど、受験のためというイメージがあります。自分が中学生の頃、発音をまねして声にだすほど「かっこつけちゃって」と言われる。またそういう雰囲気でしたが、今は?。
・受験を常に意識しながら授業を進めなければいけないというイメージがある。
・reading, writingなども加わり、4技能に対する学習を行う。コミュニケーション活動を多く行い、その中で文法事項を指導している。
・学会や研究会での発表を聞いていると、コミュニケーション活動を中心とした授業が増えている印象を受ける。自分が教えている高校に入学したばかりの生徒の様子を見ていても、最近はコミュニケーションを図ろうという態度の点では進歩が見られるような印象がある。高校での授業で英語の自己表現をさせると表現の正確さという点での生徒の能力は下がっている印象を受けるが,不思議なことに、高校入試の答案から判断すれば生徒の能力は下がっていない。もし、この印象に間違いがないとすれば、多くの中学生のlearningの程度は高いままであるがacauisitionの程度は下がっていることになる。中学校で増えているはずのcommunicativeな指導は、learningよりもacquistionを目指しているはずなので、この現象は不思議である。
・コミュニケーションを円滑に運ぶためには欠かせない基本的な訓練が不十分であったり、自由な自己表現活動が少ないなど、本来の望ましい英語教育が行われているかというと、疑問が残ります。例えば、新出単語を定着させるためのフラッシュカードを使ったドリルが、どの程度行われているのでしょうか。単語をはじめ、復習のチェックを兼ねた小テストは,どの程度頻繁に行われているのでしょうか。Pattern Practiceは、すでに過去のものとなった感が強いのですが、新しい文法・文型事項の定着のみならず、応用・発展までねらった口頭練習を行うための良い授業テクニックだと思われます。Pattern Practiceが敬遠されたとして、それに代わるよい方法で、定着のための練習がきちんと行われているのかどうかと、不安を感じます。
・少人数クラスだといいのに。
・文字の習得。activityを通してコミュニケーション能力を育成する。教科書を利用しつつ、基本的文法を身につけさせる。週あたりの時間数がもっと必要。
高等学校 ・文法=難しい。
・会話、読み取り、文法事項の学習・復習。
・つらい。単語を一杯覚えないと。教科書の文章が難しすぎる。
・文法を重視し、読み物教材も多くなる。中学校で学んだ英語を基礎にしてさらに表現力を豊にする。
・入試問題のさらなる改善が望まれる。また、旧態然たる購読(文法訳読)中心の講座もまだまだ多いように聞いており、講義スタッフ・シラバス・教材・指導法などのさらなる改善を望む。
・科によって違うが、@大学受験に向けての勉強。Aコミュニケーションを重視した授業。
すでに中学の段階で差がついているのでやりにくいと思う。
・Oral Communicationは、Listening中心あとはReading強化。
教師中心の授業。生徒が自分の考えなどを発表する場がほとんどない。
教科書や問題集を使ったテキスト中心の授業
・オーラルと言ってもリスニングが主で、スピーキングはどれくらいされているのかなと疑問を持っている。進学・受験に合わせた内容になっているのではないか。
・学校によるが、受験に向けた英語学習。中学校での教育いかんによっては、高校ではかなりの事を学べるので、コミュニケーション活動は活発になるはず。
・高度な文法をやっている。オラルコミュニケーションは得意な先生だけがやっている。
・多様な学校があり、一概には言えないが、進学校の授業に「訳読中心」「問題集の答え合わせで授業のお茶をにごす」など問題が多い。「受験があるから」と正当化する向きがあるが、センター入試をはじめとして訳読式受験問題の時代は終わっている。もっとauthenticな教材を用いるとか、読んだあとにessay writingやdebateを入れるなど工夫すべきだ。高校の英語授業をマルティプルチョイス式の語法問題集に終始するのは、生徒の頭脳の無駄使いに等しい。一方、職業高校や、いわゆる学力困難校の中に、英語を用いて豊かなコミュニケーションを学ばせる授業実践が多いことは評価できる。
・進学校ではlisteningやspeakingをやっていては進学成績に影響を与えると考える学校が多いようである。又学生の英語力を越えた教材を使う傾向にはないであろうか。中学校と比較して、まだ訳読式の授業が圧倒的に多いと(学生の反応から)想像している。
・コミュニケーションに力を入れていただきたい。以前に比べればずいぶん改善されてきたが、まだまだ聞き話すの領域は不十分である大学入試に向けての対策も必要だが、実践力の育成は力を注ぐべきであろう。
・文法中心。読解力アップのための長文を読む授業。英作文の書き方。難しくなってくるため興味を持たせるのが難。
・卒業生の話を聞くと、昔とあまり変わっていないイメージが強い。文法問題、訳読中心のようだ。特に普通科。工業商業系では楽しくしようとしているところもある。入試の関係だろう。
・コミュニケーション活動を重視してきているというお話ですが、ALTはどの程度授業に入っているのか。またリーディングやライティングはどんな感じで行われているのか、よく知りません。
・文法中心。これは学校の実態に合わせるべき。コミュニケーションも取り入れているようだが、生徒には中学と変わらないようにうつっている。
・最近は変わってきているかもしれないが、単語や例文を覚え、文法にとらわれている感じがする。
・文法読解中心の英語授業のイメージがある。コミュニケーションやリスニングも少しはやっていると思う。
・ハイレベルな所とアルファベットも書けない高校の生徒との差が激しすぎる。また高校3年間で何を学ぶのか、体型付けされていないと思う。
・大学受験のための英語授業が展開されていると思う。会話力をつけるよりも文法中心かな。
・大学入試に向けて文法中心にやっている。高校によってはダイナミックな会話の授業をやっている。
・受験のための英語。
・長文読解,オーラル、文法などに細分化され、よりきめ細かい指導がされている。しかしまだ、読み書き中心で話す聞く能力を高める指導は十分されていない。
・まさに、英語の能力の面から様々な高校があり、一般化は難しいというのが第一印象。しかし、英語科のある高校やその他の一部の高校を除けば、訳読式が中心であるのでは、という印象をもっている。コミュニカティブでインターアクティブな授業をしようとすれば、教科書1冊だけを持って教室に行ってはできないと思うが、多くの高校ではそうではないかと推測する。
・中学校のレベルをはるかに超えて難しい内容になっている。学校によっては生徒の実態に合わせて、かなりやさしい内容にしている。受験や進級のための学習という要素を持つため、楽しいという事はないと思われる。
・オーラルという授業があるそうですが、想像がつきません。
・中学の3年間で顕著になってきた学力差が、高校入試というフィルターにかけられることによって、ある程度英語力の似通った生徒たちに英語を教えるようになるので、高校により、課程により、また担当の先生により、さまざまな英語教育が実践されていると思われます。本来なら、中学から高校へ、1年生から3年生へと学年が上がるにつれて英語で理解し、表現できる量が増えるはずです。ところが、現実は、かえって中学生より高校生のほうが日本語に頼る傾向があるのではないでしょうか。「英文和訳」に偏りがちな英文読解の授業、受験を強く意識した「英文法」の学習、「和文英訳」中心のライティングの授業、さらには、英語と日本語を1対1に対応させてやみくもに暗記する「語彙」の学習など、日本語を介入させすぎることによって、本来の英語学習が阻害されているのではいかと思われます。
・昔と比べれば、オーラルを重視するようになってきた。大学受験があるために、文法を重視している。文法の基礎が身につくという点はよいが、話す・聞くいう点で使える英語には今でもやや遠いと思う。
・アクティビティが少ない。授業研究が少ない。中高の連携ができていない。高校による格差がある。
大 学 ・英語学
先生から指定された1冊の英語の文学作品をひたすら読む。辞書をひきながら。
・高校で学んだ英語を使って専門的なことを豊に表現したり、英語で書かれた専門書を読んだりして、英語を自由自在に使えるようにする。
かなり実用的な内容を盛り込んだカリキュラムを用意している所と、旧態然のアカデミックな内容をそのまま踏襲している所と、二極化している気がする。
・専攻した文学・語学について原書を読むなど専門的になる。しかし実際はどうなのだろうか。技能よりは知識を習得する場。
・学部にもよるが、文献を読むためのリーディングと論文を書くためのライティングが主流というイメージが強い。
・専門分野にわかれて研究。ただし、それが社会に出て役立つかは・・・?もっと会話の勉強をしたらどうでしょう。
・高校の延長。英語専科は違うと思うが。
・大学での英語教育は「原書が読めるように」が目標ときくが、果たして英語科以外の生徒にその能力がついているのか。
・本を読んで、内容を深める。英語で授業。
・文学部では教授の趣味で内容がばらばら。英語学部はとにかくスピーチ、ディベートなどをやっていくとよい。
・従来のように英語で書かれた専門書を訳読しているようにイメージします。時代の流れから、インターネット、e-mailを取り入れてもいるのでしょう。私立大のほうが、設備面等で進んでいそうに思います。
・自分の行っていたことはオーラルに力をいれ、通訳の講座なども充実していたが、情報がないのでそのイメージ以外ない。
・歴史。文学について。分析。
・英語専門の学科では、英語を使ったドラマやニュースキャスター、ディベートなど文学以外の面にも力を注ぐべき。英米文学の比重が大きいため、自分の言葉としての英語が身につきにくい。
・専門分野の論文や文章を訳すなど、難しい内容もあるが役に立つ。
・読解,コミュニケーションなど、大学の先生によって多種多様。
・何をやっても許される。英語教育のがんだと思う。最低限、高校より実のある講義をする必要があると思う。
・原書講読の授業が中心。
・文学を中心に読むことが中心。会話の授業が別にある。
・実際に使える英語の指導をしている。英語を使って考える指導(プレゼンテーションやエッセイを通して表現力の育成)TOEFL,TOEICなどの資格試験のスキルアップのための授業も行われている。
・英語を話したいというしっかりした目標がある人には行動しやすいところ。
・研究をする場合、英語の原書を読む必要があり、必要不可欠。
・大学・学科によって、全く異なる英語教育が行われていると考える。
・readingが学習活動の中心となる。
・各教官の差が大きい。難解な教材を扱う授業もあれば、簡単な授業もあり、文章を読むだけの授業もあれば、会話を中心とした授業もある。このような様々な授業に対して、何が良いか悪いかを論じるのは無意味だと思う。高校・大学レベルの英語教育は、学習者がどのような目的で英語を学ぶのかという観点でとらえるべきだからである。例えば、難解な英文を読ませる教育や入学試験への批判を聞くことがあるが、大学の教育目的や学習者の目的によってはそのような教育や私見も妥当である。
・大学生になったら学生の自己責任かもしれない。
・英語科ではかなり使える英語を重視していると思う。大学と学科によって格差がとてもあると思う。使える英語に力を入れている学科では、かなりの力をつけていると思うが、英文科などではまだまだ聞く・話す力が十分ではないと思う。ITを導入していてコンピュータを使える英語で通信できる学生は増えると思う。
・大学によって指導法の差があるように感じる。
・文法など細かいことにこだわらず、純粋に文学作品などを味わう。英語学や比較文化など英語をとりまく学問を探究する。


質問2 英語教育の一貫性をもたせるためにはどんなことが必要だと思いますか。
     非常に必要=5 少し必要=4 どちらでも=3 そんなに必要ない=2 全く必要ない=1

現在の意見数=52 平均得点 得点合計
(1)それぞれの指導要領の熟読 3.77 196
(2)専門書などを読んでの勉強 3.90 203
(3)学会や研究会に参加し勉強 4.17 217
(4)それぞれの授業を見合う 4.81 250
〈5〉その他
・小学校に正しい英語の発音ができる教員を配置すること。
・小中の情報交換
中高一貫校と呼ばれる本校でも、実際は双方の教員が連絡を密に取り合えているとはいえない状態です。やはり、そのために特別な時間枠を設け、カリキュラムのスリム化など様々な検討をしない限り、有効に機能しないことを痛感しています。
・学会や研究会などにおける交流や授業見学だけでなく、人的な交流がぜひとも必要であろう。
・Classroom Englishをどこまで使うか(教師の話の何%か)またどのくらいのレベルの英語を話すかを小中高で話し合う。
・小学校から大学までの一貫したカリキュラム、テキストの作成。
・使用する教科書により違いがあるが、一貫性をもたせるとなると、教科書の内容も検討する必要があるのではないかと思います。
文部省が方針を決めるのではなく、現場からの改革が必要なのでは。(現実的ではないが)教師自身が勉強する余裕がなく、結局生徒たちにも良い物を与える事ができない。まず研究する時間が必要。
・異業種での職場体験が実勢されていますが、英語教育においても同様の方式があるといい。内地留学のような形で1か月程度,同じ地域の異なるレベルの学校で実地体験するとよい。
・(1)一貫性を持たせるには、全国共通の基準到達度式英語運用力テストの実施が不可欠であろう。中学から大学まで数レベルに分け、TOEFLのようにスコアを出す。この学校はスコアが○○点の新入生を受け入れて、卒業までに○○点に高める。という正しい学校の評価になる。(2)中学や高校の県市の指導主事の見識が問われる。英語指導主事の選任にあたっては、英語教育実践研究の実績を重視し、選考過程を公開し、任期終了後は英語教師として復帰させるべき。
・語彙等は指導要領を読んだだけではわからない。地区で採択されている教科書に目を通すことが大切である。しかし教科書に載っている項目をすべて習得しているとはないと意識することが大切である。各段階の学校でplacement testを実施し、集積できる限り学生の英語力を正しく知る努力をすることである。
・大学入試の改善が特に重要。これにより高校入試も改善され小中学校も自由な会話がしやすくなる。
・入試の改善が根本だと思う。
・教師自身が自分の教育活動に理念を持つこと。
・入試の見直しが必要。教科書が選べないので残念。
・すばらしい先進的な考えや授業をビデオ等で見る。(自分の学校以外)
・教材研究を十分にできる時間が必要。
・小学校はここまで、中学校はここまで、という明確な目標、具体的な例文があるとよい。ただ小学校では、英語を取り入れるのは学校裁量なので、保護者がその点を理解してほしい。
・まず第1にそれぞれの学校の先生が集まって気軽に話せ、意見交換できる場が必要で、それを軸に時たま授業を見せ合う。
・小学校から系統的な学習をするべき。
・とにかく小中高大の教員が集まることだと思います。
・小中の連携は必要ではないだろうか。目指しているものに差を感じる。
・各学校で行われている英語教育の内容・目標・実態をお互い知ると良い。
・一貫性を考える際には、中学校に行かずに高校に来る生徒、高校での教育についていけず事実上中学校程度の力しか持っていない生徒、日本以外の国で教育を受けた生徒など、小学校から段階を踏んで大学まで進学する生徒以外の生徒のことも考えるべきである。どのような段階であれ、自分のところに来た生徒の実態を観察して、各生徒に合った指導を行うよう心がけていれば、自然に一貫性は保たれ、上記のような生徒にも対応することができる。また、小中高大だけでなく、専門学校や語学学校といった教育機関との関係も考えるべきであろう。
・そもそも英語教育の一貫性を持たせる必要はあまりないと考えます。せいぜい「つながりをもたせる」「スムーズに移行する」程度でよいのではないでしょうか。それ以前の問題でもっと大切なのは、それぞれの段階で、それぞれの教師が,自分の担当する生徒・学生の実態を踏まえながら、教材研究をしっかりと行い、基本事項の定着と応用力の発展を目指した、わかりやすい授業が展開できるように全力投球すること、そして、言語使用の機会を多くし、学習意欲を高める工夫をすることだと思います。「一貫性をもたせる」という目的があるならば、実情を自分の目でみることが最も必要であるし、また、重要なことであると思います。大学の教師なら、その地域の高校や中学、高校の教師なら大学や中学、中学校の教師なら高校や大学にでかけていって、そこで行われている授業をできるだけたくさん見ることです。また、実際に使われている教科書やテキストを見て、どんな内容を学習するかをきちんと調べることです。そうすることによって、自分が担当する生徒や学生の、英語学習に関する過去や未来を具体的に知ることができ、そうすることによって、今するべき内容と方法に1つの方向性が与えられると思われるからです。
・教員の研修の場の保証。
・直接話し合うことができる場や会の設定。

以上、回答していただいた先生方、ありがとうございました。