外国語活動の評価

国の資料から考える

『小学校外国語活動研修ガイドブック』文部科学省(平成20年6月6日)

 ここには、以下の点についてポイントが示してある。
◎外国語活動の目標から3つの柱で評価する。
  ① 外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める
  ② 外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る
  ③ 外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる
◎特に5年では友だちとのかかわり、6年では国際理解にかかわる活動を評価する。その際、表現の定着やスキルの評価にならないように注意をする。
◎具体的な評価方法としては、教師による行動観察・発表観察、『英語ノート』の点検、児童による自己評価・相互評価等がある。
 それぞれの柱に基づいた『英語ノート』における評価例も示されているが、具体的にどのような文章で評価を記入したらよいのかについて考えてみたい。 

移行期間中における小学校児童指導要録及び中学校生徒指導要録の取扱いについて(平成20年12月22日)

 この通達では、指導要録にどのような形式で記載すべきかの指針を示している。この様式は参考様式なので、様式に多少の差は見られるかもしれないが、下の図にあるような記載事項について、どう記載するかを考える必要がある。

 「評価に当たっては,外国語活動で行った学習活動及び当該活動に関して指導の目標や内容に基づいて定めた評価の観点を記載した上で,それらの観点に照らし,児童の学習状況における顕著な事項などを記入するなど,児童にどのような態度が身についたか,どのような理解が深まったかなどを文章で記述することとする。」とある。指導要録の場合、年間を通しての評価であるので、いくつか行った活動の中で、その児童が特に顕著に示した内容について、「学習活動」「観点」「評価」をコンパクトにまとめる必要があるであろう。また、これとは別に各学校で作成するいわゆる「通知表」については、どのような形式が使われるか学校にまかされているが、指導要録と併用できるよう同様の形式が採用されることも多いであろう。となると、学期に1回は評価の所見を書く必要が出てくる。その中で最も顕著なものを指導要録に記入するのが経済的かもしれない。

『英語ノート1指導資料』『英語ノート2指導資料』に書かれている「評価規準例」文部科学省(平成21年3月)

 『英語ノート指導資料』には、3つの観点ごとに評価規準例がレッスン名付きで示してあるので(資料参照)、その情報をレッスンごとに分類して以下にまとめてみた。次の表は、『英語ノート1』をまとめたものである。

英語ノート1 1.外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める。 2.外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。 3.外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる。
Lesson 1 世界の「こんにちは」を知ろう ・マナーを守り、積極的に挨拶をする。(L1:行動観察) ・積極的に様々な挨拶を言おうとしている。(L1:行動観察)
・自分から進んで相手と挨拶をし、名刺を交換する。(L1:行動観察)
 
Lesson 2 ジェスチャーをしよう   ・進んでジェスチャーを付けて、挨拶をしようとする。(L2:行動観察)
・自分の様子をジェスチャーを付けて、相手に伝える。(L2:行動観察)
 
Lesson 3 数で遊ぼう ・様々な数え方のじゃえすチャーがあることに興味を持って指導者の話を聞こうとする。(L3:行動観察・英語ノート点検)
・様々な数え方があることに興味を持ち、進んで指導者の話を聞く。(L3:行動観察)
  ・1~10の数をしっかり言いながら進んで歌おうとする。(L3:行動観察)
・20までの数を聞いたり言ったりして、積極的にゲームに参加している。(L3:行動観察)
Lesson 4 自己紹介をしよう   ・自分の好きなものを含めて自己紹介をしようとする。(L4:行動観察) ・友達に好き嫌いを尋ねる。(L4:行動観察・英語ノート点検)
Lesson 5 いろいろな衣装を知ろう ・世界には様々な衣装があることを理解する。(L5:行動観察) ・好みをはっきり言い、自分の欲しい衣服をもらう。(L5:行動観察)
・1対1で質問された際に、自分の思いを伝えようとしている。(L5:行動観察)
・自分の買った服を紹介する。(L5:行動観察)
Lesson 6 外国語を知ろう   ・欲しいものを尋ねたり答えたりして、自分のフルーツ・パフェを作る。(L6:行動観察) ・自分の欲しい食べ物をメニューから選んで答える。(L6:発表観察)
・自分の作ったパフェをクイズ形式で紹介する。(L6:発表観察)
Lesson 7 クイズ大会をしよう ・漢字の読み方を考える活動を通して、漢字の成り立ちの面白さに気付く。(L7:行動観察)    ・What's this?という表現を使い、相手に質問する。(L7:行動観察)
Lesson 8 時間割を創ろう ・ALTの母国や、中国、オーストラリアなど日本以外の国の小学校で、どのような教科が学習されているのかを興味を持って聞く。(L8:行動観察) ・作成した時間割をもとにオリジナル曜日時間割を伝える。(L8:行動観察) ・自分たちの作成した時間割を発表する。(L8:行動観察)
Lesson 9 ランチ・メニューを作ろう ・日本と外国とでは、朝食に主に食べるものが違うことに気付く。(L9:行動観察)   ・食べ物や料理を表す語を理解して言う。(L9:行動観察)

次に『英語ノート2』を示す。

英語ノート2 1.外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める。 2.外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。 3.外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる。
Lesson 1 アルファベットで遊ぼう ・アルファベットの大文字に興味を持ち、絵の中からそれらを探そうとする。(L1:行動観察・英語ノート点検)   ・アルファベットの大文字とその読み方を一致させる。(L1:行動観察・英語ノート点検)
Lesson 2 いろいろな文字があることを知ろう ・様々な文字を見て、それがどの言語の文字であるかを進んで考えようとする。(L2:行動観察) ・アルファベットの大文字と小文字とを見て書き写し、紹介し合う。(L2:行動観察・英語ノート点検)  
Lesson 3 友だちの誕生日を知ろう ・日本の季節の行事などに興味を持ち、それらが何月のものかを答えようとする。(L3:行動観察・英語ノート点検) ・互いに誕生日を尋ね合い、表を完成する。(L3:行動観察・英語ノート点検) ・誕生日についてのまとまった話を聞いてわかる。(L3:行動観察・英語ノート点検)
Lesson 4 できることを紹介しよう   ・できるかどうかの質問に答えようとする。(L4:行動観察) ・あることができるかどうかを尋ねたり、答えたりする。(L4:行動観察)
Lesson 5 道案内をしよう   ・方向や動きを指示する表現を聞き取って、目的地に到着する。(L5:行動観察・英語ノート点検)  
Lesson 6 行ってみたい国を紹介しよう ・様々な英語があることを知る。(L6:発表観察) ・自分の行きたい国について、理由とともに発表しようとする。(L6:行動観察) ・自分の行きたい国について、理由とともに発表する。(L6:行動観察)
Lesson 7 自分の一日を紹介しよう ・興味を持って、時差や世界の子どもたちの様子を聞こうとする。(L7:行動観察・英語ノート点検) ・生活表をもとに、自分の生活を紹介し合う。(L7:行動観察・英語ノート点検)
・時刻を聞いて何時かを理解する。(L7:行動観察・英語ノート点検)
Lesson 8 オリジナル劇をつくろう ・世界には様々な物語があり、日本語になっているものの中には外国から来たものがあることに気付く。(L8:行動観察)   ・グループで作成したオリジナルの物語を発表し、ほかのグループの発表の内容を理解する。(L8:行動観察・英語ノート点検)
Lesson 9 将来の夢を紹介しよう ・世界の子どもたちも自分たちと同じように、将来に夢を描いていることを知る。(L9:行動観察)   ・将来つきたい職業について、相手に尋ねたり答えたりする。(L9:行動観察・英語ノート点検)

 

具体例を考えてみる

 具体的にいくつかの評価方法を提案してみたい。作っただけで実際には活用されない評価規準表ではなく、実際に活用可能な評価方法(具体的には通知表や指導要録への記載に役立つ方法)を提案し、先生方と議論し改善していきたい。([注]:ここに紹介する提案は犬塚私案であり、公式見解ではありません。)

提案1:「学習活動」「観点」を英語ノートの単元ごとに1つ決めておき、単元中に行動観察等を通して評価する

 各レッスンで評価場面を1つの学習活動にしぼり、評価観点と評価規準も決めておく。(授業者が一番大切にしたいと思うレッスン内のメインの学習活動を扱うと良い。たとえば4時間単元の4時間目の活動の様子や振り返りシートから評価することに、単元に入る前には必ず決めておきたい。)その活動への取り組みの様子を評価規準に照らし合わせて見取り、一人一人の児童について、名簿に◎(顕著である)○(おおむね満足)と記入し、具体的な様子もメモしていく。(少なくとも学級名簿へのこのメモは授業終了後すぐにやっておきたい。)ALTや地域人材とのティーム・ティーチングの場合、担任は積極的に評価のためのメモを行うチャンスにもなる。
 学期に複数のレッスンを学習するわけなので、すべての児童について◎あるいは○の事項について最もすぐれた内容を通知表所見として書く。◎○がない児童については、その児童としてのがんばり(変容の様子)を評価し、所見を書く。この表では、例として各レッスンごとに所見文例を示したが、実際は、学期に1つの「所見」となる。(下の例参照)

 学年・学期 英語ノートレッスン・学習活動  観点  評価規準(評価方法) 名簿メモ例 通知表所見文例
 5年
1学期
(L1)英語で名刺交換しよう 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 自分から進んで相手と挨拶をし、名刺を交換の活動に背曲的に取り込もうとする。(行動観察、振り返りシート) 自ら元気よく話しかけ10人と会話 英語で名刺交換をするとき、自分から進んで話しかけ、多くの友だちと英語を話すことができた。
(L2)ジェスチャーで表現しよう 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 ジェスチャーを使って、表情豊かに意欲的に取り組もうとする。(行動観察、振り返りシート) 表情豊かに10人と会話 英語を話すとき、ジェスチャーを使って表情豊かに相手に伝えようとしながら会話に取り組むことができた。
(L3)いろいろな国の数の数え方を知ろう 言語や文化についての理解  世界の数の数え方に興味をもち、数字を使った活動に意欲的に取り組む。(行動観察、振り返りシート) 韓国語の数字に興味 韓国語などいろいろな国の数の数え方に興味を持ち、英語を使った会話にも積極的に取り組むことができた。
 5年
2学期
(L4)自己紹介をしよう 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 自分の好きなものについて、絵を見せながら表情豊かに英語でスピーチをし、みんなに思いを伝えようとする。(発表観察、振り返りシート) 絵を示しながら発表 自分の好きなものについて、みんなの前で絵の見せ方を工夫しながら楽しそうに英語で発表することができた。
(L5)買い物をしよう 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 英語で買い物をする活動では、自分の好み相手に正しく伝えたり、相手の思いを正しく理解しようとする。(行動観察、振り返りシート) お店でのやりとり楽しそう 英語で買い物をする会話活動では、相手の欲しいものを正しく理解しお店でのやりとりを楽しむことができた。
(L6)欲しいものを伝えよう 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 フルーツパフェ作りでは、英語で自分の欲しいフルーツを相手に伝えたり、相手の思いを理解し行動しようとする。(行動観察、振り返りシート) 大きな声で楽しそう 英語で自分の欲しいものを伝え合う活動では、表情豊かで相手にわかりやすい英語を使うことができた。
(L7)これは何ですか 音声や基本的な表現 What's this?という表現に慣れ、英語を使ったクイズ大会で積極的にその表現を使って活動を楽しむ。(行動観察、振り返りシート) クイズに工夫、楽しそう クイズ作りでは、What's this?の表現など今まで学習した表現を使って楽しそうに英語のやりとりに取り組むことができた。
 5年
3学期
(L8)時間割作り 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 グループで協力して時間割作りに取り組み、英語で堂々と発表し、思いを伝えようとする。(発表観察、行動観察、振り返りシート) 発表に工夫 オリジナル時間割を英語で発表するとき、聞いているものが理解しやすいように工夫をしながら発表することができた。
(L9)食べ物を注文しよう 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 自分の食べたい料理を注文したり、それを理解して反応したりするやりとりに積極的に取り組もうとする。(行動観察、振り返りシート) 食べ物こだわり、10人と会話 英語で食べ物を注文する活動では、自分の好きな食べ物にこだわり、多くの友だちと会話することができた。
 6年
1学期
(L1)アルファベット大文字 言語や文化についての理解 英語の文字に興味をもち、身の回りにあるアルファベット探しに意欲的に取り組む。(行動観察、振り返りシート) 10個見つける アルファベットにたいへん興味をもち、身の回りのアルファベット探しに意欲的に取り組み、ノートに書き取ることができた。
(L2)アルファベット小文字 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 アルファベットの大文字と小文字とを見て書き写し、紹介し合う。(発表観察、振り返りシート) 10個見つける、発表うまい 身の回りのアルファベット表示に興味をもち、意欲的にアルファベット探しに取り組み、クラスの前で堂々と英語で発表することができた。
(L3)誕生日を言おう 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 お互いのことを深く知り合うことの大切さを知り、誕生日を聞き合う会話活動に積極的に参加しようとする。(行動観察、振り返りシート) 10人と会話 同じ誕生月を英語で会話しながら探す活動では、意欲的に英語を話し、多くの子と会話をすることができた。
 6年
2学期
(L4)私のできること 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 できることを聞き合う会話活動で、多くの友だちと会話をし、友だちの新たな一面を知ろうとする。(行動観察、振り返りシート) 友だち新たな一面に喜ぶ 英語の会話を通して友だちの新たな面を知ることができ、いっそう英語の会話への意欲を高めた。
(L5)道案内 音声や基本的な表現 道案内の表現に慣れ、友だちを外国人に見たて道案内をする活動に意欲的に取り組む。(行動観察、振り返りシート) 正確に道案内でき得意げ 英語で道案内をする活動では、学習した表現を自分のものにして自信をもって取り組むことができた。
(L6)行きたい国 言語や文化についての理解 世界の観光地の特徴を知り、様々な国の情報に興味をもち、どの国に行きたいのか理由とともに発表する。(発表観察、振り返りシート) 海外情報一人調べ 世界の国々の文化に興味をもち、自ら調べた情報を基に英語で意欲的に会話活動に取り組むことができた。
(L7)私の一日 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 自分の一日の生活について振り返り、英語でお互いに紹介しあいながら、お互いを理解しようとする。(行動観察、振り返りシート) 比較を楽しむ 英語で一日の生活を紹介し合う活動では、自分と友だちとの違いに興味をもち、意欲的に会話活動に取り組むことができた。
 6年
3学期
(L8)英語劇 音声や基本的な表現 英語のリズムに慣れ、表現力豊かに英語の自作スキットを発表する。(発表観察、振り返りシート) 表情ジェスチャー豊か 英語劇では、英語の意味を理解し表情豊かに表現活動に取り組むことができた。
(L9)将来の夢 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 将来の夢を考え、英語で堂々とスピーチをするとともに、友だちの発表にも英語で反応し、思いを伝え合おうとする。(発表観察、振り返りシート) 理由しっかり 将来の夢を英語で発表するスピーチでは、英語の発音をよrく練習し、理由もつけて分かりやすく発表することができた。

※「振り返りシート」=授業の最後に児童が書く自己評価シート

 実際には次のように「通知表」「指導要録」に記入される。 
 通知表所見としては、①保護者が、児童の活動をイメージできること、②英語の学習の様子がわかること、③児童の学びの変容(良くなったところ)がわかる、ことが重要である。

「通知表(5年)」所見のみ記入の場合

   所見
1学期 英語を話すとき、ジェスチャーを使って表情豊かに相手に伝えようとしながら会話に取り組むことができた。
2学期 クイズ作りでは、What's this?の表現など今まで学習した表現を使って楽しそうに英語のやりとりに取り組むことができた。
学年末 英語で食べ物を注文する活動では、自分の好きな食べ物にこだわり、多くの友だちと会話することができた。

「通知表(5年)」学習活動・観点・所見と記入をする場合

   学習活動 観点 所見
1学期 ジェスチャーしよう 積極的なコミュニケーションを図ろうとする態度 英語を話すとき、ジェスチャーを使って表情豊かに相手に伝えようとしながら会話に取り組むことができた。
2学期 これは何ですか 音声や基本的な表現 クイズ作りでは、What's this?の表現など今まで学習した表現を使って楽しそうに英語のやりとりに取り組むことができた。
学年末 食べ物を注文しよう 積極的なコミュニケーションを図ろうとする態度 英語で食べ物を注文する活動では、自分の好きな食べ物にこだわり、多くの友だちと会話することができた。

「指導要録(5年・6年)」の場合

学年 学習活動 観点 所見
食べ物を注文しよう 積極的なコミュニケーションを図ろうとする態度 英語で食べ物を注文する活動では、自分の好きな食べ物にこだわり、多くの友だちと会話することができた。
将来の夢 積極的なコミュニケーションを図ろうとする態度 将来の夢を英語で発表するスピーチでは、英語の発音をよrく練習し、理由もつけて分かりやすく発表することができた。

提案2:観点ごとに「具体的な行動」を段階ごとに決めておき、それぞれの児童がどの段階であるのか、行動観察等から評価する

 下記のようなシートを児童分印刷しておき、単元(レッスン)が終わるごとに一人一人について、3つの観点ごとに出来ている項目に○をうっていき、そう判断した具体的な行動・状況を(例)にあるような形でメモをしておく。学期末に一番高い段階の項目(観点)について、具体的な学習場面をもとに所見を書く。

段階 1.外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める。 2.外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。 3.外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる。
様々なテーマに興味をもち、自ら学習する。
(例:社会や理科などの授業でも進んで調べ学習をしたり、クラスで皆に情報を伝えたりする。)
相手の思いが十分理解でき、自分の思いも十分伝えることができる。
(例:相手のことも大事にしながら、自分の思いを伝えたり、いっしょに何かをしようとしたりする。)
自由な場面で、学習した表現を使える。
(例:ALTと習った表現を使って話をしている。習っていない表現も、何とか伝えようとしている。)
新たなテーマに興味をもつ。
(例:じゃんけんゲームの学習のあとで、「先生、海外のゲームについて調べてみました。」とノートを見せる。)
相手の思いを理解しようとし、自分の思いも相手に伝えようとする。
(例:相手の言っていることを理解し、それに反応して自分も話そうとする。)
自由な場面で、学習した表現を使おうとする。
(例:ALTに習った表現を使って話かけようとする。)
言語や文化の違いについて、まわりへの活動を呼びかける。
(例:各国の観光地の話を友だちにも聞かせる。)
自分の思いを、英語で表現し、相手に伝えようとする。
(例:学習した表現をなんとか使って話そうとする。)
場面の中で表現など正しく使おうとする。
(例:道案内の場面で、学習した表現を使って活動に取り組めている。間違いはほとんどない。)
言語や文化の違いなど、自分でも進んで調べる。
(例:世界の料理など、自分で本を調べてみる。)
自分の思いを、なんとか英語で表現しようとする。
(例:単語だけでも、ジェスチャーを使ったりしながら思いを伝えようとする。)
英語の音声や表現を、自ら発話しようとする。
(例:リピートではなく、自分からなんとか英語を言おうとしている。)
言語や文化を使ったゲーム的な活動に意欲的に取り組む。
(例:中国語・韓国語のじゃんけんゲームに熱心に取り組む。)
相手が言っていることの一部がわからない場合、尋ねたりする。
(例:英語を聞いて「えっ、どういう意味?」と尋ねたりする。)
英語の音声や表現をまねして発話しようとする。
(例:なんとか真似して発話しようとしている。)
言語や文化の紹介に、質問をするなど反応をする。
(例:ALTの文化紹介で、日本語で質問をする。)
相手の言っていることを理解し、何らかの反応をする。
(例:英語を聞いて、分からないことを示すために首を傾げたりする。)
英語の音声や表現を理解し、何らかの反応をする。
(例:英語のリズムを感じながら、体を動かして、英語を聞く。)
言語や文化の紹介に、熱心に聞き入る。
(例:ALTが見せた写真をじっと見る。英語がわからなくても聞こうとする。)
相手のほうを見て、話を聞こうとする。
(例:話しかけられたら、相手を見て、聞こうとする。)
英語の音声や表現に興味を示し、聞く。
(例:話をしている相手の方を向き、聞いている。)
言語や文化に興味を示さない。
(例:「海外なんて行かないもん。」など自分と関係ないように言う。)
英語での言葉のやりとりに興味を示さない。
(例:ゲーム的活動に参加しようとしない。)
英語を聞こうとしない。
(例:「英語わからん。」と聞く耳持たない。)

 具体的には、たとえば、下記のように、観点2「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度」が段階5で一番顕著である場合、

段階 2.外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。
自分の思いを、英語で表現し、相手に伝えようとする。
(例:学習した表現をなんとか使って話そうとする。)

「通知表(6年1学期)」学習活動・観点・所見と記入をする場合

   学習活動 観点 所見
1学期 誕生日を言おう 積極的なコミュニケーションを図ろうとする態度 同じ誕生月を探す活動では、意欲的に英語を話し、多くの子と会話をすることができた。

提案3:児童の自己評価をもとに「ポートフォリオ評価」を作成させ、教師の行動観察メモと合わせ評価する

 毎時間使うワークシートや授業の最後に書かせる「振り返りシート」などを、それぞれの児童に1冊のファイルに入れ蓄積させていく。ワークシートや振り返りシートには、3つの観点に関わる内容について、自己評価させる場面を作っておく。そして学期末に、それぞれのシートを最初から振り返る時間を作り(自分の学びを俯瞰(ふかん)させる)、3つの観点において、自分の学びの変容をまとめさせる。「ポートフォリオ評価として、画用紙1枚にそれらをきれいにレイアウトさせて書かせ、グループやクラスでお互いのポートフォリオを紹介し合う(発表する)機会が作れるとさらに効果的。

外国語活動の時間は楽しかったですか?
一番楽しかったことを思い出して書いてください。
外国語活動の授業で一番身に付いたことはどんなことでしょう。 


○毎週の英語の時間は楽しみでした。
○家で学校でやったことについてお兄ちゃんと話したりしました。
英語をはじめとする世界の言葉や文化について学びました。
どんなことが一番印象深いですか。 
世界や日本の言葉や文化について、どんなことに興味がでてきましたか。


○中国語や英語でじゃんけんをしたのが楽しかったです。外国でもじゃんけんってするんだなと思いました。
○英語ができると海外旅行で役立つなあと思います。
友だちやALTの先生と英語でたくさん話しました。
一番印象に残っていることは何ですか。
言葉のやりとり(コミュニケーション)の大切さって、どんなところで感じますか。


○友だちのいろんなことを知ることが出来て、うれしかったです。
○普段あまり話さない子と、英語の授業では話せてよかったです。
○ジェスチャーだけでALTの先生と会話できたのは、びっくりしました。
英語の単語や表現をたくさん勉強しました。
どんなことを覚えていますか。完璧でなくてもかまいません。
どんなことが言えるようになってきましたか。


○英語の歌やチャンツは、リズムがあっておもしろかったです。歌ってるうちにいつの間にか覚えてしまいました。
○英語の数字は覚えるの大変でしたが、だいたい言えるようになりました。 

 このポートフォリオを利用し、児童がどんなことに興味を示していたか、どんなことに気付いたか、どんなことができるようになったと思っているか、などを調べ、授業での行動観察で得た情報(授業のたびに顕著な動きについては、メモして蓄積しておく)とあわせて、評価(所見)を記入していく。

「通知表(5年1学期)」学習活動・観点・所見と記入をする場合

   学習活動 観点 所見
1学期 いろいろな国の数の数え方を知ろう 言語や文化についての理解 英語やいろいろな国の文化に興味を持ち、英語を使った会話にも積極的に取り組むことができた

以上、3つの評価方法を提案します。(3つの併用もできると思います。)

意見をお聞かせ下さい!

 具体的に3つ評価方法を提案してみましたが、実際に授業をされている先生のご意見をいただきたいと思います。本当に、こんな感じで評価(通知表や指導要録の記入)ができるかどうか、それとも使い物にならないのか、またはどんな点を改善していく必要があるのか。具体的な場面、困っている内容などを知らせください。

 寄せられた意見は、下記にまとめ、みなさんの議論の資料にしたいと思います。

提案1に対する意見

意見欄 日付 良いと思う点  改善するとよい点  良くないと思う点 
 1 2010/3/14  この方法は、多くの学会や研究会の実践発表で提案されている形に近いと思われます。犬塚先生のご提案のように、評価基準さえしっかりきめておけば、○や◎がつけやすいと思います。  その時間の活動において、特に顕著な活動をした(またはしなかった)一部の児童の様子だけを毎回記録していき。それを一学期間ずっと続けてはどうでしょう?その学期末になれば、全員についてある程度はデータが収集されるのでは?と考えます。
 また、評価規準を、どの児童でもわかる平易な言葉で記載し、児童に自己評価させてみてはどうでしょう。子ども達は、思った以上にきちんと、正確に自己評価・自己分析できると信じています。      
 毎時間、クラスのすべての児童に関してこの評価を行いながら、授業も進めるとなると、高学年担任教師の負担は非常に大きくなります。外国語活動はあくまで多くの教科や活動の中の1つに過ぎません。 
 2        

提案2に対する意見

意見欄 日付 良いと思う点  改善するとよい点  良くないと思う点 
 1 2010/3/14           この提案も毎時間の評価を児童に自己評価させてはいかがでしょう。その際は、段階を三段階にするとか、もう少し簡単にする必要があるとも考えます。   この方法も、提案1同様に、毎時間、すべての児童に対して評価するのは教師側の負担が大きいと思われます。しかし、行動内容が具体的に示されているので、より評価がつけやすくなっていると感じます。
 2        

提案3に対する意見

意見欄 日付 良いと思う点  改善するとよい点  良くないと思う点 
 1  2010/3/14  実際のところ、40名近い児童がいる教室で、一人の学級担任がT1として授業を進めながら、児童一人一人の状況を授業中につぶさに観察することはなかな難しいと感じます。
 そこで、ポートフォリオです。ポートフォリオは、児童の活動の様子や振り返り用紙などを定期的に積み上げていき、児童が自分の取り組みを長いスパンで振り返ったり、児童同士が他人の学びからすぐれた点を学びとったりする上で、非常に有効な手段です。
 それだけでなく、教師も時間を追って児童の取り組みの様子が確認でき、児童の変容を視覚的に判断し評価することのできる点でも有益であると思います。
 本校児童の自己評価カードを見ても、子ども自身がつけた評価の値と教師が考える評価の値に、それほど大きなずれは発生しません。すなわち、自己評価の妥当性は高いと考えます。   
 ただ、問題なのは、小学校外国語活動の場合、文字を使った読み書きの活動は原則的に行っていないので、外国語活動の授業であまりプリントやワークシートを使わない教師もいると考えられます。
 提案1や提案2の方法で、児童に自己評価をさせ、それを児童のポートフォリオの中にとじていけば、教師があとから授業の様子について振り返り、児童のポートフォリオの記述と見比べながら、評価をつける際に役立ちます。
 
 2        

総括意見

意見欄 日付 良いと思う点  改善するとよい点  良くないと思う点 
 1  2010/3/14    個人的には3→1→2の順で考えたいと思います。 
 提案1や提案2の方法で、児童に自己評価をさせ、それを児童のポートフォリオの中にとじていけば、教師があとから授業の様子について振り返り、児童のポートフォリオの記述と見比べながら、評価をつける際に役立ちます。
 いずれの方法にしても、とにかく教師や児童の負担になりすぎないような方法を考える必要があると思います。児童の振り返りも、あまり過度な要求をすると、子どもは「え〜っ!また書くのぉ〜!」という状況になってしまいます。また、今後、より多くの先生方が外国語活動に取り組むようになったときのことを考えると、あまり煩雑な評価方法が長続きするようには思えません。
 
 2          

参考資料/引用文

『小学校外国語活動研修ガイドブック』 p48 「3評価方法」 文部科学省(平成20年6月6日)

 学習指導要領における外国語活動の目標は、「外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養う」である。評価に当たっては、目標における以下の3つの柱を基にして様々な手法を利用しながら統合的に行うことが求められている。
 ① 外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める
 ② 外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る
 ③ 外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる
 特に、第5学年では、児童の日常生活や学校生活を中心に、友だちとのかかわりを大切にした活動等を重点的に評価し、第6学年では、第5学年で培った友だちとのかかわりを大切にしながら、国際理解にかかわる活動等を評価したい。その際、表現の定着やいわゆるスキルの評価にならないように注意する必要がある。
 評価は、数値による評価は行わないものとし、児童の状況等が把握できるような文書表記とする。
 具体的な評価方法としては、教師による行動観察・発表観察、『英語ノート』の点検、児童による自己評価・相互評価等がある。児童が発表の仕方や目標を自ら設定して、教師、児童同士が評価することも可能である。特に表現の定着までを図る必要はないが、活動を通したみとりを重視したい。授業がティーム・ティーチングで行われている場合には、ネイティブ・スピーカー等の意見も参考にすることもよい。

 次に示すのは、それぞれの柱に基づいた『英語ノート』における評価例である(Lは『英語ノート』のレッスン番号を表す)。
 ① 外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める
  ・世界には様々な数の数え方があることを知ろうとする(5年L3:行動観察)
  ・ALTの母国や中国、オーストラリアなどの国々の小学校では、どのような教科が学習されているのかを興味を持って聞こうとする(5年L8:行動観察)
  ・アルファベットの文字の形に興味を持ち、理解しようとする(6年L1:行動観察)
 ② 外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る
  ・作成したオリジナル時間割を積極的に伝えようとする(6年L8:発表観察)
  ・将来つきたい職業について、積極的に相手にたずねたり答えたりする(6年L9:行動観察)
  ・プレゼンテーションの楽しさを感得し、多様な表現手法を習得しようとしている(5年L8:発表観察)
 ③ 外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる
  ・1から10までの数字を言いながら進んで歌おうとしている(5年L3:行動観察)
  ・日本語になった外来語をそのもとの英語の音声の違いに気付き、英語で意識して発音しようとする(5年L6:行動観察)
  ・世界の時刻を聞いて、今何時かを理解する(6年L7:行動観察)

移行期間中における小学校児童指導要録及び中学校生徒指導要録の取扱いについて(平成20年12月22日)

 小学校外国語活動を実施する学校においては小学校児童指導要録に外国語活動の記録を行うこととする。その際の小学校児童指導要録の様式は,別添の「参考様式」を参考に,各学校で評価の観点を定めて,評価を文章で記述する欄を設けるなど,各設置者において適切に定めることとする。
 評価に当たっては,外国語活動で行った学習活動及び当該活動に関して指導の目標や内容に基づいて定めた評価の観点を記載した上で,それらの観点に照らし,児童の学習状況における顕著な事項などを記入するなど,児童にどのような態度が身についたか,どのような理解が深まったかなどを文章で記述することとする。その際の評価の観点については,文部科学省発行「英語ノート指導資料第5学年」「英語ノート指導資料第6学年」に示した「評価規準例」を参考とすることが考えられる。

『英語ノート1指導資料』『英語ノート2指導資料』に書かれている「評価規準例」文部科学省(平成21年3月)

『英語ノート1指導資料』p8

 外国語活動の目標は、「外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養う」とあり、この目標は、次の3つの柱からなっている。
 1、外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める
 2、外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る
 3、外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる
 評価を行うにあたっては、この3つの柱となる目標にもとづいて様々な手法を利用しながら統合的に行うことが求められている。特に、導入期では、児童の日常生活や学校生活を中心に、友だちとのかかわりを大切にした活動を重視し、表現の定着やいわゆるスキルのみの評価にならないように注意する必要がある。
 以下はそれぞれの柱にもとづいて、評価規準の例をあげる(かっこ内は、単元(Lesson)と評価の方法例を示している)。

1.外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める。
 ・マナーを守り、積極的に挨拶をする。(L1:行動観察)
 ・様々な数え方のじゃえすチャーがあることに興味を持って指導者の話を聞こうとする。(L3:行動観察・英語ノート点検)
 ・様々な数え方があることに興味を持ち、進んで指導者の話を聞く。(L3:行動観察)
 ・世界には様々な衣装があることを理解する。(L5:行動観察)
 ・漢字の読み方を考える活動を通して、漢字の成り立ちの面白さに気付く。(L7:行動観察)
 ・ALTの母国や、中国、オーストラリアなど日本以外の国の小学校で、どのような教科が学習されているのかを興味を持って聞く。(L8:行動観察)
 ・日本と外国とでは、朝食に主に食べるものが違うことに気付く。(L9:行動観察)

2.外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。
 ・積極的に様々な挨拶を言おうとしている。(L1:行動観察)
 ・自分から進んで相手と挨拶をし、名刺を交換する。(L1:行動観察)
 ・進んでジェスチャーを付けて、挨拶をしようとする。(L2:行動観察)
 ・自分の様子をジェスチャーを付けて、相手に伝える。(L2:行動観察)
 ・自分の好きなものを含めて自己紹介をしようとする。(L4:行動観察)
 ・好みをはっきり言い、自分の欲しい衣服をもらう。(L5:行動観察)
 ・1対1で質問された際に、自分の思いを伝えようとしている。(L5:行動観察)
 ・欲しいものを尋ねたり答えたりして、自分のフルーツ・パフェを作る。(L6:行動観察)
 ・作成した時間割をもとにオリジナル曜日時間割を伝える。(L8:行動観察)

3.外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる。
 ・1~10の数をしっかり言いながら進んで歌おうとする。(L3:行動観察)
 ・20までの数を聞いたり言ったりして、積極的にゲームに参加している。(L3:行動観察)
 ・友達に好き嫌いを尋ねる。(L4:行動観察・英語ノート点検)
 ・自分の買った服を紹介する。(L5:行動観察)
 ・自分の欲しい食べ物をメニューから選んで答える。(L6:発表観察)
 ・自分の作ったパフェをクイズ形式で紹介する。(L6:発表観察)
 ・What's this?という表現を使い、相手に質問する。(L7:行動観察)
 ・自分たちの作成した時間割を発表する。(L8:行動観察)
 ・食べ物や料理を表す語を理解して言う。(L9:行動観察)

 具体的な評価方法としては、教師による行動観察、発表観察、児童による自己評価、相互評価などがある。児童が発表の仕方や目標を自ら設定して、教師、児童同士が評価することも可能である。特に表現の定着を図る必要はないが、活動を通してのみとりを重視したい。

『英語ノート2指導資料』p8

 外国語活動の目標は、「外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養う」とあり、この目標は、次の3つの柱からなっている。
 1、外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める
 2、外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る
 3、外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる
 評価を行うにあたっては、第5学年と同様に、この3つの柱となる目標にもとづいて様々な手法を利用しながら統合的に行うことが求められている。第6学年では特に、第5学年で培った友だちとのかかわりを大切にしながら、国際理解にかかわる交流等を含んだ体験的なコミュニケーション活動へと発展的に進めたものとしたい。また、表現の定着やいわゆるスキルのみの評価にならないように注意すべきである。
 以下はそれぞれの柱にもとづいて、評価規準の例をあげる(かっこ内は、単元(Lesson)と評価の方法例を示している)。

1.外国語を通じて、言語や文化について体験的に理解を深める。
 ・アルファベットの大文字に興味を持ち、絵の中からそれらを探そうとする。(L1:行動観察・英語ノート点検)
 ・様々な文字を見て、それがどの言語の文字であるかを進んで考えようとする。(L2:行動観察)
 ・日本の季節の行事などに興味を持ち、それらが何月のものかを答えようとする。(L3:行動観察・英語ノート点検)
 ・様々な英語があることを知る。(L6:発表観察)
 ・興味を持って、時差や世界の子どもたちの様子を聞こうとする。(L7:行動観察・英語ノート点検)
 ・世界には様々な物語があり、日本語になっているものの中には外国から来たものがあることに気付く。(L8:行動観察)
 ・世界の子どもたちも自分たちと同じように、将来に夢を描いていることを知る。(L9:行動観察)

2.外国語を通じて、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。
 ・アルファベットの大文字と小文字とを見て書き写し、紹介し合う。(L2:行動観察・英語ノート点検)
 ・互いに誕生日を尋ね合い、表を完成する。(L3:行動観察・英語ノート点検)
 ・できるかどうかの質問に答えようとする。(L4:行動観察)
 ・方向や動きを指示する表現を聞き取って、目的地に到着する。(L5:行動観察・英語ノート点検)
 ・自分の行きたい国について、理由とともに発表しようとする。(L6:行動観察)
 ・生活表をもとに、自分の生活を紹介し合う。(L7:行動観察・英語ノート点検)

3.外国語を通じて、外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる。
 ・アルファベットの大文字と小文字とその読み方を一致させる。(L1:行動観察・英語ノート点検)
 ・誕生日についてのまとまった話を聞いてわかる。(L3:行動観察・英語ノート点検)
 ・あることができるかどうかを尋ねたり、答えたりする。(L4:行動観察)
 ・自分の行きたい国について、理由とともに発表する。(L6:行動観察)
 ・時刻を聞いて何時かを理解する。(L7:行動観察・英語ノート点検)
 ・グループで作成したオリジナルの物語を発表し、ほかのグループの発表の内容を理解する。(L8:行動観察・英語ノート点検)
 ・将来つきたい職業について、相手に尋ねたり答えたりする。(L9:行動観察・英語ノート点検)

 具体的な評価方法としては、教師による行動観察、発表観察、児童による自己評価、相互評価などがある。児童が発表の仕方や目標を自ら設定して、教師、児童同士が評価することも可能である。特に表現の定着を図る必要はないが、活動を通してのみとりを重視したい。