絶対評価基準表モデルと総括評価のし方例


英語
評価基準表モデル
                  刈谷東中学校 犬塚章夫

単元名 3年『@ 日本文化を紹介しよう』(教科書Warm-up, Unit 1,, Multi Plus 1)《16時間》

単元の評価規準

ア、(コミュニケーションへの関心意欲態度)

@言語活動への取組=ALTと積極的にコミュニケーションを図ろうとする。

Aコミュニケーションの継続=「話の切り出し方」を工夫している。

(表現の能力)

@正確さ=受け身形を正しく用いて、文を書いたり話したりすることができる。

A適切さ=日本文化についての説明を適切に行うことができる。

ウ、(理解の能力)

@正確さ=話し手や書き手の伝えようとする具体的内容を正しく理解することができる。

A適切さ=質問に対して適切に応じることができる。

エ、(言語や文化の知識理解)

@言語についての知識=新出単語や受身形の運用についての知識を身につけている。

A文化についての理解=日本の文化への理解を新たにすることができる。

 

評価基準

評価場面

観点

備考(C)

Unit 1の学習

6時間)

コミ

 

 

ここでは授業の活動観察や小テストなどでそれぞれの生徒の理解度を把握するが、その様子はその後の指導に用い、評定を出す数字としては評価しない 

表現

 

 

理解

 

 

言語

 

 

Unit 1,教科書の読みと暗唱

1時間)

コミ

 

 

 

表現

イ@

指定した暗唱文が8文以上暗唱できる。その他も正しい発音で読むことができる。(暗唱チェック)

指定した暗唱文が5文以上暗唱できる。その他も正しい発音で読むことができる。(暗唱チェック)

暗唱が4文以下である。

教師の手助けなしでは暗唱文を読むことができない。★暗唱文を10文指定する。

理解

 

 

 

言語

 

 

 

Unit 1の単元テスト(単語・文法・読解・リスニング)

1時間)

コミ

 

 

 

表現

 

 

 

理解
ウ@

80%以上の得点がとれる(リスニング問題)

40%以上の得点がとれる(リスニング問題)

40%未満である。

★リスニング問題は、ある物を説明した文の内容把握問題とする。

理解
ウ@

80%以上の得点がとれる(読解問題)

40%以上の得点がとれる(読解問題)

40%未満である。

★読解問題は、ある物を説明した文の内容把握問題とする。

言語

エ@

80%以上の得点がとれる(単語テスト)

40%以上の得点がとれる(単語テスト)

40%未満である。

★単語テストでは太字(学習指導要領で指定された語)を50%含むようにする。

言語

エ@

80%以上の得点がとれる(文法問題)

40%以上の得点がとれる(文法問題)

40%未満である。

★文法問題は、主に受身形として基本問題を50%含むようにする。

Listening PlusLet’s Chat 1の学習

3時間)

コミ

 

 

ここでは授業の活動観察や小テストなどでそれぞれの生徒の理解度を把握するが、その様子はその後の指導に用い、評定を出す数字としては評価しない 

表現

 

 

理解

 

 

言語

 

 

ALTとの会話の準備(英作文)

4時間)

コミ

 

 

 

表現

イ@

日本文化の説明文が、 80%以上正しく書くことができる。(作文)

日本文化の説明文が、 40%以上正しく書くことができる。(作文)

日本文化の説明文が、

正しく書けるのが40%未満である。

表現

イA

日本文化の説明がキーワードを3つ以上含めて書くことができる。(作文)

日本文化の説明がキーワードを1つ以上含めて書くことができる。(作文)

日本文化の説明としては不十分である。キーワードが含まれない。

理解

 

 

 

言語

エA

日本文化について、さらに詳しく調べたりして豊富な知識をもっている。(作文)

日本文化について一般的な知識をもっている。(作文)

日本文化についての知識が欠けている。

ALTとの会話

(1時間)

コミ

ア@

準備しておいた原稿を完全に暗唱して日本文化について説明することができる。(会話観察)

準備しておいた原稿をほぼ暗唱して日本文化について説明ができる。(会話観察)

原稿を読まないと説明ができない。

コミ

アA

「話の切り出し方」の表現を使い、他のコミュニケーション・ストラテジーも積極的に使える。(会話観察)

「話の切り出し方」の表現を使ってALTと会話ができる。(会話観察)

「話の切り出し方」(p11で学習)が使えない。

表現

 

 

 

理解

ウA

ALTからの質問に常に正しく応答できている。(会話観察)

ALTからの質問にほぼ正しく応答できている。(会話観察)

ALTからの質問にうまく答えることができない。

言語

 

 

 



総括評価の出し方 (英語)

 

 

コミュニケーションへの関心・意欲・態度

表現の能力

理解の能力

言語や文化への知識・理解

  評定

Unit 1,教科書の読みと暗唱

 

10

 

 

 

Unit 1の単元テスト

 

 

BB

12

AB

16

 

ALTとの会話の準備

 

AB

16

 

 

ALTとの会話

AA

20

 

 

 

合計/満点

(%)

20/20

(100%)

26/30

(83%)

18/30

(60%)

22/30

(73%)

86/110

(78%)

合計

 

各観点別の評価の出し方

A=10、B=6、C=2として合計する。

各評価項目の評価合計例

まとめると

AAAAA=50/50=100%=A

AAAAB=46/50= 92%=A

AAABB=42/50= 84%=A  AAAAC=42/50= 84%=A

合計が

80%以上

は A

AABBB=38/50= 76%=B

ABBBB=34/50= 68%=B  AABBC=34/50= 68%=B

BBBBB=30/50= 60%=B  AABCC=30/50= 60%=B

BBBBC=26/50= 52%=B  ABBBC=30/50= 60%=B

BBBCC=22/50= 44%=B  ABBCC=26/50= 52%=B

合計が

80%未満

40%以上

は B

 

BBCCC=18/50= 36%=C  ACCCC=18/50= 36%=C

BCCCC=14/50= 28%=C

CCCCC=10/50= 20%=C

合計が

40%未満

は C

 

評定の出し方

各観点別の総合得点を足す。この場合、各観点のそれぞれの合計を1:1:1:1とするのか、ある観点を増やして、1:1:1:2にするのかなどを検討して合計点を出す。

そして、その合計得点の総得点に対する割合で評定を決める

90%以上

80%以上

40%以上

30%以上

30%未満

 

 

評価基準作成時の留意点 (英語)

 

1、単元を作る。

まず年間計画の段階で、教科書のユニットとそのあとにあるListening Plus, Writing Plus, Let’s Chat, Multi Plusなどを組み合わせて、「単元」を作る。たとえば、3年の教科書では、Warm-up, Unit 1,,Multi Plus 1までを「日本文化を紹介しよう」という単元として構成する。Multi Plus 1で、はっぴなど日本の文化を紹介する活動があるので、それを最終活動ととらえ、教科書を学習していくことにする。

 

2、単元目標を作成する。

 国立教育政策研究所http://www.nier.go.jp/kaihatsu/index.htm 
 愛知県総合教育センターhttp://www.apec.aichi-c.ed.jp/shoko/hyouka/index.htm
などの提示した評価規準から、学習指導要領にある4つの観点ごとの本単元における目標を考える。

ア、(コミュニケーションへの関心意欲態度)

@言語活動への取組=  Aコミュニケーションの継続=

(表現の能力)

@正確さ=       A適切さ=

ウ、(理解の能力)

@正確さ=       A適切さ=

エ、(言語や文化の知識理解)

@言語についての知識= A文化についての理解=

として、本単元の学習活動を考えて設定する。

 (注意)アは、あくまで「コミュニケーション」への関心意欲態度なので、学習意欲と勘違いしない。

     つまり、宿題の提出点など、学習意欲を示す内容をここに入れたりしないこと。

 

3、評価場面を考える。

 単元を教えていくときに、どの指導場面で評価ができるかを考える。教科書の本文から暗唱用の文を作り暗唱させるとか、ユニットの終わりに単語テストをするとか、単元テスト(リスニング、読解問題、文法問題)をするとか、ALTとの会話(説明文の英作文と会話活動)をするとか。

 

4、4つの観点のどこが評価できるか考える。

 単元の中に、4つの観点のどの項目も一度は評価できるように網羅したい。

 

5、評価基準(もとじゅん)を考える。

 どの程度できたら、「おおむね満足」=Bなのか、「十分満足」=Aなのかを、なるべく具体的な表現をあげて記述する。「努力が必要」=Cについても触れたり、テストの内容や留意点などを書いたりしておくとよりわかりやすい。

 

(注意)毎時間、評価場面があったりすると、授業が評価ばかりになってしまったり、授業外での作業が増えすぎるので、しっかり指導する場面と、評価する場面をほどよく配置したい。