1/6 DOLL ボークスボディー改造 blue
 
 ボークスのボディーのオリジナルの状態。旧型はあっさりとヘッドに挿す部分が抜けて頭部に残って大変だった事もあります。今はタカラと同じように抜けないようになっているのですが、もとはボールジョイントタイプでした。
 一見しただけで首がながく見えるのですが、理由は簡単で、ボークスオリジナルヘッドの場合は、固定する穴が深く位置も奥なので、バランスは悪くならないようです。長い刀を長いさやにおさめれば問題がないということです。
 問題はノアドのヘッドを挿す場合や、タカラのヘッドを移植するときなどで、この時首がながく見えるようになります。理由はさっきの逆で穴が浅く固定される位置も浅いので当然の結果です。私の読みではもともとファティマが得意なボークスの造形師さんが、首ながを見慣れすぎていてあまり違和感がなかったからではないかと思っています。しかし、予想に反してファティマはでてくる気配がないし、今のタイプは短くなったのでホントのところは不明。
 
 いきなりプラモデル用のニッパで首を切り取っていきます。旧型はもっと思いっきり5mmは切り取れて、ボールジョイントの固定位置を下に新造したのですが、今回はこの部分を作り直すはめんどくさいので、固定部分のぎりぎりまで2mmくらい引き下げます。
 これでずいぶんと印象が変わるモノで、たかが2mmなのですが、人間の首はたかが100mm程度、スケール換算すると12mmで、約10%も短くなるというのはなかなか。しかし、いくらここを切り下げても首は短くなったことにはなりません。問題はヘッドの固定位置なのです。じゃぁ何故ここを削ったかというとあとで首をかしげるためなのです。
 
 結局のところ首を短くするためにはこのまま同じ位置で固定していては短くなったことにはなりません。運良くこのままだとノアドヘッドはスカスカになっています。つまりボークスヘッドは固定できる前後にある出っ張りは、ノアドヘッドでは役に立っていないということです。じゃぁ、引っ掛かる位置を4mm下にもってこれればOKと云うこと。もともと長めなので1.25倍くらいの首が、丁度標準くらいの首の長さにできたことになります。そこで首が引っ掛かる位置を横に4mm下げて接着します。挿すときに引っ掛かるのがめんどくさいので、挿す方向の面取りをしておくと良いでしょう。また接着面はひけでへこんでいるので、やすりで多少荒して接着剤の食いつきを良くしておくと良いです。そして、やすりで切った方も面取りしておきます。こうすると首を横に傾けることが出来るようになります。ちなみにプラ板は1mmですが、1.2〜1.5mmくらいの方が一般向けかも。しょっちゅう首抜きする人は抜き差しが楽なんで、私と同じ1mmで良いと思います。馴れれば3分くらいで終わってしまう簡単な加工でうちの娘たちのような首かしげが出来るようになります。
 
 先ほど例えで、刀のことを書きましたが、首を刀に例えるとボークスのボディーとヘッドの組合わせは、長い刀といえます。長い刀は抜くときに、非常に抜きにくいモノになります。抜く方向にわずかな傾きがあれば引っ掛かってしまうのです。つまりボークスのボディーとヘッドは、非常に首を傾けにくい組み合わせとなります。実際に組合わせてみると設計では可動するはずなのにしないとは明らかに設計ミス。
 そこで今回の改造はノアドやタカラの短いさやであるヘッドを使って、ボークスの長い刀であるボディーを短刀にしてしまうという設計思想なのです。

 参考までにタカラのSAJの首はこうなっています。首抜きしやすいように加工済みなのですが、良く見て欲しいのはヘッドをひっかける爪までの距離です。ほとんど離れていません。しかも頭は爪で支えるのではなくて、首の丸めたところの抵抗で支えています。

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