蓬莱学園の冒険!! 日記
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7月7日、星祭り最終日
021  宇津帆新町は星祭りの最終日とあって、町並はすっかり七夕の飾りつけだ。願い事の書かれた笹の葉がカサカサと音を立てている。ふと願い事に目をやると
「iMAC欲しい(赤)」
「かわいい女の子が欲しい!」
「アイテムちょーだい」
 通りは仲の良いグループでごった返している。出店も軒を連ね、トウモロコシや、綿菓子、蓬莱焼きに、タロ芋焼き。実弾を使った射的に、ストリートファイトの賭けにロボットバトル。騒げるならなんでもありっていう感じ。

 そんな中、レストラン『アフタヌーン』ではパーティーの準備は着々とすすめられていく。 お料理研の由良さん、環さん、砂羽さんがケーキを作ってる。
「砂羽さん主賓なのに、ゆっくりしていて。」
「ケーキ作るの好きなんだから、おいしいところはわたしにもやらせて欲しいわ。」
 さすがお料理研の仲好し、和気あいあい。 でも、厨房まで貸して下さるなんて。実は本土のフレンドちはやのおかげだ。 オーナーシェフも手伝ってくださるし。手際よくメインのバースデーケーキが完成しつつある。

 カラ〜ンと入口ドアのベル。
「あっ!美佳さんいらっしゃ〜い。やっぱり来てくださったのね。嬉しいわ。でもよくあの地雷源全て回避できたわネ。」
「え?そんなのどこにもなかったわよ。」
「リナ、そういえば、サバゲーの格好した人達が、もったいない仕掛け方!!貰ってかえろーぜって、処理してもって帰っちゃったわよ。」ガ〜〜ン(;_;)
 美佳さんが来るっていうから奮発して歓迎用のクレイモア対人地雷を七つも仕掛けたのに〜
「まぁまぁ気を取り直して、これあげるから。」
 と、由良の手から差し出されたものは、怪しげな民俗人形だ。恋のインディアン人形?夜、知らないうちに自分のベットの横にいたら怖いタイプだ。こっそり寮のフレンドのベット脇に飾っておいてあげようと思った。
 なんで〜?と突っ込みそうになったけど、由良さんにお疲れの様子なのに、ニコッとされたら、思わず和んでしまったわ。 さすが大和撫子の魅力ネ。わたしもナデシコの修行してるけど、ぜんぜんかなわないわ。サムライ、ゲイシャガール、オカミ、クノイチ。どれも素晴らしい文化だわ。

 思わず、その場でわいわいがやがや。 と騒いでいると、男子が二人そろってやってきた。 北城葵さんと、柏木光輝さんがおそるおそると云う感じだ。二人ともおとなしめでちょっと可愛い感じ。
「お誕生日おめでとうございます。ぼくのお土産届いていますか? うちの園芸部で収穫した桃なんですけど。良く冷やしてください。」
「色々差し入れ届いてるけど、桃は見てないわよ。」
「あれ、じゃぁユーメイさん来てないんですか?」
「ああ、ユーメイさんちょっと遅れるってメール入ってたわ。」
 そう云えばさっきポスットボット来てたような気が。
「大きくて持ち運ぶの大変なので、巨大ロボで持ってきてもらうはずだったんだけど。」
 蓬莱学園では普通のものを探す方が大変だ。

「光輝さんもお誕生日のメンバーね、お待ちしてました。」
「あ、ぼくも差し入れです。」と手渡された袋はずしっと……
 この重さの感じは瓶だ。しかも中身はどう見てもアルコール。酒仙同好会とのしが付いてるからね。 気のせいかしらと思ったけど、なんでみんな甘いお酒なのかしらね。まだ明るいのにアルコールはちょっとまずいんで
「サンキュ!、冷やしておくわ。ちょっとお願い、冷蔵室で冷やしておいてくれるかな?」

022 「そろそろ時間ね、もう席は出来てるから。立ち話もなんだからさっそく始めましょう。」
 ローリーさんが良く通る声でみんなを誘導してくれた。なんて素敵な声なのかしらネ。 みんな席について、今日のバースデーメンバーみんなで挨拶。 さっそくキャンドルに灯をともして、部屋を暗くして、お約束のバースデーソング。
「ハッピバースデー♪ディアフレンド〜♪」
 パチパチパチ。バースデーメンバーみんなでフッとキャンドルの灯を消す。
 明りがついて制作者の御神渡唯さん自らの手でくす玉が割られ『七夕&お誕生日おめでとにゃ ≡^ヮ^≡』垂れ幕と紙吹雪が舞う
「七夕生まれの、みなさんおめでとうございますですにゃ!」
「乾杯!」
 とりあえず、ジュースやウーロン茶で。でも既に空になったグラスにはカクテルが……。まぁ酔っ払って暴れそうな人はいないから良いか。蓬莱学園ではアルコールは水みたいなモノ。飲める人は寮では毎日宴会だし、そう云う人はカクテルぐらいでは顔も赤くならないしネ。それに美佳さんからの差し入れも、ブランデーケーキにアルコール入りのグレープフルーツジュースだし。みんなお酒好きネ。

cat  さっそくプレゼントが手渡され始めた。 モモさんからオルゴール。 柏木光輝さんから、フレームに入った写真。ネコ好きなら思わずにやけてしまうような写真だ。3匹の兄弟ネコが仲良く川の字になってのびている。ニャ〜とか云うのは反則ネ。そんな幸せなキモチにさせる写真がみんなにプレゼントされた。今日誕生日のメンバー同士でもプレゼント交換。わたしも花束を葉月さんから手渡されてなんとなく照れちゃったりして。

「Hey! Dearマイフレンド、ハッピーバースデー」
 ちょっと遅れて崎森ユーメイさんが到着。遅れた理由は聞かなかったけど、大方ロボのトラブルに違いないわね。 巨大な桃を持ち運んできたので、みんなでよっこらっせと運び込む。さすがに2m近いサイズの桃は珍しい。きっと園芸部でも確保するのは大変だっただでしょうに。しかし、こんな時はやっぱり男子がいると助かるわね。 冷蔵室まで軽々と転がしていってくれたわ。
「リナさん、ロボ駐車場に停めようと思ったけど、駐車場に馬がいて入らないから路駐したけど、ノープロブレム?」
「あれ、AIつけてないの?一人で帰したらいいのに。」
「オ〜、そうですネ。でも、ミーのロボは方向音痴なので一人でうちに帰れないのデ〜ス。HAHAHAHAHAHA!」
 流石です。わたしもロボ研に入ればよかったかな。

 そろそろ、ちょっと早い時間だけど、お料理の方も出さなきゃネ。 森野モモさんの差し入れで、鶏の唐揚げや、ローリーさんのソルトパイ。シェフお手製のフルーツサラダでゆっくりとお食事。 みんなぺろりと平らげていってくれるわ。シェフもココの生徒達の食いっぷりを見てると、つくり甲斐があるよって云ってたし。

しばらくしてまた遅刻者が……冴澄透流さん、クラスメートよ。
「トオルさん、いらっしゃい。ムケルさんから噂は聞いてるわ。」
フロントボタンを大きく開けて、黒シャツとシルバーネックレスを見せるように登場。かっこつけてるけど、おかしな事ばっかり云って、みんなに笑われてばかり。ホントに可笑しいわ。
「あれ〜ムケルのヤツどうしたんだ?」
「ムケルさん今日来れないって。どうかしたの?」
「いや、こっちの話。ははは。(ムケルのヤツ、運がいいな。いたずらに気付いたのか?……)」

今度は砂羽さんが、自家製のハーブティーを煎れてきてくれて、おしゃべりタイム。食後にティータイムはリラックス出来てしあわせネ。 蓬莱学園の食べ物ってちょっと心配なところがあるけど、砂羽さんが手塩にかけて育てたハーブだもの、安心ね。色々効能とか聞きながら今度またティーパーティーしたいわねって。

present 「リナさん、それは趣味の手作り人形ね。」
「え?、これは大切なフレンドにもらったものなのよ。今日来れないって云うから昨日プレゼントされたの。宝物よ。わたしが作ってるのは、どちらかというとファッションドールっていうジャンルになるんだけど、これはやわらかドールと云って、どちらかというと抱き人形ね。ぷにぷにしてて最近人気があるんだ。」
 そんなわたしの趣味の話や、北城葵さんと、柏木光輝さんどっちが可愛いかなとか(^^;)
 あと、おしゃべりの話題は旧図書館。メンバーの大半が一度は挑戦してたわ。今日も午前中に行ってきたメンバーと最新情報を交換。いまだに二階入口付近と云うのがつらいところね。準備さえしっかりしていれば結構簡単にそこまでは行けるみたいだけどネ。

 デザートには、良く冷えた桃ネ。切るのは学園銃士隊の諏訪野葉月さんにお願い。刀包丁を手渡されてちょっと緊張。
「わたしに切れるかな?突きなら自信があるんだけど。」
と云いつつも、相手は桃だから綺麗にまっぷたつ。ついでに人の形をした種まで見事な断面だったわ。もし本当に桃太郎だったら気の毒だけど、痛みも感じずに合掌だったわね。

023  最後に簡単なゲームをしてパーティーはお開き。でも、最後にわたしに罰ゲームがくるなんてネ。一番負けた人が優勝した人の云うことをなんでも聞くって云うんだけど、よりによって優勝者が美佳さん。予想がついてあきらめてたけど、急にピンクの照明になって美佳さんショーのはじまり。でも幸せそうな美佳さん見てたらまぁ良いか、なんてネ。

 帰り道、もうすっかり時間は夜更け。
「路方あやなさん、まだ新図書館でお仕事してるのかな。」
 みんなで夜空を見上げる。二つの星は年に一度巡りあう。いまきっと他にも何万人の生徒が見上げてるにちがいない。
 わたしはふと、みんなの気持ちが一つになったような気がした。


アイテム『あくせられえたあ』を手に入れた。
 う゛ーどぅ社製。体の穴に入れることで、強い心が培われる。……はず。精神値+40
知力値が3上昇して73になった。
人気値が1上昇して124になった。
疲労値が85上昇して111になった。

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