2世帯同居、正確には成人した妹さんを含めて2.5世帯同居住宅です。 繊維品加工工場を経営されおり、妹さん、お母様も繊維加工の仕事をされています。 忙しいので「何かしながら」家事の出来る住宅。というご希望でした。



敷地は200坪以上と恵まれていますが、工場に隣接しており、仕事と暮らしとを区切るため、 また周囲は現在のところ比較的良好な住環境を保っているものの、いずれかなりの密度が予想されるところだったので、 工場通路を建物で区切って庭を囲むコ−トハウス的な配置としました。

2世帯の生活を気がねなくするために、主屋のダイニングキッチンを2階に置き、 忙しい主婦のため、キッチンに洗濯コ−ナ−をまとめ、家事スペ−スを集中しました。 サ−ビスコ−トの代わりに大きめのデッキが屋上に乗っています。

構造は和室部分もともに枠組み壁工法です。ピアノのために中2階に吹き抜けの大きな空間を作り、 だんらんの場としました。この部分の床はコンクリ−トで作り、下を物置にしました。窓を少なくして光りはトップライトから取っています。 壁は3面を板張りの反射壁とし、残りの面を木製の型材を使った吸音壁としてあります。

客間でもある和室を一階中央に置き、その代わり寝室廻りに裏階段を設けました。

別屋もやはり家事労働をなるべく軽減することをはかり、和室の代わりに畳敷の部分を設けました。

2012.10

腐って危険になった物干し台を、撤去したままになっていましたが、庭まで物干に降りるのは不便、ということで小さめに作り直しました。