2007.12.9
・洋風の住宅地
・和風の住宅地

・330㎥
・建て替え?
・500㎥
・南向き
・南下がり
・一旦停止を考えると
・国土利用の歴史に行き着く
・建ぺい率と容積率
・あちこちの住宅地
・江戸のまちなみ
・ホームパーティーをやろう
・駐車場がなくっちゃね
・路上駐車


あちこちの住宅地

昔と違い、海外旅行が珍しくない時代です。外国で住宅地を見ると、日本ずいぶん様子が違います。振り返ると日本の住宅地の姿もこの50年程でずいぶん変わりました。次の世代にどんな住宅地を残してやるのが豊かな暮らしのもとになるのか、参考にあちこちの住宅地を3Dにしてみましょう。

近代的な郊外住宅の源流のひとつは、19世紀の英国に見ることが出来ます。産業革命とともに鉄道が発達し、それまで都心の中高層住宅に住んでいた勤労者が、郊外から鉄道で通うことが出来る様になりました。こうした需要を満たすため、ロンドン近郊では庶民用の住宅が大量に供給されました。そうしたまちなみのひつとがコーシェルトンパークロードです。

10,647平方mのブロックに戸建て、「デュプレックス《と呼ばれる二戸建て,タウンハウスが32戸並んでいます。平均敷地面積は332.72平方mになり,母屋が総二階、物置・ガレージと玄関・台所などの下屋が平屋と考えれば平均床面積は142.96平方mとなり密度は次の通りです。

建ぺい率 25.03%
容積率 42.97%

自家用車などない頃の鉄道の駅前開発なので、通り沿いには殆ど駐車スペースがありません。そのかわり広い裏庭では花や野菜を育てることが出来ます。



次の例はカナダ、バンクーバーの市役所近くです。1950年代の開発ではないでしょうか。米国同様カナダも移民の国ですが、住宅地を見る限り、「土地が欲しく移住してきた《みたいな雰囲気があります。

道路を除いた敷地面積が6,891.55平方mのブロックに戸建て住宅10戸が並んでいますので、平均敷地面積は689.16平方mとなります。軒は全て平屋です。屋根裏部屋もある様ですが、1階床面積の1/4程度だとすれば、平均床面積105.39平方mです。バンクーバーは寒冷地で、凍結を防ぐために基礎が地中1m程必要なので,もう少し掘り下げて地下室を持つという家もある様です。

建ぺい率 12.23%
容積率 15.29%


サブプライム騒ぎ前のテキサスの分譲地「豪華美邸18戸《

敷地合計が17,833.29平方mなので平均敷地面積990.77平方m、いわゆる1/4エーカーというやつです。同じく屋根裏1/4ならば平均床面積171.45平方mです。では米国の分譲地で見かける巨大な屋根は何かと言うと,家を巨大に見せるためのフカシであって,中は殆どガランドウなのですね。最近の米国の分譲地は「インターから3分《が売りなので,地方自治体の財政は破綻状態、と言われる割には敷地面積は「300坪より。《という悪癖は改まっておりません。床面積も大きくなるばかりで,賢い消費者からは「それほど大きくない家《という悲鳴が上がっています。

建ぺい率 13.84%
容積率 17.30%