穂國



20180118

松並木
三河国府
中央通り
本坂越



三河国分寺を見学。近くに八幡神社があります。

御祭神
第一殿 誉田別命 応神天皇
第二殿 多紀理比売命
    市杵島比売命
    多岐津姫売命
第三殿 息長帯比売命

云々との事です。

武蔵府中の大国魂神社と同じく、三河総社の構えで、相殿・摂社・末社がえらく沢山あります。







境内に八百万神の靈気が漂っているという感じがします。白鳳年間に天武天皇の勅を奉じて豊前國より八幡大神のご神霊を奉安したのが始まりだそうです。建久4(1193)年に源頼朝が社領を寄進、以来武門の信仰を集めたようです。

摂社六所神社(旧境外社)は黒猫君がお守りしていました。そういえばどこかに「猫に餌を与えないでください。引き取ってくださる方歓迎。」という張り紙がありました。

東側が国分寺跡です。

5分ほど歩くと国分寺尼跡です。

中門が復元されており、「三河天平の里資料館」というビジターセンターがあります。月曜休館が多いのに、ここは火曜休館で閉まっていました。残念。

国府駅前にでも車をおいて三河赤坂まで電車で行き、そこから歩いてみようと思ったのですが、これが心得違い。駅の周りは月極駐車場で取り囲まれ、びっしりと車が止まっています。中央が駅前駐車場で、駅西には商店などの施設のものもありますが、東側にはびっしりと月極駐車場の類のものが斜面にへばりついています。日曜日でこの有様ですから、ウィークデイにはそれこそ「立車の余地も無い」でしょう。

それも概ね改札口から120mくらいの黄色い円までに集中しています。2-3台の家族用駐車場を除き、5台以上の駐車場を塗ってみると、ちょうど内臓脂肪みたいな絵になります。5分も歩けば駐めるところはいくらでもありそうなのに、5分-1分30秒=3分30秒がもったいない、というのが現代人なのでしょうか。暇つぶしにゲームをやって、暇つぶしの早さを競う、というのもこれと同じようにおかしな話であります。

朝晩自宅から駅まで10分か20分歩くのは体に良い運動だと思うのですが、それが出来ない。歩くのは自宅内部とショッピングセンターの売り場くらいでしょうか。旅といえば一日十里という、ちょっと昔の日本人とはえらい違いです。

米国の街を歩いていると、3人に1人は相撲取りの母みたいな体型でした。歩かないで高カロリーの食事を食べ過ぎ、というのが現代病ではないでしょうか。日本でも渡辺直美さんみたいなぽっちゃりタイプの芸人さんが出てきたのは、そんなことも背景にあるのでしょう。米国では肥満が貧困の象徴で、太っていると昇進できない、ということで「うまいもの」を食べたいだけ食べてフィットネスクラブに通う、というのが流行っているそうですが、なんだか本末転倒という感じがします。

駐車場の問題は肥満にとどまりません。車1台の駐車スペースがほぼ5坪です。そして駐車場は自宅と通勤先あるいは通勤途中に必要で、これで一台につき10坪です。そして仕事・ショッピングなど、昼間の活動先に無ければ自動車の機能が活かせません。ここにこれだけの月極駐車場があるということは、自宅にも同じぐらいの駐車場があり、それとは別にショッピングセンターなどの駐車場があるはずです。

土地が広いと言われる米国でも、自家用車保有台数の2.5倍の駐車場があり、これが地方都市の都市計画に大きな重圧となっているようです。まして狭い日本で駅まで10分か20分歩くのは、まちづくりの上からも健康なことではないでしょうか。日本のまちなみも肥満と糖尿病という生活習慣病に蝕まれているようです。

先年遠鉄西鹿島線浜北駅前に駐車場が欲しい。そのためには浜松銀行創業者の屋敷など取っ払ってしまえ、という話がありましたが、あれも肥満と糖尿病の根本的な改善を考えるのでなく、対症療法な感じがします。

上の図の右に神社の記号が2つ並んでいるのが三河国分寺と三河総社だそうです。ここにも行ってみても何か感じることがあるかもしれないと思ったのですが、国府跡は一見普通の住宅でした。「曹源寺」とあるのでのぞいてみると、確かに仏壇が安置してありますが、檀家もそれほど多くはないようです。



曹源寺から草むらを踏み分けると三河国総社に出ます。こちらもこじんまりとした社で、子供がW杯を目指していましたが、道は遠そうです。土の下に眠っていれば遺跡という事で公金出動ができるのでしょうが、明治の神仏分離以来・戦後の混乱期を宗教法人として生き抜くのも長い困難な道のりだったでしょう。



図の右上の溜池の下からは律令期の土木工事の跡と考えられる遺構が出ています。「上ノ蔵遺跡」と呼ばれており、奈良時代の道路の跡、あるいは道路に洪水防止のダムの機能を持たせたものと考えられているようです。 というわけで国分寺の八幡様まで車を置きに戻り、国府駅から電車で赤坂に向かいました。

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