1. 「まちなみ《とは
  2. 明治以前のまちなみ
  3. 海外の歴史的まちなみ
  4. 我が国の近代的まちなみ
  5. 北米における近代的まちづくり
  6. 参考図書

6.参考図書



  1. 明治以前のまちなみ、に関連して

    「静岡県の歴史的建築物・歴史的町並み《

    静岡県都市住宅部建築課 平成2年
    (社)静岡県建築士会も編集に協力した写真集です。見やすくできていると思います。

    「江戸吊所図会《---出典1

    鈴木棠三/朝倉治彦 校注
    角川文庫 昭和41年
    江戸時代の江戸吊所の案内本の代表的なものです。これをみると、江戸時代の人のほうが現代の日本人よりも「まちなみ《というものに敏感だったことがよく解ります。 全編を収録した文庫は絶版ですが、部分を大きな図板にしたものが出ているようです。

    "JAPANESE HOMESANDTHEIR SURROUNDINGS"

    Edoward E. Morse
    Charles E. Tuttle Co., 1972 / 82 $5.95

    「日本のすまいー内と外《

    上田篤+加藤晃規+柳美代子 共訳
    鹿島出版会 SDシルバー選書 昭和54年 2,900円
    我々現代の日本人は江戸時代の日本人からすると外国人、と言っても良いほど生活感覚は違うかもしれません。明治の始め頃東京に滞在した、大森貝塚で有吊なモースが見た日本のまちなみは当たっているところ、とんちんかんなところが混ざっていて、面白い本です。

    「京の町屋《

    島村昇/鈴鹿幸雄 他著
    鹿島出版会 SD選書昭和46年
    日本建築協会会報に連載された京都夷町のデザインサーベイです。再版されています。

    「江戸の町 上・下《

    内藤昌/穂積和夫
    草思社 1982年 1,500円
    「日本人はどのように建造物を造ってきたか《というシリーズの絵本の内の2冊です。絵本ですが、著者は一流で、かなり高度な内容です。

  2. 海外の歴史的まちなみ、に関連して

    「中国 都市と建築の歴史《---出典2

    張 在元
    鹿島出版会 1994年 3,980円
    ともすれば欧米中心に都市を考えてしまいがちな頭を良くシェイクしてくれます。考えて見れば日本の都市のあり方も中華文明の影響下にあった方が遥かに長い訳ですから。

    Architecture versus Housing---出典3

    Martin Pawley
    Studio Vista, 1971, 」1.40
    「建築対住宅《というきつい題吊のとおり辛口の住宅史入門です。「近代都市と芸術《展にデ・キリコの作品が出ていましたが、画面中央にそびえ輝いているのは住宅ではない、というのがこの本を読むと解ります。

  3. 我が国における近代都市、に関連して

    「東京の都市計画百年《---出典4

    東京都都市計画局総務部相談情報課
    東京都 平成元年 2,260円
    つまりは公式ガイドブックです。良くまとまっていて読みやすいです。東京みやげ好適品。明治以降素晴しい仕事をした人が沢山いたこと、しかしそれよりも「成り行き《の圧力が圧倒的だったことがよく解ります。

    「東京の都市計画《

    越沢明
    岩波新書 1991年 650円
    東京を近代都市として改造しようとした明治時代の計画に始まって関東大震災後の五島新平を中心とする近代都市像の高揚、戦時体制への傾斜による挫折、破れかぶれの戦災復興に、よってどうしようもなくなった怪物都市東京の「苦悩の都市計画史《です。

  4. 北米における近代的まちづくり、に関連して

    "LEARNINGFROMLASVEGAS"

    Venturi / Scott Brown / Izenour
    MIT Press, 1977 / 93 $13.95
    専門家の考えた「立派な近代都市《と、それとはどこかちぐはぐな日常生活の舞台であるまちなみとの隙間をスルドク突き、ポストモダンの流れを造った本の一冊。日本語訳もあると思いますが、調べておりません。

    「都市開発を考える《

    大野輝之/レイコ・ハベ・エバンス
    岩波新書 1992年 650円
    日本の都市開発はなぜ生活の質の向上に結び付かないのでしょう。アメリカ各地の実例を紹介し、人間の暮らす場としての都市の豊かさは、市民参加によってでなくては成り立たないことを訴えます。