ラムサール条約

1971年水鳥と湿地に関する国際会議が開かれ「特に水鳥の生息地として重要な湿地に関する条約」が締結されました。この会議の開かれた町の名をとって、一般には、ラムサール条約と呼ばれています。

現在日本のラムサール条約登録地は、新たに新潟県の佐潟(1996.3)が加わり、クッチャロ湖、霧多布湿原、厚岸・別寒辺牛湿原、釧路湿原、ウトナイ湖、伊豆沼・内沼、谷津干潟、片野鴨池、琵琶湖の10地点になりました。

湿地の中で重要と国際的に認識されている「干潟」は、谷津干潟だけ。その谷津干潟ときっても切れない関係にある三番瀬を千葉県は埋め立てようとしています。

 オーストラリアのブリスベーンで行われたラムサール会議(1996.3.19)で、環境庁はオーストラリアや東南アジアの諸国と連合して、「シギチドリ渡来地ネットワーク」を作り、ラムサール条約に登録されていない湿地や干潟を守る構想を発表しました。

ラムサール条約登録湿地よりも緩やかな基準で渡来地を指定するとして考え出された構想ですが、国内で渡来地として指定されたのは、吉野川河口干潟だけです。ラムサール条約登録にしろ渡来地ネットワークに指定されるにせよ、どんなに構想を練っても、地元自治体に理解がなければ、湿地や干潟を保護していくことはできません。相変わらず目先の利益にとらわれている地元自治体をどのように説得していくのか、環境庁の存在の真価が問われていると思います。


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汐川干潟を守る会(eriko@tcp-ip.or.jp)