「円盤戦争バンキッド」全エピソード あらすじ・解説

【ストーリー紹介】

 銀河系辺境宇宙に住むブキミ星人は、20年後に起こす地球への大移動計画の先発軍団として、大型円盤母船・ブキミブラッカーを送りこんだ。彼らは計画の邪魔になる20年後の大人、すなわち現在の子供のみを襲うのだ。そのことを知った宇宙科学者・宇崎博士は、自分の孫を含めた5人の少年少女からなる少年宇宙遊撃隊バンキッドを結成。ブキミ星人と密かに闘うのであった。


第1話「エンバン編隊″13″の謎」

放送日:1976/10/03
脚本:長坂秀佳
監督:金谷 稔
ゲスト:水谷邦久、木村理恵/沢 りつを、遠藤義徳 ブキミ星人:エスガル少尉(声:沢 りつお)※テロップ誤記

 銀河系辺境宇宙に住むブキミ星人は、20年後に起こす地球への大移動計画の先発軍団として、大型円盤母船・ブキミブラッカーを送り込んだ。彼らは計画の邪魔になる20年後の大人、すなわち現在の子供のみを襲うのだ。そのことを知った宇宙科学者・宇崎博士は、自分の孫を含めた5人の少年少女からなる少年宇宙遊撃隊バンキッドを結成した。ある日、円盤S小隊が飛来。子供達に向け、人間の目には見えないリング光線を照射した。この光線は、子供達を自分の考えを持たぬ、人の命令通りにしか動かぬ家畜のような性格に変えてしまうという恐ろしい光線だった。直後、偶然その現場を撮影していた女性カメラマン・ミチが、ブキミ星人・エスガル少尉に狙われた。ミチが撮ったフィルムには、人間の目には見えないリング光線が映されていたのだ。ペガサスはミチの弟・アキオに化けたエスガル少尉の変装を見破り、そしてエスガル少尉を撃退するのだった。

 本番組にて、ブキミ星人が人間に化けることを指す「ゲタイ」。台本によると「化態」という漢字である。
 バンキッド出動や戦いの時に頻繁に流れる歌(初期の頃は、毎回、バンキット出動の時に流れた)「バンキッド行進曲」は長坂氏の作詞、また、オープニング「駆けろ!バンキッド」も長坂氏の作詞である。
 ゲストは、長坂脚本作品では『特捜最前線』(1977年〜1987年)の船村刑事の娘役(2代目)でお馴染みの木村理恵氏、そして、『レインボーマン』(1972年〜1973年)の主役・ヤマトタケシ役でお馴染みの水谷邦久氏。
 本番組の初期作品は、バンキッドの誰かが異性に恋をし、そして失恋するというのが基本パターンである。今週の失恋はラビット。ラビットが女性カメラマン・ミチに恋をするが既に結婚を約束している人がいることを知る。
 本番組の初期作品は、基本的にはペガサスが化態したブキミ星人の正体を見破り、「この中にブキミ星人がいる」と言って正体を暴くシーンがある。その様子はまるで長坂氏がメインライターを務めた『少年探偵団』(1975年〜1976年)のようである。今週のペガさんの名推理……本物のアキオは「姉ちゃん」と呼ぶはずなのに、「お姉さん」と呼んでいたことから見破った。押し入れで気を失っていた本物を発見、対峙させられた為、エスガルは自供した。
 毎回番組の最後には、ペガサスがカメラ目線で視聴者に向かって教訓(?)を語るシーンがある。今週のペガさんの一言……「ひょっとしたら君、自分の考えを持たずに何でも人の言うとおりになってるんじゃないか。もしそうだったら気をつけろよ。君はもう宇宙人の影響を受けているのかもしれない」
 (※ミチとアキオの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。)


第2話「モングッチ型落雷の謎」

放送日:1976/10/10
脚本:長坂秀佳
監督:金谷 稔
ゲスト:林 靖子、佐瀬陽一/築 正昭、仁内達之 ブキミ星人:ブイズン中尉(声:仁内達之)

 丹沢に近いとある山中で、岩石採取の高校生グループがブキミ星人に襲われた。ブキミ星人・ブイズン中尉はグザレ司令に殺人光線の開発を命じられ、原料となる特殊火山岩・アーバーモニー鉱石を探していたのだ。倒れた高校生の所持品から不純物のない純粋なアーバーモニーを発見するブイズン中尉。一方、円盤飛来をキャッチしたバンキッドは現場に急行、現場にいた伸一と冴子、そして付近に倒れていた新聞記者の山岸を助け出す。しかし、ブイズン中尉はアーバーモニーの鉱脈の在り処を知る冴子に、その場所を教えるよう脅迫。冴子は、鉱脈の爆破を提案する山岸の言葉に従いその場所を伝えようとするが、それをペガサスが止めた。ペガサスは、山岸がブイズン中尉の変装した姿だと見破っていたのだ。正体を現したブイズン中尉を撃退、そして、隠居によりアーバーモニーの鉱脈は爆破されるのであった。

 今週の失恋はスワン。ゲストの少年・伸一に恋をするが、その後、伸一が同じグループの冴子に告白し、失恋してしまう。
 今週のペガさんの名推理……スワンがブイズン中尉に向かってかけたインクが山岸記者の背中にもかかったが、起き上がった山岸の背中にはインクのしみが無かったことから見破った。倒れていた山岸はブイズン中尉の部下が化けていた姿であり、ペガサスは毎朝新聞に電話で山岸記者がいないことを確認していた。
 今週のペガさんの一言……「君、雷や稲妻を見たことはないか。もしかしたらその雲の中に、殺人光線を作ろうとしている円盤がいるのかもしれない」
 (※伸一と冴子と山岸の漢字表記は、台本を参照。)


第3話「ハマキ型母船出現の謎」

放送日:1976/10/17
脚本:長坂秀佳
監督:金谷 稔
ゲスト:二見忠男、青野 武/早田みゆき、金月真美 ブキミ星人:ゼットルス大尉(声:青野 武)

 丹沢山中で、謎の落雷によって1台の車が消失した。それを目撃した姉妹は、ブキミ星人・ゼットルス大尉から「喋ったら殺す」と口止めされる。円盤飛来をキャッチしたペガサスらは現場に急行、近くにいた姉妹と遭遇する。ペガサスらは、姉・香代子の証言によりブキミ星人を探すが見つからない。姉妹の家に落ち着くペガサスは、カヨコに化けていたゼットルス大尉の変装を見破り追い詰めるが、逆にドラゴン、スワン、そして妹・リエ子が捕まってしまう。捕らわれたドラゴン達にゼットルス大尉が語るブキミ星の真実。ブキミ星は危機に瀕しており、20年後には地球に大移動しなければならないのだ。ペガサスらは捕まった3人を助け出し、ゼットルス大尉を撃退するのだった。

 ゲストである姉・香代子役は、早田みゆき氏。長坂氏が手掛けた番組では『仮面ライダーX』(1974年)のマコ役や、『アクマイザー3』(1975年〜1976年)の渚ジュン役がある。(ただし、『仮面ライダーX』のマコが登場する回は、長坂氏は執筆していない)
 妹・リエ子役は、ゲーム『ときめきメモリアル』(1994年)のヒロイン・藤崎詩織の声を演じ絶大な人気を得た金月真美氏。当時は劇団ひまわりの子役で、長坂作品では『小さなスーパーマン ガンバロン』(1977年)のレギュラーの一人、ロングを演じていた。
 台本では本話の話数は第1話。本作にてブキミ星人の目的である「20年後の大移動」が語られているのはその為ではないかと思われる。また、今後頻繁に登場する「ブキミ星人が触れた草や木の葉が枯れてしまう」という設定も本話で初めて登場する。
 今週の恋はドラゴン。ゲスト姉妹の妹・リエ子に恋をする。ただし、失恋の描写は無い。
 今週のペガさんの名推理……崖から落ちて気を失っていた香代子の周辺の草が枯れていたことから見破った。香代子に化けたゼットルス大尉に花を近づけ、それが枯れた為に自供した。
 今週のペガさんの一言……「もしかしたら君も枯葉を見たことはないか。枯葉を見たら気をつけろよ。近くに君のよく知っている人に化けたブキミ星人がいるかもしれない。」
 (※香代子とリエ子の漢字表記は、台本を参照。)


第4話「バラウナ型誘拐事件の謎」

放送日:1976/10/24
脚本:長坂秀佳
監督:日高武治
ゲスト:町田祥子/伊豆田より子、奥野健明、辻村真人 ブキミ星人:エムジン大尉(声:小川真司)※クレジットは無。誤って5話にクレジット

 ペガサスたちの目前で一人の少女が消えた。そばに落ちていたラケットから持ち主を探し始めたペガサスたちは、とあるビルから離陸する円盤を発見、そのビルの屋上で、数時間の記憶を失ったという少年、正彦と出会った。円盤に連れ込まれ、その間の記憶だけ消されたのではとペガサスらは推測する。一方、ラケットの持ち主・高梨由香を発見。彼女から、ブキミ星人・エムジン大尉によって実験的改造手術を施されたと聞かされるが、手術に失敗したらしく、消されたはずの記憶が残っているという。正彦に恋をしたスワンの連絡により、その場に現れる正彦。しかしペガサスは、正彦がエムジン大尉が化けた姿だと見破った。エムジン大尉は由香の手術が失敗した理由を調べる為に由香が必要だったのだ。由香を連れ去るエムジン大尉だったが、後を追ったペガサスらの活躍によってエムジン大尉は破れ、由香も無事に救出された。その後、隠居の検査によって由香の手術が失敗した原因が判明。それは、由香が強い意志の力の持ち主だったからだった。

 エムジン大尉に続いて処刑されるエムジン大尉の部下M1、M2、M3だが、よく見ると、M3、M2と処刑された後、もう一度M3が処刑されている。M3とM2が光線を浴びた後に体が溶けるシーンはうつ伏せの為にナンバーが分からず、M1が溶ける順番の時にM3のナンバーを付けた部下が溶けている。編集時に順番を誤ったのであろうか?
 今週の失恋はスワン。第2話に続いて2度目の失恋。エムジン大尉が化けていた正彦に恋をした。そんなスワンが物語の最後に語った名言「これからだってじゃんじゃん新しい初恋をしてみせますからね」……普通、初恋は一度しか無いはずなのだが。さすが、第4話にして2度も失恋を経験しているだけはある。
 今週のペガさんの名推理……正彦が、イニシャルしか知らないはずのラケットの持ち主のことを「その女の子が」と語ったことから見破った。また、正彦が伝えた住所・電話番号を確認し、デタラメだと突き止めた。
 今週のペガさんの一言……「君は強い意志の持ち主かい。もしそうじゃなかったら気をつけろよ。あまり意志が弱いと宇宙人に狙われるかもしれないぜ」
 ラストシーン。隠居によると、手術を受けた11人の消息は探しようがないという。結構コワいオチである。「気をつけろよ。もしかすると君も手術を受けた一人かもしれないぞ。」
 (※高梨の漢字表記は表札シーンを参照。由香と正彦の漢字表記は、台本を参照。)


第5話「テルーン型宇宙記号の謎」

放送日:1976/10/31
脚本:長坂秀佳
監督:日高武治
ゲスト:上田かほり、小川真司、綱野さゆり ブキミ星人:ワイゼル中尉(声:辻村真人)※クレジットは無。誤って4話にクレジット

 公園で小さな石を見つけた少女・美奈子はブキミ星人に追われ、気を失った。出動したバンキッドは飛来したテルーン型円盤と戦うが逃げられてしまう。円盤がいた場所を調べたペガサスらは、倒れている美奈子を発見、彼女を家に送る。彼女に一目惚れしたオックスは、彼女の頼みを聞き、行方不明になった子犬を探し出す。見つけ出した子犬に、美奈子によって付けられた石を見たドラゴンは、その石がブキミ星人が追っていたものだと推理するが、その石から突如発射された光線によって美奈子の肩に痣ができてしまった。介抱する美奈子の前にペガサスが現れるが、ドラゴンはそれがブキミ星人・ワイゼル中尉の変装だと見破る。ワイゼル中尉は、毒ガスを作る為に必要な方程式が記録してあるその石を狙っていたのだ。石を確保したペガサスだったが、石によって刻まれた痣が方程式だと判明。とすると、美奈子が危ない。ペガサスらは襲われる美奈子を救い、ワイゼル中尉を撃退するのだった。

 美奈子の飼っている犬の名前は「かく」。なお、長坂氏のデビュー作『ものを言う犬』(1968年)の主人公・長二の犬の名前も「かく」である。
 ブキミ星人が狙っていた方程式が、石ではなく石によって映し出された痣に記されていたというどんでん返しがいかにも長坂氏らしい展開で、最後まで飽きさせない作りとなっている。
 今週の失恋はオックス。ラスト、デートを申し込むが振られてしまった。
 今週のドラゴンの名推理……後から現れたペガサスが、見たことも無い石を「綺麗な」石だと語った為に見破った。さらに、タバコを吸わないペガサスに対して「忘れ物」だと言って渡したマッチを偽物のペガサスが受け取ったことが決め手となった。第5話にしてパターン崩しが展開、いつものペガさんのお株をドラゴンが取ってしまった。
 今週のペガさんの一言……「君、美奈子ちゃんみたいになんか珍しい拾いものをしたことはないか。あるのだったら気をつけた方がいいぞ。もしかしたらそれはブキミ星人が今狙ってる物かもしれないぜ」
 (※美奈子の漢字表記は、台本を参照。)


第6話「アダムスキー型消滅の謎」

放送日:1976/11/07
脚本:長坂秀佳
監督:金谷 稔
ゲスト:三東ルシア、勝田 久/沢 りつお、よぎ英一 ブキミ星人:ダヴリュス中尉(声:沢 りつお)

 東山鉄造が30年かけて開発した新種の蘭。素晴らしく綺麗な花を咲かせるその花は、突然、一時的に萎れてしまうという習性があった。調査の結果、円盤が近づくと一時的に萎れるという円盤探知能力を持つものだった。その花の存在が邪魔なブキミ星人・ダブリュス中尉はその蘭を狙い、鉄造を襲撃。そして、蘭の在り処を知る鉄造の娘・有沙に迫る。有沙に恋をしたドラゴンは有沙をガードしようとするが、その有沙の前には彼女のフィアンセ・久保の姿があった。有沙は久保に蘭を預けるため、蘭の隠し場所へと久保を案内するが、久保はダブリュス中尉の化態した姿だった。しかし、久保の正体を見破ったドラゴンらの活躍によってダブリュス中尉を撃退。だが、グザレ指令の放った光線によって蘭は消滅するのだった。

 今回より、『ウルトラマン』のデザイナーで有名な彫刻家の成田亨氏がブキミ星人のデザインを担当。第11話以降は、今まで登場したブキミ星人に新たに造型を重ねるバリエーション的なデザインを多数考案。番組の予算低減に一役買っている。もちろん、一見して改造と分からない全く新しいキャラクターに仕上がっている。
 また、同じく本作品より、オープニングのタイトルバックにて「円盤戦争バンキッド」という掛け声が入るようになる。
 今週の失恋はドラゴン。有沙に恋をするも、有沙にはフィアンセがいた。
 今週のペガさんの名推理……久保が触れた草が枯れた為に判明した。
 今週のペガさんの一言……「君は変な形をした黒い雲を見たことはないか。もし見たら気をつけた方がいいぞ。それはブキミ星人のブキミブラッカーなのかもしれない」
 (※東山鉄造の漢字表記は表札シーンを参照。有沙と久保の漢字表記は、台本を参照。)


第7話「アベック型蒸発光線の謎」

放送日:1976/11/14
脚本:加瀬高之
監督:金谷 稔
ゲスト:佐々木梨里、人見ゆかり/中島朋子、門脇三郎、山下啓介 ブキミ星人:アルバレン中尉(声:山下啓介)

 ブキミ星人・アルバレン中尉は、子供達の頭脳改造を行う為に発育期の幼児を狙っていた。一方、ペガサスらは飛来する円盤をキャッチ、撃退に成功する。円盤の飛来地点から、ブキミ星人の狙いがオックスの妹・みどりが通うひかり幼稚園であると突き止めた。ペガサスは幼稚園の井口先生を怪しいと睨み彼女をマーク、園児を乗せたバスをオックスらが追跡した。しかし、追跡したオックスらの目前でみどりらを乗せたバスが姿を消してしまった。ペガサスがマークしていた彼女はアルバレン中尉に催眠術をかけられていただけで、アルバレン中尉はバスの中に潜んでいたのだ。オックスらはみどりの鞄に忍ばせておいた発信器を頼りに消えたバスを追跡、アルバレン中尉の部下を撃退。直後、その場に井口先生が現れるも、アルバレン中尉の化けた姿だと見破ったペガサスは見事撃退、みどり達を救い出すのだった。

 本作で始めて長坂氏以外の脚本家が参加。執筆した加瀬高之氏は、長坂作品以外では第24話以外の9作品を担当。事実上メインライターである。加瀬氏の代表作は『特別機動捜査隊』(1961年〜1977年)、『青空にとびだせ!』(1969年)、『アテンションプリーズ』(1970年〜1971年)、『決めろ!フィニッシュ』(1972年)、『レインボーマン』(1972年〜1973年)、『西遊記U』(1979年〜1980年)等々多数。なお、長坂氏が参加している作品の中では『伝七捕物帳』(1973年〜1977年)、『桃太郎侍』(1976年〜1981年)がある。
 オックスの妹・みどりが登場。みどりを演じているのは中嶋朋子氏。本番組の5年後に放送された『北の国から』(1981年〜2002年)の黒板蛍役で一躍有名になる。なお、長坂作品では1993年放送の『引っ越せますか』(1993年)に池淵窓子役で出演している。ちなみにみどりの表記は台本によるとひらがなで「みどり」である。
 今週の失恋は……失恋ではないが、ペガサス。他のメンバーから井口先生に気があるとからかわれた。
 今週のペガさんの名推理……アルバレン中尉の部下を撃退した後に現れた井口先生に対してペガサスが急襲、咄嗟に右手で防御した井口先生に、本物は左利きであることを指摘。さらに、井口先生に渡したペンダントに仕込んだ発信器が別の場所から発信されていることが決め手となった。
 今週のペガさんの一言……「君たち不思議な光を見て、夢の世界を散歩したことはないか。もしかしたら、その光は宇宙人のものかもしれない」
 (※みどりと井口の漢字表記は、台本を参照。)


第8話「ボール型落下物の謎」

放送日:1976/11/21
脚本:長坂秀佳
監督:日高武治
ゲスト:小園蓉子/山中恵理子 ブキミ星人:ユーブロ少佐(声:梶 哲也)※クレジットは無

 東京周辺の13校の小中学校だけを襲うという、実に奇妙な大地震が発生。死者286人、重軽傷者1万3千余名もの甚大な被害を出した。それは、ブキミ星人・ユーブロ少佐が仕掛けた地震発生光線を出す地震発生装置の仕業だった。ユーブロ少佐の次の目標は児童図書館13館。地震発生装置を児童図書館に仕掛けるユーブロ少佐だったが、その現場を偶然見かけた少女・小百合は地震を止める為に装置を持ち出し、逃走。ユーブロ少佐に囲まれる小百合であったが、間一髪でラビットが救った。突如現れたユーブロ少佐を追うペガサスらだったが、その隙に小百合は黒いコートの男に連れられて姿を消した。後を追うペガサスらは男を捕まえるがその正体は隠居。地震発生装置を爆破する為、隠し場所に案内させたという隠居であったが、ペガサスはそれがユーブロ少佐が化態した姿だと見破った。ユーブロ少佐を撃破、地震発生装置は自ら爆発したのだった。

 ゲストの少女・小百合だが、本編では本人の台詞にて「ヤマナカ」と聞こえるが、台本では「三条」である。
 今週の失恋は……恋というほどの描写は無いが、ラビット。ラビットが命懸けで小百合を守った。
 今週のペガさんの名推理……。周囲の草が枯れていたことから判明。ペガサスのベルトのバックルに仕込んだ通信機で隠居部屋にいる隠居と連絡、隠居から返事を受け取った為、目前にいる隠居が偽物だと突きつけた。
 今週のペガさんの一言……「君、君は学校にいる時、地震にあったことはないか。もしも君の学校だけが揺れていたら、その時はよく注意してみろよ。それはブキミ星人の仕業かもしれない。」
 (※小百合の漢字表記は、台本を参照。)


第9話「二重型吸水パイプの謎」

放送日:1976/11/28
脚本:長坂秀佳
監督:日高武治
ゲスト:高橋 淳、広田雅美 ブキミ星人:エクスズ少佐(声:市川 治)※クレジットは無

 貯水池に写生に来ていた中学生・棚橋達也は円盤を目撃した為に円盤に狙われてしまい、その場から逃走。しかし、昔なじみであったスワンと遭遇した達也は勇気を振り絞り再び貯水池へ向かい、ブキミ星人・エクスズ少佐の跡をつける。そして浄水場の水に毒を入れる「エクスズ計画」を目撃、再びエクスズ少佐に命を狙われる。達也のことが心配になり後を追ったスワンはペガサスと共に達也を窮地から救うも、達也はエクスズ少佐の放った忘却光線を浴びた為に円盤目撃の記憶だけを消されてしまった。一方、エクスズ計画によって、水道水を飲んだ子供達が凶暴化してしまう。達也が記憶を失う前に円盤の場所をメモしていたことが分かるが、エクスズ少佐によってメモが奪われてしまう。しかし、スワンは達也のガールフレンド・アケミに化態したことを見破った。メモに記された場所に向かったペガサスらはエクスズ少佐を撃退、隠居の使った解毒剤によって水道の水も元に戻るのであった。

 今週の失恋はスワン。昔なじみだった棚橋達也に恋をするも、ガールフレンドがいたことが発覚した。第9話にして3度目の失恋。3度に1度のペースでの失恋はペースが速すぎ。スワンにとってはすべて「初恋」なのだろう。
 今週のスワンの名推理……アケミが化態という言葉を使った為にスワンが見破った。そしてペガサスが、カーテンの裏で気を失っていたアケミを発見したことが決め手となった。
 今週のペガさんの一言……「君、君は急に怒りっぽくなったり、やたらと誰かを殴りたくなったことはないかい。もしあったら気をつけろよ。君はもうブキミ星人の水を飲まされているのかもしれない」
 (※棚橋達也とアケミの漢字表記は、台本を参照。)


第10話「にせものは誰だ!」

放送日:1976/12/05
脚本:長坂秀佳
監督:野長瀬三摩地
ゲスト:鮎川 浩/市川 治 ブキミ星人:ティーバス大尉(声:朝戸鉄也)、ティーフン中尉(声:池水通洋)※共にクレジットは無。誤って11話にクレジット。市川 治は誤記

 侵略計画に反対を唱えた平和主義者の老ブキミ星人がブキミブラッカーから逃亡。登山中の宇崎夫妻に出会った老ブキミ星人は、ママにメダルを渡し、再び逃亡する。しかし、老ブキミ星人を追ってきたブキミ星人・ティーバス大尉とティーフン中尉は老ブキミ星人を発見、殺害した。メダルを持った夫妻は、ティーバス大尉、ティーフン中尉に追われ窮地に陥るが、間一髪でバンキッドが救った。帰宅する二人の前に、夫妻に化けたティーバス大尉、ティーフン中尉が出現。宇崎家は本物、偽物の夫妻が入り交じり大混乱。そして、パパを連れてティーバス大尉、ティーフン中尉は逃走する。円盤を撃退したバンキッドは見せしめの為に処刑されそうになるパパを救助、ティーバス大尉、ティーフン中尉を追い詰めるが、ティーバス大尉、ティーフン中尉はグザレ指令によって処刑された。老ブキミ星人が地球人へのメッセージを記したメダルの宇宙文字は今は解読できなかったが、ブキミ星人の中にも良い人がいることが分かり希望が湧いてくるのであった。

 今作は隠居不在。外出していたのか、それとも、パパ・ママに化けたティーバス大尉、ティーフン中尉の為に宇崎家が大混乱したにも関わらず隠居部屋にこもっていたのかは謎である。
 今作より、第9話までパターン化されていたサブタイトルの「○○型××の謎」のフォーマットが無くなり、自由(で愉快)なサブタイトルが増えていく。ただし、台本タイトルは「分裂合体型SOSの謎」である。
 今週のバンキッドの名推理……本物の二人はスワンが守っていることをドラゴンが指摘、また、手首にバンキッドが付けた鞭による特殊インクが付いていることをラビットが指摘した。
 今週のペガさんの一言……「君たち、お父さんかお母さんが変な風に見えたことはないか。両親とは普段からよく話し合っておいた方がいいぞ。もしかしたらブキミ星人かもしれない」


第11話「ラビよ自信を持て!」

放送日:1976/12/12
脚本:長坂秀佳
監督:野長瀬三摩地
ゲスト:長田えみ、高橋香里、加藤茂雄/池水通洋、朝戸鉄也、高品正広 ブキミ星人:オーダコフ大尉(声:市川 治)※クレジットは無。誤って10話にクレジット。池水通洋、朝戸鉄也は誤記

 ドーナツ型円盤から発射された恐るべき光線。その波紋光線は、子供達に激しく頭痛を起こさせ、一生身動き出来ぬ体にしてしまうものだった。光線を浴びた少女・白川トモコは、亡くなった父が残した薬を飲み回復、同じく光線を浴びた人々に薬を分け与えた。そして、光線を浴び頭痛に苦しむラビットもトモコの薬により回復した。しかし、波紋光線の邪魔になる薬を狙うブキミ星人・オーダコフ大尉は薬を強奪。トモコの家にまだ大量の薬があると知ったオーダコフ大尉はトモコのおば・キョウコに化態し再び薬を狙うがペガサスらに見破られる。トモコをさらい逃走するオーダコフ大尉だったが、ペガサスらによって撃退された。その後、薬を分析した隠居によって薬の秘密が判明。それはただのうどん粉だったのだ。両親に死なれ絶望していたトモコを元気づける為にキョウコが考えた知恵で、子供達もよく効く薬だと信じた自分の「自信」によって治ったのだった。

 今作のオーダコフ大尉は、第6話のダブリュス中尉の改造バリエーション。
 今週の失恋はラビット。恋というよりはお互い、妹、兄のような感情を抱いていたようだが、トモコが来月からアメリカに行ってしまう為、それまでとなってしまった。
 今週のバンキッドの名推理……キョウコが「オーダコフ大尉がモノも言わずにいきなり私を」と語ったのを受け不審を抱くペガサス。コレに関しては特に説明はないが、モノも言わないのになぜ相手の名前がオーダコフ大尉だと分かったのか?ということであろうか? なお、決定打となったのは、キョウコが、薬の隠し場所を知らないはずのトモコに薬を取ってくるよう命じた為、トモコとラビットが不審に思ったことである。
 今週のペガさんの一言……「君、君は自分の精神力に自信を持っているかい。もし自信が無かったら鍛えておかなきゃ駄目だぞ。でないとブキミ星人にやられちゃうからな」
 (※トモコとアケミの漢字表記は不明の為、ここではカタカナ表記で表している。)


第12話「おヘソを狙う宇宙人」

放送日:1976/12/19
脚本:加瀬高之
監督:日高武治
ゲスト:二見忠男/佐藤明美、川崎真子、小海とよ子、峰 恵研 ブキミ星人:ピィーグル伍長(声:峰 恵研)

 ある晩、ペガサスがオートバイに乗る謎の男に襲われた。ヘッドライトの光による麻酔光線で一時的に失明したペガサスは苦戦するも撃退。それは、ブキミ星人・ピィーグル伍長によるペガサス生け捕り作戦の一環だったのだ。ピィーグル伍長とその作戦参謀・ペロン博士は田中という名の母娘に化け、宇崎家へ来訪。娘の「遊んで」という言葉でラビットを連れ出し、催眠光線で眠らせ、さらにヘソの解剖手術を施す。一方、母娘が持参した饅頭に睡眠薬が入っていたことからラビットの危機を知ったペガサスらはラビットを捜索。ラビットを見つけ出したペガサスだが、ピィーグルらの罠にはまり銀色の箱に閉じ込められてしまう。その箱の中ではバンキッドチェンジが出来ないのだ。救助に向かったドラゴン達は、ペガサスらを無事救出、墜落した円盤もろともピィーグルらを葬り去るのだった。

 第10話よりサブタイトルのフォーマットが自由になったのに続き、このあたりから作品のカラーが変更されていく。
 一つは、初期作品は基本的にバンキッドメンバーが異性に失恋するという流れであったが、中盤以降はそれがほとんど無くなり、番組後半になると、パパとママ中心に物語が展開するようになる。
 もう一点、今作より、11話までパターン化されていた「この中にブキミ星人がいる!」のフォーマットが消滅。ただし、今作はラストシーンにて、ママが「犯人はこの中にいるわ。あのお菓子を食べた犯人は確かにこの中に。ヘンよぉ」と推理しようとしているので、一応このシーンがいつものパターンということになろうか。
 今週のペガさんの一言……「君たち、悪いヤツに騙されたことはないか。そんな時はおへそに力を入れて、慌てずに行動することだ。君がしっかりしていれば、宇宙人にだって恐れることはない」


第13話「名犬オックス危機一髪」

放送日:1976/12/26
脚本:加瀬高之
監督:日高武治
ゲスト:中島朋子、西川ひかる/佐久間 功、佐竹祥一 ブキミ星人:エルドン中尉(声:作間 功)※テロップ誤記

 公園の水を飲んだオックスが突然犬になった!? その水には円盤から発射された変身光線が含まれていたのだ。ブキミ星人・エルドン中尉の恐るべき作戦――それは、「犬は3日も餌を与えてもらえば飼い主の御を忘れない」という習性を利用し、人間を一度犬にして餌を与え、なつかせてからもう一度人間に戻すというものだった。犬にされたオックスは捕らわれ、餌を与えられ続けるが、空腹に耐え続け、そして、隙をみつけて脱出、ペガサスらの元へと走る。オックスが犬にされてしまったと気づいたペガサスは、その犬とバンキッドチェンジ! バンキッドへと変身した。喜ぶバンキッドだったが、変身を解くとまた犬に戻ってしまう。バンキッドのオックスには戻れても牛島二郎には戻れないのだ。エルドン中尉が持つ変身解除の壺の水をを奪う為に、エルドン中尉と戦い、そして撃破するも壺が割れてしまう。絶望するバンキッドだったが、オックスは壺の水でしめった土をなめ、無事に元の姿へと戻るのであった。

 オックスの妹が再登場、そして母親も登場する。なお、台本によると母親の名前は邦子である。
 今週のペガさんの一言……「君たち、この諺を知ってるか?……渇すれど盗泉の水は飲まず。……どんなに、喉がかわいても、泥棒の水は飲まない。悪いことはしないという意味なんだ。マジメにやれよ!」


第14話「スワンの正月大騒動」

放送日:1977/01/02
脚本:長坂秀佳
監督:野長瀬三摩地
ゲスト:曽我廼家一二三/梶 哲也 ブキミ星人:キューガ大佐(声:梶 哲也)

 1977年正月二日。正月というものを知らないブキミ星人は、いつもより元気に満ちあふれた子供達のエネルギーを不思議に感じ、調査を開始。スワンの言葉からそれが「正月エネルギー」の仕業だと解釈した。その元凶が、街中で流れている琴の曲「春の海」の調べだと信じ込んだブキミ星人・キューガ大佐は、平和な家庭に乱入し、「春の海」を流すテレビを破壊していく。だが、いくら壊してもどこからか「春の海」が鳴り続け、苛つくキューガ大佐。キューガ大佐は、父親と来客中の宇崎夫妻の前で琴を弾くスワンの姿を見て、これが元凶だと信じ、スワンと琴をさらって逃走する。強引にスワンに琴を弾かせるキューガ大佐だったが、琴の調べがエネルギー源ではないことに気が付き、スワンを処刑しようとする。しかし、琴の調べを聞きつけたドラゴンが駆け付け、スワンはバンキッドにチェンジ。円盤を爆破したペガサスらも駆け付けキューガ大佐を撃退するのだった。

 異星人から見た「文化の違い」をテーマに、非常に滑稽に描いた作品。
 本放送では、冒頭に5人が「あけましておめでとうございます!」と挨拶するシーンがあったが、CSキッズステーションで1999年〜2000年に放送された時にはなぜかカットされている。なお、台本でもこのシーンは存在する。
 専務の家に向かう宇崎夫妻が乗る車の上にブキミ星人が乗っかるシーン。台本では、カーラジオから流れてくる「春の海」を狙っているのだが、映像ではそこまで細かく描写されていない為、何の為に車の上にブキミ星人が乗ったのか分かりにくい。
 今週のペガさんの一言……「君、正月を楽しんでるかい? 今年も元気にやっていこうな!」


第15話「暴走宇宙人エヌーピイ」

放送日:1977/01/09
脚本:長坂秀佳
監督:野長瀬三摩地
ゲスト:金子吉延/辻村真人 ブキミ星人:エヌバル少佐(声:辻村真人)

 グザレ指令より小学生殺戮の命を受け、小学生を襲うブキミ星人・エヌーピイ軍曹。彼の乗る円盤を撃墜したバンキッドは、円盤の落下地点でエヌーピイを発見。まだ少年の姿をしたエヌーピイを見て同情したペガサスらは、エヌーピイを助け、宇崎家へと運ぶ。エヌーピイは、地球人の捕虜になった自分が助かるには目前にいるペガサスらを殺すしかないと考えるが、ペガサスらの友好的な態度に戸惑いを覚える。眠っているペガサスを、「許してくれ」と言いながら殺そうとするエヌーピイだったが、「大人達がたとえ戦争をしていても、子供同士なら手をつなげるはずだ」と諭されうなだれる。そのエヌーピイを処刑する為に派遣されたブキミ星人・エヌバル少佐は、ペガサスらとエヌーピイを発見、銃を構える。しかし、エヌバル少佐を裏切ったエヌーピイがペガサス達を庇い、そして命を落とした。怒りに燃えるペガサスらはエヌバル少佐を撃退。彼らは、いつか宇宙全体の子供達が手をつなげる日が来ると信じるのであった。

 エンディング「夢の友情飛行」の歌詞をモチーフにしたと思われるのが本エピソード。ペガサス達とエヌーピイが歌う1番の歌詞「僕らが信じて来たことは、星の向こうに友達がいる」が、実は『円盤戦争バンキッド』という番組の本当のテーマではないかと思われるが、実際、このようなテーマが語られたのはエンディングと本作のみである。もし、長坂氏が最終回周辺と最終回を執筆していたら、このテーマで着地したのではないか?と思わずにはいられない。もしかすると、ラストシーンのスワンの台詞「大人達がたとえ戦争をしていても子供同士なら手をつなげるはずだわ」の台詞のように、ブキミ星人の子供たちと手をつないでいたのかもしれない。(ただし、第25話・最終話のベルーヌがそうだといえなくも無い。外観も似ているし……。)
 死を目前にし、「夢の友情飛行」を口ずさむエヌーピイのシーン、台本では「歌を歌いながら、銀色の肌は次第に人間の皮膚に近くなって来る」とある。映像では、カットが変わって突然銀色のメイクだけが無くなり、さらにカットが変わり目の回りのメイクも消えるカタチで表現。本当は、徐々に銀色から肌色になる表現が映像的に効果的であろうが、当時の技術ではこれが限界であったのだろうか。
 今作のエヌバル少佐は、第6話のダブリュス中尉 → 第11話のオーダコフ大尉の改造バリエーション。( → の順番は放送順。制作順は不明)
 今週のペガさんの一言……「君、君には友達は居るかい? 僕たちみたいに宇宙人とだって友達になれるんだから、本当の友達は作っておこうな! 友達は多い方がいいぜ!」


第16話「罠にかかった兄弟飛行」

放送日:1977/01/16
脚本:長坂秀佳
監督:日高武治
ゲスト:林野奈子、沢 りつお ブキミ星人:ケイダボ少佐(声:沢 りつお)

 ブキミ星人・ケイダボ少佐が狙う少女は、僅か10歳で円盤探知機を発明した少女・峰さよ子。放っておけば将来どんな発明をするか分からないからだ。ケイダボ少佐の円盤反応をキャッチしたバンキッドだったが、隠居は不在のペガサスが戻ってくるまで残りのメンバーへ調査を禁止。しかし、ドラゴンたちは隠居の言葉を無視して調査に向かってしまい、そして、裏をかかれさよ子はさらわれてしまった。深夜、責任を感じたドラゴンが一人でさよ子を探しに出かけ、それを知ったラビットがその後を追う。さよ子を助ける為に円盤に乗り込むドラゴンだが、ケイダボ少佐の罠にはまり拘束。続けてラビットも同様に捕らわれてしまう。そして、自動操縦で離陸を始めた円盤は高度一万メートルに張り巡らされた炎の海に向かって急上昇。炎の海到達ギリギリでバンキッドチェンジに成功したドラゴンとラビットは円盤を制御。二人が乗っているとは知らないペガサスらの攻撃を受けるが、煙幕でサインを送り合流、ケイダボ少佐を撃退するのだった。

 円盤に乗ったドラゴンとラビットが咄嗟にはった煙幕を見てペガサスが「バンキッドのVだ」と言っている。どうやらバンキッドのスペルは「Ban」ではなく「Van」のようだ。バックルのマークが「V」と「A」となっていることも「Van」ということの証明だろうか。
 今週のペガさんの一言……「君、君はチームのルールをちゃんと守っているだろうね。自分勝手な行動で、チームワークを乱したりしては駄目だぞ。そんなことをすると、ブキミ星人にやられちゃうかもしれないからな」
 (※峰さよ子とアケミの漢字表記は、台本を参照。)


第17話「音楽バクダン青黄赤!」

放送日:1977/01/23
脚本:長坂秀佳
監督:日高武治
ゲスト:矢島洋子、藤城裕士 ブキミ星人:ジェーデ少佐(声:藤城裕士)

 18か所の小中学校で不可思議な爆発事故が発生、それはすべて音楽の時間に発生していた。調査を開始するペガサスらは次の目標がドラゴン、オックス、スワンの通う中学校だと推測する。中学に潜入したラビットは、音楽教師に化態したブキミ星人・ジェーデ少佐を目撃、音楽爆弾の存在を知る。それは――「蛍の光」を歌い出すと決まった小節でスイッチが入り、さらに歌うと爆発するという恐ろしい爆弾だった。音楽の授業で蛍の光を歌うドラゴン達を間一髪で救うペガサスとラビット。入手した爆弾を解析するペガサスらだが、その爆弾を奪取する為、ジェーデ少佐はママを連れ去った。それを追って、捕らえられたラビット、スワンは、音楽爆弾と共に置かれたラジオから流れる蛍の光の歌に絶体絶命。間一髪危機を脱した二人はペガサスらと共にジェーデ少佐と激闘。円盤で逃走するジェーデ少佐だったが、ペガサスらが蛍の光を歌唱。ジェーデ少佐の持つ爆弾が反応し、大爆発するのだった。

 ドラゴン、オックス、スワンの通っている学校が「松峰中学校」だと判明。3人とも同じクラスだということが分かる。
 台本によると音楽教師の名前は川村千秋。
 今作のジェーデ少佐は、第10話のティーバス大尉、ティーフン中尉の改造バリエーション。
 今週のペガさんの一言……「君‥‥‥君は、もうダメだ、って思ったことはないかい? もうダメだと思ったときにこそ頑張るのが強い子だぞ。でないと、ブキミ星人にやられちゃうからな」


第18話「ブキミ会議をぶっ壊せ」

放送日:1977/01/30
脚本:加瀬高之
監督:日高武治
ゲスト:斉藤健一/朝戸鉄也、林 寛一 ブキミ星人:アイビルン大尉(声:朝戸鉄也)

 地球上の各国に散らばっていたブキミ星人の隊長達が集結し、東京で会議を開こうとしていた。暗号電波をキャッチした隠居は、会議の目的を突き止める為、ペガサスに単独での調査を依頼。隊長の一人を倒したペガサスは、その隊長に扮し、会議に潜入した。各国の隊長の前に現れたブキミ星人・アイビルン大尉が語るその目的――それは、恐るべき新兵器「タマッタマー」を渡す為だった。その兵器は、ブキミ星人を好きになり、何でも言うことを聞くようになるというものである。しかし、会議の最中、メンバーの中に地球人がいることが発覚。窮地に立たされるペガサスだったが、その前にアメリカの隊長が地球人・ウィルソンであることが発覚、捕らえられた。ウイルソンと、偶然紛れ込み捕らえられてしまったママを救う為、通信機を作動させるペガサスだが、それが元で偽物だとバレてしまう。アイビルンの罠にはまるペガサスだったが、駆け付けたメンバーが救助、アイビルンを倒すのであった。

 アイビルン大尉の特徴的なイントネーションが非常に印象的な「タマッタマー」。予告では「タマタマ」と語られているが、実際、台本ではあのように伸ばしているのだろうか?
 今週のペガさんの一言……「君たち、仲間はたくさんいるかい。肌の色や目の色が違っても心は一つなんだ。友達を大事にしろよ」


第19話「パパの変身・SOS!」

放送日:1977/02/06
脚本:加瀬高之
監督:日高武治
ゲスト:森 秋子/山下啓介 ブキミ星人:エイッチドバ中佐(声:山下啓介)

 常日頃から子供達に「何か秘密がある」と睨んでいたパパは、その仲間に入れてもらおうと「エンバン研究会」に入会させて欲しいとせがむ。ペガサスは、入会するには円盤の写真を撮ることが資格だと咄嗟に誤魔化し、間に受けたパパは、ママのブラジャーのパットを使って偽物の写真を撮影。そんなパパに、美女に化けたブキミ星人・エイッチドバ中佐が接近。催眠術をかけ、子供達の部屋の秘密を写真におさめるよう命令する。部屋に忍び込んだパパは壁のカラクリに触れ、地下への秘密の入り口を発見、写真におさめた。秘密がばれたことを察したペガサスらはパパを追跡。発見したラビットだったが、エイッチドバ中佐に捕まりパパとともに拉致されてしまう。追跡したペガサス達は無事にラビットとパパを救出。エイッチドバ中佐を撃退した。助け出されたパパはエンバン研究会への入会を断念したのであった。

 今作から第23話までの5作品は、パパ、ママと交互に主役を担当。ちなみにその前後、第18話はペガサスが主役、第24話が隠居が主役であり、よって、後半の作品は大人達にスポットが当たった作品ばかりになっている。
 エイッチドバ中佐が化態した美女役は森 秋子。長坂氏が執筆した『アクマイザー3』第2話「なぜ死んだ?!ザビタンの母」でザビタンの母・白鷺千代を演じている。
 今作のエイッチドバ中佐は、第8話のユーブロ少佐の改造バリエーション。
 今週のペガさんの一言……「君たち、この諺を知ってるかい。「親の心子知らず」。どんな親だって子供のことが一番心配なんだ。お父さんお母さんを大事にしろよ。じゃあ、また会おう」


第20話「ママがブキミ星人に?」

放送日:1977/02/13
脚本:長坂秀佳
監督:野長瀬三摩地
ゲスト:辻村真人、加藤視宏、夏木順平、日高久美子/細田光弘、門脇三郎、岩瀬裕美、名和慶子 ブキミ星人:ジイドウ中佐(声:辻村真人)

 ほのかの知人の短大生・ミヨコの悲鳴を聞きつけたペガサスらはブキミ星人・ジードウ中佐を発見、袋叩きにするが、倒れているはずのジードウ中佐を見るとなんとミヨコだった。近所の住民から非難され、警察に突き出される5人。これこそが、バンキッドを悪者に仕立て上げるというジードウ中佐が仕組んだ恐るべき作戦であった。ジードウ中佐が発明・販売した化粧水を付けた女性の外観がジードウ中佐になってしまい、さらに、5人を非難した住民もブキミ星人が化態した姿だったのだ。ブキミ星人の罠だとは知らず、自信を無くし落ち込む5人。そんな中、ママがその化粧品を購入、化粧水をつけるが、何故か半分しか効き目が無く、ジードウ中佐に変身したりママに戻ったりで、目撃したパパは大騒ぎ。ジードウ中佐は、ママを完全に化態させる為に人間に化け宇崎家に乗り込み、騒ぎはエスカレート。すんでのところでママを袋叩きにするところだったペガサスらも状況を把握、ジードウ中佐を撃退するのだった。

 短大生のミヨコは台本ではカタカナの「ミヨコ」である。
 なぜか、ジードウ中佐の発明した化態液が半分しか効かなかったママ。その説明はされていないが、謎である。「ヘンねぇ」
 今週のペガさんの一言……「君たち、誰かに嫌われそうになったことはないか。そんな時には、腹を立てたりせずに落ち着いてよくその原因を考えることだ。でないとブキミ星人につけ込まれるぞ」
 (※ミヨコの漢字表記は、台本を参照。)


第21話「よわむし父さん大活躍」

放送日:1977/02/20
脚本:長坂秀佳
監督:野長瀬三摩地
ゲスト:梅津 栄/市川 治 ブキミ星人:エフゾロ中佐(声:市川 治)

 ブキミ星人・エフゾロ中佐は帽子屋を襲い、その帽子に細工をした。その帽子を被ると体が勝手に動き暴れ出してしまい、我慢すると強烈な頭痛に襲われてしまうのだ。エフゾロ中佐を目撃したペガサスらはエフゾロ中佐と対決。偶然通りかかったパパは、子供たちを助けることができず「情けない」と悩み、そして強くなろうと空手の特訓に励む。そんなパパに接近したエフゾロ中佐は、パパに帽子を売りつけた。何も知らないペガサスらはその帽子を被り頭痛に襲われてしまう。隠居は帽子を外す機械を作製しようとするが、それを知ったエフゾロ中佐は妨害しようと宇崎家に乗り込んだ。同じく帽子を被ったパパとママの妨害をはねのけるエフゾロ中佐は、パパとママに銃を向ける。間一髪、帽子の力を跳ね返したペガサスらは見事阻止。拉致された隠居を救出し、エフゾロ中佐を撃退するのであった。

 今作のエフゾロ中佐は、第10話のティーバス大尉、ティーフン中尉 → 第17話のジェーデ少佐の改造バリエーション。( → の順番は放送順。制作順は不明)
 今週のペガさんの一言……「君、君は急に暴れたくなったりするようなことはないか。君も普段からスポーツなんかで体を鍛えておいた方がいいぞ。でないとブキミ星人の変な力を跳ね返す体にはなれないからな」


第22話「ママの魔女にご用心!」

放送日:1977/02/27
脚本:加瀬高之
監督:日高武治
ゲスト:江見俊太郎/花巻五郎 ブキミ星人:イーグラン大佐(声:江見俊太郎)

 ブキミ星人・イーグラン大佐とブキミ星の俳優・ピエロンは恐るべき「タレント作戦」を遂行。演出家・星山に化態したイーグラン大佐は、ママを劇の主役にとスカウト。その気になったママは星山について行き、洗脳されてしまう。続けて洗脳されたスワンによって残ったバンキッドのメンバーもおびき出され、監禁されてしまった。バンキッドにチェンジして危機を脱しようとする彼らだったが、妨害電波の為にチェンジできない。そして、軽快な音楽が鳴り響く劇場で、5人の体は自由がきかず踊り出してしまう。バンキッドに芝居をさせ、客席の子供達にガスを浴びせ、ウサギにしてしまおうとするイーグラン大佐。しかし、自分の芝居によったママが乱入、混乱した舞台の隙を見つけ、ペガサスが妨害電波装置を破壊。バンキッドにチェンジした5人は、イーグラン大佐とピエロンを撃破。そして、隠居によってガスは処分されるのだった。

 ブキミ星の俳優・ピエロン役は花巻五郎氏。長坂氏がメインライターを担当した『小さなスーパーマン ガンバロン』(1977年)で番頭ワルベエを演じたお方。
 ピエロンが地球人に化態した姿は、台本では志村である。
 本作にて流れる印象的な歌「コメコメパンパン、コメパンパン〜♪」は藤本房子氏が歌う『米・パン大戦争』。1976年に発売された藤本氏のシングル『お湯をかけたら』のB面に収録されている。この歌は、米好きの父とパン好きの母の間で、その子供が小遣い次第で食べるものを変えてしまうという歌詞。両親から小遣いを貰った時は、お腹の中で米とパンが大戦争〜というものである。このシーン、台本ではト書きで「鳴りだす軽快な音楽」と記されており、特に楽曲に指定は無い。この作品がこれほどまでに愉快な快作になったのは間違いなくこの曲の功績であろうか。この曲を選曲したスタッフのセンスには脱帽である。
 今作のイーグラン大佐は、第12話のピィーグル伍長の改造バリエーション。
 今週のペガさんの一言……「君たち、俳優になるなんて言われたことはないか。どんな仕事だって簡単にはできないんだ。うますぎる話には気をつけた方がいいぞ」


第23話「ヘンね、パパの超能力」

放送日:1977/03/06
脚本:加瀬高之
監督:日高武治
ゲスト:沢 りつお ブキミ星人:ディーゲル大佐(声:沢 りつお)

 仲間同士殺し合いをさせるという恐ろしい計画を遂行させる為、ブキミ星人・ディーゲル大佐はハチの姿でパパに接近、超能力を授ける。自分が超能力者になったことに気がついたパパは、フォークを曲げたり、パンや牛乳を増やしたりと大はしゃぎ。そんなパパに再度接近したディーゲル大佐は、催眠受信機をバンキッドと隠居に取り付けるよう命令、6人への取り付けに成功する。ディーゲル大佐の催眠受信機に操られたペガサスと隠居はお互い殺し合い始めるが、自分を抑えてお互いの受信機を除去、その呪縛から逃れる。一方、同じように残りの4人も殺し合いを開始、自分を抑える力が弱い子供たちは殺し合いを続ける。間一髪、ペガサスはディーゲル大佐のリモコンを奪取、ペガサスの指令により4人はディーゲル大佐を襲うが、再度リモコンはディーゲル大佐の手に渡りペガサスを襲う。ペガサスは4人を気絶させ受信機を取り外すが、その受信機がパパにくっつき、パパがペガサスを襲う。パパを気絶させたペガサスは4人と共にディーゲル大佐を追い詰め、撃退するのだった。

 今回は、特撮ヒーロー作品史上でも非常に珍しく、ヒーロー達が変身して格闘するシーンが無い。バンキットマザーで戦うシーンにて操縦席に変身後のバンキッドが映るのみである。変身後のヒーローが活躍しないとスポンサーが困るのではと思うが、最終話も近づいている為、問題ないのであろうか?
 今作のエヌバル少佐は、第6話のダブリュス中尉 → 第11話のオーダコフ大尉 → 第15話のエヌバル少佐の改造バリエーション。( → の順番は放送順。制作順は不明)
 今週のペガさんの一言……「君たち、超能力なんてことを信じるかい。しかし何でも一生懸命努力するってことはいいことだ。勉強しろよ」


第24話「危し!隠居の誕生日」

放送日:1977/03/13
脚本:やなせひかる
監督:日高武治
ゲスト:伊藤 健、みあけみつる、八代 駿 ブキミ星人:シイベス少将(声:八代 駿)

 隠居の60回目の誕生日。宇崎家では隠居の誕生パーティの準備に追われていた。隠居にプレゼントを渡したいラビットらだが、自分達のお小遣いでは隠居が欲しがっていた万年筆はとても買えない。スワンの提案で毛糸を買って手袋を編むことが決定、買いにいった彼らは毛糸のバーゲンを発見し、そこでの福引きで一等賞の万年筆を手に入れる。しかしそれは、回すと5秒で爆発するという、ブキミ星人・シイベス少将の仕組んだ罠であった。爆弾に気がついたペガサスは宇崎家の警戒を強化。シイベス少将はさらにパパとママからのプレゼントに爆弾を仕掛けるが隠居によって阻止。さらに、火を付けたら5秒で爆発するという爆弾をケーキの蝋燭に仕掛けるシイベス少将。隠居の誕生パーティが始まり、蝋燭に火をつけたとたんに隠居は火薬反応を探知、蝋燭を斬り落とした。作戦が失敗し宇崎家に進入したシイベス少将を、バンキッドは撃退。再開したパーティの席で、改めて隠居を祝うのであった。

 本作の脚本は、本番組でこの1作だけを担当したやなせひかる氏。このやなせ氏だが、他で名前を見ないが、誰かのペンネームであろうか?ちなみに、準備稿の台本もやなせ氏の表記である。
 準備稿の台本のタイトルは「ブキミケーキの秘密」。
 今作のシイベス少将は、第12話のピィーグル伍長 → 第22話のイーグラン大佐の改造バリエーション。( → の順番は放送順。制作順は不明)
 今週のペガさんの一言……「君たち、友達や家族にプレゼントすることがあるだろ。どんな高い物を買うよりも、心のこもった贈り物が一番なんだ。誕生日は心で祝ってあげような。じゃあ。」


第25話「来るなら来い!グザレ」

放送日:1977/03/20
脚本:加瀬高之
監督:日高武治
ゲスト:今井美佐子、池水通洋、降旗慶一 ブキミ星人:ビイゴメス少将(声:池水通洋)

 バンキッド生け捕りを命じられたブキミ星人・ビイゴメス少将が乗る円盤が飛来。しかし、その中に以前バンキッドに倒されたエヌバルの妹・ベルーヌが乗り込んでいた。その目的は兄の敵を討つ為だった。愛知県蒲郡に向かった円盤を追って来たペガサスら。ベルーヌは地球人の女性・イガワユミに化態してペガサスに接近。ユミの正体を怪しむペガサスはベルーヌの正体を確かめる為にフラワーパークで植物に触らせるが、枯れなかった為にバンキッドのメンバーは安心する。それは、植物を枯らさない薬の効果だった。そこへ、ペガサスに化態したビイゴメス少将が、ドラゴンたちをおびき寄せ生け捕り。一方、ベルーヌと二人きりになったペガサスはベルーヌに襲われるが、逆にベルーヌを捕らえる。4人とベルーヌの引き替えを要求してきたビイゴメス少将だったが、変身したペガサスがビイゴメス少将を追い詰める。しかし、ベルーヌの目前でグザレ指令によって処刑されるビイゴメス少将。兄の敵がバンキッドではないことを悟ったベルーヌは、「グザレ指令が来る」と残し、去っていった。ついに、グザレとの最終決戦の時迫る!

 今回はパパとママが登場しない。
 今回と次回は愛知県蒲郡市ロケで、竹島等、蒲郡の名所を回っている。なお、蒲郡市は長坂氏の出身地である豊川市の隣町でもある。ロケの出演者・スタッフが電車ではなく車で移動していたとすれば、豊川インターを経由したのではないだろうか?(当時の蒲郡への最寄インターは豊川インター。ただし、現在は1986年に完成した音羽蒲郡インターが最寄りである)ちなみに、長坂氏の脚本である『ザ・ボディガード』第12話「女が死を選ぶとき」(1974年6月20日放送)もこの蒲郡ロケである。
 エヌバル中尉の妹と名乗るベルーヌ。しかし、第15話に登場したエヌバルは少佐である。作戦に失敗し、降格したのであろうか?
 今週のペガさんの一言……無し。今回は、唯一教訓が無い。クライマックスを目前にし、それどころでは無かったのであろうか?


第26話「さらば、バンキッド」

放送日:1977/03/27
脚本:加瀬高之
監督:日高武治
ゲスト:平田昭彦/今井美代子(「今井美佐子」の誤記)、梶 哲也、降旗慶一 ブキミ星人:エーガリン中将(声:梶 哲也)

 ついにブキミブラッカーが蒲郡上空に接近。そんな中、子供たちに秘密があると疑うパパとママは、子供達に問い詰める為に蒲郡へ向かった。パパとママを誤魔化して逃げ出したペガサスら。そして、ミナス型、ドーム型、土星型円盤を従えた、ブキミ星人・エーガリン中将が指揮するブキミブラッカーと総力戦を展開。ついにブキミブラッカーを撃破した。ベルーヌに案内されたペガサスらはグザレ指令と対峙。グザレは隠居との対面を所望する。ブキミ星に居場所が無くなったベルーヌに手を差し伸べるバンキッドだったが、地球の片隅でひっそり生きると言って拒否、姿を消した。そして、隠居とグザレ指令の会談が実現。「戦いにつかれた」と語るグザレ指令は、20年後に滅ぶブキミ星の為、平和的な手段で移住できる星を探すと宣言。グザレ指令はヒトデ型円盤に乗って地球を去った。ついに、バンキッドの活躍によって地球に平和の時が訪れたのだった。

 最終話についに登場したグザレ指令のコスチュームは、顔を除く上半身は第11話のオーダコフ大尉を少々改造したものである。
 今作のエーガリン中将は、第12話のピィーグル伍長 → 第22話のイーグラン大佐 → 第24話のシイベス少将の改造バリエーション。( → の順番は放送順。制作順は不明)
 今週のペガさんの一言……「君たち、バンキッドはどうだった。愛と協力の精神が、世界の平和を守っているんだ。明日の日本は君たちのものだ。後は任せたぜ。じゃあ」