25.Feb.2004

the natural sweets

さてさて、来ましたよ、山登りデイ。
ほんとに毎度毎度お世話になってます、
カラースポーツのガイドツアー。

トネさん以下ガイド陣のミッションにハズれはない、
というのが巷での
もっぱらの噂です。
自分も今まで、たとえ強烈なコンディションであったとしても、
いつも最後には、来て良かった、ボードしててよかった、
カラーのツアーに参加して良かったと、
必ず満ち足りた気分にひたらしてもらってます。

さて、今回は、雨降って地固まる。
さすがの山エリアでもなかなかに厳しいコンディションなのでわないか、
とそこそこドキドキするとともに、
またしてもトネさんのすばらしい容量たっぷりの引出しから、
調子良いラインを引っ張り出してくれるだろうと、
期待に胸を膨らましてました。


アサイチの眺め。
ドピーカン夫婦の面目躍如。
でもピークはガスの中。
どこ行くのかなぁ〜っと。

なんと今回は黄色日程2グループ。
しかも客4人にガイド2人と、客6人にガイド2人っつう、
超贅沢な ガイドレシオ。
まじですか?

自分らは、ボード3名とスキー1名の客に、トネ隊長と市川副隊長。
もう1グループは6名の客(ボードとスキーの比率は不明)に、
ユースケさんと鈴村さんのガイドコンビ。

お互いに向こうのチームに負けないラインを刻みましょ、
と戦闘意欲剥き出し。
っつうのは冗談だけど、
お互い別のエリアを目指して、
それぞれおいしくいただきましょ、って寸法である。

ちなみに今回、カメラ担当は特に注記がない限り、
ワタクシの担当であります。
うちのフォトグはさすがにバックカントリーではそこまで余裕がない。
あと、一番オイシイ滑りの写真を、
市川さんにカメラ渡してお願いしちゃいました。
感謝感謝。


まずは準備運動〜!
ユースケ・鈴村チームですね。
なんと、お客さんに太極拳マスターのけあじさんがいて、
よりディープな ストレッチが展開されていたもようです。
ちなみにけあじさんは前回の赤色でも一緒になりましたね。

ところで今回の山は、カラーのレギュラーテリトリーの中でも、
一番北の方面の山、
やっぱりさすがにここの山系といえども、
雨のち小雪、ところにより強風っつう天候推移には、
かなりヤラれたらしくて、
まあ中でも一番降雪量の多かったココがよかんべえ、
ってことですわ。

ふぅ〜むなるほど、やっぱそおゆうことは、
シーズン中毎日のように入ってるヒトのデータが的確ですね。
シーズンに2,3回しか入らない人間は、
やっぱり頼れるガイドにつくってのが正しい道のひとつなのかもしれません。


市川副隊長


うちのフォトグ(本日はほとんど担当せず)


ゲレンデ最上部まで上がってきたら、いいカンジの団体を発見。
まっとうな道を歩めよぉ〜!


お、太極拳マスター。
お互い良いラインを残しましょ。


恒例のトネ隊長による、ビーコン捜索のレクチャー。
タメになります。


ほんじゃ行ってみっかい!


はっきり言ってメチャクチャ暑い。
4月の立山に匹敵するぐらい。
ほとんどTシャツいっちょでも良いぞ。


エントリーポイントに到着。
今回、とうとうコレを持ち込みました。
おまえにゃ100年早いわ、
っつうミナサマのお小言が聞こえてきそうです。
まあ何事にも最初はあるってことで。
ゆっくり経験値を上げていきます。

とにかく、初モノ、
しかもいろいろなヒトの気がしっかりこもったこの板、
いつもにも増して、丁寧に謙虚に行かせてもらいます。
とにかくオヤジはケガしないようにしなきゃね。


隊長によるピットチェック。
「微妙な弱層はあるけど、横とのつながりはしっかりしてるし、大丈夫です。
でも油断は禁物、慎重に行きましょう。」
頼もしい言葉に、とりあえずほっと胸をなでおろす。

とにかく、これからドロップする沢の面の美しさと言ったら。
興奮して上から写真撮るの忘れてしまいました。
っつうか市川さんに無理なお願い、
「アタシを撮って」コール中なのだ。

以下9枚は、市川さんに撮ってもらったデジカメのビデオ画像からの切り出しです。


出だしは底突きなしの極上の雪。
適度な締まり加減でスピードに乗りやすく、
コントローラブル。

ちなみにまず市川さんが偵察で、
途中の見えるポイントまで降りて待機。
そこでカメラを構えてもらった。
客は2人づつ2箇所の入り口からそれぞれエントリー。
入り口は2箇所だけど、
後半のタイト気味なナチュラルパイプで合流して
ボトムはいっしょになる。

自分はじゃんけんで勝ったので、
奥側からエントリーしてファーストでドロップさせてもらった
(もちろん市川さんは先に降りている)。


カメラ目前の上側のレフトのリップ。
ジツハ、この前にもう一発あって、
リップの裏側から重いスプレーがかすかに上がる絵があったんだけど、
静止画にするとほとんどワカランので却下。

ところどころ多少アイシーな部分があって、
フルスロットルで突っ込めなかったです。
そうでなくても遅いですけど。
はっきり言ってコレはナサケナイですね。
恥ずかしい。
板に怒られそう。


そして、カメラの目の前を通過。
スプレーと影のバランスがスキ。
面は極上そうに見えるけど、微妙にテクニカルです。


レフトのウォールでカーブ。
はっきり言ってキモチえがったぁぁぁぁ!!!
コアなヒトに見られたら、なんでちゃんとリップまで上がってないんだ、
と怒られそうですけど。
すんませんこの程度の技量です。

このあたりで、ボトムまでの半分ぐらいですかね。
この後、カメラから見えない下の方まで、
タイトなナチュラルパイプ状で当て込み放題。


続いて、うちのフォトグが落下。
市川さん曰く、
「フォトグの方がスプレーがデカく上がってまぁ〜す」
シクシク。


まあ、このヒトも、いわゆるオバちゃんの年齢に達してしまった割には、
よくやってる方だと思います。
お互い調子良く歳とっていければシアワセですね。


などとノホホンとしたコメントしてたら、
いきなり飛んだよこのシトわ。
じつはデカイ氷のかたまりに乗り上げて、
意思とは裏腹に飛ばされた、ってのが真実。
でもこの後コケなかったのは、
成長の跡が見られるってもんで。

けっこうデカイ氷はところどころ転がってて、
次の壁を目指すときに微妙にラインをコントロールするのが、なかなか大変。
そんなわけでフルスピードで行けない。
って言い訳したりする。
小さい氷は踏みつけてくんだけど、
かなり尖って硬い氷の歯状に突き出てて、
ソールが痛まないか不安になるぐらい。


なかなか良いカンジじゃないですか。


おお、イッたね。
オレのラインより上に行かれなくてえがったぁぁぁ!!!


ボトムから、最後に降りてきたトネ隊長を撮る。
ラインは5本だけなんだけど、
これだけ狭いシュートだともうギタギタってカンジですね。


滑り終わって、TTに聞いてみた。
「初BCとしては、この程度でお許しいただけますでしょうか?」
板はナニも答えない。
答えは風の中。
「ゴールはないと気がついて、やっと半分」by 波乗りの神様
オレはまだ「ゴールってなんですか?」やっと入り口に立ったところらしい。



さあ、楽しい楽しい登り返しタァ〜イム!
それにしてもさあ、この面めちゃくちゃ良くなぁ〜い?
雪もさっき滑ったとこより良さげなんすけど。
これだけ日に焼かれてるのに不思議なぐらい。


フォトグはどうやらお疲れのご様子。


そんじゃこのへんで一発大休止としますか。
それにしても空の青さと言ったら。


一見こうゆうなんでもない造形が、けっこうスキ。

最近、各所で自然を守ろうだの、
元に戻そうだのと言われておりますが、
一度人の手が入ってしまったのを、戻すのはもちろん、
止めることすら現実にはなかなか厳しいことだと思うのです。
もちろんただ傍観してるだけじゃダメなんだろうけど、
とりあえず今自分ができる範囲で、
現状の自然の素晴らしさを少しでも五感で感じたいな、と。

自然が作り出すものと、人間が作り出すもの、
その最高のものどうしを比べた場合、
やっぱり自然の方が勝るような気がするんですが、
人間自身を見た場合、
人間そのものはなかなか捨てたものでもないな、と。

カメラなんかではとても自然のありさまを
正しく捉えることはできないのですが、
空間を感じとる人間の五感は実に優れていると思うのです。
地球上には、体感せずに死んでしまうには、
あまりにもったいないと思える場所や物は、
まだまだ無限にあると思うのです。

なんだか説教じみてきたなぁ、やぁ〜めよっと。



ねえねえ、やっぱもう一本イッちゃう?
イッちゃうでしょ。
とりあえず、余裕で登り返せると思うあたりまで
降りちゃっていいでぇ〜す、
みたいな。

フォトグは当然ながら、再び大休止。
だったら撮ってくれ。
以下の連写はうちのフォトグによる。







メロウな面をユルく楽しむ。
雪は良いです、ところどころ氷の塊が転がってるけど。

滑る前は、早めに切り上げようと思ったけど、
結局みんなと同じとこまで行っちゃいました。

さっきファースト行かせてもらったので、今回は3番手。
最後でも3番目なのだ、贅沢なツアーですね。



ラストを隊長が攻める。
なにやらマニアックなラインを狙ったようだが?
結果は本人に聞いてくださいな。


それじゃあお客さん、楽しんだ分だけ支払ってもらおうかい!
お会計は後払いとなっておりまぁ〜っす。
へは〜、オヤジにゃこたえるよ。


あっとすっこし、あっとすっこしぃ!


はいゴクローサン。


そして隊長も。
すがすがしい笑顔?


それじゃ最後の落下に備えて、準備しますか。
尾根上は風が強くて寒い。
登りで汗だくが急速冷却。


あっちの山もピークまで晴れ上がって、絶景絶景。
なんだかオレもだんだんカメラオヤジの道を
歩みはじめてるような気がするぞ、
不安である。


そんなこんなで南面のツリーを落下。
雪は重く締まった面ツル。
まあそこはかとなくテクニカルだけど、充分遊べた。
っつうことで無事ゲレンデまで帰還。

人数が少ないと行動も早め早めにできるし良いっすね。
いつもこんなカンジだとうれしいんだけどね、
ってそれじゃあ商売にならんか。


おっと、ゲレンデで自衛隊のスキー演習(っつうの?)に遭遇。
ボーゲンでぇぇぇ一列縦隊ぃぃぃ。
ささげぇ〜つつぅぅぅぅぅ!!!
つったらみなさん一斉にストックを両手で掲げた、わきゃない。
でもけっこうへっぴり腰なボーゲンでしたわ。
ちなみにストックは竹ではなかった、ようである。
自信なし。
せめて雪上迷彩で決めてほしかった、
でもそうすっと、一般客がみんなぶつかってあぶないか。
板はかなりクラシック。
ブーツが冷たそうである。


カラーの駐車場から、そっちの山を見る。
かぁ〜、天気ええわい。
来週は雪も良くて、天気も良いってのを望んだりして。


帰りの車窓より。
なんだか日本じゃないちっくな景色。

ああ、楽しかった。
もうひとつのグループも、楽しめたようで、最高の笑顔。

トネさんはじめ、カラースタッフのみなさまに感謝。
山の神様、他のツアー客のみなさまにも感謝。
市川さん写真撮影ありがとう。
そんじゃまた来週。

バイなら。

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