25.Jul.2007

 

 

お気付きのように
自分には「友達」と呼べるような人が極端に少ない
片手の指が余るぐらいだ

その少ない友達の中で
自分が海遊びを始めたほとんど最初期からの付き合いになる
M君という人がいる
かれこれ20年以上か

そんな彼も都会へ移り住み
ほとんど会うこともなくなってしまった

 

 

そんなM君と数年ぶりに海の上で再会した

 

 

 

 

ほんとを言うと
こんな再会のシークエンスを予期していた

 

ーーーーー

ほとんど忘れたころにやってくる肩ぐらいでユルいセット
自分以外は誰もいないポイント
思い出したようにやってきたセットを捕まえ
インサイドまでリラックスして乗り継ぐ
波を滑ってる途中で
誰かがパドルアウトしてくるのがチラリと見えた気がした


ふたたびフラットにもどった海面を
アウトへ向けてパドルするオレ
ラインナップにさっきパドルアウトしてた男がいた

男はこちらを振り返りもせずに言った
「今のはなかなか良いセットだったな」
「なんだオマエか」
なつかしい友の後ろ姿だった

「何年ぶりだ?」
「5年?いや6年にもなるかな?」
「いつ戻ったんだ?」
「夕べ遅く」
「奥さんとチビたちも一緒なんだろ?」
「まだ夢の中だよ」
「そうか、じゃ2、3時間は独り身に戻れるってワケだ」
「ああ...いっちょヤるか!」

握り合った手が長く離れていた時間を
一瞬で埋めた
そしてやってきたセットに二人同時にテイクオフ
1本の波を二人で分け合った
二人の顔にはいささかシワが増えたが
波をシェアする笑顔は昔と変わらない
そして遥か彼方からやって来る波も

ーーーーー

 

な〜んてな

まるで
マット・ジョンソンとジャックの再会シーンじゃね〜か
そんなのあるわきゃないんだが
まああながち全然違ったわけでもない
としておこう

 

長い年月はいろんなことを変えたが
変わらないことだってある
それはお互いの胸のうちにしまい込まれて
口には出さなくても判ること

 

 

それにしてもまるではかったかのように
波がなかった
普通なら入らずに帰る波だ
でも友達と二人
フラットな海面でぼーっと波待ちするだけでも
充分シアワセ

 


史上最低の波なしの中
1時間半ほど
板を交換したりしながら
水の上でただよった

 

次はいつ会えるんだろう
できれば今度は
オレの想像したような波の上で会いたいね

 

ほんでわ

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