6-6. Windows ネットワ−ク '97〜 (1) Windows のネットワ−クモデル * ネットワ−クモデル ------------------------ |サ−ビス/クライアント| Microsoft ネットワ−ク クライアント/共有サ−ビス。 | | 中身は SMB( Server Message Block ) である。 |----------------------| | プロトコル | NetBEUI または TCP/IP。NetWare の IPX/SPX も可能。 |----------------------| | アダプタ | ネットワ−クドライバ。Windows では NDIS 仕様のこと。 |----------------------| | ネットワ−クカ−ド | イ−サネットカ−ドやモデムカ−ド。 ------------------------ Windows のネットワ−クでできることは、基本的にファイルとプリンタの共有だけと考え てよい。最初は NetBEUI プロトコルでのみそれができたが、 後になって TCP/IP プロト コルでもできるように拡張された。TCP/IP がサポ−トされると、 おまけといっては何だ がUNIXの ftp や telnet もできるようになったわけだ。 ファイルとプリンタの共有 をするために、プロトコルとして NetBEUI、TCP/IP、NetWare どれでも使うことができる。 また併用することもできる。 イ−サネットカ−ドのドライバ・ソフトは Windows パソコ ンには幾つでもインスト−ルできる。Windows のネットワ−クの設定は、各階層において どれを使うのか選択することになっている。 この選択することを Windows パソコンでは "バインド" すると称している。イメ−ジとしては各階層を串刺しするわけである。 よく言われる "Peer-to-Peer ネットワ−ク" は "Microsoft ネットワ−ク クライアント /共有サ−ビス" の同一セグメント内での簡便なネットワ−ク機能を意味している。元々 の Windows のネットワ−クはこれだけであったが、今では WINS デ−モンや LMHOSTS フ ァイルにより Windows パソコンの "コンピュ−タ名" さえ分かれば、 インタ−ネット越 しにでも一応ファイル/プリント共有ができるようになっている。実際使い物になるかど うかは別だが。Windows ネットワ−クの理解を妨げている用語についても一言。 "コンピ ュ−タ名" = "NetBIOS 名" だと思う。 "クライアント/共有サ−ビス" の実態は設定の 表面には出ないが SMB である。注.WINS( Windows Internet Naming Service )。 * Windows 95 でのネットワ−クの設定 -------------------------------------- --------------------------------------- | NetBEUI のプロパティ | TCP/IP のプロパティ |---------- |--------- | バインド| | バインド| | ---------------------------- | ------------------------------ | □Microsoft ネットワ−ククライアント | □ Microsoft ネットワ−ククライアント | | | □Microsoft ネットワ−ク共有サ−ビス | □ Microsoft ネットワ−ク共有サ−ビス | | ----------------------------------- | ネットワ−ク | | 現在のネットワ−ク構成 | -------------------- | |ネットワ−クの設定| | | ---------------------- | | ■ Microsoft ネットワ−ク クライアント << サ−ビス/クライアント層 | | ■ Microsoft ネットワ−ク 共有サ−ビス | | 〆 NetBEUI → CONTEC C-NET(PC)C Series << プロトコル層 | | 〆 TCP/IP → CONTEC C-NET(PC)C Series | | ※ CONTEC C-NET(PC)C Series << アダプタ層 | ----------------------------------------- | [追加] [削除] [プロパティ] | | [ファイルとプリンタの共有] 上記は Gateway 2000 のノ−トパソコンに CONTEC のイ−サネットカ−ドを使った設定で ある。Windows 95 が入った DOS/V パソコンならどのメ−カのカ−ドでもいいと思うのだ が、どうもカ−ドとマシンで相性があるみたいだ。Allied Telesis のカ−ドは、Gateway 2000 ノ−トパソコンには何かインスト−ルできんかった。Sony の VAIO PCG-723 では問 題なかった。ちなみに Allied Telesis のカ−ドを使うと次のような表示になる。 ※ CenreCOM LA100-CardBus LAN Card 〆 NetBEUI → CenreCOM LA100-CardBus LAN Card 〆 TCP/IP → CenreCOM LA100-CardBus LAN Card ネットワ−クの設定上の注意点も少し書いておこう。TCP/IP を設定したところ、 別セグ メントのホストへのアクセスで ping は通っても、 HTTP などのパケットが返ってこない 現象が起きた。Apollo をセグメント間のゲ−トウェイにした時や Windows 95 にHLPRMON を入れて、プリントしようとした際に生じた。結局 TCP/IP の設定で "ゲ−トウェイ" を 変更してみたら解決したのだが。Windows 95/98 でも同じだったが、どうもル−ティング 処理がおかしいようである。 それと Windows パソコンの一般的な設定の話になるが、何 か設定を変えたら必ず、OKとか適用のボタンをクリックしないと有効にならない。 * 用語 API( Application Programing Interface ) 先ずは基本的な用語から。API は一般的な言い方である。文字どおりの意味である。 NetBIOS( Network BIOS ) 1984年にIBMが作成したパソコン用のネットワ−クプロトコル。当時はIBM のPCネットワ−ク機能そのもので ROM で提供された。そのうち NetBEUI パケット を対象にしたネットワ−ク・アプリケ−ション・インタ−フェ−スとしての機能に変 化した。現在では TCP/UDP もサポ−トするようになっている。単に NetBIOS という よりも NetBIOS API といった方が現実に合っている。 NetBEUI( NetBIOS Extended User Interface ) NetBIOS を拡張した通信プロトコル。LAN Manager や Windows for Workgroups でも 使われた。これでは分かりにくい。UNIXのIPパケットに対して、NetBIOS コン ピュ−タ(パソコン)の NetBEUI パケットと理解してよい。 プロトコルに NetBEUI を設定すると、Windows パソコンから次のようなパケットが数分に1回出ることにな る。nbname 137 UDP、nbsession 139 TCP、nbdatagram 138 UDP。FireWall-1 で確認。 NetBIOS over TCP/IP NetBEUI パケットを TCP, UDP でカプセル化したプロトコル。カプセル化というのは 文字どおりパケットを他のパケットで包んでしまうこと。そんな特殊な技術ではない。 1980年の後半頃に、NetBEUI に経路制御ができるようにと、IBMと Microsoft が開発した。これには米国防総省の働きかけがあったということである。 WinSock Windows Sockets がフル名称である。UNIX BSD4.3 のネットワ−ク・アプリケ− ション・インタ−フェ−スである Socket ライブラリの Windows 版。 だいたい互換 性があるとのこと。1992年に最初作られ TCP/UDP 用であったが Windows NT 4.0 からは NetBEUI でも利用できようになった。 SMB( Server Message Block、Session Message Block と記載されているのもある ) IBMと Microsoft が1992年頃定めた、 ファイルやプリンタを共有するための ネットワ−クプロトコル群。デ−タ転送は NetBEUI を使う。 後に TCP/IP も使える ようになった。UNIXに SMB プロトコルを実装したソフトを入れれば、Windowsパ ソコンとUNIX間でファイル等の共有ができるようになる。フリ−ソフトは Samba、 市販ソフトには VisonFS がある。 CIFS( Common Internet File System ) Sun が1997年に出した WebNFS に対抗して、Microsoft が直ちに出してきたと言 われているもの。 CIFS は TCP 上で SMB と NetBIOS を用いる LAN Manager 型のフ ァイル共有システムを元にしているとのことである。SMB の拡張として CIFS が作ら れたのか、SMB を下位のプロトコルにしたものなのかは不明。 -------------- NFS, WebNFS --------------- Windows | NFS client | -------------> | NFS daemon | UNIX |------------| SMB, CIFS |-------------| | OS実装 | -------------> | SMB daemon | -------------- --------------- WebNFS WebNFS はインタ−ネットでも使えるように軽くした NFS である。Solaris 2.6 に入 る。NFS version 3 に対応。従来の NFS は ver.2 で、UDP パケットを使う。 ver.3 は UDP、TCP のどちらも対応した。TCP パケットの利用で、ファイアウォ−ルに対応 しやすくなる。portmapper デ−モンも必要ない。WebNFS のアクセスはWWWブラウ ザで nfs://server:port/path と入れる。port 番号は 2049 がデフォルトである。 LAN Manager Microsoft が NetWare に対抗して出した NOS( Network Operating System )。 サ− バ・ソフトはOS/2で稼働する。パソコンにはUNIXのように初めからネットワ −ク機能がビルト・インされていない。それで、ネットワ−ク部を司るOSというこ とで NOS と呼ばれていたらしい。 IPX/SPX( Internet Packet Exchange/Sequential Packet Exchange ) Novell 社の NetWare のプロトコル。SPX が TCP、IPX が IP に相当する。数年前ま で、どうも NT 3.51 が出る前は、パソコンのネットワ−クといえば NetWare だった。 4〜5年前、数百台接続してもパフォ−マンスが落ちないという話をよく聞いたもの である。Novell 社認定の業者が設置することになっていたので、 参考書やノウハウ はほとんど外に出ていなかった。 NDIS( Network Driver Interface Specification ) Microsoft と 3Com が開発した。ネットワ−クアダプタ用ドライバのソフトウェア仕 様である。1997年末時点のドライバは NDIS 4 が主流である。 NDIS 4 をサポ− トするマシンは Windows 95 OSR2 以降、Windows NT 4.0 以降である。Windows 95プ レインスト−ルのパソコンは、黙っていても今では OSR2 対応になっているはず。 * 開いているポ−ト Windows 98 でやってみた C:\WINDOWS>netstat -an Active Connections Proto Local Address Foreign Address State TCP 127.0.0.1:110 0.0.0.0:0 LISTENING TCP 192.168.10.1:137 0.0.0.0:0 LISTENING TCP 192.168.10.1:138 0.0.0.0:0 LISTENING TCP 192.168.10.1:139 0.0.0.0:0 LISTENING UDP 192.168.10.1:137 *:* UDP 192.168.10.1:138 *:* パソコンで何も動かしてないとこれだけ出て来る。一番上の 110 番ポ−トは、POP3 プロ トコルである。他は NetBIOS の通信プロトコルである。 WWWブラウザを起動して、ど こかURLにアクセスすれば80番ポ−トが開いているのが見える。`24/05追記:110 番 ポ−トはウィルスチェック・ソフトのノ−トンが常駐して、メ−ルを監視しているためで ある。ノ−トンを前に試しに入れたのが残っていたのである。 * Windows パソコンによるグル−プウェア ( Windows 95 のメ−ルシステム ) 本著の一番最初に、グル−プウェアの導入は懐疑的であると述べた。しかしながら、そう は言っておられない状況も出てくるかも知れない。あるいは、事務系主体で導入するにし ても、ある程度グル−プウェアについて知っておく必要があるかも知れない。グル−プウ ェアのソフト、特に事務系においては Windows パソコンの使用が前提となる。 そして使 われるソフトは、大方 Lotus Notes か Exchange である。 ここでは Exchange の方を取 り上げる。Lotus Notes の方は、やはり完全にSI業者にお任せするしかない。 現在 DOS/V パソコンを買うと Windows 95 がインスト−ルされている。Windows 95 には MSM( Miscrosoft Mail ) と Exchange という電子メ−ルソフトが入っている。 MSM は前 からある電子メ−ルで、Windows の世界だけで有効な電子メ−ルである。Exchange は 95 になって MSM を包含し、e-mail ともやりとりができ、かつグル−プウェアも狙った電子 メ−ルソフトである。ここでは e-mail も使いたいため、Exchange ということになる。 MSM、Exchange は単一セグメント上の Windows 95 同士なら簡単にメ−ルのやりとりがで きる。とりあえずグル−プウェアの機能を代表してメ−ルを例にする。ただしメ−ルをセ グメント間でやり取りしたい場合は Windows NT を置かなければならない。ル−タを越え て支社との間で、Exchange のメ−ルを使いたい。 これも Windows NT を介せばできない ことはない。一応パソコンの名前さえ解決できればいいのである。しかしあまりお勧めで きんな−。ここまでは技術系管理者は絶対、手を染めてはいけない。泥沼だ!。 移動体と固定の Windows パソコンのIPアドレスは、NT をサ−バとする DHCP 管理する のがいいかも知れない。事務系パソコンのIPアドレスまで個々に管理することなんかで きない。もし技術系管理者が管理することになった場合だが。実際 DHCP がちゃんと稼働 するかどうかは、また別の問題。さらにエンジニアの欲を出して、Windows NT の RAS 機 能を移動体の接続にも使ってしまう。それに Windows NT にただで入っているWWWサ− バの IIS( Internet Information Server ) を事務系WWWとして使えれば尚よろしい。 事務系 ---*----------------- | | | または e-mail POP クライアント ------ □ □ Windows/95, Exchange メ−ルクライアント | | ------ Windows NT 3.51, Exchange メ−ルサ−バ | Exchange コネクタ ------*---- | -------- ■ル−タ |Router| : 移動体ゾ−ン -------- ネットワ−ク : | 接続ゾ−ン : 公衆回線等利用 ---*-------*------- :専用線 ノ−トパソコン | :ISDN △ △ | e-mail サ−バ : : : ------ ------ ------- : :…… |Gate| |Mail| |DOS/V| e-mail POP ■ ■ Remote Access ------ ------ ------- クライアント、 | | Router | | | Zmail など -----------------------*--------------*----------*----------*--- | モデム------ 事務系 △◆…………◆| | | | Windows NT 3.51, Exchange メ−ルサ−バ ……◆------ Exchange コネクタ : | RAS サ−バ △◆…… ------------ 移動体ゾ−ン | | □ □ Windows 95, Exchange メ−ルクライアント または e-mail POP クライアント -------------------------------------------------------------------------------- ともかく狙いとしては、事務系の電子メ−ルやWWWは技術系と管理を切り離したいこと にある。設定はSI業者を使った方がよい。管理者1人ではここまで面倒みきれない。 -------------------------------------------------------------------------------- * Windows パソコンによるグル−プウェア ( Windows の電子メ−ルの構成 ) [ 単一セグメントの場合 ] 95 Exchange 95 Exchange Windows 95 に入っている電子メ−ル -------- -------- -------- Exchange を使う。1つをサ−バ、 そ |Server| |Client| |Client| の他はクライアントにする。ロ−カル -------- -------- -------- な環境 Peer-to-Peer ならすぐに電子 | | | メ−ルが使える。 e-mail は同じセグ ---*---------------*-----------*--- メントに e-mail の POP サ−バがあ れば、POP クライアントとして使うこ とができる。 [ ゲ−トウェイ介す場合 ] Windows 95 は経路制御ができない。 このためゲ−トウェイを介して Exchange を使うに は Windows NT 3.51 をサ−バにする必要がある。Exchange サ−バは NT 用で、Exchange 間の調整をとる Exchange コネクタも必要になる。 さらに Windows のホスト名管理をす る WINS も稼働させなければならない。一見、Exchange は Lotus Notes より安く済ませ ることができるように思える。しかしゲ−トウェイ構成になってくると、あまり値段的に 変わらなくなってしまう。もちろんカスタマイズは無しの場合だが。Internet Mail コネ クタは e-mail との相互接続のためのソフトである。POP の e-mail でよければ導入の必 要はない。Exchange Server はイントロパック、サ−バ1、クライアント5個分である。 95 Exchange NT Exchange -------- -------- -------- NT 3.51 Server 168,000 円 |Client| |Client| |Server| ← Exchange Server 169,000 円 -------- -------- -------- Exchange コネクタ 97,000 円 | | | Internet Mail コネクタ 97,000 円 --------*----------*-----------*--- WINS ネ−ムサ−バ | □ Gateway またはル−タ NT Server マニュアル 30,000 円 | Exchange Server 〃 30,000 円 --------*----------*-----------*--- | | | -------- -------- -------- NT 3.51 Server 168,000 円 |Client| |Client| |Server| ← Exchange Server 169,000 円 -------- -------- -------- Exchange コネクタ 97,000 円 95 Exchange NT Exchange WINS ネ−ムサ−バ ついでにグル−プウェア的な処理を強化するために、回覧文書にハンコも押したれ−。ア スキ−・ネットワ−ク・テクノロジ−から Exchange 対応電子印鑑システム "パソコン決 済 V2.0" が出ている。1ユ−ザ 13,800 円。10ユ−ザ 135,000 円である。お安くない ネ−。この他 Exchange 対応なんとかというのはようけ出ているみたいだ。 -------------------------------------------------------------------------------- ここの話はもう内容が古くなってしまった。Windows NT がまだ 3.51の時でのことである。 Microsoft はすぐにソフトの名前を変えたり、別のものを出したりする。困ったものだ。 -------------------------------------------------------------------------------- (2) Windows ネットワ−クの性質 * 簡単なようで難しいネットワ−ク Windows のネットワ−クは 95 同士を何台か繋げている分には、非常に簡単でよい。いわ ゆる Peer-to-Peer というネットワ−クである。しかしそんな簡単さとは裏腹に、過去の いきさつを今でも引きずっており、ネットワ−クの仕組みは複雑怪奇なものになっている。 NetBIOS という用語がよく Windows パソコンで使われる。 これは昔1984年にIBM が当時のPC(パソコン)に実装したネットワ−ク機能だった。それが拡張されたり、機 能が分離されたりしながら現在まで生き残っている。 そして今日 NetBIOS は2つの意味 が持たされている。Windows パソコンの名前としての "NetBIOS 名"、 それにネットワ− クのプログラム・インタ−フェ−スとしての "NetBIOS API" である。 IPパケットのよ うに NetBIOS パケットとは言わない。NetBEUI パケットと呼ぶのである。 次に Windows NT 3.51 が出てから、Windows パソコンのホスト名解釈が、 やたらややこ しくなった。それ以前のバ−ジョンからかも知れないが、実質的に世に出た NT のバ−ジ ョンということで。 Peer-to-Peer では "NetBIOS 名" を同じセグメントにブロ−ドキャ ストして、名前を知らせあっておしまいである。それがル−タを越えるようなネットワ− クにも対応しよう、インタ−ネットにも対応しようとしたことが複雑にする原因になった。 NetBIOS name cache, WINS server, b-node broadcast, HOSTS file, LMHOSTS file, DNS server がホスト名検索に使われる。WINS は "NetBIOS 名" とIPアドレスの管理をする。 "NetBIOS 名" とUNIXの "ホスト名" とは対応しない。 LMHOSTS ファイルはUNIX の /etc/hosts 相当のファイルだが、これも基本的には対応しない。ただしこのファイル の記述はよく似ていて対応する場合もあるらしい。 -------------------------------------------------------------------------------- なんかここら辺りのことは一応 NT のマニュアルに書かれているが、ほとんど理解できな い。本屋で Windows NT の分厚い本もちらっと見てみるが LMHOSTS の記述なんかは、 ほ んのわずかである。インタ−ネット上でも色々に議論されているようだが、正直言ってま とまった情報はない。これ程世の中 Windows 95 だ NT だと騒いでいる割には、肝心な情 報がないというのはどういうことだ。ネットワ−ク設定の一貫性のなさ、SMB の挙動不審、 おかしなところで出るGUIのメッセ−ジ、出ないヘルプ。はっきり言ってたまらんぞ!。 -------------------------------------------------------------------------------- * NetBIOS over TCP/IP について これについてはあまり自身はない。実際に設定して確かめたわけではないことを先ず断わ っておく。Windows ネットワ−クのプリンタ共有を例に説明する。a.1 のパソコンにつな がっている Printer は、隣の a.2 からは問題なく Windows のネットワ−クの共有によ り使うことができる。 しかし、ル−タをはさんだ b.1 からは a.1 の "コンピュ−タ名" (NetBIOS名)が認識できない。よって Printer は使うことはできない。 更にそのままの NetBEUI パケットはル−タを通過させることが通常できない。NetBEUI はル−ティングの 概念を考慮して設計されていなかったからである。 ル−タを越えてプリンタを共有するためには、 "コンピュ−タ名" の解決とル−タを通過 できるパケットを使うことが必要になる。"コンピュ−タ名" の解決には、Windows NT で WINS daemon を稼働させることが必要である。a,b セグメントそれぞれに "コンピュ−タ 名" を管理する WINS daemon を稼働させ、WINS daemon 同士で情報の交換をする。 そし て NetBEUI パケットをIPパケットでカプセル化して、ル−タを通過させる。 このパケ ットは NetBIOS over TCP/IP と呼ばれる。下記では b.1 の Windows 95 から、カプセル 化されたIPパケットが出る。 さてやはりどうもおかしい。 インタ−ネット上の Windows NT の FAQ や1998年11 月に見つけた http://www.lint.or.jp/~tomo/winnttips/index.html によれば、 NetBEUI でなく NetBIOS API を使ってIPパケットで包んだパケットを NetBIOS over TCP/IP と いうようなのだ。歴史的経緯とその後の展開が一致しないような気がする。Microsoft は コロコロ機能を変えるので、多分後者が正解なのだろう。Windows については本書ではこ の程度にとどめたい。先の ~tomo サイトや YAMAHA の www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/FAQ/ 等がなり詳しい。Windows に関してはこちらを参考にすることをお勧めする。 --------- --------- --------- --------- |Windows| |Windows| |Windows| WINS daemon or |Printer|--| 95 | | 95 | | NT | LMHOSTS ファイル --------- --------- --------- --------- | a.1 | a.2 | -------------------------------------------- a セグメント | □ ル−タ | -------------------------------------------- b セグメント | b.1 | --------- --------- WINS daemon or |Windows| |Windows| LMHOSTS ファイル | 95 | | NT | --------- --------- ・3Com のル−タ NetBuilder には、NetBIOS と NetBEUI を透過的にブリッジするトラン スレ−ション・ブリッジという機能がある。これはひょっとすると上記のことに役立つ かも知れない。Ciscoのル−タにはIBMプロトコルサポ−トというのがあり、NetBIOS Name and Caching Filters という機能だが、これはどうも Windows のホスト名解決に は役に立たないらしい。カタログにそれらしいことが書かれているので、問い合わせも 結構あるようだ。Cisco に聞いてもらちがあかなかった、ただの窓口が出て訳の分から ない答弁を繰り返すだけだった。それでCTCさんに聞いてみました、どうも有難う。 ・LMHOSTS ファイルは 95/98 では C:\WINDOWS\LmHosts.sam にサンプルがある。NT は場 所がまた違う。拡張子.sam は sample ファイルの意味である。 ただのテキストファイ ルであり、ワ−ドパッドで開いてセ−ブする時は LmHosts とする。記述は /etc/hosts と同等で、相手先IPアドレスと相手先 "コンピュ−タ名" を列挙することになってい る。"コンピュ−タ名" は Windows パソコンに付けられた名前である。LmHosts とは別 にUNIXの /etc/hosts と同じ働きをする Hostsというのものある。そのサンプルは C:\WINDOWS\Hosts.sam である。記述の仕方はUNIXに全く同じである。 * OSI参照レイヤからの理解 [ Windows ネットワ−クとOSI参照レイヤ ] Windows のネットワ−ク機構は、どうも以下のような構造になっているのでないか。理解 を助けるため、UNIXのネットワ−ク機構も合わせて掲載した。OSI参照レイヤの 5, 6,7 層というのは、実際にはあいまいである。 4 と 5 の間にパケットを制御するシステ ムコ−ルなり、API というプログラムがあり、その上にネットワ−クのアプリケ−ション があることになる。下の図ではダイアルアップ接続の PPP は省いた。 いろいろ書くとや やこしくなる。WinSock を括弧にしたのは、 SMB は NetBIOS API を使っているだけであ って、WinSock もただ同じレイヤにあるよと示したかったためである。 Windows のネットワ−クのベ−スもイ−サネットであることに注意されたい。Windows 同 士で通信するには、ともかくネットワ−ク・カ−ドを差し込んで、共有の指定をするだけ でよい。IPアドレスの設定なんかしなくても、ファイルとプリンタの共有ができてしま う。共有サ−ビスの実態は SMB なのだが、イメ−ジとしては NFS みたいなものでないか。 ftp や telnet はコマンドで NFS はちっと違う。 NFS はファイルを公開しているマシン にマウントをユ−ザがかける。SMB の場合はファイルを公開しているマシンがないか自分 で調べに行くのが異なっている。"クライアント/共有サ−ビス" を設定した Windows パ ソコンは、どうも60秒に一回、ブロ−ドキャストを出してそれを調べているようである。 初期の頃 LAN Manager OSI参照レイヤ | | |ネットワ−ク クライアント/共有サ−ビス。 --------------------|---↓--------|-|---|----------------------| アプリケ−ション 7 | | ↓ ↓ | ↓ | | FTP, TELNET | | なし | SMB | SMB |CIFS| | プレゼンテ−ション6 |………………………………………|…………………| セッション 5 | NetBIOS API ( WinSock ) | Socket, TLI | |………………………………………|…………………| | | NBF | NBT | | | --------------------|---------|---------|----------|--------------| トランスポ−ト 4 | NetBEUI | NetBEUI | TCP/UDP | TCP/UDP | 機器 --------------------|---------|---------|----------|--------------|---------- ネットワ−ク 3 | なし | なし | IP | IP | ル−タ --------------------|---------------------------------------------|---------- デ−タリンク 2 | イ−サネット | ブリッジ --------------------|---------------------------------------------|---------- フィジカル 1 | | リピ−タ ・NBT は NetBIOS over TCP/IP、略して NetBTとも言われる。本当は NetBIOS over TCP/ IP Frame というのが誤解がなくていいのでないか。NBF はちゃんと NetBEUI Frame と 呼ばれる。これらの略語が昔からあったのか、一般的な用語なのかは不明。 ・Socket は BSD4.3 ソケット・インタ−フェ−スである。 これでユ−ザが独自のネット ワ−ク・アプリケ−ションが作成できる。 TLI( Transport Layer Interface ) という のは、AT&T が System V 用に開発したプログラム間通信インタ−フェ−スである。 [ よく目にするOSI参照レイヤ ] ここまで記載するつもりはなかったが、全体を見通せた方が理解しやすいかと思って載せ た。ちなみにイ−サネットの同軸ケ−ブルは、具体的には 10Base2 や 10Base5 である。 OSI参照レイヤ | | 識別子 | 機器 -------------------|--------------------------------------|------------|-------- アプリケ−ション 7| FTP, TELNET など | | プレゼンテ−ション6| | | セッション 5| | | -------------------|--------------------------------------|------------|-------- トランスポ−ト 4| TCP/UDP | | ネットワ−ク 3| IP |IPアドレス| ル−タ -------------------|--------------------------------------|------------|-------- デ−タリンク 2|イ−サネット| FDDI | Token Ring |MAC アドレス|ブリッジ -------------------|------------|------------|------------|------------|-------- フィジカル 1|同軸ケ−ブル|光ファイバ |同軸ケ−ブル| |リピ−タ |STP ケ−ブル|UTP ケ−ブル|STP ケ−ブル| | |UTP ケ−ブル| | | | -------------------------------------------------------------------------------- (3) Windows パソコンのプリント環境 * 概要 [ Windows パソコンのプリント機能 ] ・Windows 95 には lpr, lpd もない。Windows 98 にもないな。 ・Windows NT には lpr はある。lpd もある。printcap はない。 ・Windows 95 には ftp, telnet はある。ただし DOS 画面での利用。 [ プリンタドライバのインスト−ル ] ・Windows パソコンにあらかじめ入っているもの。プリンタの設定画面で追加を見ると各 種メ−カのドライバがたくさんある。 ドライバの実態は、Windows OS の CD-ROM に入 っているので、必要なものをインスト−ルすることになる。 ・プリンタメ−カが提供しているもの。各社のWWWから最新のドライバをダウンロ−ド して使うことになる。パソコンに入っているものよりも、機能が豊富な場合がある。 [ プリンタドライバについての注意 ] 一口にプリンタドライバといっても、その役割で2つタイプがある。 通常は a タイプを 差し、上に記したものである。 Netscape の画面はUNIXだと PostScript 対応プリン タでなければ出せないが、Windows パソコンからはノ−マルなプリンタに出すことができ る。これは Windows に入れたプリンタドライバが、 そのプリンタ用のプリントイメ−ジ に変換しているからである。 a. アプリケ−ションをそのプリンタ用のプリントイメ−ジに変換するソフト。 b. lpr/lpd にデ−タを渡すソフト。または Windows の SMB にデ−タを渡すソフト。 次の b のタイプについて。Windows 95 から lpr で出力しようとすると、 イメ−ジをい ったんファイルに落とす。それをアプリケ−ションから直接プリント出力するドライバを メ−カによっては、有償で出している場合がある。このことである。 [ いろいろな接続方法 ] ・UNIXで Windows の共有機能を実現するフリ−ソフト Samba を使う。UNIXにイ ンス−ルすることによる。機構的にはUNIXに SMB の機能を加える。 UNIXマシ ンが Windows パソコンになったのと基本的には同じで、 どちらに付いているプリンタ でも共有使用が可能になる。ただしプリンタドライバとの絡みもあり、設定はそう簡単 ではなさそうである。 ・NFSを使う。Windows 95にNFSのクライアントソフトを入れる。NFSのサ−バは UNIXでも NT でもいい。NFSのソフトは別途市販品を Windows 95/NT共に入れる 必要がある。フリ−ソフトもあるがあまり実績はないようである。Windows パソコンは ただでさえ不安定なのに、これ以上不安定にするようなことは避けた方が懸命である。 ・ネットワ−ク対応でないプリンタを、ネットワ−ク対応にするプリントサ−バ装置を使 う。3万円ぐらいからある。これはまたちょっと別の話になるが。プリンタ専用のイ− サネット・ボ−ドは結構高いのと、そのプリンタにしか使えないということもあり、汎 用的な接続装置が出てきたわけである。SNMP や DHCP 対応するものとかいろいろある。 * 出力方法その1 プリンタドライバ B のパソコンにプリンタがついているの ------ ------ --------- で、たまに A は使わせてもらう程度。 | 95 | | 95 |----|Printer| A ------ B ------ --------- Windows 95 と Printer とは、パラレル | | かシルアル・ポ−ト接続である。パラレ --------------------------- プリンタ共有 ル・ポ−トの方が速い。今後はUSB接 Peer-to-Peer 続というのも使われる行く。 パソコン B をプリンタ共有するように設定する。 パソコン A は B のプリンタを共有す るように設定する。パソコン A は、プリントドライバを B からコピ−してくる。プリン トスプ−ルは B になる。パソコン A, B でのプリント出力は、Netscape などアプリケ− ションの [ファイル]→[印刷] メニュ−からできる。 これが Windows パソコンの Peer-to-Peer ネットワ−クでのプリンタ共有であり、 ネッ ワ−クでプリンタを使う最も簡単な方法である。 Peer-to-Peer ネットワ−クのプロトコ ルは NetBEUI, TCP/IP, NetWare どれでもよい。 しかし Microsoft は今後 TCP/IP を標 準にしていく方針なので TCP/IP を使うことをお勧めする。NetBEUI だと定期的にブロ− ドキャスト・パケットを出すのであまり面白くない。 * 出力方法その2 プリンタドライバ プリント出力を頻繁に行なう場合。 ------ ------ --------- | 95 | | NT |----|Printer| Windows NTがプリンタのスプ−ルになる。 ------ ------ --------- プリント出力のやり方はその1と同じで | | ある。 --------------------------- プリンタ共有 Peer-to-Peer * 出力方法その3 プリンタドライバ その2より、プリント出力を頻繁に行な ------ ------ --------- う場合に有効なのではないか。 | 95 | | NT | |Printer| ------ ------ --------- 多分 NT では lpd がいると思う。 プロ | |lpd |lpd トコルも TCP/IP でないといけないと思 --------------------------------- TCP/IP うが。要確認である。 NT をプリントサ−バにする。 Printer は専用イ−サネットボ−ドを付けてイ−サネット 対応にする。この構成も、その2と同じでイメ−ジとしては "プリンタ共有" と思ってよ い。Windows 95 からのプリント出力はその1、2と同じである。動作確認はしていない。 * 出力方法その4 ------ lpr --------- Windows 95 には lpr コマンドはないの | 95 | |Printer| で、フリ−ソフトを入れて使う。 ------ --------- | | lpd --------------------------------- TCP/IP Windows 95 から Printer に lpr コマンドでプリント出力する。 ただしプリントしたい ファイルを一度、ディスク・ファイルに落とし、それを DOS 窓で lpr するという手間に なる。めんどうな話である。別なやり方として、ネットワ−ク・プロトコルは TCP/IP に なっているので、Windows 95 から ftp コマンドで Printer にファイルを送り、 プリン ト出力することもやろうと思えばできる。ちょっとそこまでやるのはしんどいか。 [ Windows 95/98 用の lpr フリ−ソフト ] http://www.city.fujisawa.kanagawa/~odagiri/ ここから lpr.zip というフリ−ソフト をとってくる。他にもシェアウェアなど幾つかある。 lpr.zip を解凍するには Lhasa と いうフリ−ソフトを例えば使うことになる。Lhasa は雑誌のおまけ CD-ROM にも、よく入 っている。LZH, ZIP ファイルに対応している。 Lhasa をショ−トカットで画面に出して おき lpr.zip をドラッグすると、 解凍して lpr.exe, lpq.exe, lprm.exe というファイ ルができる。はて lpr コマンドを使うにはどうするのか。README には何も書いてないし。 実際 lpr を使うとなると printcap でのプリンタ名や /etc/hostsでのホスト名といった 設定が必要になるのだが。おまけ:~odagiri/sd/t3.html も見られたし。 * 出力方法その5 95 と Printer のセグメントが異なる場 ------ lpr --------- 合の実質的なプリント出力の方法である。 | 95 | |Printer| 192.9.200.2 ------ --------- | | lpd --------------------------------- TCP/IP 構成はその4と同じなのだが、Windows 95 にソフトを入れることにより、 ファイルに落 とすことなく、通常にアプリケ−ションからプリント出力できるようにする。これには2 つの方法がある。先ずはプリンタ付属の Windows 専用ドライバソフトを使うやり方。 こ の場合ライセンス数が問題になるかも。またいろいろ制限があるかも。 例えば RICOH の プリンタには DirectPrint 95 というソフトがあったが、プリンタのネットワ−クボ−ド のタイプが関係したりして使うのがややこしい。だんだん改善されてくるとは思うが、タ ダではないので注意して購入したい。 2番目の方法は Windows 95 に HLPRMONというフリ−ソフトを入れるやり方。Windows 98 でも問題なく動作した。ソフトは http://www.vector.co.jp/ から lpd125.lzh をダウン ロ−ドすればよい。lpr/lpd ドライバソフトである。98年10月のバ−ジョンは 1.2.5 である。インスト−ルは lpd125.lzh を Lhasa で解凍し setup.exe を実行する。勝手に 何やらやって、特に入力するようなことはない。あっさりと終わる。 HTML のドキュメン トも入っているので、それを見れば設定できるだろう。 簡単に設定方法を書いておく。 [スタ−ト]→[設定]→[プリンタ] で出力プリンタのドラ イバを先ず入れる。[ポ−トの追加] で "◎その他" の HLPRMON を選びクリックする。画 面が出るのでここに 192.9.200.2:lp と例えば記入する。 lp というのはプリンタキュ− の名前である。Canon のプリンタは lp のようである。メ−カによってキュ−の名前はそ れぞれなのでプリンタのマニュアルで確認すること。RICOH NX-500 も lp だった。 そし て設定画面で "印刷先のポ−ト" を 192.9.200.2:lp(Lpr Port Monitar) にして、[適用] をクリックしておけばよい。これだけでプリントできるようになる。 ただし出力がどうもおかしい。 Windows パソコンの Netscape から Canon のネットワ− クプリンタに HTML 画面をプリントすると、白紙がどんどん出て来る場合がある。これは 困る。ひょっとすると JavaScript などの単純な HTML でないコ−ドが入っていると、お かしくなるのかも知れない。紙がどんどん出るようになったら、ネットワ−クで止めるこ とはできないみたいである。 プリンタの lpd デ−モンにアクセスして、キュ−をクリア しなければならないのだが、プリンタでの lpd の実態がユ−ザから見えない。 仕方ない のでプリンタのパネルでネットワ−クをオフにして、電源を切るしかない。 * 出力方法その6 ---------- ------- ---------- |PrinterA| |95/NT|---|PrinterB| ---------- ------- ---------- | | ----------------------------- TCP/IP | Router ■ □ NT □ 95 | | | ----------------------------- これらは一体どうなるのか。 Windows NT を介して下の Windows 95 からプリンタ共有が できるのだろうか。上のセグメントにも Windows NT がいるのだろうか。しかしもし、プ リンタ共有ができたとしても、実際的な意味があるのか疑問でもある。Windows のネット ワ−クでは、基本的には同じセグメントにあるプリンタを使うのが筋である。セグメント を越えてプリンタを使いたいケ−スは、例えばまだ高価なカラ−プリンタをたまに使うと いったぐらいではないか。 またその場合でも Windows 95 に HLPRMON フリ−ソフトを入 れたらどうだ。Windows NT をごしゃごしゃするより簡単で手っ取り早いかも知れない。 (4) Windows パソコンのホスト名解決 `22/08 * DNS、LMhosts、hosts の働きの関係 : 内部ネットにはDNSサ−バは設置して □ DNS □ Router いない。基本的に社内のサ−バのホスト | named | にアクセスするのは、IPアドレスで行 ------------------ う。しかし INDY が社内のイントラネッ Windows 98 INDY | ト・サ−バで http://indy/ というよう □ □ □ FireWall にアクセスしたいとする。UNIXマシ |.1 |.2 | ンなら /etc/hostsでOKだが、Windows ------------------------------------ パソコンではどう設定したらいいか、あ 192.9.10.0 内部ネット らためて確認しておきたい。 ここでは Windows 98 パソコンから INDY へアクセスすることを考える。パソコンはイン タ−ネットへのアクセスのため、DNSを見る設定をしているとする。このDNSは外部 であるインタ−ネットのホスト名解決に使われる。 * Windows 98 での確認 C:\WINDOWS\LMhosts ------------------------ |192.9.10.2 indy #PRE << #PRE 指定すると、 NetBIOS Remote Cache Name Table |#192.9.10.2 indy1 #PRE に記録される。アクセスは #PRE指定しなくてもできる。 C:\WINDOWS>nbtstat -R << LMhosts のエントリをパソコンに登録する。 C:\WINDOWS>nbtstat -c << これでホスト名 indy が反映されたか確認できる。 C:\WINDOWS>ping indy << 勝手に indy.co.jp としている。どこで co.jp を付加 Pinging indy.co.jp ... したのか分からない。 後日同じことをやったら co.jp | は付かなかった。何かおかしかっただけかな。 C:\WINDOWS>nbtstat -c << LMhosts に一つも記載してないと。 No names in cache C:\WINDOWS>nbtstat -R << 下記のように表示される。 Successful purge and reload of the NBT Remote Cache Name Table. C:\WINDOWS>nbtstat -c << indy と記述し、登録されていると。 Node IpAddress: [192.9.10.1] Scope Id: [] NetBIOS Remote Cache Name Table Name Type Host Address Life [sec] ------------------------------------------------ INDY1 <03> UNIQUE 192.9.10.2 -1 INDY1 <00> UNIQUE 192.9.10.2 -1 INDY1 <20> UNIQUE 192.9.10.2 -1 C:\WINDOWS>ping indy1 << こっちは 192.9.10.2 にアクセスする。 DNSを見るように設定していて、LMhosts も設定していると、ホスト名 indy へのアク セスは、DNSを最初に見て indy.co.jp のIPアドレスを探そうとする。これで見つか らなければ LMhosts を見るという順番である。 実際のところ indy.co.jp というドメイ ン名は、インタ−ネットのDNSに登録されている。indy1 はDNSに登録されていない ので、社内の 192.9.10.2 ホストにアクセスできた。 LMhosts ファイルでホスト名の名前解決するのは、やめたほうがいい。どこを見に行くの かやってみないと分からない。ネットワ−クのアクセスは、全部 TCP/IP でやるのが一般 的になっている。あえて Windows の簡易ネットワ−クである NetBIOS を使う必要は今日 ない。LMhosts はその NetBIOS の名残りみたいなものである。 次の実験で分かるように、 C:\WINDOWS\hosts ファイルだけの記述にした方がいい。 * Windows 98 での hosts ファイル LMhosts ファイルを使わずに、hosts ファイルでホスト名を登録する。UNIXと全っく 一緒である。>nbtstat -c では登録したのは出て来ない。 C:\WINDOWS\hosts << このファイルの変更は直ちに有効になる。 ------------------ |192.9.10.2 indy C:\WINDOWS>ping INDY << ホスト名の大文字、小文字は関係ない。 * Windows 2000 ではどうか Windows のファイル検索機能で hostsファイルなんかがどこにあるか調べた。C:\WINDOWS というのが Windows 2000 にはない。C:\WINNT\system32\drivers\etc\ 以下に hosts は じめ lmhosts, lmhosts.sam ファイルがあった。hosts ファイルへ記述すると、直ちに有 効になった。lmhosts ファイルの記述は Windows 98 と同じである、nbtstat も同様。 C:\WINNT\system32\drivers\etc\hosts ------------------------------------ |127.0.0.1 localhost << これは初めから記述されていた?。 |192.9.10.2 indy.nix.co.jj (5) Windows ネットワ−クその後追記 `24/08〜 * Windows 98 でのパソコンの使い回しの注意 `24/08 ロ−カルエリア・ネットワ−クでの TCP/IP の設定とダイアルアップIP接続の設定の関 係はいかに。社内で使っている手元のパソコンを一時的に、外部からのアクセスとしてダ イアルアップIP接続するような場合のことである。またその逆でダイアルアップIP接 続していたのをロ−カルのネット接続に戻す場合。早い話、パソコンをリブ−トしない限 り、前のネットワ−クの設定は残っている。デフォルトゲ−トウェイは前のとで2つある し、DNSのIPアドレスも前のままである。ダイアルアップIP接続では、デフォルト ゲ−トウェイやDNSのIPアドレスはプロバイダから自動取得するように普通なってい る。ややこしい話になる。自分のパソコンが現在どのようなネットワ−ク設定になってい るか、DOS 窓で >ipconfig /All、>route print とか > winipcfg コマンドで出て来る。 いろいろネットワ−クのテストをする際、このことを押えておかないとアクセスできたり できなかったり、トラブルが発生したかのように見える。できればこのような使い回しは 止めて、1台はダイアルアップIP接続用、1台はロ−カルネット接続用としたい。それ ができなければ、テストの確実性を期すため、必ずパソコンはリブ−トしてネットワ−ク の設定を変えるようにしたい。小生が遭遇したトラブルは、バリアセグメントにパソコン を置いてマルチホ−ミング装置の設定をしていた。装置がうまく働いているか外から自社 のWWWサ−バなんかにアクセスすためダイアルアップIP接続をした。すると前のネッ トワ−ク設定が残っていたので、WWWサ−バに ping も通らないものだった。 ここからおまけ。>ipconfig /All とやると、 タラ−と表示が流れて行って肝心のところ が見えない。>ipconfig /All | more とやれば途中で画面を止めることができる。 route コマンドには幾つかのオプションがあって、その説明を見たい。 >route とやるとヘルプ が出て来るのだが、流れて行ってしまう。more では止めることはできない。 ヤマハのル −タのサイト http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/FAQ/Windows/route-exe.html にズバ リのが載っていた。Windows 98 と 2000 の route コマンドのヘルプ画面である。 route コマンドは ADD とか DELETE という、 UNIXと同じ使い方ができると書いてはあるが、 本当にできるのか疑問である。余分な経路情報を消そうとやってみたができなかった。 * Windows 2000 Professional でのネットワ−クの設定 1) [スタ−ト]->[設定]->[ネットワ−クとダイヤルアップ接続]->[ロ−カルエリア接続] ->[プロパティ]->[インタ−ネットプロトコル]->[プロパティ] 2) アイコンの [マイネットワ−ク] マウス右ボタン -> [プロパティ] から辿る。なんか これまでの Windows OSより、分かりにくくなった。 パソコンのIPアドレス、デフォルトゲ−トウェイ、DNSのIPアドレスをその場で変 更できる。パソコンを再起動しなくても直ちに変更は有効になる。DNSの複数指定はち ゃんと機能する、最初のが見つからなければ次のを見に行く。>ipconfig /Allで設定を確 認できる。http://www.atmarkit.co.jp/に ipconfig の詳しい記事があった、`25/02発見。 * Windows 98 でのロ−カルネットワ−クとダイヤルアップネットワ−クのDNS `24/12 [ ネットワ−クコンピュ−タでのDNSの設定 ] Windows 画面の {ネットワ−クコンピュ−タ} のアイコンをマウスの右ボタンでクリック して [プロパティ] を選ぶ。出た画面の 〆TCP/IP -> 3Com EtherLink などをクリックし て TCP/IPのプロパティ の画面の [DNS設定] を選ぶ。ここで "DNSを使わない" か "DNSを使う" かにチェックを入れる。"DNSを使う" 場合は自分が指定するDNSの IPアドレスを記入する。 [ ダイヤルアップネットワ−クでのDNSの設定 ] Windows 画面のアイコンをクリックしていく。 {マイコンピュ−タ} -> {ダイヤルアップ ネットワ−ク} -> {接続} で右ボタンを押しメニュ−を出して [プロパティ] をクリック。 出た画面の [サ−バの種類] を選び [TCP/IP設定] をクリックする。ここでホストのIP アドレス、それにDNSのIPアドレスを自分で指定するかプロバイダに割り当ててもら うか選択する。{接続} は {ダイヤルアップネットワ−ク}の {新しい接続} をクリックし てできるデフォルトの名前である。適当な名前に付け替えて通常は運用する。 --------------------------------------------- ※{接続}のアイコンを Windows |● サ−バ−が割り当てたIPアドレス 画面にドラッグするとアイコ |○ IPアドレスを指定する ン{接続DUN} ができる。この |● サ−バ−が割り当てたネ−ムサ−バ−アドレス アイコンでは[全般]メニュ− |○ ネ−ムサ−バ−アドレスを指定する しか出ないようになっている。 |〆 IPヘッダ−圧縮を使う |〆 リモ−トネットワ−クでデフォルトのゲ−トウェイを使う テスト時の条件:ネットワ−クコンピュ−タでDNS指定する場合 --- 1.1.1.1 ダイヤルアップネットワ−クでDNSもらう場合 --- 2.2.2.1 と 2 ネットワ−クコンピュ−タ | 指定しない | 指定する --------------------------|-----------------------|----------------------- ダイヤルアップネットワ−ク| 割当受ける | 指定する | 割当受ける | 指定する ==========================|============|==========|============|========== 設定されたDNSを確認した| 2.2.2.1, 2 | 左に同じ | 1.1.1.1 | 左に同じ MS−DOSプロンプトの画面で状態を確認する、最初のパタ−ンの場合だと下のように 出てくる。ダイヤルアップネットワ−クでDNSを指定しても、どうやら無視されという ことみたいである。そういうテストの結果になりました。ダイヤルアップの接続を切ると ダイヤルアップで割り当てを受けたDNSのIPアドレスは解放される。 > ipconfig /All | more > winipcfg で出たメニュ−の [IP設定]画面 Windows 98 IP 設定 の[詳細]をクリックする。ホスト情報のと ホスト名 ..... へのもへ ころに、DNSサ−バ− 2.2.2.1 と出る。 DNSサ−バ− ..... 2.2.2.1 その右に出ている 四角 をクリックすると 2.2.2.2 2.2.2.2 が出てきて見える。 * Windows 共有機能の改めての確認 `25/02 tcpdump □ INDY □ Windows 98 Windows 2000 から Window 98 へ |.5 |.7 共有アクセスする。ここではWINS ---------------------------------- 192.168.1.0 サ−バも LMHOSTSもブラウジング | .2 も何も設定してない。極めてお手 ----------- NAT変換 軽にファイルの共有とプリンタの |NetScreen| 共有ができてしまう。INDYでその ----------- □ Windows 2000 時のパケットの様子を見た。さて | .3 |.6 FTP や NFSと較べてネットワ−ク ---------------------------------- 192.168.2.0 の負荷はどうか、気懸がりである。 [ Windows 98 の共有解放側の設定 ] アイコンの{ネットワ−クコンピュ−タ} のメニュ−の {プロパティ}をクリックして出す。 ----------------------------- | ネットワ−ク ここ共有レベルでアクセスを制御する、にしておく。 |--------------------- ↓ | ネットワ−クの設定 | 識別情報 | アクセスの制御 | ---------------------------- | ------------------------------------ | |Microsoft ネットワ−ククライアント| ※共有うんぬんをいじると、Windows 98 | |TCP/IP ->3Com Ether Link PCMCIA | OSの CD-ROM をセットしてくれと出た。 | |Microsoft ネットワ−ク共有サ−ビス| でも無視してパソコンをリブ−トしたら、 | ------------------------------------ 共有の設定は一応できた。 | ------------------------------------ | |Microsoft ネットワ−ククライアント| | ------------------------------------ | | [ファイルとプリンタの共有] ← ここもファイルを共有するにチェックを入れる。 ------------------------------ デフォルトはどちらにもチェックは入ってない。 My Documentsのプロパティ ------------------------------ ここではドライブCのフォルダの "My Documents"を | 全般 | 共有 | マウス右ボタンでメニュ−を出し、{共有} をクリッ | ------ ---------------- クしたところである。デフォルトは "共有しない"に | ○共有しない なっている。"共有する" を選ぶとこのようになった。 | ●共有する | 共有名 [ MY DOCUMENTS ] ※上のネットワ−クの設定で、 ファイルを共有する | コメント[ ] にチェックしてないと、ここのフォルダでは {共有} | のメニュ−は出てこない。 | アクセスの種類 | ●読み取り専用 アイコンの{マイコンピュ−タ} の "3.5インチFD" | ○フルアクセス Aドライブも {共有} するにしてみた。共有名は"フ | ○パスワ−ドで区別 ロッピ" と書き入れた。 | | パスワ−ド | 読み取り専用アクセス用 [ ] | フルアクセス用 [ ] | [ Windows 2000 での設定とアクセス ] --------------------------------------------------- | ロ−カルエリア接続のプロパティ |-------------------------------------------------- | 全般 | 共有 | -------------------------------------------- | 〆Microsoft ネットワ−ク用クライアント << ここらはデフォルトで | 〆Microsoft ネットワ−ク用ファイルとプリンタ共有 << このようになっている。 | 〆インタ−ネットプロトコル (TCP/IP) << | [スタ−ト]->[ファイル名をして実行] 左の操作をしたら IE が開いた ---------------------------------------------- -------------------------- | ファイル名を指定して実行 | | 192.168.1.7 |--------------------------------------------| |------------------------- | 実行したいアプリケ−ション名、または開 | → | □ □ | きたいフォルダやドキュメント名、インタ | | my documents フロッピ | −ネットリソ−ス名を入力して下さい。 | | 名前: [ ¥¥192.168.1.7¥ ▽] | Windows 98側で共有名などを変更 | | すると、マウス右ボタンで出るメ | [OK] [キャンセル] [参照] | ニュ−の "最新の情報に更新" で ---------------------------------------------- すぐに、こちらにも反映される。 フォルダを1回クリックしただけで70行ぐらい出てきた。そのまましばらくほかってお いた。すると1分ぐらい経ってセッション終了の .. F 4427:.. が出た。この結果、使用 しているパケットは TCP/139 がほとんどで、それに TCP/135 と UDP/137 が少しだった。 # tcpdump -n dst 192.168.1.7 .. 192.168.1.2.3903 > 192.168.1.7.139: S 15.. win 16384 (DF) .. 192.168.1.2.3903 > 192.168.1.7.139: . ack 19128835 win 17520 (DF) .. 192.168.1.2.3903 > 192.168.1.7.139: P 0:72(72) ack 1 win 17520 (DF) .. 192.168.1.2.3903 > 192.168.1.7.139: . ack 7 win 17515 (DF) .. 192.168.1.2.3903 > 192.168.1.7.139: F 72:72(0) ack 7 win 17515 (DF) .. 192.168.1.2.4544 > 192.168.1.7.137: udp 50 .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: S 15.. win 16384 (DF) .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: . ack 19128853 win 17520 (DF) .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: P 0:72(72) ack 1 win 17520 (DF) | .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: P 4267:4349(82) ack 3496 win 17040 (DF) .. 192.168.1.2.3873 > 192.168.1.7.135: S 15.. win 16384 (DF) .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: . ack 3535 win 17001 (DF) .. 192.168.1.2.3873 > 192.168.1.7.135: S 15.. win 16384 (DF) .. 192.168.1.2.3873 > 192.168.1.7.135: S 15.. win 16384 (DF) .. 192.168.1.2.4544 > 192.168.1.7.137: udp 50 .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: P 4349:4388(39) ack 3535 win 17001 (DF) .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: P 4388:4427(39) ack 3574 win 16962 (DF) .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: . ack 3613 win 16923 (DF) .. 192.168.1.2.3699 > 192.168.1.7.139: F 4427:4427(0) ack 3614 win 16923 (DF) [ 共有をしないようにしたところ ] a) ネットワ−クの設定を辿って、{ロ−カルエリア接続のプロパティ} で {Microsoft ネ ットワ−ク用クライアント} のチェックを外す。 b) ネットワ−クの設定を辿って、画面の [TCP/IP 詳細設定]->[WINS] で {NetBIOS over TCP/IP を無効にする} にチェックする。 上記の設定は直ちに有効になる。どちらか1つ設定。そして Windows 2000 から Windows 98 にアクセスする。"リモ−トコンピュ−タは利用できません" と画面がでる。その時の パケットの様子が下で、3つのパケットだけ出て来た。 # tcpdump -n dst 192.168.1.7 .. 192.168.1.2.5206 > 192.168.1.7.445: S 37.. win 16384 (DF) .. 192.168.1.2.5206 > 192.168.1.7.445: S 37.. win 16384 (DF) .. 192.168.1.2.2299 > 192.168.1.7.445: S 37.. win 16384 (DF)