■ 焼き物について 瀬戸物 信楽焼 常滑焼 備前焼 * 瀬戸物 焼き物について全然書いてない。少しずつでも書いていこうかな。この名古屋と いう所は、近郊に結構焼き物のまちが多い。特に瀬戸は隣の街といってもいい。も う20ぐらいの時から母と瀬戸の作家の方の家に出入りし、何度となく瀬戸には行 ったものです。茶道具で有名なところでは、瀬戸の肩付茶入れですかね。お茶をや る人であれば誰でも知っているという。著名な作家もごまんといる街ですが、作家 の方は至って気さくな人が多いように思います。瀬戸物祭りの時に、それらの人が 協賛して作品を展示即売されます。この時なんか作家の方が会場に詰めていて、し げしげと見ていると寄ってきて、ああだこうだと説明してくれるのです。そうした ことで、昨年98年ですが幾つか入手することができました。この即売会は言って みれば穴です。もっとお茶の先生方お見えになってもいいがと思うぐらいです。 まあ一口に瀬戸物といっても、たくさんあります。さすがに楽や萩はないようで すが。考えてみれば瀬戸焼という言い方はないんですよね。瀬戸物というとただの 飯茶碗のようなイメージしかないですが。茶道の焼き物としての歴史もかなり古い です。それだけに様々な焼き物があるのです。志野、瀬戸黒、赤絵、粉引、油滴に 織部などなど。少し足を伸ばせば荒川豊蔵さんの可児のおおかや、ラスター彩で有 名な加藤卓おさんの多治見。面白いですねー。これだけ多様な焼き物が揃っている 所は全国でここぐらいのものでしょう。織部は瀬戸の街から少し山に入った、赤津 という所が織部一色なのです。他の焼き物もありますが。ここ、瀬戸の町からほん の少し走るだけなんですが、何かすごい山の中です。赤津焼会館というのがありま す。なかなかいいものがありますね。会館の他にも、作家の工房も幾つか見て買う ことができます。 今小生が持っている焼き物では、粉引の茶碗が一番多いです。粉引は飽きがこな いです。微妙な釉薬の加減もまた面白い。瀬戸黒は引き出し黒ともいうと思うんで すが、ともかく焼き加減を見るために、窯の点前の方に茶碗を置いておいて、さっ と取り出して水で急冷した茶碗なんです。ですから志野のようにこまかなひびが入 って面白いのはなかなか面白いのですが、いいのはなかなかありませんね。もった 感じは軽くて、茶杓できつくたたいたりすると割れてしまいそうな雰囲気がありま す。残念ながらまだ一つも持ってません。志野は確か数個はあると思います。赤絵 は、こないだ一つもらったのが。油滴は2つですか。織部はどうだったかなー。茶 碗はなかったような。織部のくつ茶碗も一つは欲しいけど、てかてかした感じのは 頂けないし、へこみ具合も問題だしね。 織部とか赤絵は難しいですよー。赤絵より織部の方が難しいかも。本当、微妙な 薬の加減ですからね。そうそう忘れていました黄瀬戸。これも難しい。これらの何 を見たらいいのか。先ずは緑しかり、黄色しかりというのは安物です。京焼ではあ りませんからね。赤絵でもそうですが発色が問題なんです。いい色が出てるなーと、 ぱっと思えるようなものがやはりいいんですよね。いい色というのは、結局いいも のをたくさん見ないと見えて来ないということになりますか。小生の感性からする と織部は深い緑色が出ているか、黄瀬戸は上品な黄色が出ているか、そんなところ をいつも見ています。最後に瀬戸物祭りでは、玄人はだしの人もバザーに混じって 売っています。そんな中にいいものがあったりするのです。懐石膳に使えそうな織 部の長皿を5枚一組、6千円ぐらいで手に入れたことがありました。結構いいです。 * 信楽焼 * いろいろ 犬山焼きも赤絵なんですが、こちらの赤絵の方が落ち着きがあ ります。油滴ばかりやっている窯元が、多治見の虎渓山というお寺の前に1件あり ます。ちょっと高いです。買ったことはありませんが。 * 常滑焼 常滑へは車で家から1時間半ぐらいのとこです。つい先日知ったのですが、もっ と近い道があるようなのです。何か50分ぐらいで行けそうです。常滑はなぜか郷 愁を誘う町です。陶器の工場や工房が集まっているところが散歩道になっています。 坂が多く、狭い道で猫が昼寝をしているような路地を歩いていきます。町はいつも ひっそりとしたたたずまいを見せています。そして高見にいくと海が見えるのです。 今、常滑は中部国際空港を作るとかいって騒いでいますが、この町並みはぜひとも 残して頂きたいものです。千ゆう余年、続いてきた陶芸の伝統を次世代に残してい かなければなりません。 土管やかめを高温でやくところだったので、 今でもそれがさくとうにあらわれています。高温でやくため、すごく おもしろいさくひんが時としてできるようです。 名鉄常滑駅の駅ビルの2かいにじもとのさっかのかたのさくひんが ならべられています。なかなかいいものがありますよ。 山田えむさん−とこなめの陶芸家。 なかなかおもむきのあるはないれをつくる。 お父さんがやまだじょうざん。 今だと7−8万円てとこか。一瞬 茶の湯のはないれにつかってみようかおもったが、 ちょっとニュアンスがちがうなというきがする。 さくいてきなきらいがあるわけだ。またそれが 面白いのだが。