技術史教育論 1995/7/25


  博物館と技術教育

石 田 正 治


はじめに

 機械技術の世界をどのように授業展開すべきなのであろうか、どのようにし たら生徒の感動を呼び起こし、興味関心を抱かせることになるのだろうか、活き 活きとした授業を実現するにはどうすべきか、工業高校機械科の教師になった時 からの課題である。
 教科書に拠って現代技術を教えなければならないのは当然のことであるが、 それだけでは授業は何かしら無味乾燥なものになってしまう。授業内容とその展 開を豊かにするにはいろいろな工夫があろうが、ひとつには技術の歴史を語るこ と、今日の技術に至る先人の苦労と努力の跡を生徒に語ることであった。仲間と ともに技術教育に技術史を積極的に活かすことを考えはじめたのは、15年程前、1978 年頃のことである。
ドイツ博物館

 さて、技術の歴史を授業にと意気込んでみたが、まず我々自身が勉強しなけ ればならなかった。この時、思い浮かんだのは、ミュンヘンのドイツ博物館であ る。筆者がミュンヘンで勉強していたのは、1974年から75年である。籍はミュン ヘン工科大学にあったが、よく利用したのは博物館付属の図書館であった。この 頃は技術史に関心は全くなく、探索資料は工学関係の学会誌、雑誌類であった。 しかしながら図書館での勉強の疲れを癒すためによく博物館を歩いた。実に楽し い博物館である。ドイツが技術の国であることを如実に示す展示内容であった。 ところでこのドイツ博物館について今でも脳裏に残っているのは、鋳造の実演の ブースで十数名の小学生のグループが始めから終わりまで熱心に学習していた風 景である。こうした風景は他の場所でも見られ、引率してきているらしき教師が 博物館資料を教材として授業をしているようであった。
 技術の勉強には実際のモノに触れることがなによりである。技術史を学ぶに ついても同様である。歴史的な技術の遺産を文献上の図や写真で知っているとい うことと、実物を見ていることとは同じ話をするにしても説得力に大きな差があ る。技術史の教材づくりために、教師になる前の2年間の滞独体験を活かして、 仲間とともに欧州の産業遺産と産業技術史系の博物館を訪ね歩いた。1979年の夏 、イギリス、フランス、ドイツと見て回った博物館は、すばらしいものであった 。百聞は一見に如かず、同行の仲間も一様に感動したようである。
 以後、技術史に強く関心を持つようになり、その基本資料である産業遺産、 それを収集展示する博物館に関心を持つようになった。そして、技術教育の中に 技術史はどのように位置付けられるのか、技術教育の中で博物館を積極的に利用 する方策はないものだろうか、といったことにも関心を持ち続けて今日に至って いる。本稿は、見聞したイギリスとドイツの博物館活動を紹介しつつ、博物館と 技術教育の教材について、筆者なりのデッサンを描いてみたものである。


1.学校教育と博物館

 博物館法第二条によれば、博物館とは「歴史、芸術、民俗、産業、自然科学 等に関する資料を収集し、保管(育成を含む。)し、展示して教育的配慮の下に 一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、リクリエーション等に資するため に必要な事業を行い、あわせてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的 とする機関」と定義されている。
 博物館の任務は、一口に言えば、自然と人類の営みの価値ある遺産「モノ」 を収集し残すこと、そのモノの調査研究、モノを展示することによる社会教育で ある。
 さて、学校教育と博物館との関わりは実際にどうなのであろうか。同じく博 物館法第三条の十に「学校、図書館、研究所、公民館等の教育、学術又は文化に 関する諸施設と協力し、その活動を援助すること」とあり、学校教育の支援施設 と位置付けられている。しかしながら、学校が積極的に博物館を利用している例 は少ないのではなかろうか。筆者が身近に知るところでは、学校が博物館を利用 しているのは、小学校の理科や郷土の学習、中学校での社会科の授業、高校では 、遠足や修学旅行で訪れる程度である。学校での学習内容と博物館展示資料が合 わないのであろうか。また、生徒を教室の外に連れ出すことに、制約が多いこと も博物館利用が進まない一因になっているようである。しかし、博物館の意欲的 な活動がまったくないのではない。栃木県では学校移動博物館と呼ぶ実践例があ る。博物館が学校に資料を持ち込み、学習教材として子供たちに見せるのである 。自然科学や技術の世界を学ぶには、実際のモノをつぶさに観察することから始 めるのがよい。
 愛知県では小学校が、地域の郷土資料を収集し、保存している例が数校ある 。自前の資料であるから利用しやすい面はあるが、これは地域に郷土資料館がな いためで、本来、学校は、資料を保存する施設ではないから、博物館のように資 料の保存管理が十分ではない。 いずれにしても、学校、博物館(ここでは主と して地域の博物館を指す)ともに学校教育という面には十分に手が届いていない 現状であろう。教師には地域の博物館をよく理解し、その収蔵資料を教材として 活用する工夫を、博物館には学校教育の学習内容をよく理解した上で資料の選択 と提示方法を研究してほしいと思う。


2.技術史の教材と博物館

 技術の概念について、その定義に諸説あるが、人間の生存に必要な「モノ」 を作り出す手段の体系一般とすれば、技術の学習には実際の手段とモノに触れる ことがなによりである。手段は、具体的には道具や機械、工場施設など指し、モ ノにはその手段、つまり技術もまた含まれる。技術について教科書上の写真や図 、解説で知っていることと、実物を見、触れて知っていることとは雲泥の差があ る。モノは語り尽くすことのできない情報を常に豊富に発信しているからである 。だから、例えば工業高校の実習などで、道具や機械を使用することは、技術教 育では極めて重要なことなのである。機械の動きなど教室では教えようがないが 、見れば一目で概要は理解できる。モノから学ぶとは、職人の言葉を借りて言え ば「体で覚える」ということになるが、学校ではそうしたことは科学的、体系的 に教える。
 現代技術の学習は学校の施設や工場見学などにより見聞、あるいは体験でき るが、技術史の学習には、博物館が適している。わが国では、博物館を利用する 教育は、筆者の知る限り社会科と理科の学習のみで、技術教育の分野ではその利 用は皆無という状況である。一方では、教育的に利用し得る優れた産業と技術に 関わる博物館は極めて少ないという事情もあって、技術教育の面では博物館利用 は無いに等しい。技術史が授業内容を豊かなものにするであろうことは前に述べ たが、歴史は未来への科学でもあり、遺産から学ぶものは単に技術の展開過程だ けでなく、先人の英知をも学ぶ。そこから独創的な着想も生まれる可能性が十分 にある。モノから学ぶことの意義がもっと大切にされてよいように思う。 今、 産業技術の博物館は極めて少ないと書いたが、よく知られていないという意味も 含めている。実際には、企業博物館と呼ばれる博物館が近年、相次いで作られて いる。愛知県では、筆者の調査では、産業遺産を展示する企業の博物館は1992年 現在で24館ある。その多くは自社の創業以来の歴史を展示している。また博物館 といっても、博物館法による登録博物館あるいは博物館相当施設ではないものが 大部分である。公共の博物館は教育委員会などを通じて学校との関係はあるが、 こうした企業の博物館は学校とは無縁の存在であるような所が多い。教師もよほ ど関心を持っていない限り知らずにいる。また、企業博物館側にも学校教育への 貢献という点はあまり意識にないところが多い。現代技術と技術史に関しては、 よい資料を展示していることが少なくないと思うのだか、実情は以上のようなこ とから教育としての企業博物館の利用は極めて少ない。
 さて、前述のように技術史に関心をもつようになって、欧州の産業技術の博 物館を数回に渡り訪ね歩いた。ドイツ、ミュンヘンのドイツ博物館、イギリス、 ロンドンの科学博物館、アイアンブリッジのブリスツ・ヒル野外博物館、マンチ ェスターの科学産業博物館などである。その壮大な規模の展示には感嘆の賛を惜 しまないが、なによりも博物館資料を活用した教材が出されているのに関心を持 った。無論、展示資料そのものが教材であるが、その資料から何をどのように学 ぶのか、学習の要点と方法の手引きも教材である。以下、持ち帰った博物館の教 育用テキストを紹介し、技術教育に関する博物館利用の方法と教材づくりについ て考えてみたい。


3.アイアンブリッジ峡谷博物館の教材

世界最古の鉄(鋳鉄)の橋・アイアンブリッジ

 アイアンブリッジ峡谷博物館は、図1に示すように、ビジターセンターとな っている川の博物館、コールブルックデイル−鉄と溶鉱炉の博物館、ブリスト・ ヒル野外博物館、コールポート陶器博物館、ジャックフィールドタイル博物館の 5つの博物館、そして産業遺産のアイアンブリッジからなる博物館の総合体であ る。それぞれの博物館名からも想像できるように産業と技術の歴史をテーマとす る博物館群で、技術史や産業史に関心がある人には必見の博物館である。
 アイアンブリッジは1779年に造られた世界最初の鋳鉄橋で、橋の下をセバー ン川の清流が流れ、地名もアイアンブリッジである。1709年、アブラハム・ダー ビーT世は橋に近いコールブルックデイル製鉄所で、世界で初めてコークスによ る製鉄に成功し、その製鉄事業はダービーV世の時代に最盛期となる。ダービー の歴史的な高炉は、現在、コールブルックデイル−鉄と溶鉱炉の博物館として遺 構が保存されている。アイアンブリッジはそのコールブルックデイル製鉄所の鋳 鉄約378トンを使用して作られたのである。このアイアンブリッジ付近一帯は 産業遺産の宝庫であり、イギリス産業革命の発祥地として知られている。ここに は産業考古学研究所があり、イギリスの産業遺産研究の拠点となっている。 と ころでアイアンブリッジ峡谷博物館は、図2に示すTeachers

[図2] Teachers Handbook

 Handbookという博 物館利用の手引書を発行している。内容は、教育的に博物館を利用する教師のた めに、博物館の施設とその歴史の概要、および見学すべきポイントあるいは見学 所要時間などを述べたものである。博物館の刊行物で教師を対象にした資料があ るという博物館を筆者は他に知らない。Teachers Handbookの末尾には、主要施 設の所在地と参考文献を紹介し、教師に必要な情報を提供している。こうしたも のがあれば、博物館の教育利用はもっと活発なものになっていくであろうことは 疑いない。分野を問わずこうした資料がわが国の博物館でも作成されることを大 いに期待したいところである。
 アイアンブリッジ峡谷博物館では、Teachers Handbookだけを発行している のではなく、一般向けの博物館ガイドブックも多数出されている。その中に、学 習用のガイドブックがある。図3に示すのはアイアンブリッジ峡谷博物館のひと つ、ブリスト・ヒル野外博物館のActivity Guideである。その内容の一部を図 4、図5に示す。いずれも博物館にある資料や遺跡を見学しながら学習すべき要 点を質問形式で構成したよくできている教材である。よくできているとは、「モ ノ」と学習者の対話の方法を明示しているからである。例えば図4では産業遺構 のブリストヒル溶鉱炉ではどういうような遺構が残っているのか、図5では巨大 な蒸気ポンプの作動の仕組みが理解できるようになっている。「モノ」がないと その教材のよさは理解しにくいが、見学の体験があれば、後から見ても学習でき るテキストになっている。このActivity Guideは、他の博物館でも同種のもの が発行されていて、イギリスの博物館の教育活動がよく行き届いていることが伺 える。


4.ケルシェンシュタイナーコレーク

 ミュンヘンの市内をイザール川が流れている。旧市街の近くでは、この川の 中に二つの小さな島ができていて、そのひとつがムゼーウムインゼル、つまり博 物館島である。ここに、ドイツ最大の、また世界でも指折りの科学と産業技術の 博物館がある。ドイツ博物館である。
ドイツ博物館の航空宇宙部門の展示

 ドイツ博物館の正式名称は、「科学と技術の最高傑作品のドイツ博物館」で 、電気技術者オスカー・フォン・ミラーが1903年その創設を提唱し、1925年5月 7日に開館している。その名の通り、ドイツ博物館は各時代のすぐれた科学と技 術の名品の数々を収集し、今日ではそれらは貴重な技術史、科学史の遺産である 。付設の施設として、図書館、教員研修施設のケンシェンシュタイナーコレーク 、会議室、研究所などがあり、特に図書館の蔵書77万冊は技術史研究の宝庫であ る。
 さて、本稿では、ケルシェンシュタイナーコレークにまず注目しなければな らない。コレーク(カレッジの意味)の名称は、数学者であり物理学者であった ゲオルグ・ケルシェンシュタイナーに由来する。ケルシェンシュタイナーは、当 時のドイツの教育改革運動の指導し、ドイツ博物館の創設者の一人であり理事で もあった。
 ケルシェンシュタイナーは、ドイツ博物館の創設にあたり、博物館の理念と 活動の基本について提唱している。彼は、博物館は単に資料の保存と研究する施 設であるのみならず、同時に一般の人々に科学と技術の基本的な原理とその歴史 的展開を可能な限りわかりやすく親しみやすく語りかける教育施設と位置付けた 。展示は、科学的、歴史的、芸術的、あるいは社会的な視点に関係なく、完全に 教育的原理に基づいて編成されなければならない、すべては教育的視座に従わな ければならない、としたのである。教室で学ぶのは、言葉による「モノ」の輪郭 であり、博物館では、「モノ」自身が仕事をするのである、そういう教育的な視 点に基づいて博物館は組織されねばならない、とも述べている。

クレッツ博 士に訊く  (右は筆者)

 1976年9月、ケルシェンシュタイナーの業績を称えて命名されたケルシェン シュタイナーコレーク(以下、コレークと略)は、教師を対象にしたドイツ博物 館の教育部門として開設された。コレークは、教師がこのドイツ博物館をどのよ うに利用して生徒に教えるのか、ということを研修(資料からの直訳では実業補 修教育)する教師のための施設である。対象は、内外の現役の教師、教育学部の 学生、企業の教育担当者などで、コレークではテーマ毎にグループを編成し、次 のような方法でケルシェンシュタイナーの博物館教育の理念を受講者は体験的に 研修する。まず、それぞれに課題を持って、授業に利用できる展示物を探す。「 座っている」のではなく「動き回る」研修コースなのである。二番目に、隣接の 図書館でテーマに関係する原著や図絵を探索する。教材として必要なものは、複 写して後の実際の授業で利用できるようになっている。三番目に、それぞれに得 た知見を次の創造的な仕事あるいは授業のために試みる。最後にグループ内での 討論や報告、全体会議などにより、必要な理論の洞察、授業への展開と応用につ いてまとめる。コレークは、こうした活動のために、宿泊施設や研究室を用意し ている。
 博物館が博物館として教育に果たす役割を、ケルシェンシュタイナーコレー クは具体的に行っているのである。博物館の1989年の年次報告書によれば、コレ ークでは80コース、1712名の受講者が研修を受けている。また、コレークは連邦 文部省の助成による二つのプロジェクト「復元と模型」「教材作成」を展開して いる。「教材作成」の成果は、順次、技術と科学の文化史シリーズとして新書版 で刊行されている。
 筆者は、1990年の夏、ドイツ博物館を訪問した時、コレーク長のクレッツ博 士に会うことができた。以上はその時の話と博物館の資料の拠る。


5.ドイツ博物館の教材

 博物館は、なによりも教育を中心に据えてすべてが組織されねばならない、 としたケルシェンシュタイナーの構想をもとに展示している、という視点で見て みると改めてドイツ博物館はよくできていると思うのである。さらに、見学者の ための学習教材がまたよくできている。イギリスと同じように、展示物があって 活きる教材なのであるが、我々の教材づくりの参考にもなると思われるので、そ の一例を紹介しよう。
 図6は、ミュンヘン博物館教育センターとドイツ博物館の共同制作になるド イツ博物館の学習テキストで、タイトルは「滑車からディーゼル・エンジンまで 」、サブタイトルは「物理的原理と熱機関発明の歴史」となっている。一体、滑 車とディーゼル・エンジンがどう結び付くのであろうか。私は機械が専門である が、このようなテキストは考えてみもしなかった。タイトルからして刺激的であ る。A4版、24頁のテキストであるが内容のすべてを紹介できないのでその目次 を次に掲げる。《目次》
[図6]滑車からディーゼル・エンジンまで

  @力・仕事・エネルギ:滑車による実験
  A永久機関:ペルペトウム・モービル
  B動力
  C大気圧とマグデブルグの半球
  D大気圧の仕事:ゲーリッケの起重機
  Eエントロピー、熱機関、熱空気機関
  F最初の蒸気機関
  Gワットの複動蒸気機関
  H最初のディーゼルエンジン
  ・質問関する参考事項
  ・参考文献
目次から推測されるように理科と技術の学習分野を合わせたようなテキストで ある。内容は図7のようになっていて、各項目ごとに、 A:博物館展示資料に 関する質問     B:Aの質問に解答のするための参考とな   る解説
 C:補足説明、特に歴史的背景について解   説
の3段階に構成されている。前述のイギリスのものと比較すると、B、Cの解 説は丁寧であり、学習内容もやや高度な水準となっている。我々もすぐに活用で きそうなテキストであるが、ディーゼルエンジン第1号の本物を前にしての博物 館教育の迫力は伝えようがないのが残念である。
 ドイツ博物館の学習テキストには、他に「蒸気機関は世界を変えた」などが ある。技術の世界を豊かな広がりと深さをもって子供たちに語りかけているのが 目に見えるようである。


6.おわりに

 日本では、大学の教員養成課程で博物館の利用指導の試みられている。これ は、富山大学教育学部の理科教育のための科学博物館の利用指導なのであるが、 技術教育のためのこうした博物館の利用指導があるべきであろう。 また、国立 科学博物館の中に1992年にティーチャーズセンターが設置され、学校と博物館を 結ぶ活動が始まっている。博物館の効果的な利用方法についての教師の相談への 対応、博物館の教育事業に関する教師の自主的な研修や研究への助言、標本等製 作の実習指導などがセンターの任務である。センターの利用者はその内容から理 科教員が主であるようだ。このティーチャーズセンターの活動を紹介した国立科 学博物館教育部長の大堀哲は「教師が博物館に自ら足を運び、博物館の展示や各 種の教育活動に興味関心をもち、博物館を楽しむならば、そのような教師は積極 的に児童生徒の博物館での学習を授業の一環として位置づけるに違いない。」と 語る。ドイツ博物館ように技術教育についてもこうしたセンターがその役割を担 うことを期待したいし、教師には博物館の利用方法をもっと研究する必要がある のではないだろうか。
 モノは、言葉で表現することのできない情報に満ちている。モノと対話する 確かな方法を教師は生徒に教えねばならない。技術世界はモノを抜きに語ること ができない故に、モノから理解する、モノとの対話を通じて創造的精神を養うこ とが特に重要なのである。したがって、博物館の教材は単なる展示の解説書では なく、科学の基本的原理や技術の本質を真に理解するための、また人間の営みの 所産としての遺産との対話の方法を示すものでなければならない。それはまた技 術教育のすぐれた教材となるのである。

(いしだ しょうじ・愛知県立豊橋工業高等学校)


《紹介資料と参考文献》

(1)The Ironbridge Gorge Museum Trust Teachers Handbook1986
(2)The Ironbridge Gorge Museum Trust Brists Hill Activity Guide
  Longman Group Ltd. 1984
(3)Deutsches Museum
 Das Kerschensteiner Kolleg
 Fortbildungszentrum im Deutsches
 Museum1986
(4)A.Brachner,G.Gottmann,他 Deutsches Museum MnchenWestermann Verlag,
1979
(5)Deutsches Museum  Jahresbericht  1989
(6)G. Raffelt Von Flaschenzug zum  Dieselmotor  Museum Pdagogisches  Zenturm Mnchen, Deutsches Museum 19 85
(7)N.Hauner,R.KreuzerDie Dampfmaschine verndert die Welt
 Museum Pdagogisches Zenturm
 Muenchen, Deutsches Museum 1988
(8)関 秀夫「日本博物館学入門」 雄山閣、 1993
(9)長井真隆、原 稔「教員養成学部における博物館の利用指導とその考察」 博物館研究、Vol.27 No.6 1992
(10)大堀 哲「博物館ティーチャーズセンターの活動と博物館相互間のネット ワーク形成の方向性」博物館研究、Vol.27 No.9 1992


http://www.tcp-ip.or.jp/~ishida96


This site is maintained by Shoji Ishida. For more information about the this site, please write in Japanese, in english, auf Deutsch : ishida96@tcp-ip.or.jp


Copyright(c)1997 by Shoji ISHIDA   All rights reseaved. Update : 1997/1/27, Last Update : 1997/1/29
0000 since 2007/02/01