カリスマ

満 足 度
75.0%
回答者数8



★★★★
From: オフライン(NO MAIL) 4月 29日(土)16時39分57秒
メタファーをいちいち解釈するほどマメではないので、一切を表層的に見、これはコメディだと結論づけました。浮世に疲れた中年男のロング・バケーションなのだと。主人公は法にもとる行為をほどんどしていなかったと記憶しています。黒沢清作品らしく、ありきたりのシーンは皆目なくて、相変わらずサーヴィス満点。赤い自動車、風に揺れる薄布、それに常連さんも続々登場でしたね。ゲイリー芦屋の音楽は、珍しく力が入っていて(ソクーロフの『日々はしづかに発酵し…』を連想)、これはこれで出色でした。「カリスマ」は黒沢監督にとっては過渡期の作品で、次作を見てからだと、また別の見方も出てくるのではと思っています。ラストは見たままで受け取りました。リフレッシュした主人公は、もちろんちゃんと仕事に戻るのです…。
★★★★★
From: タラコっち(MAIL) 4月 15日(土)07時10分05秒
哲学的なテーマを扱ってますが基本的にはホラー映画だと思う。[自然]と[人間]の対立と共存から生み出された“カリスマ”という怪物。物語は観念的で解釈は観客に委ねられている。“自然の生きる力と殺す力は同じもの 両方が生き残ればいい”と言う役所広司が演じる主人公の真意が謎で想像力をかきたてました。『CURE』と同じでジワジワと世界が狂い出していく…。ラストがカッコイイぞぉ〜!
★★
From: さしみ(MAIL) 3月 31日(金)02時34分23秒
わかりにくい。登場人物のあらゆる動機、利害関係のことです。あまり、わかろうとしなくていいのかな。わかろうと努力して疲れました。(「CURE」はその辺分かりやすくて好きでした。)前衛的な演出の企みだけが、わかりやすく、なんだか鼻に付きました。好きな人はハマル作品だとは思いますし、要所要所凝った作りであるのは評価できます。
★★★★
From: 田中(NO MAIL) 3月 30日(木)23時50分13秒
黒沢監督の作品って本当、怖いです。人間が誰しも持ってる狂気が、ふとしたとこで見える瞬間とか。人がコロっと死んだり、殺されたりするとことか。ドキッとします。でも、「カリスマ」は、個人的にはそういった怖さはあまりなかったかも。さらっと見るのも意外に良いかも。相変わらず、見た後に残る不気味さは健在。
★★★★
From: きめこめ(MAIL) 3月 16日(木)08時53分29秒
※ちとネタバレ監督は倫理を考えさせたかったそうだが、残念ながらこれは道徳主義者(イデアリスト)たちの観念的な内ゲバ映画と化しているように思う。彼らはおんなじ〈世界〉という言葉で語りながら、おのおのが具体的に語る世界観はみなずれている。彼らは自身の語る理念としての「世界」と、語り合わされる普遍的な言葉としての〈世界〉を取り違えているだけなのだ。そして、それへの無自覚が現世の争いを生む。その渦中で藪池が最後に見出したもの。だがそれもやはりひとつの世界観に過ぎない。ラストの彼があらたなカリスマに見えてしまうのはその所為だ。彼は畢竟確信せるイデアリストに過ぎない。やはり彼も自らが見出した世界観を、普遍的な「世界」なのだと思い込んでいるだけなのだ。倫理とは具体的な顔と声をまえにしたときに初めて生じてくる感受性だ。「ひとを殺してはならないのは何故か?」。だが、その問にはこう応えるしかない。「殺したければ、殺してみろ」。倫理とは、対話することだ。それは自らの道徳(世界の法則)を振りかざして他者に圧しつけることではない。互いが異なる世界観に生きることを確かめながら、「世界」という一つの言葉で語り合うことが出来るという奇跡に立ち会うことだ。虚構のなかで人を殺すのは楽だ。「AはBを殺した」と記するだけでそいつは死んだことになる。観念的な森のなかで繰り広げられるこの寓話的な映画も、御伽噺を語っているかのように描写に拘らない。形容詞のいらないシンプルな殺人描写はキモチよくさえある。だが、これでは倫理は考えられない。具体的な現実のなかでは生かすも殺すも自由自在というわけにはいかない。私たちは神にはなれない。この世では、私たちは殺し殺される卑小なイキモノに過ぎない。殺しの具体的なプロセスこそが現世における私たちの営みであって、それを描くこと無しに観客に本当に倫理を考えさせることは出来ない。映画で倫理を考えさせる為には観客にこそ刃を突きつけなくてはならないだろう。現実に刃を向けるとはそういうことであるはずだ。「どうだ! おまえは殺すのか!」と観客に向かって叫ぶこと。それはごく在り来たりなドラマにしかならなくなるだろうが、倫理を考えさせるとはそういう所業ではないだろうか。でも、『CURE』とおなじく映画としてはスグレものです。自分としては観ているのが気持ち良くてなりません。絵画的な荒涼とした状景が素晴らしい。洞口依子は独特に愛敬がある美人だ。
★★★★
From: ハレー彗星(NO MAIL) 3月 16日(木)03時23分29秒
「NEOホラー」というコピーについては、俺はむしろ「?」って感じ。一種の寓話だと思う。「ほんとうは恐ろしい黒沢寓話」って感じか。ふと思い出したが、三池崇史が「DEAD or ALIVE」のあのとんでもないラストについて「僕は一人の人間の思いはあそこまでのことができると思うんですよね」と、不穏な事を言っていた(笑)が、この映画の後半の展開も何かそういう人間の自我と世界の関わりの危うさ、桁はずれぶりを思わせる突き抜けたものだった。まあ、具体的に何が起こるのか、ということは、ネタバレになるから言えないというよりも、見たオレ自身もよく分からないんだが(笑)とにかく、とんでもないことになってしまうのである。刮目して見れ。
★★★★★
From: サヴィオ(NO MAIL) 3月 1日(水)20時32分47秒
えらく怖い作品だと思ったら、これってホラーだったんですね。何も知らずに見たのがかえって良かった。でも黒澤清監督の作品は「CURE」とこれしか見てないんですが、何故ああもエゴイスティックな人間ばかり主役に据えるのでしょうか。私は、今回はエゴがプラスに感じられたので気に入りましたが、万人向けではないですね。良い作品だけに、もっと多くの人に見てもらう努力をしていただきたいのですが・・・・作品そのものは本当に良かった。途中のちゃちなCG以外は。なんとない廃墟や自然が美しく、人間はどことなく滑稽で、隠喩に満ちた映像はなんとも言えない味わいがある。テーマ自体は、陳腐というかわりと昔からある話だが、怖さと滑稽さを交えてここまで面白く作品にした事には意義が有るのではないでしょうか?
★★★★
From: ムームー(NO MAIL) 2月 28日(月)00時01分17秒
かなり期待していた作品だがちょっと期待がおおきすぎたか?作品の点数は映像の素晴らしさとキャスティングの良さで高得点に。面白い発想だがわかりにくい。「カリスマ」と森の対比などがすっきりすればストーリーとしてもっと入り込めたかな。