[超極私的ランダム・ライブ・レビュー]
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[5・5大高DAY]
[5・5大高DAY] at 愛知県名古屋市・大高緑地公園( 99/05/05)
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5月5日、大高緑地公園の空は、ぬけるように青かった。

前夜までは土砂降りの雨、台風かと思うほどの豪雨の中、コンサートの準備隊は必死に設営作業を続けたそうだ。
テントを張って泊まり込み、「ま、明日になればなんとかなるさ」と酒盛りに興じていたという。

駐車場に車を停め歩き出すと、微かにドラムスの音が響いている。広大な敷地の大高緑地公園、どこでコンサートは行われているのか判らない。音のする方へ、音のする方へと足を進める。
音が大きく聞こえてくるにつれて、つい早足になってくる。ぽっかりと広がった窪地に、ライブ会場はあった。

まわりでは、フリー・マーケットが開かれている。丘陵に腰を下ろし、のんびりと音に聞き惚れているカップルがいる。
大高緑地の空はぬけるように青い。
大高緑地公園
名古屋に「オープンハウス」というブルースを聞かせる店があった。
過去形で書いたように、残念ながら今は無い。ガラの悪い今池の街の角を曲がり、薄暗い階段を下りるとブルースが聞こえ出す。
一時期、近藤房之助がアルバイトをしていた事もある。客が入ってきても「よっ」と声はかけるもののギターを離さない。
そんなたっぷりとブルースのしみ込んだ店だった。

この「オープンハウス」で生まれたのが、バレーボールズだ。
同じく今池で、「オープン」の志を継ぐようなライブハウス「TOKUZOU」を始めた森田祐を中心に、二管を交えた8人編成の大所帯バンドだ。
P-FUNKの猥雑さと、ワシントンGO-GOのキャッチーなバネと、ネヴィル・ブラザースの骨太さを兼ね備えたのが、バレーボールズ。

じんわりと身体中を熱くさせる。
森田が叫ぶ、もQのサックスが吠える、横山のギターが燃える。
初夏の日差しの中、熱い弾丸が会場中を突きつける。
バレーボールズ BAR
[N E X T_P A G E]

[B E A T E R 's E Y E]