●一般質問●
| 平成17年11月 |
| 「愛知県D・V被害者支援基本計画について」
それでは通告に従いまして、質問をさせていただきます。 去る9月17日・18日の2日間、この愛知におきまして「DVを許さない!理解・行動・勇気〜暴力のない社会をめざして〜」とのテーマで、全国シェルターシンポジウム大会が開催されました。この大会は夫や恋人による暴力「ドメスティック・バイオレンス(DV)」撲滅を訴え、1998年札幌において第1回が開催されたのを皮切りに、新潟・東京・旭川・大阪・石川・鳥取と続き、第8回目を迎えた今年は、愛知万博開催とあわせ、「全国シェルターシンポジウム大会2005inあいち」と題し、名古屋国際会議場において行われたものです。 この大会には、我々女性議員の会「ウィンディー」も実行委員会のメンバーとして1年以上前から準備段階より参加し、予算の獲得や講師の選定及び分科会の内容などにも関わってまいりましたので、今大会の成功は民間サポートグループの関係者だけでなく、我々にとっても悲願の思いでした。大会終了後の報告会では、今大会が今までの大会と大きく違う点があったことを確認したところです。 まず、第一に平成16年12月「改正DV防止法」が施行され、DV被害者の自立支援を加えた施策の実施に関する基本計画を策定することが明記されたため、参加者の中に行政関係者及び男性の参加が大変多かったということです。これは今までDV被害者救済は、主に民間サポートグループが中心となって自立支援活動をしてきましたが、今後は国や自治体等行政と連携し、活動をさらに強化していこうという意味で、全国から注目を集めた大会であったということです。 第2に参加者が例年に比べ200名以上多く、一般申込み・講師来賓・県職員・実行委員・ボランティア等の方々をあわせると、延べ人数が1500人以上という大きな大会となったのです。愛知万博が丁度クライマックスに向かって盛り上がってきた時期と重なったことも大いに影響したことでしょう。多くの人が参加したということは、DV問題への関心度の高さを表してはおりますが、逆にDV犯罪は減少するどころか苛酷化・深刻化の一途をたどっており、単に参加者の数字が上がったことを喜べない現状ではあります。しかし、多くの参加者によって大会が盛り上がったことは、DV問題解決に向かって着実に進んでいる証だと私は考えます。 さて、この大会開催にあたり、県から補助をしていただいたことが、多くの市町村からの援助につながりました。当局のご支援に改めて心よりお礼申し上げます。 また、さらなる注目点は、神田知事が開会式式典にご出席くださり、素晴らしいご挨拶をいただいたことです。そのメッセージは知事がDVに対して真の理解者であるということが伝わり、参加者はじめ関係者の皆様の心に強く熱く訴えるものがあり、大変勇気づけられたと、絶賛されました。その時のご挨拶をここで一部ではありますが、ぜひご紹介させていただきたいと思います。 『DV、この言葉が、私どもの耳に入るようになったのが、何年くらい前だったかな、それほど古い時期ではございませんけれども、しかしもう、だいぶたったような気がいたします。当時、ドメスティック・バイオレンスDVという言葉が、何を意味しているか、あるいはどんなふうに使われているのか、まだよく社会の中で言葉が熟しておりませんでした。しかし、今ではすっかり、社会の中で定着した言葉になりましたですね。このことは、逆にいえばDV被害というものが、社会の中で年々広がってきた。また、ことの深刻さ、あるいは被害の重大性がより広がってきたことの現われであります。従って、DVという言葉が定着したことは、問題がより拡大してきたことの裏返しではないのかな、そんなことを心配するわけでございます。大変不幸な結果を生むのがDVでありまして、その中身を知れば知るほど大変深刻であります。もちろんそうしたケースに接した時に、行政はいろんな手を打つわけではありますけれども、その手を打つにもスピードが大事でありますし、多くの関係の皆様方と連携プレーが重要であります。従って、私どもはDV問題を取り扱えば取り扱うほど、どうしても行政だけでは力不足、行政の手だけでは不十分だということを日々認識しております。その意味で、今日お集まりをいただきました皆様方は、色々な立場は違うと思いますけれども、民間レベルで一生懸命この問題に取組んでいただき、行政と一緒になって問題解決のために汗を流していただいている方であり、我々にとりましても大変重要なパートナーだと考えているところでございます。知れば知るほど深刻で重要な問題であるだけに、県政の重要な柱として、まさに皆様方と一緒に連携・協働することが重要でありますので、今回このシンポジウムを意義のあることと思っている次第であります。 ちょうど医学分野で予防医学があるように、法律分野で予防法学があるように、少しでも発生させないための予防ということも力を入れていかなければならないことと思っております。』 以下省略させていただきますが、このような大変心強いお言葉をいただき、愛知県から全国に向けて大きなメッセージを発信することが出来ました。改めて御礼申し上げます。 また、2日目の分科会には県警や県の担当部からも講師として参加していただき、「改正DV防止法と警察・裁判所」や「基本計画を使いこなそう!」とのテーマで熱弁を振るわれ、県当局も真摯に取組んでいる模範的姿勢を他県にアピール出来た事は、大きな意義がありました。 我々女性議員も開会式より参加し、一緒に勉強させていただきました。 大会初日の基調講演には、元ニューヨーク家庭裁判所判事で弁護士のマージョリーD.フィールズ女史をお迎えし、「加害者プログラムと被害者の安全確保―米・英の経験から学ぶ」と題し、実例をもとに語っていただきました。アメリカやイギリスでこれまで行われてきたDV加害者プログラムの多くのものには、DVを減少させるための効果がなかった。加害者プログラム・加害者対応において肝心なことは、加害者に犯罪者であることを再認識させ、刑事責任を課し、保護観察などの刑事手続と連動させた上で、ソーシャルワークなどの加害者プログラムにより対応することである。また、同時に忘れてはならないことは、被害者の安全確保やサポートの重要性で、被害者が安心して暮らすことを可能にする保護命令制度の改良が必要である。そして離婚や子どもの養育などについても、同様の観点から制度設計されるべきであり、民間グループの資源も、被害者の安全確保やサポートのために提供されるべきであるとの内容でした。 その後は、「日本における加害者プログラムの可能性と課題―包括的なDV対応・解決を目指して」というシンポジウムが開催され、千葉大学大学院専門法務研究科教授の後藤弘子さんとNPO法人女のスペース・おん代表理事の近藤恵子さんのお二人にフィールズ女史が加わり、日本の現状や問題点について活発に意見が交わされました。 日本においてはDV加害者に対しての処罰があいまいであること、性差別が未だに根強く残り、加害者が不処罰になるケースが多いことなど問題点が指摘され、改正DV防止法の限界と積み残された課題についての指摘もありました。「加害者は犯罪者である」という意識をどのように根付かせていくのか、という点については、裁判を起こして警察や州の裁判制度をかえたという事例が紹介され、アメリカでも20年かかったとのこと、日本での現状を考えると、余りにも多くの課題があり過ぎて、気の遠くなるような話でしたが、少しでも前に進めることができるよう関連する機関との連携の必要性を認識しました。 去る11月24日、世界保健機構(WHO)は、DVに関する初の国際調査の結果を発表しました。調査は、2000年〜2003年に、日本やタイ、ブラジルなど11カ国約27,000人の女性を対象に面接で行われました。日本では横浜市に住む18歳〜49歳の女性1,371人が対象となりました。日本で被害経験があると答えたのは15%、現在も被害を受けているというのは4%という結果です。%だけを聞くと一見「それだけ?」と思われるかもしれません。加害者でも被害者でもない方からすれば、わずかな人のためになぜ、とこれまた疑問に思われるでしょう。しかし、DVは身体的暴力だけでなく、心身に有害な影響を及ぼす言動も含まれ、加害者本人が気づかないDVも存在します。 「自殺を考えたことがある」と答えたのは、被害経験のない女性が11%であったのに比べ、被害を受けた女性では32%と3倍でした。さらに被害女性は、被害から数年後でも、身体的・精神的な健康を損なう率が通常の2倍以上にもなっています。 WHOのイジョンウク事務局長は、「DVは女性の健康に深刻な影響を与えており、公衆衛生上の主要な問題として扱われる必要がある」と述べました。数字だけでみれば日本は調査対象国の中では最低水準ではありましたが、内閣府の調査では20%という数字も出ており、まだまだ表に出ていない未知数も懸念されます。さらに、直接・間接を問わずDV被害の影響を受ける子どもたちの困難は想像を絶するものがあり、子どもたちの未来を奪っています。 16年度に都道府県警察から、警察庁に報告があったDV(配偶者からの暴力)の件数は、14,410件でした。時々、DVは夫からだけでなく、妻から受けることもあるのでは、とのお尋ねがあります。確かに男性が被害者の場合もありますが、性別でみますと、女性が14,264件で99%、男性は146件でわずか1%に過ぎず、被害者のほとんどは女性です。 ドアを開けたら小さな女の子の手をしっかりと握って女性が立っており、「今夜泊まるところがなくて困っています」という切迫した女性の訴えから始まったシェルター開設。パートナーの暴力から逃れてきた女性と子どもに安全な場を提供するというシェルター活動が民間で始まり、各地の民間シェルターが連携し、大きな社会運動となって日本中に広がりました。 そして平成16年、DV防止法が改正され、DV防止及び被害者の保護は自治体の責務として明言された今、この「DV被害者支援基本計画」を、民間と行政がどのように連携し、活用していくのか、その策定に大いに期待するものであります。 そこでおたずねいたします。シェルターシンポジウム大会の第1分科会においても議論されましたが、この愛知県のDV被害者支援基本計画に関連して、いくつかの質問をさせていただきます。 基本計画は、昨年12月に施行された改正DV防止法において、国が策定する基本方針に即して策定することが義務付けられました。 県では本年5月「愛知県DV被害者支援基本計画策定検討会議」を設置され、この間に4回の検討会議を開催し、検討を重ねてきた結果として、この11月に検討会議の最終報告書が、県に提出されたと聞いております。 もとより、この最終報告を受けて県の「基本計画」が策定されると思いますが、「基本計画」は今後の愛知県のDV対策を方向付ける大変重要な計画であります。 改正DV防止法は、保護命令制度の拡充、配偶者からの暴力の定義での対象の追加、被害者の自立支援の明確化、相談支援体制の充実、外国人被害者への対応、警察の対応、苦情の処理、加害者更生プログラム等が議論をされ、平成14年4月施行のDV防止法を充実強化したものとして施行されました。 私は、検討会議においてこの改正DV防止法の趣旨を踏まえ様々な議論があったものと期待をしているものですが、県が「基本計画」を策定するにあたり、検討会議の最終報告についての基本的なことに絞って以下3点についてお尋ねをいたします。 第一点目として、最終報告では、計画の基本的な考え方がどのように記述されているのか伺います。 第二点は、国の基本方針においては、地域の実情に応じて、必要な事項を計画の内容に盛り込むことが望ましい、と述べております。最終報告では、愛知県の特徴的な取組がどのように記述されているのか伺います。 第三点目は、検討会議からの最終報告の内容を、県の計画に当然反映されるものと思いますが、県の「基本計画」をいつ策定されるのか、また、今後どのように計画を推進されるのかお聞かせください。 |
|
次に治安対策についておたずねします。 私が子供の頃は、悪戯をする度に「そんなことをするとお巡りさんに言うよ」とか「お巡りさんに捕まるよ」等とよく母からたしなめられ、「お巡りさんは怖いものだ」と子供心に思っていたものです。街で制服姿のお巡りさんを見ると、悪いことは何もしていないのに、なぜか目が合わないように視線をそらしたり、近づかないよう少し遠回りをしたりと、出来るだけお巡りさんと接触しないようにしていた気がします。 道路で財布を拾って交番に届けた時も、場所や状況などを詳しく聞かれ、理由もなく心臓がドキドキと高鳴り、良いことをしたはずなのに、早く交番から逃げ出したいような気持ちであったことを今でも覚えています。 おそらく、ここにお見えの皆様も同じ経験をお持ちのことと思います。 もちろん、ただ怖いだけでなく「お巡りさんは泥棒を捕まえるから強い」とか「みんなの安全を守ってくれているから頼りになる」という印象があったことも事実です。 それでも自らお巡りさんに近づこうとは思わない時代でしたので、まさかお巡りさんを襲ったり、自分が逃げるためにお巡りさんを攻撃したり等ということは、想像もつかない時代でした。 ところが、最近はどうでしょう。 10月に起きた事件だと記憶しておりますが、成田空港付近で検問を突破した不審な男に、職務質問をした警察官が、「免許証を持っていないことが、警察官にばれるのが怖くて刺してでも逃げたかった」というだけの理由で、脇腹を刺されて殉職されるという事件が千葉県でありました。 免許証不携帯の罪と、警察官を刺し殺す罪とを比較して、どちらの罪が重いのか、そんな子供ですら判るはずの、善悪の判断がわからない人間がいると聞いて、世の中どうなってしまったのだろうと訳がわかりません。 そのほかに今年だけでも、「拳銃が欲しかった」という理由で、少年が駐在所の中で警察官を襲った宮城県の事件、盗難車に乗っていた外国人が、捕まるのが怖くて、警察官を襲い拳銃まで奪った岐阜県の事件等々、いずれも私の常識では理解できないような事件が発生し、常識の通用しない人間が日本になんと大勢いることかと、改めて驚くとともに、これからの日本の治安は本当に大丈夫なのだろうかと、大きな不安を抱いています。 日本がこのようになってしまった要因は、外国文化の導入、核家族化、地域の連帯感の希薄化、来日外国人の増加など、これといった特定のことではなく、数えきれないほどの様々な要因が複合した結果であると私は思います。もちろん、これらの問題について原因を追究し、解決方法を探索することも必要ではありますが、普通の常識がすでに通用しない人間を相手に、第一線で我々県民のために命を張って、治安を守っていっていただく警察官養成のための訓練が、どのように行われ、強い警察官が作られていくのかを伺いたいと思います。 先に述べましたように、最近公務中の警察官に対する抵抗が増加傾向にあり、これは他の県の話だけでなく、我が愛知県でもやはり同じような傾向にあるとお聞きしております。 また、積極果敢に職務を遂行されて、殉職や負傷をされる警察官がおみえになる一方で、昨年でしたか東京のお台場で、不審車両の男に職務質問をした際に、抵抗し向かってきた男に、なんと警察官が背中を見せて逃げ出すシーンがテレビで放映され、幼い頃私がイメージしていた「みんなの安全を守る、何にも負けない強いお巡りさん」はどこへいってしまったのだろうかと複雑な気持ちになりました。 その様な折、先日、警察委員会の県内調査を私の地元春日井市にあります愛知県警察学校がお受けし、私も地元議員として調査に同行させていただきました。 警察学校が地元にあることは承知しておりましたが、中に入るのは初めてのことで、どのような厳しい訓練をされているのか、拝見させていただけることを楽しみに、調査に同行させていただいたのです。 少し早めに到着しましたので、学校内に先に案内していただきましたが、一歩足を踏み入れた途端、すれ違うどの生徒さんも「こんにちわ!」ととても大きな声で、礼儀正しくお辞儀をされ、驚くと同時にとても清々しい気持ちにさせていただきました。 学校では、一通りご説明をいただいたあと、柔道、逮捕術、拳銃実射など実際の訓練風景を視察させていただいたのですが、すごい気合いと形相で、流れる汗もぬぐわずに訓練に臨んでいた警察官の卵達。相手を真剣に投げ飛ばしたり、殴りかかってくる相手を取り押さえたり、本物の拳銃を撃ち標的に当てる射撃訓練等、現場さながらの厳しく、激しくまた実戦的なその訓練は、私の想像を遥かに超えるものでした。 まだ高校や大学を出たばかりの幼さが残る生徒の皆さんは、「県民の安全を守る」という強い目的意識を持ち、一人一人の目は輝いていました。しかし、6ヶ月〜10ヶ月というわずかな期間で訓練を受け、この学校を卒業したら、現場の最前線において、もう一人前の警察官として、命を張って職務を全うしなければならないのです。映画やTVの中のシーンで、ドアの蔭に隠れてカッコよく拳銃を撃つ警察官が登場しますが、最近の銃は車のドアなど貫通してしまい、あれはあり得ないことですとの話。また、ライフル銃で撃たれれば、防弾チョッキさえ貫通してしまい、装着している意味はありませんと、警察学校の教官から現実を教えていただき、この生徒さんたちも犯人に立ち向かい、逆に怪我をするかもしれない、またあってほしくないことですが、殉職という事態が起きる場合もあるかもしれないと思うと胸が詰まる思いでした。 警察学校の校長先生に、「警察官として必要な要素は何ですか。」とおたずねした時に、「体力、気力、そして県民のために働くという熱意です。」ときっぱりとおっしゃいました。その熱い思いがあるからこそ、我々県民は安心して、生活していくことが出来ると確信いたします。 命を投げ打ってでも、「この地域の治安を守る、人々の安全な暮らしを守る」という強い気持ちの彼らや訓練状況を見て、「これなら我が県警は大丈夫」と思うと同時に、反面、もし、この方たちが殉職や怪我などに遭わない様に、と祈るばかりでした。 常識が通用しない人間が増え、事件が複雑化し、警察官さえも恐れず抵抗してくるこの時代に、警察の方々も職務を遂行することは前途多難ばかりでしょう。 特に愛知県は交通事故も自動車の盗難事件も第1位という大変不名誉な現状で、またひったくり事件も頻繁に起こっており、これから年末を控え、益々、事件や犯罪が増加し、警察官の皆様にとって激務が控えております。 我々県民にとっては強い警察官が当たり前、その警察官がまさか悪から逃げてしまうなどもちろん論外ですが、警察官が悪にやられたというニュースが報じられるだけでも、「警察はたいしたことないぞ」「抵抗して逃げよう」などと悪を助長させ、強いては治安を悪化させる要因になりかねないのでは、と危惧するものであります。 「何ものをも恐れず、何ものにも強い警察官」を育てていくことこそが、治安対策の基礎であると私は考えます。 また改めて、この地元の学校から、しっかりとした訓練を受け、より強い正義感を持って、悪に立ち向かっていき、県民全ての安全を守ってくれるより強い警察官を育てていただくために、警察学校のさらなる充実を強く願うものであります。 そこでお伺いいたします。 まず第1点として、今年、県内で相手に抵抗されて警察官が受傷した事件の数と、この種の事件の最近の傾向についておたずねします。 第2点として、再確認の意味を含めて、強い警察官づくりのため警察学校で行われている教養・訓練の概要についてお聞かせください。 第3点として、県警として強い警察官づくりについてどのように認識し、どのような対策をされているのかをおたずねします。 以上、DV被害者支援基本計画、治安対策2点について、壇上からの質問を終わります。ご清聴、誠にありがとうございました。 |
|
(健康福祉部長答弁) ドメスティックバイオレンス、いわゆるDVの被害者支援基本計画についてのご質問のうち、まず、基本計画策定検討会議の最終告に、計画の基本的な考え方がどのように記述されているかについてでございます。 最終報告では、DVは身近にある重大な人権侵害であることを理解し、DVを容認しない社会の実現に向け、DVの防止及び被害者の保護・自立支援がより効果的に行われるよう、本県の実情に合った計画を策定することとされております。 また、計画の策定に当たっては、「安心・安全」をキーワードに「DVのない安心で安全な暮らしの実現」をDV被害者の立場に立って五つの視点にまとめられております。 一つ目は「DVは、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であること」、二つ目に「DVが行われている家庭の子どもや親族も被害者となること」、三つ目に「DVを防止し、DV被害者の保護、自立支援は行政の責務であること」、四つ目に「施策の策定・推進にあたっては、DV被害当事者の参画や意見を尊重すること」、最後に五つ目に「施策の推進は、国、県、市町村等の関係機関と民間団体等の連携・協働が不可欠であること」とされております。 次に、最終報告における愛知県の特徴的な取り組みについてでございます。第1回の策定検討会議において、DV被害者ご本人にも出席していただき、直接ご意見をお聞きしたところでございます。 その中では、DVの防止・被害者の相談・保護・自立支援は地域の中で行われるよう、最も身近な行政機関である市町村での被害者支援体制の充実が強く求められました。 そうしたことから、市町村では「DV相談窓口の明確化」や「支援体制の整備促進」、「DV対策ネットワークづくり」を行い、県はこうした市町村の取り組みに対しまして、支援をしていくことが特徴的な取り組みとして記述されております。 次に、県としての計画策定の時期についてでございますが、検討会議から提出を受けました報告書の基本的考え方の主旨を踏まえまして、県としてこの基本計画は今月中には策定してまいりたいと考えております。 また、今後の計画の推進に向けての考え方についてでございますが、既に設置しております「愛知県DV被害者保護支援ネットワーク会議」を中心にして、市町村や各種相談機関及び民間支援団体などと一丸となりまして、それぞれの役割を十分に果たすことにより、DV被害者の保護・自立支援の充実に努め、着実に計画の推進を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 |
|
(答弁要旨) 強い警察官づくりについて、お答えをいたします。 まず、今年、県内で相手の抵抗により警察官が負傷した件数でありますが、治安情勢の悪化に伴いこうした件数は年を追って増加をいたしております。 本年も11月末現在で46件53名が負傷をいたしております。 昨年同期と比較いたしますと、10件9名、約2割の増加でありまして、5年前と比較いたしますと約3倍の増加となっております。 警察官の職務執行をめぐる環境の悪化というものが、顕著にうかがわれるところでございます。 負傷の形態をみてみますと、刃物によるものであるとか、 あるいは四輪車・二輪車に乗った被疑者を制止しようとした際に振り落とされる、こういったケースがございまして、一歩間違えば殉職事案に発展しかねない、そういった事案がございます。 また、覚せい剤を使用して錯乱状態になった犯人の抵抗による負傷など、危険なケースが増加をしているところでございます。 次に、警察学校における教養訓練についてでございますが、新たに採用された警察官につきましては、大学卒業者は6か月、それ以外の者は10か月、警察学校に入校させ、全寮制による厳しい教養訓練を行っているところでございます。 警察学校におきましては、警察官としての責任を自覚させ、使命感を培う、旺盛な気力・強靱な体力を錬磨いたしますとともに、警察活動に必要な基礎的知識・技能の確実な修得を目指すこととしておりますが、先に申しましたように、とりわけ、職務執行に抵抗、攻撃をする事案も増加していることから、これらにひるむことなく職務を遂行し、犯人を制圧することのできるよう心の強さと体の強さをあわせ持った警察官の育成に特に力を入れているところであります。 具体的には、悪と戦う勇気と気概を醸成するための職務倫理教養、犯人を制圧、逮捕するための柔剣道や逮捕術訓練、実際の現場を想定した職務質問訓練、あるいは、警棒などの装備品を有効に活用した実戦的な制圧・逮捕訓練等を繰り返し行っているところでございます。 強い警察官づくりに向けた認識と対策についてでありますが、悪化する犯罪情勢や警察官の職務執行に対する抵抗事案の増加など、警察活動を取り巻く情勢は厳しいものとなっております。 このような情勢に対処するためには、議員まさにお示しのとおり、悪と戦い、これをねじ伏せる強い警察官づくりは極めて重要な課題と受け止めております。 このため、本年7月には、「精強な第一線警察構築のための総合プラン」というものを策定し、県警察の総力を挙げてこれに取組んでいるところでございます。 この「総合プラン」におきましては、交番やパトカーに勤務する日常生活に密着した警察活動を行っている地域警察部門を中心に、人事面での配置・運用、教養訓練、装備資機材の整備活用、あるいは職務執行技能の向上等、様々な角度から各種施策を実施し、強くたくましい愛知県警察官を鍛え上げようとするものであります。 このプランの遂行を通じて、県民の皆さんの安全と安心を守る精強な愛知県警察を築いていきたいと考えております。 |
|
(知事答弁) DV関係で、私からも答弁申し上げます。 配偶者あるいは恋人からの暴力という問題は家庭内で行われることが多々ございまして、なかなか外からは発見できない。また、発見できた時には大変深刻化しているとそのような特徴を持っている訳でございまして、対応が極めて難しい問題であると思っております。けれども事が人権と生命そのものに関わる大変重大な問題だけに、その根絶に向けた被害者保護対策は県政としても大変重要な課題だと認識をしております。 で、議員からご紹介ありました「全国シェルターシンポジウム2005inあいち」これは私も参加をする機会を得ました。その会場にお集まりの方々は様々でございましたが、主に民間レベルでこの問題に一生懸命に取り組んでおられる方々でございまして、この方々は私ども行政と一体となって問題解決に当っていただいている方でございまして、この全国大会に出て大変力強く、心強く思った次第でございます。 今回、提出されました最終報告書でございますが当然のことながらこれを十分尊重し特に予防面、予防的な施策でございます。啓発、研修、早期発見、そして相談体制こうしたことを盛り込んだ基本計画を政策、策定していこうと思っておりますが、もうこれをもうすぐ形になるものでございます。 私どもと致しましては、今後とも暴力を容認しない社会を目指しまして、市町村や民間団体の皆様方と連携を十分とりながら、DV問題の解決にあたって行きたいと考えているところでございます。 |
|
<要望> ただ今、それぞれにご答弁をいただきました。始めに、基本計画についてですが、検討会議のメンバーにシェルター運営に関わってきた民間支援団体からの代表も加わり検討されたことは、民間と行政の協働という点から大変画期的なことであります。また、先ほどの答弁にもありましたが、検討会議で被害当事者本人からの意見を聞く機会を設けたことも大変評価できることと思います。 ところが、常に現場で切羽詰っている被害者を相手に、明日の生活さえままならない状態をどうするか、という緊張した日々を送っている民間での思いと、多くの課題をかかえ、各機関が手分けをし、まずは基本的な計画をと考える行政とで、温度差があるようです。 DV被害者保護はようやく本格的に動き出したところであり、あれもこれも一度にはむりであると、ある程度理解はしていますが、とにかく先へ先へと進んでほしいという強い思いがあります。DV被害者への支援としては、例えば、DV被害者は精神的ダメージが大きいので、カウンセリングを通した精神面での安心や、着の身着のままで家を飛び出してきた被害者の住むところや当面の生活資金の保証による生活面での安心がのぞまれます。 DV問題はスピーディに、また民間は大事なパートナー、行政の手だけでは不十分なので民間と協働して進めていくことが大切であるとおっしゃった知事の心強い後押しを支えとして、DV被害者が安心して自立した生活を送ることが出来ますよう、計画策定とその推進に当たっては具体的な事業の展開がされますよう強く要望をするものであります。 また強い警察官を育てていくために、しっかりと努力されていることを伺い、県民のためにこれからも取組んでいただきたいと思います。見学させていただいた時、施設の一部に老朽化も見られました。教育・訓練内容の充実はもちろんですが、施設や環境整備も強い警察官を育てるのに、重要な要素と考えます。 今、警察学校で訓練を受けている人の中には、高校や大学を卒業した人ばかりではなく、途中退職して社会人から警察官になる人もいるとお聞きしました。収入が安定しているサラリーマン生活を捨て、幼い頃からの夢であった警察官になりたいという強い思い、我々からすると、なぜわざわざ危険の中に飛び込んでいくのかと不思議に思いますが、危険は覚悟のうえでの熱い思いに頭が下がります。また知り合いの娘さんが、どうしても婦人警官になりたいと、試験合格のために一生懸命勉強しています。 「人のために自らが悪に立ち向かう」というこうした熱意をもった方たちが、警察官になっていくことは頼もしいことです。その熱意に加え、さらに警察学校で充実した訓練を受けることによって、より強靭な警察官が誕生することが、県民のより安心で安全な暮らしを守ることに繋がっていきます。犯罪が減少することを心から願い、関係各位の皆様のより一層のご努力を要望し終わります。 |