●平成27年12月議会 振興環境委員会 質問●
平成27年 12月10日 |
私は、先月23日から25日まで、自由民主党愛知県議員団観光議員連盟の代表者8名の一員として、上海に渡航し、海外調査を行ってきました。 現地では、観光局長同行のもと、上海市旅遊局及び日本政府観光局上海事務所を訪問し、上海における誘客の取組や、中国から日本への渡航者の状況を調査するとともに、県主催の観光説明会に参加し、現地の旅行会社やメディアの方々と意見交換を行いました。 現地の関係者のナマの声を聴くことができ、大変有意義な調査であったと思います。 そこで、幾つか、お伺いさせていただきます。 |
Q1 <神戸委員> 愛知県を訪れている外国人の数について 大村知事は、先週3日に行われた我が党の森下政調会長からの代表質問に対し、「本年1月から9月までに本県を訪れた外国人旅行者数は、前年同期比で、全国平均を上回る増加となっております。」と答弁されました。そこで、お伺いします。 本年1月から9月までに本県を訪れた外国人旅行者の数は、何人でしょうか。そのうち、中国本土からの旅行者の状況は、どのようになっているのか伺います。 |
A1 <国際観光コンベンション課 主幹答弁> 観光庁は、全国15の空港と、3つの港において、四半期毎に、帰国する9,710人を対象に、日本国内の訪問先を聞き取る調査を実施し、国籍・地域別に各都道府県への訪問率を発表しております。 この調査結果によると、本年1月から9月の間に、約145万人9千の外国人旅行者が愛知県を訪れたものと推計しております。 また、本年1月から9月の間に、香港を除く中国本土から愛知県を訪れた外国人旅行者は、約80万7千人と推計しております。 中国本土からの来県者数は、本県を訪れた外国人旅行者のうち、約55%を占めており、伸び率をみても、昨年同期に比べ2倍以上増加しております。 |
Q2 <神戸委員> 県主催の観光説明会について 県主催の観光説明会では、観光局長自らが熱弁をふるって1時間ものプレゼンテーションを行い、本県が誇る武将観光や産業観光、芝桜や四季桜に代表される自然景観をはじめとして、本県の観光魅力を発信してみえました。また、世界コスプレサミットやあいちトリエンナーレ2016など、世界規模のイベントを行う本県への旅行商品の造成も促されておりました。また、この9月から、愛知県観光協会が県内在住の外国人等で結成した「愛知いいとこ発見忍者隊」により、日本語、英語、中国語でのSNSによる観光情報の配信を開始したことを紹介されてみえました。 さらに、交流会では、「徳川家康と服部半蔵忍者隊」の演武が行われ、クイズ大会も行われるなど大いに盛り上がり、上海の皆様に本県の魅力を五感で感じていただいたと思います。そこで、お伺いします。 県主催の観光説明会には、何社何人が参加されたのでしょうか、その内訳についてお尋ねします。 また、中国語でのSNSによる観光情報の配信に対する反応について、中国の方々はどのように受け止めてみえるのか、伺いたいと思います。 |
A2 <国際観光コンベンション課 主幹答弁> 11月24日に、「オークラガーデンホテル上海」で開催した観光説明会には、現地上海の旅行会社14社、航空会社3社、メディア9社を始め38社から、63名の方に参加いただきました。 愛知県観光協会が9月末に結成した「愛知いいとこ発見忍者隊」は、外国人の視点で発見した七五三詣などの日本の行事、海外にはないモーニングなどの愛知県ならではの体験、観光スポットなど愛知の魅力をリアルタイムでFacebookなどのSNSで配信しております。 中国語でのFacebookによる発信については、開始2ヶ月ほどで、常に投稿をチェックしている人が7千人近くおり、中国人からの高い関心が寄せられております。 そのなかでも、紅葉や愛知ならではのグルメ、歴史の残る町並みなどは閲覧数が多く、今後も中国人の嗜好に合った情報発信をすることで更なるファン拡大を図ってまいります。 また、「私も愛知に行ってみたい」といった意見もあり、こういったユーザーによる拡散も情報発信には欠かせないものです。今後もSNSならではの双方向での発信を充実させてまいります。 |
Q3 <神戸委員> クルーズ船誘致について 日本政府観光局上海事務所では、原口所長から、「上海は、中国最大の訪日市場であることや、上海から数多くのクルーズツアーが催行されており、年間約35万人が上海から出港していること。」を伺いました。 一方、本県のクルーズ船誘致の取組について、7日に行った我が党、丹羽議員の一般質問に対して、「名古屋市とともに、名古屋港管理組合、名古屋商工会議所などからなる『名古屋港外航クルーズ船誘致促進会議』に参画し、地元が一体となってクルーズ船の誘致に取り組んでいる。」と答弁されました。そこで、お伺いします。 昨年1年間に、日本の港湾には、クルーズ船は、何回寄港したのでしょうか。そのうち、外国の船会社が運航するクルーズ船は、どの程度ですか。港湾別に、上位5位まで、回数と併せて、お答えください。 |
A3 <国際観光コンベンション課 主幹答弁> 国土交通省が、2014年のクルーズ等の動向調査を行っており、昨年1年間の日本の港湾への寄港回数は、過去最高の1,204 回となっております。 そのうち、外国の船会社が運航するクルーズ船の寄港回数は、日本の港湾全体では、653 回となっております。 1位は博多港で99回、2位は長崎港で70回、3位は沖縄の石垣港で69回、4位は那覇港で68回、5位が横浜港で48回となっております。 |
Q4 <神戸委員> クルーズ船の名古屋港への寄港について 残念ながら、上位5位までに、名古屋港は入っていませんでした。そこで、お伺いします。 昨年1年間に、名古屋港には、クルーズ船は、何回寄港したのでしょうか。そのうち、外国の船会社が運航するクルーズ船は、どの程度の数だったのかおたずねします。 |
A4 <国際観光コンベンション課 主幹答弁> 先ほどの国土交通省の調査によりますと、昨年1年間に名古屋港に寄港したクルーズ船の回数は、30回であり、そのうち、外国の船会社が運航するクルーズ船の寄港は、3回となっております。 |
要望 <神戸委員> ちなみに、名古屋港は、何位でしょうか。資料が手元にないようであれば、結構です。 海外からのクルーズ船には、多いときには、3,000人ほどの乗客がおり、他のどの乗り物もかないません。 2年前、他の議員の方々と沖縄に視察に行き、その折に港に寄りましたが、丁度クルーズ船が入っており、買い物を終えて船に乗り込む場面を見ました。 今年の流行語大賞となった「爆買い」は、すでに始まっていました。外国人観光客をもっともっとこの愛知に呼ぶために、クルーズ船は重要なポイントを握っていると思います。 名古屋港は、まだ、伸びしろがあると思いますので、引き続き、クルーズ船の誘致に、しっかりと取り組んで頂くことを要望します。 |
Q5 <神戸委員> インバウンド全般について 最後に、観光局長に、クルーズ船誘致を含め、インバウンド全般について、思いを伺いたいと思います。 |
A5 <観光局長 答弁> 愛知県の観光局長に就任した4月にまず感じたことは、愛知県は、観光集客では高いポテンシャルを持っているものの、海外に向けた情報発信が効果的ではない、ということです。 そして、訪日外国人増加のトレンドを逃すこと無く、愛知への取り込みを図っていくため、まずは、「愛知・名古屋」を知ってもらう必要があると考えました。 6月県議会で補正予算案を議決いただき、国内外に向けた情報発信について、様々な事業に、取り組んでまいりました。 先程、ご指摘いただいたSNSについては、9月から始めております。 また、現在、愛知県観光協会ホームページについて、翻訳ソフトによる自動翻訳ではなく、外国人の目線で海外に情報を発信するための作業を進めており、近々、公開したいと考えております。 神戸委員にご参加いただいた上海をはじめ、香港やインドネシアで観光説明会を開催するとともに、スペイン・バルセロナで開催されたMICE見本市に参加し、私も、直接、海外で、愛知県の魅力をPRしてまいりました。 「クルーズ船」の誘致については、関係する方々と、年内に意見交換を行うこととしております。 このようにスピード感を持って、本県の観光振興に取り組んでおります。 今後は、現在策定中の「愛知観光戦略(仮称)」において、「訪日外客誘致に向けたプロモーションと受入態勢の強化」を、最重要課題として位置づけ、引き続き、戦略的かつ効果的なプロジェクトを推進してまいります。 引き続き、皆様に、御理解と御協力を賜りますよう、宜しくお願いいたします。 |