マチュピチュでの唯一の食事場所、サンクチュアリロッジで昼食。 こんなところに、よくまあ、こんな立派なレストランがあったものだ。 食事を済ませてゆっくりしたら、午後のフリータイム。 自信はなかったが、 インテプンク(太陽の門)へのハイキングに参加することにした。 なんと、ツアーの17名中14名が、ハイキングを選択していた。 案内役はガイドの藤井さん。添乗員の野口さんも、人数が多いからと 同行してくれた。 |
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サンクチュアリロッジでの昼食。それは、満ち足りたものだった。(「詳しくは、「くう・ねる」編で) 食事後、再びマチュピチュの公園内に入る。マチュピチュの入場券に、2つめのスタンプが押された。 |
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標高差300m、時間にして3時間のハイキング。 無理なら途中で引き返してもいい。 そんな甘い気持ちも心の隅にあった。 楽しみ半分、不安半分のスタートだった。 |
午前中に上った坂を再び上り、さらに高みを目指して進む。石垣沿いの道では、どの人も日陰のところをゆっくり歩いた。 マチュピチュ(老いた峰)は右、インテプンク(太陽の門)は直進の看板を見て、自分たちはインテプンクへいっくのだと自分に言い聞かせた。 |
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あちらこちらでリャマが草を食んでいてくれるが、それだけでは追いつかないのだろう。草刈り機のエンジン音が高らかに響いていた。 世界遺産を守るのは、なかなか大変なのだ。 |
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20分も歩いただろうか、休憩するのに都合の良い場所があった。 藤井さんは、何かをていねいに見て写真を撮っていた。コケに興味があるのだそうだ。 |
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コケばかりではなく、ランにも興味があるようで、ときおり珍しい花を紹介してくれた。実は、これが、ハイキングを楽しいものにも、無理のない行動にもつながっていた。 途中、大きな岩のあるところで、祈祷をしている人がいた。神聖な儀式を邪魔してはいけないと、静かに通り過ぎた。 |
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そそり立つ山々が見え、さらにその向こう側には、雪を頂いた険しい山も見えた。 石畳で舗装されているところが多く、ゆっくり歩けばそんなに大変ではなかった。 |
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疲れをいやしてくれるのは、美しい山ばかりではない。振り向くと、ワイナピチュやマチュピチュ遺跡が見える。 途中で、何人もの人と出会う。「オラ」と声を掛け合うのも、気持ちを楽にしてくれる。 それにしても、現地の人の足取りは軽い。 |
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石を積んだ砦のようなところに着いた。 「おお、着いたじゃん。けっこう簡単だった」 と思ったのはぬか喜び。 「ずっと先に見えるところですよ」 と言われ、「そんなに甘くはないか」 と、苦笑いをしながら再出発。 |
坂道は、まだまだ続く。 それでも、ときおり見かけるランやキノコ、そして、「これはイチゴだ」なんてものまであって、そんなものを見ていると疲れも感じなくなってくるのだった。 |
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さらに上ったところで見下ろすと、なんとバスが上ってきたいろは坂(ハイラム・ビンガム・ロード)がきれいに見えた。 その先は、道も細くなってきて、大きな石を組み合わせたものになってきた。 |
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谷底には川が見える。考えてみれば、転がったら止まるところのないような道を歩いているのだ。 いよいよ目的地に近づいてきて、急な石段のところには、手すりも整備されていた。 |
1時間半ほど歩いただろうか、やっとインテプンクが見えてきた。 左側に急峻にそそり立つ山があった。この写真では分からないが、岩肌にたくさんの赤い花が咲いていた。、 |
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ついにインティプンク(太陽の門)に到着。 マチュピチュを目指してインカ道を歩いてきた人は、ここで初めてマチュピチュを目にできるのだそうだ。 「あれが、マチュピチュだ」 と、感嘆の声を上げたに違いない。 |
石組を通り過ぎたところに、インティプンクに到達した証拠写真を撮ることができるように、立札があった。 上り始めの頃は、果たして辿り着けるかと案じたのだったが、藤井さんのペースづくりのおかげで、無事、到達できた。 |
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昼を過ぎているので、マチュピチュ方面は逆光気味になる。 マチュピチュのほうからここを見れば、太陽が出るあたりになるのだろうか。自分たちが南半球にいるという意識もなく、方向感覚が狂ってしまう。 |
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帰り道は、ほぼ下りばかりだから、楽なはずだと思ってしまったからだろうか、 こんなに急な石段だったかなと思ったり、 まだ途中の砦につかないのかなあ と感じてしまったりした。 |
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途中で、生まれて程ない赤ん坊を抱えて上ってくるお母さんたち家族に出会った。ビデオカメラを向けると、赤ちゃんお顔をしっかり見せてくれた。きっと元気な子供に育つに違いない。 やっと、途中の砦に着いた。そこには自然石を削ったところがあり、神事に利用したところのようだった。 |
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砦(自分勝手に名付けた)を通り過ぎ、坂道を下る。 谷間の川を目でたどっていくと、いくつかの建物が見えた。あれこそ、マチュピチュ村に違いない。そう思うと、大発見をしたようでうれしかった。 |
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往路で岩のところを通った時に、何かお祈りをしているようだったが、一通り終わったのか、声は聞こえなくなっていた。 ズームを聞かせると、窓祈りをしているような女性の姿が見えた。 |
帰り道でも、たくさんのry間に遭遇した。中には大きなものもいて、急に近づいてくると身構えてしまう。 リャマの頭の先を見ると、急峻な谷。 マチュピチュにだんだん近づいてきた。懐かしい場所に戻ってきたような気持になる。 夕方近くになり、色合いが随分と変わってきた。 |
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おかげさまで、近くから、遠くからと、この景色を堪能することができた。 「みなさん、マチュピチュの見納めですよ」 と言われて、再び訪れることは、まずないだろうなあと、改めてこの日見慣れて景色をしっかりと瞼に焼き付けるようにした。 |
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帰りのバスは、とても速く感じられた。ワイナピチュも時期に見えなくなってしまった。 ハイラム・ビンガム・ロードを、バスは砂埃を上げて突っ走る。日本人なら、アスファルトでしっかり舗装してしまうだろう。 でも、マチュピチュには、一部石畳の砂利道が合っている。 |
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川を渡りマチュピチュ村に入る。途中で停車することもなく、間違えて下車することもなかった。 バスを降りて坂道を歩いていると、勢いよく下ってくるおじさんがいた。間か何かを詰めた袋を満載した荷車を引いて、走るように下って行った。これも、マチュピチュ村の印象的な光景の一つ。 |
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