第九回 河戸紅陽 油絵個展

河戸さんにインタビュー


(画廊にて 河戸さんと作品群)

インタビューというよりも、河戸さんの語りといった方が適切かもしれません。

ドアを開けて入ってもらうまでが大変
この画廊のドアを開けて入ってくださったなら、
「お、おもしろいことやってるな」
と感じていただけたり、
少しでも心豊かになって帰っていただけると思う。
しかし、ここでこんなことをやっているということを人に伝えるのが容易ではないのです。
ドアを開けてくだされば、しめたものなのです。

リピーターがうれしい
一度来ていただいて、帰りがけに
「これは是非友達に見せたい」
と言って下さる方もいらっしゃる。
そして、友達とか家族と一緒に再び訪れていただけるのもうれしいものです。

8ヶ月で30枚を目標に
「2年に一度個展を開く」 これが自分に課したノルマです。
でも、日々の生活に追われていて、今回も取りかかったのは昨年の12月です。
8ヶ月の間に30枚描くという目標を立てて、何とかこぎ着けました。
その代わり、土曜日も日曜日も他のことはできません。
目標があるからやり遂げられるのです。

勇気の交換
「これだけの枚数の絵を、わずか8ヶ月で仕上げてしまうなんてすごい。」
「描き続けるというのがすごいですね。作品の数を見て、続けることの大切さを感じます。」
「私も何か続けられるものを持たなければ…」
「もう退職だ。でも、今の自分にはあなたのように続けられるものがない。」
作品をごらんになって、いろいろなことばをいただく。
みなさんに私が情熱を傾けた作品を見ていただけてうれしい。私の作品を見て「自分もがんばろう」と言ってくださる方があり、そのことばを聞いて、「よし、また2年後に向けてがんばるぞ」と私も勇気づけられています。

長く続けることの大切さ
続けることって大切だと思います。
日々の変化にはそれほど気づかないものですが、長く続けていると技術的なものは確実に向上しています。
構図の取り方、筆使いなど、比べてみれば一目瞭然です。
(続けられることがあるというのは、幸せなことなのですね。)

テーマは黄昏?
作品のタイトルは、「黄昏の〜」と思えば間違いありません。
日が沈みかけているときの風景、時間が経つのを忘れたような黄昏れた家、
そんなところに惹かれます。
朝見た景色も、真っ昼間に見た風景も、みんな黄昏たものに仕上げます。
黄昏、そこにほんのりとしたぬくもりのようなものを感じるのです。

モチーフ探しは大変
古いものはどんどん取り壊されてしまう。自分が描きたいと思うような風景が、どんどんなくなっていってしまう。
これまでは車で回って、絵になる風景を探していましたが、通りの多いところで車を止めることもできません。
それで、狭いところでもいけるようにバイクを買って、モチーフ探しをしているんです。


*河戸さんのお話のどれだけをお伝えできたでしょうか。要を得ていないところはお許し下さい。

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