Brannen Cooper handmade (Silver) H-foot joint #18XX
ブラネン クーパー ハンドメイド 総銀製 リングキー H管




現在、私がオーケストラにおいてメインで使用している楽器です。
音に遠達性があり、良く鳴る楽器です。大ホールでは、他の楽器の中に埋もれてしまうことなく、
くっきりと輪郭のある音を奏でることができます。
そして楽器の特徴は何といってもメカニズムの信頼性、操作性の良さと、幅広い表現力です。
ただし、それなりの息の支えが必要ですし、コントロールを誤ると、単なる「バカ鳴り」となって、他
からの顰蹙を買うことになるので注意が必要です。(こういった楽器は好き嫌いがありますが)
スケールは、かのクーパースケールが採用されていますので音程のコントロールは非常に楽です。
メカニズムは、最近のはブレッガーメカニックのものが標準のようですが、私のはトラディショナル
メカニックのものです。(買った当時はブレッガーメカニックが選択肢にあったかどうか不明)
モントリオール響のティモシー・ハッチンスがブラネンのユーザーですが、調整する暇もない過密
スケジュールのなかでその信頼性を選定理由のひとつにあげています。
私ももうかれこれ十数年オケではこの楽器を使っていますが、何のトラブルもなく非常に満足して
いますし、オーケストラのソロ楽器としてベストの選択だと思っています。

現在は下記の14K製頭部管と組み合わせて使っています。


Brannen 14K Head Joint (Modifid Cooper)
ブラネン 総14K製頭部管 (モディファイド・クーパー)



現在使用している頭部管です。 本体と同じブラネンのためマッチングはとてもいいです。
トーンホールのカットはModified Cooper(モディファイド・クーパー)といって、Albert Cooperオリジ
ナルであるOld Cooper(オールド・クーパー;今はラインナップ外れてしまった)とデフォルトで楽器
に付いてくるModern Cooper(モダン・クーパー)の特徴を合わせ持った新しいカット形状です。
(詳細はこちら

上段がModified Cooper(14K)、下段がModern Cooper(Silver)

写真を見ていただくとお分かりだと思いますが、Modern Cooperがスクウェアな形状なのに対し、
Modified Cooperはやや左右が広がって楕円に近い感じ。 どちらも息の当たる側のアンダーカット
が深めですが、Modified Cooperのほうがさらに左右のアンダーカットも大きめに見えます。
店頭にあった同じ14Kで吹き比べた感じでは、Modern Cooperが際立ってシャープな音の立ち上
がり(特に低音)を持っているのに対し、Modified Cooperはもう少し柔らかめで、音色のコントロール
もしやすく、音色の変化をつけ作りやすいと感じました。吹奏感はどちらかというと抵抗が大きめで、
私好みのものだったので、こちらのカットの方を選びました。

ブラネンでは、もう少し安い価格帯で「ミレニアムフルート」というモデルをラインナップしています。
 トーンホールが引き上げカーリングですが、その他メカニズム等の作りはほとんど同等でしっかりし
 ており、音、操作性とも全く引けをとりません。とても良い楽器だと思いました。