CDレビュー


個人的に好きなもののレビューです。 載せたいものはいっぱいあるのですが、多忙のため
順不同で思いつくままに書き込みます。 品番は常に変わるので、レーベル名のみ載せて
おきます。興味のある方はご自分でお探しください。
なお内容はあくまで私見ですのであしからず。

ジャン=ピエール・ランパル/ロベール=ヴェイロン・ラクロワ
《ヴィヴァルディ ソナタ集》 エラート
これは、最近どうもヴィヴァルディではなくて、フランスのシドヴィルという作曲家が書いたものを当時の出版社がヴィヴァルディの人気につけ込んで作者を偽って出したものらしいということがわかってます。
まあ誰が作ったにせよ、いい曲です。 原典版には特に楽器の指定はなくいろんな楽器の演奏が出てます。
で、このランパルのレコードは私にとってはフルートの原点です。
というのは、その昔(中学1年の頃)NHK−FMで朝6時から「バロック音楽の楽しみ」という番組をやっていて、そのテーマ音楽がこの録音のソナタ第2番(このCDでは2番と3番の順番がなぜか入れ替わっている)の第一楽章で、それを聞いてフルートをやろうと思った。 とにかくエレガントで美しい。いまでもこういう風に旋律を歌えたらというのが私の理想。中学のとき買ったLPは擦り切れるまで聞いた。
ジャン=ピエール・ランパル/リリー・ラスキーヌ
《フルートとハープのための作品集》 エラート
ダマーズのソナタが絶品。 このレコードの録音のための委嘱作品です。
曲も美しいが、ランパルの演奏では一番好きなもののひとつ。やっぱりこういう風な暖かい音色でのびやかに歌える人はいないと思う。(たしかに細かいところは気にしない演奏家ではあるが)
あとドビュッシーの”フルートとヴィオラとハープのためのソナタ”も名演。


ペータ=ルーカス・グラーフ
《ソロ・リサイタル》 クラーヴェス
グラーフという人は、アーティキュレーションの技術では右に出る人はいないと思う。最初に入っているバッハの無伴奏ソナタを聴けばわかるはず。
カルク・エーレルトの熱情ソナタも大学生の頃、彼の生演奏で聞いたことがあるが腰を抜かすほど驚いた。 特にピアニッシモの美しさが印象的でした。たぶんマルセル・モイーズの吹き方に一番近いのではないか。
ペータ=ルーカス・グラーフ/コンラート・ラゴスニッヒ
《グラーフ&ラゴスニッヒ フルートとギターの音楽》 クラーヴェス
変わったCDではあるが、イベールの間奏曲が気に入っている。ランパルの演奏とは対照的。
ラヴェルの”亡き王女のためのパヴァーヌ”も美しくて良い。