志段味西小学校で飼育しているゲジボタル

学校北の自然林「しにしの森」で見られるヒメボタル

平成17年6月10日(土)午後8時〜

 日中は薄曇りで気温が25℃まで上がり,ホタルの飛翔には好条件の日となったこの日,志段味西小学校に21名の参加者が集まり,平成18年度の第1回動植物野外観察会(ホタル鑑賞会)を行いました。はじめに,特活室に集まり領域部長の豊が丘小学校長 庄司 裕志先生から「昔は名古屋でもいろいろなところで見られていたホタルですが,今は環境が変化してほとんど見られなくなってしまいました。今夜は,貴重な体験ができると思いますので,そこで味わった感動を是非,子どもたちや仲間の先生方に広めて行って欲しいと思います。」というご挨拶をいただきました。


生物領域部長 豊が丘小学校長 庄司 裕志先生によるご挨拶

 その後,志段味西小学校でホタル部の顧問をしている小林 哲先生からホタルの飼育方法や苦労していることなどについて説明がありました。また,ホタルを鑑賞するときの留意点(懐中電灯などの明かりを消す。あまり大きな音を立てない。ホタルを直接手で触らないなど)を聞いた後,いよいよ夜のホタル飼育小屋へと進みました。

屋外にあるホタル飼育小屋 ホタル飼育小屋の内部
1周25mの水路でゲンジボタルとカワニナが飼育されている。
ホタル飼育小屋の内部に雨を降らせる人工降雨装置 人工降雨装置のタンクとポンプ

 真っ暗なホタル飼育小屋に参加者全員が入ると,早速ゲンジボタルの明滅が始まりました。数匹のオスが幻想的な光を放ちながら優雅に飛ぶ様子に参加者からは「ああ〜」という感嘆の声が聞かれました。また,草むらの下の方で少し小さめの光を灯しているメスのゲンジボタルも見つけることができ,オスとメスの発光器の違いも観察することができました。

オスのゲンジボタル(日中に撮影)

 次に,ホタル飼育小屋のすぐ北側に広がる自然林まで足を伸ばし,ヒメボタルの観察を行いました。すぐに,ピカッ,ピカッと光るヒメボタルの飛翔を確認できました。ゲンジボタルと比較すると体長が半分以下のヒメボタルですが,その光の強さはゲンジボタルにも勝るとも劣らない美しい輝きでした。「光の色がすこし黄色みがかっている」「短くストロボのような発光だ」と参加者からはゲンジボタルとの違いをじっくりと味わうことができました。
 最後に,来年は是非,自然に飛んでいるゲンジボタルやヘイケボタルの鑑賞会を行おうと,気持ちを一つにすることができました。