[名前の呼び方]('07/8)

(保育者のメーリングリストより)

 「みなさんの園では、先生や子どもの名前をどのように呼んでいますか?」

隊長です。

まずは、先生の呼び方。
うちの場合、先生同士や子どもたちの間では「名前+先生」がほとんどです。
理由は、結婚しても呼び方が変わらないから。
結婚しても勤める先生が多いので、昔からこうなっているみたい。
同じ名前の場合は、後から入った先生が「名字+先生」になります。
ちなみに僕の子どもたちからの呼ばれ方は、「園長先生、中島先生、隊長!」のどれかですね。
園長になるまでは、隊長!が一番多かったのですが
(15年くらい前に、一部の子が「隊長!」と呼び出してその後も脈々と受け継がれていた)
園長になったとたんに先生たちが「園長先生」と呼び出したので(それまでは、中島先生だった)
子どもたちもだんだんと「園長先生」と呼ぶ子が増えました。
(保護者の方に注意されて止めた子も多いみたい)
ただ、大きいお兄ちゃんやお姉ちゃんがいる子は、今でも「隊長!」
その頃の保護者の方も今でも「隊長!」(笑)

子どもの呼び方は、
当園では、“ちゃん・くん・さん・愛称・一部呼び捨て”でしょうか。
先生たちは、男性保育士も含めてほとんどが“ちゃん・くん・さん・愛称”で子どもたちを呼んでいます。
“一部呼び捨て“の犯人は私です。(笑)
実は、子どもたちの呼び方は、先生たちに任せています。
一時期、呼び捨てやニックネームが増えた時に
「さん、くん、ちゃん」に統一しようかという話し合いもあったのですが
その子のバックボーンや雰囲気、成長課程や先生との関わり方もあるので
「一概に決めるのは止めよう」となりました。
よって、1年に一度くらい、職員会議で呼び方について議論があります。
(この呼び方は良いか悪いか?って感じで・・)

子どもに限らず、名前の呼び方、呼ばれ方って大切ですよね。
だって、その人(子)のアイデンティティーなんですから。
子どもが生まれてから成長するにしたがって、呼ばれ方も変わってきますよね。
もちろん、相手によっても違ってきます。
僕自身は、その子(人)や保護者の方が嫌な呼ばれ方でない限り
どんな呼び方でも良いのではないか?と考えています。

だって、呼ばれ方って、呼ばれる子(人)と呼ぶ人(子)の間柄や
環境、その子の雰囲気なんかが混ぜ合わさって作られていくものと思うからです。
お互いのコミュニケーションの第一歩なんですね。
それらを大切にしたいと思います。

以前に“みなみ”という子がいました。
小さな時は、家族からはとっても可愛いので“みーちゃん”と呼ばれていました。
0歳児で保育園に入った時、先生たちからは“みなみちゃん”と呼ばれました。
そして、いつしか“みーみ”と友達からも家族からも呼ばれるようになりました。
(お兄ちゃんだけは“みなみ”です)
先生たちは、“みーみ”と“みなみちゃん”が半々ってとこでしょうか。
0歳から卒園までで直接面倒を見た先生たちは、愛称の方が多い感じです。

この前、保育園に遊びに来てくれた“まさし”はもう中学3年生です。
僕は“まさし”と呼んでいます。
この子とは、1歳からの付き合いなので“まーちゃん→まーさん→まさし”と変わってきました。
不思議なもので、同級生の“たかし”は1歳から現在まで“たっちゃん”です。
(この子の雰囲気は、“たっちゃん”以外考えられない)

当園では、先生自身がその子のこと、家族の思い、そして先生との関係を考えた上で
呼び方を自分の責任で考えるようにしています。
もちろん、相手や家族がそのことで嫌な思いをすれば、責任を取る覚悟も必要でしょう。
(だから1年に一度、職員会での議題になる)
やっぱり園では、「ちゃん・くん・さん」が無難ですよ〜(笑)

僕は、“隊長”であろうと“園長先生”であろうと“中島先生”であろうと、
呼んでくれた人(子どもたち)の“思い”を大切にしたいと考えています。
ただ、子どもが僕をよく見て感じた上で付けてくれた“隊長!”が一番好きですね〜。