天才?(2)(2004/12)

 保育園に勤めているといろいろな素晴らしいことやビックリすることに出会います。

1歳児のナホちゃんは、3歳児(年少さん)のお遊戯会の踊りを9曲全部踊ることが出来ました。

とにかく踊ることが大好きで、泣いていても先生が「森のこびと」を歌い出すと、泣きながら手足を動かして踊り始めます。

そしていつの間にか笑顔で踊っているのです。

先生たちは面白がって次々に歌います。 ナホちゃんはますます喜んで踊りまくります。


他の0歳児や1歳児の子たちも集まってきては、隣でわけの分からない踊りを始めていました。

2歳児の時には、4歳児(年中さん)のお遊戯が気に入って踊っていたそうです。

もちろんほとんど踊れたそうです。ナホちゃんがいるクラスは、いつもみんなで踊っている感じでした。


時は流れて・・

3歳児になった天才踊り少女のナホちゃんは、まったく踊らなくなってしまいました。

人の目を意識するようになってしまったんですね。


乳児さんの頃には、みんなの前に立って先生と一緒にやっていた体操も今では、手足を少し動かすだけでやらないときもあります。

「4ヶ月から保育園にいるんだもの、こういう時期もあるんだよね」と先生たちは全然心配をしていないようです。


つまらなそうにしているナホちゃんの横で、新しく入った3歳児は、はりきって体操をしています。

その姿は、みんなでやる楽しさに満ちているようです。しかし、先生たちには確信があります。


1歳の頃、おもちゃを取られて泣いているナホちゃんの横で「♪もりのこかげでドンジャラホイ!♪」と先生が歌い出せば、

泣きながらも踊りだしてしまい、 最後には笑顔でフィニッシュのポーズをしていた姿を覚えているからです。


「この子がこれで終わるはずがない!」と誰もが思っています。

今年のお遊戯会が今から楽しみです。

さぁ、どうなりますか?楽しみ楽しみ。