性格なの?(2005/1) 

 赤組(0、1歳児)さんのクラスは、今日も大騒ぎ。

個性豊かな子どもたちが、自分なりの表現で遊び回っています。

まずは朝のシール貼り。

同じぐらいの年齢でも丁寧に丁寧に自分で納得できるまでやる子から、

張ることが嬉しくてどこにでも張ってしまう子、果ては食べちゃう子までいろいろです。

泣き方もいろいろ。

シクシクと泣く子から大きな声でわんわんに泣く子、そして暴れながら泣く子。

さてさて今日もじゅんちゃんは、床に寝転がって手足をバタバタさせて泣いています。

どうやらおやつのお菓子がもっと欲しいようです。

「じゅんちゃん、さっきおまけあげたでしょ」と先生が言っても聞く気配もありません。

「不思議よね、泣き方が3人とも一緒ね」

3人兄弟の末っ子のじゅんちゃんは、性格は一番穏やか。

でも、一度泣き出すと手がつけられないところは、お姉ちゃんやお兄ちゃんと一緒です。

お姉ちゃんが赤組さんの頃のお母さんは、初めての子ということもあり、ほとんど育児ノイローゼ。

「子どもが可愛いと思えないんです、泣き出すともうパニックで・・」と

毎日くら〜い顔で先生に相談していました。

先生たちも、初めはその暴れっぷりに手を焼いていました。


さぁ、思いっきり暴れたじゅんちゃん、ちょっと落ち着いてきたようです。

先生は、そんなじゅんちゃんを抱きしめると手を引いてみんなの所を回ります。

「ね、これはあっちゃんのおやつ、これはみっちゃんのね」

一人一人のお友達を回り終わる頃にはもう泣いていません。

一度納得すれば、もうぐずらないのがこの兄弟。

ちゃんとお椅子に座ってみんなが食べ終わるのを待つことが出来ます。

この様子をお迎えに来たお母さんに話しても

「また、やってしまいましたか、すみません」と言う顔に暗さはありません。

むしろ先生たちとそんなじゅんちゃんを楽しんでいるようです。

「お姉ちゃん、学校行ってどうですか?」と聞く先生に

「相変わらず神経質だけど、頑張って行っていますよ、この頃は、二人の面倒もよく見てくれるようになったし・・」と

笑顔で答えてくれました。


性格なのか遺伝なのかは分からないけれど3人とも怒り方は一緒、でもそれぞれの良さや味わいがあります。

その良さや味わいを伸ばしながら、自分らしくステキな大人に育って欲しいな〜と

今日も寝転がって怒りまくっているじゅんちゃんを見ながら思うのでした。