テレビ・ビデオは子どもに悪い?
テレビっ子の中島です。あるお母さんに、質問されました。
「テレビ・ビデオは子供に悪い?」
ちょっとその前に、 私が今あるのは、親・ババのおかげ25%、兄弟友達25%、テレビ25%、
犬猫など生き物25%と思っております。
「それじゃーお前にとって親はババを入れても25%とか?」
と言われてもどう考えてもそんなもんですわ。
確かに、一番中心には位置していたとは思いますが、
犬猫にもだいぶお世話になったしなー。
まあ、子どもが感じている親というのは、 そんなもんでちょうどいいと、自分が親になった今でも思っています。
いきなり、話がずれましたが、テレビにはそれほど影響を受けました。
私、今でもウソはつきたくないと思っています。
これに関しては、小学校低学年のとき見た「巨人の星」が原因なのは明かです。
星 飛馬が巨人軍の紅白戦に出たときです。
ホームスチールをかけるハヤミ(元オリンピック短距離選手、足がべらぼうに速い!)と
ホームでクロスプレーになるんです。
ここで、飛馬は一瞬ボールを落としてしまいますが、主審はアウトを宣告します。
お互い(飛馬とハヤミ)が、一軍行きをかけた壮絶な戦いでした。
ここで飛馬は言ってしまうのです。
「ボールを落としました」
主審は、自分のミスと思われたので怒っています。
ハヤミは「俺のあの激しいスライディングで落とさないわけはない!」と勝ち誇っています。
川上監督は、「星、二軍に行け!」と宣告します。
(監督のバカヤローとテレビに向かって叫んでいました)
私、感動しました。「俺も飛馬のよう生きる!」と思いました。
ですから、今でもどんな偉い人にもおべんちゃらは言いません。
思ったことしか言わないようにしています。
公開保育などでも、見せてくれた感謝はしますが、
感じたことをそのまま言わせていただいております。
おかげで、保育会の重臣の中には、毛嫌いされている人もいるそうです。
「若造が、保育を分かったようなことを言うな」と思っている人もいるようです。
「よくぞ言って下さいました」とその場では感謝されますが、
それからは、お誘いが来なくなることもあります。
(人間性の問題では?)←ツッコンで下さい。
でも、いいのです。 私は、飛馬のように正直に生きたいのです。
飛馬の父の一徹は、頑固一徹な男です。
元巨人軍の投手で「魔送球」をあみだしたのですが、
それが紳士的な球ではないと追放されてしまいます。
その後、日雇い仕事をして飛馬を育てますが元巨人軍だなんてプライドはなく、
現在の自分の仕事に誇りを持っています。
人が見ていなくても決して手を抜きません。
たまに、ちゃぶ台をひっくり返して暴れたり、
飛馬に大リーグボール養成ギブスなんてものを付けて、子ども虐待もしちゃう男ですが、
仕事に対する一途な態度に、私は感動しました。
港で、牛や馬のように働きながら、俺も一徹のように生きると思ったものです。
いつも飛馬を見守るあきこ姉ちゃんにも感動しました。
あんな人を嫁さんにしたいと思っていましたが、まるで違うタイプが嫁さんになりました。
人生は面白いです。
高校3年の時には、NHKの大河ドラマ「獅子の時代」にハマリました。
菅原文太と加藤剛が、自分が信じる道を怒濤の時代の中で(江戸から明治)
誇りを持って生きていきます。
やり方は違いますが、人々が幸せに暮らせる時代のために、命を懸けて生きていきます。
私、感動しました。 「俺もテツジ(菅原文太)になる!!」と思いました。
今でも、あの時の感動は少しも衰えていません。
この頃の山田太一作品にはハマリまくりまして
「男たちの旅路」の吉岡指令補(鶴田浩二)は、人生の師としております。
話が、とんだ方向にいってしまいました。
「テレビ・ビデオは子供に悪い?」でしたね。
悪いわけ無いじゃないですか。
もし、子どもにとって悪い影響を与えているとしたら、それは「見せ方」が悪いのですよ。
よく、子どもに残酷な場面を見せるのは良くないと言う人もいますね。
僕たちが子どもの頃は「8時だよ!全員集合」が、劣悪番組だとPTAが怒っていました。
でも、これも見せ方だと思うのですよね。
確かに、朝から晩まで、残酷な場面ばかり見せたのではよくないですよ。
でも、まるで見せなければ、心優しい子どもが育つと信じている人がいたら、
よほど単純な方です。
(お前に言われたかない!)←ツッコミを入れてね。
みなさんが子ども時代の、テレビ番組を思い出してみて下さい。
回りに誰かいませんでしたか。
一人で見るって事は少なかったですよね。
だって、一家に一台しかテレビはまだなかった頃だし。(昭和36年生まれ)
僕は、よくテレビを見ていましたが、番組を思い出すたびに、
いっしょに見た友達、親、兄弟、ジジ、ババの顔までいっしょに浮かんできます。
エッチな場面でのちょっと嬉しそうなオトーの顔、
ものを粗末にしていると怒ったオババの顔、
「宇宙戦艦大和」にのめり込んでいる友達の顔・・。
決して、テレビと子どもだけの関係ではなかったと思います。
「見せ方」として悪いのは、やはり一人で見せることではないでしょうか。
テレビと子どもだけの関係では、どんな影響を受けているかも分かりません。
やはり、周りにいる人と、感動を共有したり、心の揺れ動きを感じあったり、
意見を言い合ったりしなくてはいけません。
(なんか、とっても騒がしい見方のような気がするが・・でも、何にも言わなくても、近くにいるだけで、雰囲気は伝わってきますよね)
でも、みんなで見る楽しさには気づいて欲しいなー、
一人で見る方がいいって子には育てたくないと思っています。
人をいじめて喜んでいる場面では、お母さんが「こういうのは好きじゃないなー」と一言、
言うだけで、子どもには伝わります。
すぐに人が死ぬドラマでは、お父さんが「あの子にも家族はいるんだよな」と言うだけで、
子どもは感じ取ります。
テレビでもパソコンでも同じですが、機械だけで子どもが育つわけがありません。
また、機械と子どもだけの関係にはしたくないものです。
そこには、どんな形であれ、「人」が、そして「心」が存在しなくてはいけないのです。
では、夕食の支度などの子守代わりは子どもにとってよくないでしょうか?
ご安心下さい。(お前に言われても安心できんわ!)←ツッコミを入れて下さい。
それだけの時間で、悪い影響を与えるほど、テレビの存在は大きくないと思います。
毎日、朝から晩まで一人で見てるというのなら話は別ですけど、
一日の生活の大部分の方が大切です。
当園でも、放送教育をしていることもあり、
雨の日などに、15分くらい、みんなでテレビを見る時間があります。
乳児さんでも、みんなで見ると結構集中して見るんですよ。
番組は、NHKの「しぜんとあそぼ」「子ども人形劇場」
「つくってあそぼ」「いないいないばあ!」などです。
番組中でも、いろいろとつぶやいているのですが、面白いのはテレビが終わった後なんです。
自分の思いを言ったり、友達の考えを聞いたり、それは盛り上がるんです。
そして、その後には、バッタになって遊んだり、いっしょにものを作ったり、
ごっこ遊びが始まったりと、
友達と次から次へと遊びが発展していくんですよ。
何でもそうですが、共通認識ってのが出来ると、遊びが発展しやすいんですね。
(ポケモンや遊戯王もそうですよね、行事もそうだなー)
うちの長男と次男は、もう小学校の4年と2年なんですが、
いまでも「しぜんとあそぼ」や「つくってあそぼ」を見ています。
特に次男は、ワクワクさんを師匠としています。
とにかく作ることが大好きで将来は大工になって
父ちゃんのバイクを運ぶ車を作ると言ってくれています。ありがたいことです。
子どもが見たいという番組なら見せてもいいと思っています。
でも、出来る限り、そばにはいてやりたいとも思っています。
「ご飯を食べるときは、テレビを消しています。」ある園児のお母さんが言っていました。
「朝からは見せません」と言っていたお母さんもいました。
宿題が済んでからとか、一日何時間までとかの条件を付けることもやはり必要だとも思います。
それに、天気が良かったら、出来るだけ外で遊んで欲しいとも思っています。
やはり、今の子たちは外遊びが不足していることは否定できません。
お日様と風と水と土だけで、子どもは育つものではありませんが、
大切なものには違いありません。