競争って必要なの?

子どもの成長にとって競争って必要なのでしょうか?

「運動会がいつもビリで恥ずかしかった。」 「テストの順位が悪くていつも怒られた。」等

皆さんも競争の中での悪い思い出がいろいろあるのではないでしょうか。

「先生は出来る子ばかり可愛がる。」 このように感じた人もいるでしょう。


この頃では、小学校の運動会でも、出来るだけ順位をつけない方がいいと考えている ところもありますよね。

では、かけっこなども順位をつけるのがいけないのでしょうか?

足が速い子もいれば、遅い子もいます。

しかし、先生が勝ち負けを問題にするのではなく、 その子なりにがんばってる姿を応援してあげる。

その姿を子どもたちが見ていれば、先生が何も言わなくても、 遅いからだめではないのだと気づきます。

そして、先生やお友達のそんな様子を見れば、 親も「うちの子は遅いから恥ずかしい」とは感じないのではないでしょうか。


先生によって、クラスの雰囲気も変わりますよね。

先生の言うことを聞く子がいい子で、聞かない子は悪い子と先生が思っていれば、 そのようなクラスになります。

絵が上手い子が偉くて下手な子はダメだと思っていれば、子どもたちもそう思います。

運動会なども順位をつけることが悪いのではなく、 足が速い子が良い子で遅い子がダメな子と、先生や親が考えることが問題なのです。

そのような勝ち負けの価値観でしか考えられない大人が問題なのです。


どんな事にも得意な子と不得意な子がいます。

先生が、うまい子ばかりを誉めたり気にかけたりすれば、 子どもたちは敏感に感じ取ります。

「うまい子は偉くて、下手な子はだめなんだ」と。

子どもたちは、大変敏感で、先生を始め回りの大人たちが感じていること、 自分に求めていることを口に出さなくても感じ取ります。

そしてその価値観の中で成長していきます。 集団生活をしていく上で、競争とは無縁ではいられません。

しかし、競争の中には必ず勝者と敗者がいるわけではありません。

がんばった子、みんなをまとめた子、実力が出せなかった子等々 いろんな子がいるはずです。

まわりの大人が、いろいろな切り口で価値観を与えてあげればいいことです。

幼児期だけでなく、学校や社会でも、 それぞれの子どもにいろいろな価値観で接してあげて、

その子らしく伸び伸びと育っていってほしいと願っています。

子どもたちにとって、一番害のあることは劣等感を持たせてしまうことだと思います。

幼児期に受けた劣等感はその子の一生に影響を与えてしまいます。

競争って、優劣を付けるためにあるのではなく、 お互いの違いや良さをを認めあえる良い機会になればと思っています。