[関東は、素晴らしい!]('08/9)

 すっかり打ちひさがれた父ちゃんは、全日本第2戦の関東大会へのエントリーをやめた。

今回の事で、ただでさえ苦手なジャンプが、もうどうしようもないレベルであるということが分かってしまった。

そして、この関東大会は、頭がおかしいんじゃないの?というくらいにジャンプがたくさんあるコースなのだ。

昨年(’07)の大会なんて、IA・IBがあちこちのジャンプで吹っ飛んで救急車は来るわ、

コース脇の橋の上でも交通事故で救急車がウ〜ウ〜ウ〜〜。

あげくに突風が吹いてハマーのテントは吹っ飛ぶわ!とホントに恐ろしい大会だった。


あ〜茨城の自動車安全運転センターでやっていた頃が懐かしい〜。

あそこは、特設コースだったので関東の子たちも事前練習が出来ずにイコールコンディションで勝負できたんだ。

ジャンプだってそんなに難しいものはなく、父ちゃんにとっては、唯一ちゃんとした予選をやっていると感じさせてくれるコースだったのに・・。

他のコースでは、だいたい半周もあれば、集団においていかれてしまうんだ。あ〜悲しい現実!


ということで、この関東大会は、ショウゴのメカニックだけだった。

しかし、コースを見るとジャンプの危険度は落ちていたし、安全も昨年より考えられているようだった。

このコースならそこそこいけるかも?


いよいよ予選が始まった。

はやり地元勢が速い!でも、中部勢もなかなか頑張っているぞ。

そして、最も驚いたのが、父ちゃんレベルのライダーがどこの予選クラスでも結構走っていたことだ。

あの”ジャンプする演歌歌手”尾形大作君だって、いつの間にかIBになっていて、ちゃんとエントリーしているではないか。

それも’08CRFだ。いいな〜。


そんなライダー達が、頑張って後ろの方を走っていた。

確かに、速さはそんなに感じられなかったが、一生懸命に走っていた。

みんなキラキラ輝いていた。

いじけてエントリーを止めた自分が恥ずかしかった。

ホント、尾形君を始めオヤジ達には勇気をもらったぞ!


すぐに落ち込むがすぐに忘れて復活するのが父ちゃんの良いところ。言ってみれば気分転換の天才だ!

さっき食べたものさえ忘れてしまうぞ、スゴイだろ!!
(食べたことさえ忘れだしたらヤバイと思っているが・・)

すっかり元気になった父ちゃんは、「な、絶対俺の方が速いよな!」とショウゴに言った。

「似たようなもんじゃない?」とこれまた真顔で答えるショウゴ。

真顔で答えるな!真顔で・・。どうも長男いうヤツは、生真面目でいかん。

落ち込んでいた父親が復活するという空気が読めん。

しかし、この関東大会で元気をもらった父ちゃんは、鎖骨をグリグリ言わせながら練習に励むのであった。



PS

ショウゴは、もちろん予選落ち。

スタート直後の第1コーナーでバイクの下敷きになり死にかけたゴキブリのようにジタバタしたあげくに肩をヤケドしてしまった。

不運続きの父ちゃん一家であったが、何故か陽気な父ちゃんと、

これまた何故か「手応えがあった!」と意気込むショウゴで、家族みんなで脳天気に歌を歌いながら帰路に着いたのだった。