[全日本関東大会だ〜!]('09/7)
4月以来の更新。
書きたいことは山のようにあるのだが、忙しさにかまけていたらドンドンと忘れていく自分がいた。あ〜情けない。
実は、市役所の「鬼より怖い」監査が7月にあって、その準備で大忙しだったのだ。
この監査、保育指針(保育園の憲法みたいなもの)に則った保育がちゃんとなされているか?
経理がちゃんと執行されているか?と領収書一枚一枚から給料台帳や契約関係書類、出勤簿と
隅々まで監査官二人でなめるように一日調べていくものなのだ。
まぁ、補助金をもらっているのだから当たり前の話しなんですけどね・・。でも、大変・・。
と言うわけで・・今回は、前回の(137:関東に殴り込みだ〜)から一週間後の全日本の話しだ。
(一週間後のことを書くのに三ヶ月かかってしまったぞ)
関東のヤツらをビビらせるどころか、ボコボコにされてしまった関東選手権。
「来週は中部の速いヤツらを引き連れてきてリベンジする!」と約束した父ちゃんだった。
そして、いよいよ全日本関東大会がやってきた。
父ちゃんは、約束を守る男だ!
ご希望に応えて連れてきたぞ、中部勢。(といっても父ちゃんが引き連れてきたわけではないが・・)
ショウゴと一緒に65・80と競っていた子達もIAで活躍するようになった。
IBクラスの子達だって全日本の固定ゼッケン組が増えた。
みんな、リッパになったな〜。ショウゴやタカのこと、忘れんでくれな〜。
ということで勝手に中部勢応援団長になってしまった父ちゃんは、全日本関東大会に向かった。
土曜日の明け方にオフヴィに着いてコースを見てびっくり。
この前の関東選手権とほとんど同じじゃん!
お〜今年は安全重視って事か?良いことだと思うぞ。
(ウッドチップも大量に蒔かれていたし・・、でも蒔いただけなので滑りやすかったぞ、泥と一緒に耕して欲しかったな)
ただ、ラインが限られているところでは、ジャンプ中の接触が心配だ。
もう少し、コース幅を広くしたら、より安心してバトルが出来ると思うぞ。
ジャンプの安全は、距離云々よりもジャンプの斜面や着地点の状態と飛べるラインの数で決まると思う。
だからジャンプの斜面だけは、えぐれたり、轍が出来ないように硬い土で作って欲しいものだ。
あんなに凄いスーパークロスのジャンプだって、硬い土で作ってあるからこそ思い切り飛べると思うぞ。
ジャンプは、モトクロスの“華”だ!
気持ちよく飛べるジャンプが増えれば、ライダーも気持ちが乗るし、見ている観客だって面白い。
面白いレースをするためには、ライダーだけの努力ではなく、コース設定や運営等、みんなで考えていかないことがまだまだ多いと感じている。
まずは、IB2の予選。
関東選手権ですっかり自信をなくした父ちゃんにもう勝ち目はなかった。
スタートと共に出遅れる父ちゃん。(どうもあのスタートバーは苦手だ!)
でも、レースって不思議なものだ。一端スタートすれば、こんな死に損ないのようなオヤジでもおりゃおりゃららら〜〜〜〜!と燃えてくる。
第1コーナーになだれ込んでいくモトクロッサーの集団があちこちでぶつかり合う。イン側で何台かが絡んでいる。
お〜、なんか少し前に出られたぞ。
そんな父ちゃんの少し前に76番のCRFが見えた。ハルナちゃんだ!
名阪を見てても感じたのだが、今年のハルナゃんは速い!レディースチャンピョンを取って自信と自覚が走りにも現れているな。
そんなうら若き乙女に襲いかかる野獣たち。
ハルナちゃん、待っていろよ、このおじさんが助けてやる〜〜〜。
しかし、あっという間に置いてかれる父ちゃん。ハルナちゃ〜ん!待ってくれ〜〜〜。
自慢じゃないがハルナちゃんがIBクラスに挑戦し始めた時は、1,2周なら離されつつも
「ハ・ハ・ハ、ハルナちゃ〜ん、待ってくれ〜、ハ・ハ・ハ〜〜ハ〜ル〜ナ〜ちゃ〜〜ん〜〜〜〜〜」ってストーカーのように着いていけた。
それがどうだ。
今では「ハ・ハルナちゃ〜ん、あれ?」って感じで見えなくなってしまったぞ。
速くなったな〜ハルナちゃん。それと同時に遅くなったな〜俺。
後で結果を見ればハルナちゃんは、予選を通っていた。スゴイぞ、立派なものだ。
あのメンバー中でバリバリの男の子達を相手にしてだからな。
もう君は、おじさんの手の届かないところに行ってしまったんだね・・。
「もし、俺が全日本の予選を通るとしたらこの関東しかない!」となんの根拠もない自信を抱くショウゴは、
いつものように出遅れたあげくに追い上げも出来ずに終わってしまった。
ただ、IBオープンに関しては、なかなか良いスタートが切れたようだったが、特攻隊にやられてしまったようだ。
聞けば、ほとんどトップグループで第1コーナーに入っていけたが、イン側から「とてもその速度じゃ曲がれんだろ!」というヤツが突っ込んできて
案の定、曲がりきれなくて壁に激突。
そのバイクに突っ込んでいる間に出遅れてしまったようだった。
チームメイトのタカシもこの第1コーナーでTボーンアタックを受けて転倒。
前回の名阪で決勝11位だっただけに、残念だった。
ということで日曜日は、いつものように親子でのんびりと中部勢の応援。いったいいつになったら日曜日が忙しくなるのか?
いよいよ、IB2決勝。
第1コーナーの外側で応援だぞ。
朝一のレースにも関わらずこの関東では観客も多い。(なぜ関東が全日本開催1回なんだろ?3回ぐらいやっても良いと思うぞ)
テッペイやリョウスケ、リュウジ、ショウの姿が見える。お、スグルも予選突破したか!
スタートと同時にショウゴが叫んだ。「リョウスケだ!」
見ればゼッケン11の赤いバイクが真っ先に第1コーナーに飛び込んでいく。
規格外男の山本君は、ほとんど最後尾だ。
これは面白くなってきたぞ〜〜〜!
急いでショウゴと奥のリズムセクションに走る。
ここでは、速いライダーは、前の2連を飛んで次のジャンプからテーブルトップまでいっきに飛ぶ。
リョウスケが後続を少し離してトップで飛んでいく。
リョウスケ〜〜〜。
父ちゃんとショウゴは叫んだ。
すでに規格外男の山本君は、10位くらいだ。タイムだってIA2で入賞できるくらい出しているのだから当たり前か?
5周ほどトップを走ったリョウスケだったが、山本君に抜かれてからジリジリと落ちていってしまった。
しかし、堂々の6位はリッパだぞ。ホールショット賞も取ったしな。
IBオープンが楽しみだぞ。
IA2の決勝が始まるまでに観戦場所をフープス側に移動した。
「あのフープスが難しいんだよな」と父ちゃんが言うと
「スグルがあの順位なら、もし俺が決勝に出てもベリだな」とショウゴがつぶやく。
「ベリでも良いじゃないか、決勝に出られるだけで凄いことだぜ!」と応える父ちゃん。
「タカは模試で来られなかったが、来年は三人で頑張ろうな!」
青空を見上げればパラグライダーが気持ちよさそうに飛んでいる。
子ども達がが50に乗っていた頃を思い出した。
父ちゃん、父ちゃん!と追いかけていた子どもたちとまだ一緒にバイクに乗っていられる父ちゃんは幸せ者だな。
そんな幸せに浸っていると、チーム監督の中村さんがオヤジを一人連れてきた。
聞けばIBクラスで予選を走ったということだった。
そのオヤジが、「(関東は素晴らしい!:130)を読んで、自分も頑張ろうと思った」と言ってくれた。
なんてありがたい人だ!ホント、関東は素晴らしいな〜〜。
IAのレースを見た後、一端パドックに帰ってIBオープンが始まるまで帰り支度をしていた。
その時、フル装備をしたリョウスケが走っていくのが見えた。
「あれ、何でリョウスケが今頃ここにいるの?もうすぐレースだろ??」
そんなリョウスケがフル装備で必死に走っている。なんか忘れ物でもしたのか?
リョウスケを知っている人は分かると思うが、あいつは丸っこい。
この頃でこそ、少し締まってきたが、ちょっと前までドラゴンボールの魔神ブーのようだった。
そんなリョウスケに会うたびに「リョウスケ、調子はどうだ〜」と言いながらそのプヨプヨの腹を触るのが父ちゃんの挨拶だった。
第1コーナーに行ってみれば、すでにスターティンググリットにバイクが入っていた。
やっぱりリョウスケの11番CRFがない。
「おいリョウスケがいないぞ?」とショウゴに聞けば、あの後ろの方でうずくまっているのがリョウスケだと言う。
ここからスタート地点までは、ゆうに100m以上ある。確かによく見ればリョウスケのように見えるが?
「あのリョウスケがフル装備で走ったんだから、息が切れてうずくまっているんだな」と言うと
「違うよ、きっとリョウスケ泣いているんだよ、肩が震えている!」と叫ぶ。
「あの丸っこいリョウスケが必死に走ったから息が切れて座っているんだろう、
エリマキトカゲだって二本足で逃げると死ぬこともあるぞ、リョウスケも一緒だな」
「違うよ、リョウスケのあのプヨプヨの脂肪の奥には、鋼のような筋肉が隠されているんだ、
そうじゃなきゃぁ、バイクだってあんなに速く走れるはずがないじゃないか!」とショウゴが必死になって反論する。
「エリマキトカゲだって必死になって逃げると、水の上だって走れるんだ!」と父ちゃんもムキになる。
緊張感がみなぎるスタート前の第1コーナーで醜い言い争いを始めるトンチンカン親子。
「やっぱり悔しくて泣いているんだ、横に立っているメカニックが慰めている」
ショウゴよ、ホントにそんなところまで見えているのか?
父ちゃんには、リョウスケらしきライダーとその横に人が立っているとしか見えないぞ。
そうこうしているうちにスタート。
リョウスケらしきライダーをメカニックらしき人が肩を叩きながら去っていくのが見えた。
今日のリョウスケは調子が良かったんで、残念だった。
中部勢を応援していると、ふと気づけば、リョウスケも携帯で写真を撮りながら応援している。
レースに出られなかった理由を聞くと、やっぱりバイクの調子が悪かったようだった。
「次の広島でリベンジしますよ!」と力強く言うリョウスケは大きく見えたぞ。
この気持ちの切り替えの速さもライダーには大切だ。
その横でただでさえ小さいショウゴは、益々貧弱で小さく見えた。
その時、派手なラッパの音が聞こえた。
奥のリズムセクションで中村さんに紹介されたオヤジがラッパを鳴らしながら全身で一生懸命に応援していた。
もういい年なのに若者のように応援している。
若者の祭典、全日本。
確かに君たちはまぶしい。
でも、「こういう人たちがモトクロスを支えているんだな〜」って感じたぞ。
ただでさえ落ち目のモトクロス業界に追い打ちを掛けるような世界的な不況。
あのホンダでさえF1を撤退してしまった。本田宗一郎も草葉の陰で泣いてるぞ。
こんなに素晴らしいスポーツなんだから、何とかみんなで盛り上げていきたいものだな。
今年の関東大会も面白かった。
気持ちのいい人達にも何人も会えた。あ〜モトクロスって良いな〜〜〜。
しかし!!!!待っていろよ関東。
来年は、親子三人でIBクラスに殴り込むからな!
(タカが大学に受かって、父ちゃんが怪我なく頑張っていて、ショウゴが諦めていなければという条件付きだが・・)
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