[地震だ〜!]('10/1.4)
 

 みなさま、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

まだまだ、景気の先行きも見えず、バイク界にとってもバイク野郎達にとっても厳しい時が続きますが、頑張って少しでも楽しく生きていきましょう。
で、今回は、地震の話です。

三年前(2007年4月)の中部選手権(三重県美杉)。
美杉の第3パドックでお昼ご飯を食べていた父ちゃん達を突然大きな地震が襲った。
ホント、ドカ〜ンって感じで下から突き上げてきたぞ。
近くの外人さん(ブラジル人)たちは、地震に慣れていないのか?「オ〜!」とか「○×△!!!」とワケの分からないことを叫びながら大騒ぎしていた。

それに比べて父ちゃんは、どんなときでも冷静だ。
横揺れがほとんど無く、突き上げるような揺れが突然来た。震源地は近いぞ!
それを聞いたショウゴは、「よし、オレが調べてやる!」と携帯電話を取り出す。
お〜ジーザス、電波が届かねぇ!」回りで騒いでいる外人さんに触発されてショウゴも外人になっている!
(こんな山奥のコースでは、携帯の電波も届かない・・、注:今は、美杉もだいぶ届くようになりました!)

後でニュースを見れば、震源地は同じ三重県の亀山あたりだということだった。
父ちゃん達にとっては、亀山!というと“亀山ろうそく”なのだが、今では、液晶のシャープ!の亀山工場で有名だ。
家電店に行けば「アクオス(亀山産)」って書いてあるでしょ。あれですよ、あれ!
この三重県中部地震、幸い大きな被害はなかったようだが、
それでもバイクの聖地鈴鹿市などでは、堤防に亀裂が走ったり、断水があったようだった。

この年の7月には、新潟県中越沖地震があり、大きな被害があった。
被災地では、3,000人近くの人が避難所生活を強いられ、狭いテントや車などで生活をしていた人にはエコノミークラス症候群が大きな問題になった。
(エコノミークラス症候群というのは、“主に狭いところで長時間同じ姿勢でいること”により起こると言われている)
避難所の体育館などは、避難民であふれかえり、“眠れないとかプライバシーがない”といった問題もあり、
テントや車での生活では、エコノミークラス症候群が心配された。
水が無くて困っているという話も聞いた。(もちろんトイレも!)
とにかく、電気や水道が完備された現代の生活では、一度ライフラインが壊れてしまうと如何に大変かということが分かった。

そんな話を聞いてふと思った。
地震が起こった美杉のパドックには、車やテントで楽しく生活している?変わった連中がいるではないか!
週末になれば、バイクまで積んで山奥に出かけ、ホコリまみれになったり、泥だらけになって喜んでいる変な連中がいるではないか!
車を改造し、サイドオーニングやテントを常備し、発電機に炊飯器、電子レンジに扇風機まで持ち運んでいる面白いヤツらがいるではないか!
(洗車機や工具類も積んいるぞ!)

ハイエースクラスのワゴンでさえ、シート下に水を200リットルくらい積んでいることもある。
毎週のようにアウトドアをやっているので、下手なアウトドア野郎たちよりもアウトドア慣れしている。
風が吹いても良いようにテントやサイドオーニングを固定し、雨が降ればすぐにテント脇に折りたたみのスコップで溝を掘って排水し、
暑ければ発電機で扇風機を回し、寒ければ石油ストーブで暖をとり(コタツまで持ち込んでいるチームも見たことがあるぞ!)
炊飯ジャーでご飯を炊き、どこでもバーベキューを始めてしまい大騒ぎ、山に分け入り山菜まで採って天ぷらにしているうちの監督までいる。
家族で楽しそうに餃子を作って(それも皮から)、美味しそうに食べているのを見たこともあるぞ。
こうなるとバイクが好きなのか、アウトドアが好きなのかも分からない!

こんなヤツらにはトイレもいらない。
草むらを見つければすぐにシッコをし、トイレットペーパーを持って木々の間をうろつく。
全日本のサイティングラップでコース脇にバイクを置き、シッコしているIAライダーだって見たことがあるぞ。
レースが始まり、そのコーナーで吹っ飛ぶそのIAライダーを見て、
まだ小さかったうちの子達は、「コースの神様が怒ったんだ!」と今でも絶対にコース内だけではシッコをしなくなったぞ。
(注:IAライダーは、熱中症を恐れてレース前には水分を多めに取ります、だからたまにこんな事も起こるんですよ、
所かまわずシッコをするわけではありません)

道路が陥没したり、建物や木が倒れて道路を塞いで車が通れなくなっても大丈夫。
こいつらは、バイクやガソリンだって積んでいる。
元々荒れたコースを走ったりジャンプしたりするモトクロッサーなので、こんな時は大助かりだ。
すぐにバイクで救助に向かうぞ。(一度モトクロッサーで町中を走ってみたかったんだ!)

考えてみれば、こんな連中こそ、地震に強い人種ではないのか?
こんな連中が増えれば、もし地震が起きても、もう少し対処が出来るのではないか?
こんな連中が増えれば、限られた避難場所や水、食料を有効に使えるのではないか?と思ったぞ。

さあ、みなさん、東海大地震も近いと言われている今こそモトクロスを始めませんか?
地震なんか怖くなくなりますよ!
一月ぐらいだったら、救助が来なくても何とか生きられますよ。
どうです、若奥さんたち、旦那や子ども達と是非、楽しいモトクロス生活をエンジョイしませんか!


PS

昨年、初めて関東選手権に出てみたが、すごい砂嵐が吹き荒れていた。
その砂煙の中で美味しそうにラーメンをすするショウゴとタカ。
練習で顔はホコリまみれの真っ黒だ。
「このラーメン、ジャリジャリするけど上手い!」というショウゴに、
落ちたソーセージを「3秒以内に拾ったから大丈夫だ!」とフ〜フ〜しながら嬉しそうに食べているタカ。
貧相なホコリまみれの我が息子達に、砂煙の向こうにうっすらと見える無数の砂まみれのテント。
ここは本当に日本なのか?どこかの難民キャンプなのでは??」と一瞬錯覚を覚えてしまった父ちゃんだったのだ。