[♪翼の折れたエンジェル〜♪(心が折れた青年たち)]('12/8.11)
 

 今日は、'12の8月11日(土)。
すべてのバイク乗りなら、今日という日がどんな日か知っているだろう?
そうなのだ、今日は、児童クラブ(学童保育)のお泊まり保育の二日目なのだ!!!
(といっても、もう子どもたちやヘロヘロになった先生たちも帰ったが・・)

そんな大切な日に父ちゃんは、保育園でパソコンに向かっている。
本当は、次の中部選の美杉かイナベあたりに練習に行きたかったのだが、仕方がない。
父ちゃんもヘロヘロなので、もう帰って寝よう。

 うちは大規模な保育園なので、保育園児だけで常時250名以上、
児童クラブの子たちも64名いる。
併せて300名以上の子どもたちと50名の職員
(といっても正規職員は半分で残りは、契約職員とパートの先生)がいて、
そこに羊のムフランやリスのチップデール、モルモットのモルモット
ウサギのラビィにたくさんの亀や金魚・熱帯魚・ザリガニ、
カブトムシを始めとした数々の虫たちという本当にゴチャゴチャしていて、
毎日何かの事件が起こっている保育園なのだ。

噛みついた噛みつかれたは、日常茶飯事
家から持ってきたBB弾を鼻や耳の中に入れてしまい取れなくなったことも・・。
今朝も昨夜のバーベキューを片付けていたらリスのチップが脱走、
ムフランの回りをうれしそうに走り回っていたな。

例えば、300名くらいの小学校なら校長先生を始め、
最低でも副校長や校務に教務の先生といった担任を持っていない先生が配置されている。
そうそう、事務員さんに用務員さん、保健の先生までいるな。
それが、うちでは、園長と主任だけだぞ。
0歳児が7人(年度末には15人の予定)もいて、1歳児が27人、
2歳児だって48人いても看護師も配置されないなんて、おかしくないか?
(給料も学校の先生たちよりもだいぶ低いし・・)

消費税もいよいよ上がるというのに、日本のお金の使い方は間違っていると思う。
もうちょっと子育てに使いましょうよ。
今のような少子化では、子育て支援への補助金は、「負担ではなく、未来への投資」だと思うぞ。

といっても、子どもたちの成長を保護者の方たちと一緒になって
見守っていけるというのは、なかなか良い仕事だ。
言ってみれば、50ccの頃から知っている子がIAになっていくのを見ているようだな。

今回の児童クラブのお泊まり保育もおもしろかったぞ。
先日やった保育園のお泊まり保育では、あんなに行事が大好きな年長児たちも朝から不安顔。
中には、「お母さんと離れて寝るのがいやだ〜!」と逃げ回っていた男の子もいたそうだ。
それが一晩、保育園に泊まるだけで見違えるような顔つきになる。
保護者の方がお迎えにくる頃には、「俺は全然平気で寝られた!」とドヤ顔(笑)
ホント、単純でかわいい子たちなのだ。

児童クラブの子たちは、保育園のお泊まり保育を経験しているので、こちらはさらにパワーアップ。
まずは、寝るところからして自分たちで造らなくてはいけない。
午前中いっぱいかけて、人工芝が敷いてある屋上で大騒ぎしながら段ボールで家を造っていた。
まるでホームレスの人たちの段ボールハウス村のようなものが出来上がったぞ

そして、おきまりの肝試し。
隣がお寺なので、みなこ先生(母ちゃん)のいとこの住職さんに
本堂で怖い話をしてもらってからお墓にGo!
もちろん父ちゃんや先生たち、ショウゴやタカもお化けで総出演。
子どもたちを半泣きにさせて喜んでしまったぞ。

こういう時に父ちゃん以上に張り切る母ちゃんは、
お化けが出る時のBGMを流し、ライトで照らした自分の手をお墓の間から出して「おいでおいで」と降る。
寝る時になっても「お化けがおいでおいでしていた」とビビリまくっていたアオイ君に
「あれは、ホントはみなこ先生の手だよ」と言えば、
「いいや違う、こんなに太い手じゃなかった!」と言われて怒り爆発の母ちゃんだったのだ(笑)

コウタとハルトは、小さな子どもがお墓の間に立ってこっちを見ていた!と言って、
そんな演出をした覚えのない先生たちを怖がらせていたぞ。

前置きが大変長くなってしまったが、昨年のシーズンオフの話しだ。
実は、前回のエンデューロクロスの同じ日に3時間のエンデューロレースもあった。
前に書いたように昨年の全日本の終盤戦は、ことごとくヌチャヌチャドロドロ大会が続き、
特にエントリーしたSUGOは、田んぼの中を走っているようだった。

そんな終盤を経験したIAで一年間戦ったリョウスケIBの5年目を不本意に過ごしたショウゴが、
この寒いイナベのコースで肩寄せ合って話していた。
「あのSUGOは、やばかったな」
「ホント、走っていても罰ゲームのようだったな」
「ホント、ホント、地獄だったぜ」

オレ、全日本を走っていても楽しくなくなってきた」とリョウスケ。
「オレも全日本では、予選を4周走って終わり!じゃおもしろくない!」とショウゴ。
しばらく考えていたリョウスケが「モトクロスを引退して、JNCC(エンデューロ)に行こうと思うんだ」。
「オレもその方が楽しそうだな」とショウゴ。
「それじゃ、一緒にJNCCに行こうぜ!」

1シーズンを戦ってすっかり心の折れた青年たちは、このさむ〜いイナベで小さく見えた。
父ちゃんには、吹きすさぶ寒風が中村あゆみの♪翼の折れたエンジェル♪に聞こえたぞ。

しかし待てよ。
あの強者揃いのIAで一生懸命に戦ってきたリョウスケの気持ちは分かる。
しかし、ショウゴよ、おまえはまだまだそこまで本気でやってないだろ?
ただ、万馬券を引いたような運で取った固定ゼッケンに押しつぶされただけだろ?
固定ゼッケンのプレッシャーに負けて自滅しただけだろ??
本当にいいのかそれで???

PS1
その昔、この中部地方のエンデューロ界でブイブイ言わせた(と本人は思っている)
父ちゃんが忠告しておこう。
リョウスケよ、JNCCに行くのは良いが、エンデューロを甘く見てはいけないぞ。
IAだからってすぐに通用するような甘い世界じゃないぜ。
エンデューロには、エンデューロのテクニックがあり、
だいたい、トップライダーの多くは、モトクロスの元IA・IBライダーが多いんだ。
心していけよ。

PS2
JNCCの第1戦(プラザ坂下)のAクラスにエントリーしたリョウスケは、いきなり優勝。
8月現在のポイントリーダーだそうだ。
リョウスケ、おまえってエンデューロの才能があるんとちゃう?