[JNCC第6戦糸魚川]('13/12.11)
 

第5戦の「スプラッシュ月山」はバイクが水没するとイヤなのでパス。
(直すお金もないし・・)
ということで、今回は第6戦の糸魚川だ~!

2013年9月29日第6戦-/ーサイドバレー糸魚川/信越全国大会(jnccHPより)
エントリー数総数 431台・COMP 174台・FUN 233台・キッズ & トライ 24台
エントリー状況員締切り実施!
大会会場 新潟県糸魚川市山口151-1糸魚川シーサイドバレーSKI場特設会場・標高700m
コース長COMP 11.0 km・FUN 10.0 km・キッズ & トライ 4.5 km
コースレイアウター真田治 (2013
コース設営WRパワーレーシング & シーサイドバレーSKI場
天候キッズ & トライ/ FUN〜快晴・最高気温:24.5° COMP〜快晴・最高気温:24.0°
観客:コースまでのアクセスが条件づけられるわりには多く、来期は更なる増員が期待!
Jバザー出店26ブース
コース実際難易度COMP 80%・FUN 70%
コース予想難易度COMP 85%・FUN 75%
大会後援糸魚川市・糸魚川市観光協会・GNCC
大会協力シーサイドバレーSKI場
メディア取材ダートスポーツ誌・GARRR・他

(天空のXC:糸魚川特設コース)

 昨年のラスト2戦からJNCCに参戦した父ちゃんたちにとっては、
今年のJNCCは、爺ガ岳以外は、すべて初めて走るコースばかり。
この新潟県にある糸魚川の特設コースも新潟ということもあり、行こうかどうか迷っていた。
(今回もショウゴと二人旅だし・・)
でも、行って良かったな。
さすが“天空のXC(クロスカントリー)”と謳っているだけのことはあったぞ。

初めてのコースなので土曜日の朝から下見に出るが、スタート位置までが1.5kmも延々と続く登り坂。
スタート地点に行くだけですべての力を出し切ってしまった父ちゃんだったぞ。(ホント、苦しかった!)
(後で聞けば、11時頃からパドックからシャトルバスが出ていた模様・・)

スタート地点でヘトヘトになって座り込んでいたのだが、
ショウゴがどうしても行く!というので、渋々コースの下見に出る。
しかし、ここから遙か彼方の山の向こうまでコースが延々と続く。
雄大!を通り越してどう走ったらいいのかさえ分からないぞ。

ゆっくりと走られればこんなに気持ちの良いところはない!と思うが、
とにかくスピードが出そうなコースで、砂利道だったり、堅かったりして、気を抜くところがない感じだ。
ショウゴは元気よく歩いているが、すでに力尽きている父ちゃんは、近道ばかりを探してコースの下見が終わる。
(すでに目的が違って噛み合わない二人だった)

土曜日は、とにかく疲れたのでお風呂に入ってすぐに寝るが、
心配していたとおり、日曜日の朝は、筋肉痛で体中がだるい。(ホント、大変だったんですよ!)
レースをする前にすでにレース後のような感じだぞ。

これはマズイ!ということで、普段やったことのないストレッチを必死にやる父ちゃん。
そんな無駄な抵抗をしているとあっという間にFUNクラスの集合時間が来る。
スタート地点に行くとすでにいつものメンバーがワイワイガヤガヤと楽しげに集っている。
FUNーAクラスの人たちともだいぶ顔なじみになってきたぞ。

聞けば、01番の山本さんは、FUN100分とCOMP3時間のダブルエントリーとか。
いくら“鉄人”でも命を大切にしてくださいよ~。

FUNクラスと言ってもこのFUNーAクラスのオヤジたち(といっても、若い子もいるぞ)は、
困ったほど速いオヤジが多く、もうちょっと年を考えろよ!と52歳の父ちゃんが言いたくなるほどだ。
FUNーAで常時5位以内に絡んでくるような奴らは、きっとCOMPーAにいっても楽に10位以内は走れると思う。
ホント、マジで・・。それほど、FUNーAのトップ連中は速い。

FUN(楽しむ)なんてものではなく、マジクラスと言い換えた方がいいくらいだぞ。
といっても、スタート位置についてもモトクロスのような気合いバリバリという感じではなく、
ほんわかムードのところは、エンデューロだからか?年寄りが多いからか??

この頃は、10位前後が定位置になってしまった父ちゃん。
しかし、今回は、秘密兵器をバイクに付けてきましたよ!
リクルス以来の秘密兵器ですよ。
それは、ハンドリアブレーキシステム!
早い話が、自転車やスクーターみたいに右手で操作出来るリアブレーキだ
便利でしょ?
安く手に入れることが出来たので、嬉しくてKTMに付けちゃったんですよ。


(これがハンドリアブレーキシステム、上がクラッチレバーで下がリアブレーキレバー))

だから、ハンドルの右側は、クラッチレバーとハンドブレーキレバーが付いているのだ。
本来は、リクルスを付けていると上り坂などで転んでもリアタイヤがロックされずに転げ落ちてしまうので、
そんな時に右手でリアブレーキを操作するためのようだ。
でも、そんな坂道だけではなく、毎日スクーターに乗っている身としては、
レースでもスクーターのように操作出来れば何て楽でしょう~~と考えたんだな。

こんなナイスな考えを「もうレースやめたら?」とバカにするショウゴ。
益々、噛み合わない二人

このハンドリアブレーキを付けてから1回しかバイクに乗ってないが、
リクルスを付けていればモトクロスコースならほとんどクラッチを使わずに走れるので、
スクーターや自転車のように両手でブレーキを操作して走れたぞ。

実際、前回の第4戦の爺ガ岳では、リアブレーキを使いすぎて右足が痙攣してしまった。
やっぱり、2サイクルは、エンジンブレーキが効かない分、どうしてもリアブレーキを使う頻度が多くなる。
それを補ってあまりあるのが、このハンドリアブレーキってヤツでっすよ!
うひょひょひょひょ~~~~~。
もうお前は、KTM200EXCではなく、スクーターみたいなものだぞ~!

今日は、何か行けそうな気がする~~~(by天津木村)
さっきまでの筋肉痛も忘れ、やけにハイテンションになる父ちゃん。

そして、スタート。
イン側の鉄人山本さんが勢いよく飛び出したので、その後に付いていく。
まずまずのスタートが切れたぞ。


(01番が、鉄人山本さん、追う019の父ちゃん)

この糸魚川は、スタートだけ変則になっていて、
スタート直後にコースをショートカットして下りになる。

第1コーナーを3,4番で曲がれば長い下りだ。
このKTM200EXCは、軽量なので、父ちゃんが元気なら下りは強いはず。
ここでいっきに勝負に出る父ちゃん。
ウリャウリャララ~~とアクセル開けて3・4・5速とチェンジを上げる。
しかし、チェンジを上げるごとにみんなに抜かれる。
あれ、おかしいぞ?

下りで勝負を掛けるどころか、あっという間に10位くらいにまで落ちる。
どうしたんだ??

チェンジを2速まで下げて下りきれば、ここからは長い登り。
気合いを入れてアクセル全開。
しかし、3・4・5速とチェンジを上げるごとにまたまた抜かれる。
やはり、おかしい???

ここでふと気づく。
父ちゃんがチェンジのたびに握っていたのは、
クラッチレバーではなく、ハンドリアブレーキのレバーだった!
どおりでチェンジを上げるたびに抜かれるわけだ。
(一生懸命にリアブレーキを掛けていたわけね!)

落ち着け、落ち着け。
上のレバーがクラッチレバーで下が、リアブレーキレバーだ。
落ち着け落ち着け。
リクルスが付いているんだからクラッチは使わなくても走れるはずだ。
お前は、KTMではないぞ、今日からスクーターだぞ~~!

しかし、本能というのは恐ろしい。
スクーターとは違うことを体が反応してしまう。
ついついクラッチを使ってしまう父ちゃん。

落ち着け落ち着け。
上のクラッチレバーに指を掛けてはいけない。
でも、やっぱりコーナー後の急な登りでは、クラッチを使わないとエンジンが付いてこない。
クラッチ・クラッチ、あれ?これはブレーキだった??

落ち着け落ち着け。
上のレバーがブレーキレバーで下がクラッチレバー?
あれ、あれ?どっちだったっけ??
こうなるとレースどころではなく、ひたすら右手に意識が集中する。

当初考えていた以上にこのハイスピードコースは、難しい。
ちょっと気を抜くとどこかに吹っ飛んでいきそうな気がする。

全然レースを楽しめないままに1時間が過ぎるが、段々とこのスクーターもどきKTMにも慣れてきた。
順位を見れば、10位。
ここから少し頑張って8位まで上がる。
7位の選手が見えてきたぞ。
よし、この周で抜くぞ!とアクセルをワイドオープン!

段々と近づく7位の選手。
いけ~、スクーターもどきKTM!
お前の力を見せてやれ~~!!

うひょひょぉぉぉぉぉ~~~!気合いを入れる父ちゃん。
しかし、ハイスピードの下りから登りに変わるところでいきなりフロントが滑る。
あ!っと思うまもなく石が浮き出ているコースに叩きつけられる。
コース脇に転がり出るが左手に激痛が走る。
息をするのも辛いくらいだ・・。

ゆっくりと左手を動かしてみる。
動く、動くぞ~~~!
腕はジンジンと痛むが、折れてないようだ。

草むらの中に横たわっているかわいいスクーターもどきKTMにヨタヨタと近づき
体全体で腰を入れて起こす。(あ~軽くて良かった!)


(痛かった!この後もドンドン腫れていった左手)  (ジャージだけでなく膝もズタブロ!)

ボロボロ父ちゃんは、ハンドガードが吹き飛び、ハンドルが曲がったKTMでヨタヨタとピットに戻る。
なかなか帰ってこないと思ったらズタボロじゃん!」とショウゴ。
「ショウゴ、ハンドルが曲がったからフロントタイヤを蹴って直してくれ!」

ドン!とフロントタイヤに蹴りを入れるショウゴ。
バカ!反対に蹴ってどうする!と怒り出す父ちゃん。
うるさい!ドン!!と蹴り直すショウゴ。
バカタレ!ばか力で蹴ったから反対方向に曲がったじゃないか!と父ちゃん。
トコトン噛み合わない二人

なんとかハンドルをまっすぐにしてもらい、ハンドガードをブラブラさせながらレースに復帰。
何とか一周を走りきったところで9位でゴール!
優勝は、KX250Fの山本さん、2位は、KX85の岩井さん、3位がKTM200EXCの田中さんだった。

ピットに戻って傷口を洗っていれば、ショウゴが「それじゃ、俺は行くから!」とレースに向かう。
ボロボロヨレヨレ父ちゃんが、簡単な工具を持ってスタート地点に着いた時には、
すでにCOMP全員集合!でスタートを待つばかり。
その時、緑色のバイクがコース脇からAクラスのスタート位置(2列目)に滑り込む。
山本さんだ!ホントにCOMPーAクラスで3時間を走るんだ!!

AAクラスの選集紹介が始まる。
BGMと共に次々とライダーがウィリーしながらスタート位置に付いていく。
う~ん、かっこいい!
全日本モトクロスも演出をもう少し考えた方が良いぞ。

星野くんやリョウスケ・トクチさんに声援を送っていれば、AAクラスのスタート。
スタートと同時にすっ飛んでいくバイク。
お~、今から3時間を走るとは思えないぐらいみんなアクセルをワイドオープン!
すげ~~~!

すぐにAクラスもスタート。
一斉に第1コーナーに突っ込んでいくが、もうショウゴがどこにいるかも分からない。
なんとか長い下りで3・4番手を走るショウゴを発見!
その後のコーナー突っ込みで2番手に上がり、上り坂を駆け上がっていく。
米粒のように小さくなっていく中で、トップに立った気がする?


(スタートは、まずまず、その後トップに立つ!126番ショウゴ)

AAクラスが次々と帰ってくる中、ショウゴはレジェンド石井選手のすぐ後ろで一周目をトップで通過。
二列目でスタートしたはずの鉄人山本さんが、すぐ後ろに付いている。すげ~~~!
そして、2周目をトップで帰ってきたのは、鉄人山本さん!ウソ~~~!
その裏をショウゴがぴたりとマーク。
三周目は、またトップに返り咲く。二番手は、CRF450Rを軽々と操る中部のイバタさん(日系ブラジル人)。
山本さんは、少し疲れたのか?3位!

その後もトップを守るショウゴ。
今日は、鈴蘭のようにトップを走っていて残り1時間で雨!なんて事はない良いお天気!
こりゃ、初優勝か?

1時間35分にトップでピットインして給油。
いつものごとくヨレヨレ父ちゃんがあたふたしている間にイバタさんに抜かれる。
ピットを出て行く頃には、トキさん、マリコちゃんにも抜かれる。
よし、ここからが勝負だ!」とショウゴを送り出すが、
その後は、勝負するどころか少しずつ前3台に離されていく。
それどころか、最後尾から追い上げてきた前橋くんにさえ抜かれそうだぞ。

ショウゴ、後ろ後ろ!
時間的には、ラスト一周になりそうだ。
冷や冷やしながら待っていると、ショウゴが何とか前橋くんを押さえて4位でゴール。
1位はトキさん、2位はマリコちゃん、3位がイバタさんだった。
山本さんは、6位でゴール。
FUNクラスを走らなかったら絶対優勝出来たじゃん!

ゴール後、イバタさんが寄ってきて「ミンナ、ハヤイネ~!」
山本さんは「3周目でもうやめようと思った!」と鉄人らしからぬお言葉。
山本さんもやっぱり人間だったんだ!

「後半、滑るところが増えたんで慎重に走りすぎた!」とショウゴ。
「モトクロスライダーに有利なこのハイスピードコースで勝てなかったのは、大きいな・・」と父ちゃん。
「給油するまでは勝てると思ったんだけどな~、
表彰台で何て言おうか考えながら走ったのが悪かったのかな~
「バカタレ!そんなことは勝ってから考えろ!」
それでも滑りやすくなったコースで父ちゃんのように転倒もせずに走りきっただけでも良いか?

二人でパドック近くの出店のところまで降りて来た時に
じぃさま、ここのおにぎりを食べたか?めちゃ美味しかったぞ!」とショウゴ。
「そう言えば、お昼を食べる暇もなかった!買ってくるわ」とお店に向かうが、
すでにおにぎりは売り切れていた。

「この米所新潟の新米で作ったから、具なんか入れずに塩だけで握ったって言っていたぞ!」とショウゴ。
「よし、来年も絶対この糸魚川に来ような!」と父ちゃん。
おぉ、来年こそは勝ちに来るぞ!」とショウゴ。
いやいや、このおにぎりを食べに来るんだ!」と父ちゃん。

最後まで噛み合わなかった親子でした。ちゃんちゃん!