[はるかなる爺ケ岳@]('13/12.29) 

父ちゃんには、秘策があった!
といってもKTM200EXCのハンドリアブレーキのことではない。
あれは不発に終わってしまった秘策であって、今度こそ本物の秘策だぞ!!
それは、タカをJNCCのFUNクラスに参戦させて、コテンパンにやっつけるのだ!

前回6月の爺ガ岳にノコノコと着いてきたタカ。
父ちゃんとショウゴがのたうち回る姿を見て、
「じぃさんたちは、全然エンデューロというものが分かっていない、
モトクロスは他人との戦いだが、エンデューロは自分との戦いなんだ!
と散々、説教をたれていた。
「俺が出れば、そこそこ走れる自信はあるが、100分や3時間も走るなんて考えられない!」
とブツクサ言っていた。

モトクロスコースでは、つい最近(ホントについ最近)になって、
ほんの少しだけ、ちょっとだけタカに負けるようになってしまったが
もし、エンデューロを一緒に走れば、勝てる気がするのだ。
いや、気だけではなく、勝てる秘策があるのだ!

まず、このJNCCは特設コースなので、普段の練習が出来ない。
ということは、レースでそのコースを走ったことがある経験の差が大きい。
実際、初めて走るコース(それも8km前後)は、歩いただけではなかなか覚えられない。
広島のテージャスランチ(COMP 12.0 km・FUN 10.0 km)なんか、
レースが終わった後でさえ長いコースで思い出せない。
毎周、どこを走っているのかも、次のコーナーがどうなっているのかも分からずに走っていた。

父ちゃんにとって全日本モトクロスで予選突破が一番近かったのはどの大会?」と聞かれたら、
迷いなく、オフビレでやる前の関東大会(ひたちなか市の自動車安全運転センター特設コース
と答えるだろう。
年に1回の特設コースなので、誰も事前練習が出来なかったのだ。

実際、この特設コースが、予選突破タイムとの差が一番少なかった。
スタートさえ出られれば行ける気がした。
他のコースだと、どうしても地元勢が速くて、
1・2回練習に行ったぐらいで、どうにかなるレベルではなかったのだ。

ましてやこの爺ガ岳は、モトクロスコースと違い、整地されてもいない長〜い・長〜いコース。
ガレクライムだって、見るのとやるのでは大違いだ。
あ〜、タカがのたうち回る姿が思い浮かぶ。
その横を「ひゅ〜、ひゅ〜!」と大騒ぎしながら走り去ってやる!
(中部選でもタカは父ちゃんをラップする時は、よほど嬉しいらしく
いつも大騒ぎしながら抜いていく)

考えただけで、ワクワクするぜ。
もし、勝てたら10年くらいは、毎晩自慢しながら上手い晩ご飯が食べられるぞ。
う〜ん、トレビアン!

そんなナイスな秘策を心に隠して「タカ、爺ガ岳にエントリーするか?」と聞けば、
「暇だったら良いけど、まだ分からん」と言う。
もしかして、この父ちゃんを恐れているな?

「もし、俺が出てあっさり勝ってしまうとみんなから顰蹙(ひんしゅく)をかうからな・・・」というタカに
「それは心配ない、そんなことは絶対ないから」と言う父ちゃん。
「あのトップグループのオヤジたちに揉んでもらえばいいさ」と言うショウゴは、
「じぃさまぐらいには勝てないと恥ずかしいがな」という一言も忘れなかった。


タカに聞こえるようにショウゴと散々JNCCの事を楽しそうに話すこと数日。
1回出てみな、結構楽しいぞ」と言えば、
「お天気が良ければ出てもいいな〜」という返事。
よっしゃ〜、掛かりおったな〜〜〜。

「ひと月後のお天気は、良いという話だぞ!」とウソを言えば、
「一週間後のお天気だってなかなか当たらないのにホントか?」と人を疑う。
いつからそんなに人を疑うようなヤツになってしまったんだ、
俺はそんな子育てをした覚えはないぞ!
」と説教をたれる父ちゃん。

そんなこんなで「まぁ、出ても良いか」ということで父ちゃんと一緒のFUNーAクラスでエントリー。
シメシメ、これは面白いことになりそうだわい!
でも、雨だったら止めるから・・」と言ったタカの言葉は聞こえない。
そんな無駄遣いは、お天道様が許さないぜ!

ウキウキ・ワクワク・ドキドキしている父ちゃんに
「そういえば、JNCCのホームページに爺ガ岳でフリーライドをやる!
って書いてあったから、オレ行ってくるわ!」とタカが言う。

へ?何のこと??
フリーライドって何?
もし、本当にあるんだったら、父ちゃんこそ行きたいぞ。
あのガレクライムの練習が出来るんだったら仕事を休んでも行くぞ!

「フリーライドは、10月13日だから、じぃさまとショウゴは無理だぞ、
その日は、保育園の運動会だろ」とタカ。
お〜、ジィ〜ジャス!神様は、何て試練をオレに与えるのだ!!

さぁ、父ちゃんの秘策第2弾は、どうなるのだ??????