[遙かなる爺ヶ岳4]('14/12.5) 

 9月28日のJNCC第7戦(糸魚川)から、ほぼ一月後の11月2日が爺ヶ岳(最終戦)だった。
糸魚川では、ガス欠にこそなってしまったが、それまで1位を走ることが出来たショウゴ。
優勝したオカダくんを始め、ワタライくんやヤマモトくんといった
並み居るIAライダーを相手のトップ走行に手応えを感じることが出来た。
それもジュニア時代(CR80)以来の慣れない2サイクル(KTM300)だったものだから
本人も回りも最終戦に期待が高まる。

父ちゃんも今年は、自分の走りが出来なかったので、今回こそ!と意気込む。
マレーシアから帰ってきたと思ったらラオスに行って、すっかり謎の外国人に慣れ果てたタカは、
今回も完走が目標でしょう!(笑)

そんな三人を迎え撃つ爺ヶ岳。
やっぱり、遙かなる爺ヶ岳!でしたよ。
またまた、爺ヶ岳の魔物にやられてしまいました。
世の中、そんなに甘くないものですね・・。

【JNCC 最終戦】渡辺学、悲願のチャンピオン決定!(Response15thより)

11月2日、長野県爺ヶ岳スキー場にてJNCCの最終戦であるAAGPが開催された。
20周年を迎えるAAGPは、クロスカントリーシーンの1年を締めくくる大会として、
毎年本場であるアメリカのGNCCからゲストライダーを招待。

今回は、GNCCの最高峰クラスXC1Proでランキング3位のジョーダン・アッシュバーンを招致した。
また、ハスクバーナジャパンではオーストラリアのトップランカーであるカイ・アンダーソンを招致するなど
開催前から盛り上がりを見せた。

エントリーは675台。AAGPとしては過去最大規模となり、会場は前日の土曜から超満員。
レースは最終戦まで持ち越されたシリーズチャンピオンの座を争 い、鈴木健二と渡辺学、
そしてそれを引っかき回す外人勢に注目が集まった。

ホールショットは、この大会から2ストマシンのKTM 250EXCに乗り換えた矢野和都。
しかし、ファーストラップはアッシュバーン、渡辺学のツートップで展開する。

アッシュバーンのスピードと耐久力は圧倒的で、序盤から渡辺を引き離し、縦に長いレースへと変化。
鈴木、渡辺は勝った方がチャンピオンという僅差であったが、
鈴木の調子が乗らずに後半には矢野が3番手、鈴木が4番手という遅れをとってしまう。

結果、アッシュバーンは渡辺以外を周回遅れにし、圧倒差での1位。
渡辺は単独2位で悲願のチャンピオンを決めた。 《岩崎 誠》


ということで、JNCC最終戦(爺ヶ岳)の始まり〜始まり〜!
11月1日(土)が保育園の行事(明照まつり)だったものだから、
爺ヶ岳に着いたのは、土曜の夜遅くだった。
しかし、今回は、母ちゃんが一緒に来てくれたので、男三人衆はハイテンション!
(ナホは、大学の用事で来られないそう・・)

今回の爺ヶ岳は、初めてのワイルドクロス
(地域対抗のクロスカントリーレースみたいなもの)も開かれ大盛り上がり。
エントリー数も過去最高の675台!
う〜ん、父ちゃんたちが初めてエントリーした2年前と比べてもすごい勢いで拡大している。
モトクロスだって、とっても魅力的なスポーツなんだから、もう少し注目されないかな?

実は、ワイルドクロスの話が出ていた頃からすでに東海(愛知・三重)のメンバーを考えていた。
1チーム7人によるリレーなので、AAライダー二人枠にはリョウスケとマエハシくん、
COMP枠にショウゴ、タカは一応FUNで出ていたからFUN枠の一人、
レジェンド枠(50歳以上)には、“生きる伝説”と恐れられている父ちゃんしかいないでしょう!
(生きるおバカ伝説よ!by母ちゃん)

残りのFUNにもまだまだ速い人がいそうだし、
何よりこのワイルドクロスの肝(キモ)はレディースだと睨んでいる。
いくらJNCCが盛り上がってきたと言っても、まだまだレディースクラスの層は、薄い。
だからこそ、レディースライダーのトップクラスがいるかどうかで勝負が決まると言っても過言ではない!

そして、なんとこの愛知県には、レディースクラス(WA)チャンピョン候補のコンドウさんがいるではないか!
少し、年を取ってはいるが(まだまだ可愛いですよ!)その速さは健在だ。
ショウゴやタカがまだ小さい頃にモトクロスランド多度でKX80を華麗に乗っていた頃を思い出すぞ!

実際、愛知・三重には、まだまだ速い人たちがいるが、
父ちゃんの知り合いの中で考えれば、なかなか良いメンバーだと思うぞ。
(速さだけなら、父ちゃんやタカは、まず落選でしょうがね、笑)
来年には、どんな形になるか分からないが、是非続けて欲しいな。

と言っても、父ちゃんたちが着いた土曜の夜には、すでに勝負が終わっていて、
関東-Bが優勝して、リョウスケやコンドウさんが出た東海-C(愛知・三重)は6位だった模様。
やっぱり、関東圏が強かったみたいだな。

土曜日のもうひとつの目玉は、YZ250FXの日本初の試乗会。
三台も試乗車を用意したという話だから、ヤマハの本気度が分かる。
おそらく来年のJNCCには、このFXが大挙して押し寄せるだろう。

父ちゃんもホントは、保育園の行事を休んで試乗会に行きたかったのだが、
そんなことをしたら母ちゃんのどんな仕打ちが待っているか分からないので、
涙を飲んで明照まつりを頑張ったのだ。

まぁ、もともと出会ってはいけない人(バイク)の匂いがプンプンするので、
これで良かったのかもしれない・・。
父ちゃんは、これまで通り、地味に目立たぬように生きていこう・・。

そして、レース当日。
土曜日に降った雨は、日曜の朝には止み、コンディションもややウェットって感じ。
今回は、下見が出来なかったのが、やや不安だが、
前を走っている人に付いていけば、何とかなるでしょう!


(今回の爺ヶ岳は、こんな感じ) 

(FUNクラスのスタート前。675台のエントリー数はスゴイです!)

(母ちゃんが撮ってくれた父ちゃんと父ちゃんが撮った母ちゃん)

準備をしていれば、すぐにFUNクラスの集合時間。
ゲレンデ部分を見れば、グチャグチャというよりもフカフカという感じ。
ただ、この爺ヶ岳は、フカフカの下の土が滑る滑る。
フカフカ土が弾き飛ばされたところは注意・注意。

そして、FUNクラスのスタート。
ホールショットは、011のアリガさん。
父ちゃんは、7〜8番手か?
第1コーナーを慎重にクリアーして第2コーナー。
ここは、見ただけでも滑りそうなので、ますます慎重にクリアー。
慎重に慎重に走っている間に右から左からドンドン抜かれる。

ガレの登りに着く頃には、14番手?ぐらい。
このガレも慎重にクリア。
ここで転んでいる数台を抜いてウッズに突入。

FAクラスのトップ連中はすでに見えず、後ろから抜いてきた黄色ゼッケンの子に付いてウッズを走る。
やっぱり、下見をしていないので、どちらに行っていいのかさえ迷う。
とにかく黄色ゼッケンの子から離れないように走るが、どうもこの黄色ゼッケンの子の様子がおかしい?
コーステープに前を阻まれ、当たりをキョロキョロしている。

付いていくヤツを間違えた!とここで悟り一人で違うラインを探す。
しかし、ますます迷い込む父ちゃん。
自分がどこを走っているのか?どちらに向かえばいいのかも分からない。
コース幅は、おそらく50m近くあるだろう。
それも木々がいっぱい生えているので、どこが端っこさえも分からない。

レース中に遭難?
マジにヤバイ!と思っていたら、20m程向こうを数台のバイクが走り去っていく。
急いで、そのバイクの後を追っていったら見覚えのあるコースに出た。
今回のコースは、このウッズ部分が大きく変わっていたと思う。

一番始めに走るFAクラスでなければ、バイクが走ったラインが出来ているので、
そのライン通りに行けば、迷うことはないと思うが、
最初にスタートするFAクラスは、草が生い茂っている中を走るので、下見をしてないとマジに怖い。
そうこうしているうちに草に隠れていた木にフロントタイヤが滑り転倒。
ゲレンデ部分では、コーナーで出した右足をワダチに横に持っていかれて股関節に激痛。

モトクロスを始めて最初に習うのが、コーナー時の足の出し方。
足を横に出してしまうと、足を持っていかれてしまうので(一種のマタサキみたいなもの?)
ラジエターカバーのシュラウドに沿って出すのが基本。
この時につま先も少しイン側に向いている人は、相当上手い人だぞ!


(上手い人のコーナリングの足の出し方は、こんな感じ!)

悲しいかな・・父ちゃんは、まだこんなコーナリングが出来なくて、ついつい足を横に出してしまうんだな。
股関節に激痛は走るわ!ウッズで転げ回って全身は痛いわ!で、1周の時点ですでに満身創痍。

一周目は、18位だった気がする・・。
FAクラスのエントリー数は23台なので、悲しいかな・・ほとんどベリの方。
その後も全然上手く走ることが出来ず、さえない走りに徹して18位でゴール。
こうして、今年最後のJNCCもさえないまま終わりましたとさ・・。


    (スタートは、7〜8番手) (一周目の集計地点:すでに足をやってしまった父ちゃん)
(優勝したアリガさん、おめでとう!来年は、COMPクラスか?)
(ヘロヘロになってゴールする父ちゃん)

足を引きずりながらノソノソと着替えをしている父ちゃんを残して、
母ちゃんを始めショウゴやタカがコースに向かう。

昨年までのショウゴなら、爺ヶ岳は完走が目標だったところ。
それが、今回は本気で勝ちを狙っている。
タカは、完走が目標のはずなのに、ショウゴに触発されてやる気満々。
母ちゃんも父ちゃんなんか目に入らないようで、嬉しそうにコースに向かう。
一人取り残された父ちゃんは、後からヒョコヒョコ付いていく・・。


(気合いの入ったショウゴとやけに張り切っているタカ:母ちゃん撮影)

(スタート地点で“愉快な仲間たち”と記念撮影!)
イワキさんのブログblog.livedoor.jp/hiwakko/から無断使用です。スミマセン・・
この時は、ぬかるんでいるところもあったが、ほぼベストコンディション!だった・・
しかし、爺ヶ岳に棲む魔物がドンヨリと空を覆い尽くし始めていた・・。

まずは、AAクラスのスタート。
ホールショットは、今回から2サイクルの250EXCに乗り換えたIAカズト選手。
リョウスケは、やや出遅れたか?

COMPクラスもスタート。
ショウゴは、10番手ぐらいで?タカは、どこにいるのかさえ分からない??
スタートしたのは、ライダーだけではなかった。
爺ヶ岳の魔物がポツリポツリと空から落ちてきたのだった〜〜!


  (COMPクラスのスタート!)   (ホールショットは、08ミズカミくん)

前回の爺ヶ岳では、第1コーナーで絡んで転んだにも関わらず、
一周目にAクラス9位で還ってきて、二周目にトップに立つという奇跡を起こしたショウゴ。
いくら雨が降り始めたとはいえ、まだまだスリッピーではない。
今回も「ひょっとして、1位で還ってくるのか?」と母ちゃんと共にワクワクしていた。

一周目、AAクラスの1位は、101のアッシュバーン。
ここからは、ゲレンデ部分しか見えないが、その速さはレベルが違うぞ!

AAクラスが続々と還ってくる中で、Aクラス1位は、ヤマモトくん。
この最終戦で総合12位以内に入ることが出来れば、AA昇格が確定するので気合いが入っている。
2位にクマモトくん、3位にヤマニシさん、4位にイワキさん。

リョウスケも還ってきたが、あきらかにおかしい。
どこかで転んだか?
そのままピットに滑り込んでいく。
リョウスケは、元気そうなのでマシントラブルか?

Aクラスで10位で、ショウゴが還ってきた!
「ショウちゃん、がんばれ〜!」母ちゃんが叫ぶ。
「よし、ショウゴ、これからだぞ、焦るなよ!」と父ちゃんも応援する。
首を振りながら父ちゃんたちの前を通過するショウゴ。
バイクの調子でも悪いのか?
走っている姿を見る限りでは、そんなに大きな問題が起きているふうには見えないが・・。

そして、今回もあの可愛い応援団がうちわを持って出没!
前回の爺ヶ岳では、「05」と書いたうちわで応援してくれたおかげで、ショウゴもがんばれた。
今回は、なんとお姉ちゃんが「05」のうちわで、弟がタカのゼッケン「221」のうちわで応援だ。
聞くところによると、弟はタカのファンだそうだ!
なんという物好きな・・いやいや、なんというありがたい子どもだ!
あんな、完走が目標!のタカを応援してくれるなんて・・。

雨が段々と激しくなっていく。
コースも滑りやすくなっていくのが分かる。
ゲレンデ部分でもこうなのだから、ガレの登りやウッズ、ロックンロールリバーはもっと大変なはずだ。

二周目のAクラストップはヤマモトくん、2位にクマモトくん、3位にイワキさんが上がっている。
スゴイぞ、イワキさん。現役・元IAライダーがせいぞろいの中でたいしたものだ!
今回から2サイクルの250EXCに乗り換えたが、イワキさんの走りに合っているのか?
イワキさん自身が乗れているのか?見ていても調子が良さそうだ。
こりゃ、まだまだ上がってきそうだぞ!
すっかり忘れていたが、タカが還ってこない・・。


(あきらかに乗れているイワキさん。三周目には、ついに2位に!)

(やっぱり、実力は一流です、IAワタライくん!)

(首をフリフリ走るショウゴ。バイクもショウゴも調子はいまいち!)

     (今回のコースはこんなところ・・、石ゴロゴロあり・ガレあり・ウッズあり・木の根っこあり・・・)  

(RRRを攻めるゴテンくん、今回は5位!)

(ショウゴ・タカの応援団登場!お姉ちゃんがショウゴで弟がタカのファンだそうです)

(ドロドロの中をノソノソと走るタカ、乗り方もかっこわるいぞ!)

タカが一周目を還ってきたのは、35分後。二周目がその50分後。三周目がその58分後。
はい、タカのレースは、三周で終わりました。
タカを一生懸命に応援していた弟もついに「タカ兄ちゃん、なかなか来ないね〜
それを聞いたお母さんは「シッ、そんなこと言ってはいけません!
気を遣っていただき、スミマセンでした。
子どもは正直ですよ!(笑)

降り止まない雨の中、レースは30分短縮されてゴール。
AAクラス1位は、当然のごとく101アッシュバーン。
リョウスケは、なんと一周目のウッズでリアブレーキが木の根っこに当たって折れるというアクシデント。
これで、10分以上のタイムロスで、結局AAクラス6位。

Aクラスの1位は、ずっと1位だったヤマモトくんを終盤にクマモトくんが逆転。
(ヤマモトくんは、総合でも11位でAAクラス昇格決定!おめでとう!!)
3位にIAワタライくん、4位にミズカミくんだった。

調子の良かったイワキさんは、なんとガス欠!
あのまま走っていたら、ひょっとして3位ぐらいには行けた気が・・。
まぁ、これもレースですね・・。


(異次元の走りを見せたアッシュバーン!XC1Proのランキング3位はダテじゃない!)

(応援団のハシモトさんは、KIDS&TRY Women で入賞。おめでとう!)

(転げ回った父ちゃんの右腕。三日経っても腫れが残り、全身アザだらけ・・)

(父ちゃんのヘルメット。もともとボロボロだったが、もっとボロボロに・・良い子はマネをしないでね。
頭は大切なので、良いヘルメットをかぶりましょう!)

(今回もダメだった父ちゃん:雨と共に落ちていったショウゴ:始めから最後まで低空飛行のタカ!)

こうして、JNCCの最終戦が終わりましたとさ。
めでたし・めでたし?

PS
せっかく母ちゃんが来てくれたのに少しも良いところが見せられなかった男三人衆。
それでもハイテンションで帰って行ったのは、みんな転びまくって、頭を打ったからか?