[サンタは いる?]('15/1.24)
 
  忘れもしない昨年のクリスマス。
毎日頑張って働いている父ちゃんにサンタさんからビッグなプレゼントが届いた。
そう、フリーライド250Rが届いたのだ。

きっと父ちゃんが、寒風吹きすさぶ中、
羊のムフランや冬眠に入ってしまったカメたちに話しかけているのをサンタさんが聞いたのだろう・・。
あれ、どこかで書いた気が・・。

ということで、父ちゃんとフリーライドちゃんのラブラブな新婚生活の報告をしようと思ったのだが、
今回は、少しバイクから離れて、子育ての話だぞ。

クリスマスといえば、サンタさん。
みなさんは、いつまでサンタを信じていましたか?
母ちゃんは、中学生になるまで信じていたそうです。

父ちゃんは?
父ちゃんが育った家は、農家で忙しく、クリスマスどころか、
豆まき(節分)さえもやったことがなかった。
おかげで、サンタさんを信じたこともないし、クリスマスプレゼントを貰ったこともない。

そんな父ちゃんが、中学までサンタさんを信じていた母ちゃんと結婚。
めでたく三人の子どもたちに恵まれた。
母ちゃんは、当然のようにクリスマスが近づくとウキウキし始め、
子どもたちにどんなプレゼントを買おうかと考え始める。

父ちゃんは、「クリスマスプレゼントだよ!」と普通に渡せばいいと思うのだが、
母ちゃんにとっては、クリスマスは一大行事。
そんな味気ないやり方では満足しないらしい。

まず、子どもたちにサンタさんに手紙を書くように仕向ける。
(このへんは、保育士なのでメチャ上手い!)
子どもたちは、もう目をキラキラさせてサンタさんに、
「どうしてそのプレゼントが欲しいのか!」と手紙を書き、
(もちろん、絵や折り紙付き!)それを枕元に置いておく。

クリスマスの朝になるとその手紙がなくなっていることに子どもたちは大騒ぎ。
(もちろん、母ちゃんが夜に回収!)
夜のクリスマス会まで待ちきれずに、朝からハイテンション!の一日が始まる。
ハイテンションのあまり、些細なことで兄弟喧嘩が始まる(笑)

まずは、クリスマスツリーだ。
工作が得意なタカが、ツリーを組み立て、みんなで飾り付けをする。
お星様やサンタさんの飾りを誰が付けるかでもめ事が起こる

夕方になると、ケーキ作り。
生クリームをみんなで代わる代わるかき回し、母ちゃんが買ってきたスポンジケーキに塗りたくる。
この時に生クリームを回す順番や回し方、ショウゴがクリームをなめて3回は争いごとが起きる。
抜け目のない次男のタカは、この間にもサンタさんがプレゼントをどこかに置いてないか?
と、テラスや家中を探しまくる。


 (必ず争いごとが起きる生クリーム作り・・) 

生クリームを塗れば、今度は飾り付けだ。
この時に、誰がサンタの人形を飾り付けるかでののしり合いが始まる
そうこうしているうちに、母ちゃんのご馳走が出来上がるとみんなニコニコ。
盛り上がる父ちゃんと三人の子どもたち。

わいわいとご飯を食べている父ちゃんと子どもたちを嬉しそうに眺める母ちゃん。
やっぱり、母ちゃんは、こういう家族で楽しむイベントが大好きなんだな〜。
食べている間にも、ショウゴやタカが、あちこちを探しまくる。
ナホが、突然 窓を開けて「サンタさ〜ん!」と大声で叫ぶ。

しかし、ここからが父ちゃんの大仕事。
子どもたちと母ちゃんが食べている間に、そっと抜け出して、テラスにトイザらスで買ったプレゼントを置く。
子どもたちが、不穏な動きをしている合間を縫ってのことだから、もう神業に近い。

置いたと同時に、鈴をチリリ〜ンと鳴らす。
その音を聞いた子どもたちが、「何か聞こえた!」「サンタさんが来たかもしれない!」
と雪崩を打って外に突っ走る。
すでに、部屋の中にいる父ちゃんが、子どもたちの後に続く。
(マジシャン顔負けの瞬間移動だ!)

子どもたちが、あちこちを探し回ると誰かが「あった〜、プレゼントだ!」と叫ぶ。
そこには、ショウゴ・タカ・ナホ宛のプレゼントが!
三人は、プレゼントを持って小躍りし、やがて暗い空に向かって
サンタさ〜ん、あ〜り〜が〜と〜〜!!!!!!!」と声を揃えてお礼を言う。
(時には、お礼の踊りが夜のテラスで繰り広げられる・・)
毎年・毎年、これを繰り返すんだな。

ある年は、父ちゃんがプレゼントを置いて、高速移動するときに鉢につまずき大転倒。
そこは、いつもバイクで転倒している父ちゃん。
転んだと同時に回転しながら、すばやく植木の陰に隠れる。
あ、サンタさんが転んだ!」とショウゴがすごい勢いでサッシを開けて飛び出してくる。
サンタさんを心配するショウゴをよそにプレゼントを探しまくるタカ。
「サンタさん、怪我しなかったかね〜」とナホが母ちゃんに聞く。

大丈夫よ、うちにくるサンタさんは、きっと転ぶのに慣れているから」と母ちゃん。
「サンタさん、きっと急いでいたんだよ!」と何事もなかったかのように父ちゃんが言う。
そして、いつものように夜空に向かって「サンタさ〜ん、ありがと〜〜〜!!!」と叫ぶ子どもたち。
この年だけは「サンタさ〜ん、気をつけてね〜〜〜!!」も付きました(笑)
後で足を見たら、擦り傷・切り傷・アザだらけでした・・、トホホ。

ある年は、昼間からあちこちを探しまくっていたタカが、
押し入れの奥からトイザらスの袋に包まれたプレゼントを発見。
「母ちゃん、大変だ、もうサンタさんのプレゼントを置いてある!」

慌てて駆けつけた母ちゃんは、
「これは、プレゼントじゃなくて、父ちゃんと母ちゃんの服が入っているんだよ」
「ふ〜ん、そうなんだ・・」とタカ。
タカが、まだ小さくて良かった、良かった!

そんなサンタを信じ込んでいる子どもたちにも事実を伝えるときが来る。
それは、小学生最後のクリスマスが終わった翌日。
これを言うのが母ちゃんの役目だ。

最初のショウゴは、母ちゃんに事実を打ち明けられると
そんなん、知っていたわ!」と答えるが、目がキョロキョロとあきらかに不自然。
この時まで、しっかり信じ切っていたようだ(笑)
「タカとナホには 内緒よ、来年からは お手伝いしてね。」と母ちゃん。
次のクリスマスからは、父ちゃんと母ちゃんの側になって、楽しんでやっていた。

タカが6年生の時は、母ちゃんに打ち明けられたとたんに目がウルウルして涙がポロ!
タカもしっかり信じ切っていたようだ。

我が家のクリスマスイベント最後の年。
6年生のナホに母ちゃんが告げたときは、
母ちゃんもみんなも、私を騙していた!」って怒った。
その時に母ちゃんは「騙していた訳じゃないの、
私が子どもの頃にもじいちゃんとばあちゃんが同じようにやってくれて、
それがとっても嬉しかった!
そんな経験を自分の子どもたちにもさせてあげたかったの・・」と応えていた。
ナホは、黙ったまま怒っていたが・・。

子育てをすると、自分の子ども時代をもう一度やり直せたような感動がある。
いやいや、父ちゃんのように子ども時代には出来なかった経験が出来ることもある。
最初は、母ちゃんに言われてイヤイヤやったことだったが、
最後は、父ちゃんの方が夢中になってやっていた。
ナホが、中学生になったらこの一大行事はなくなってしまったが・・。

ショウゴが25歳、タカが23歳、ナホが20歳になった今でも
クリスマスになると家族五人でクリスマスパーティーをやっている。
きっと、子どもたちにとってもあの頃のクリスマスが良い思い出になっているんだと思う。
子どもたちが親になったときには、どんなクリスマスをやるのかな?


(父ちゃんちの一大行事のクリスマス、楽しかったな〜:母ちゃん撮影)