JNCC開幕!]('15/4.24)

   みなさん、お元気でしたか?
1月以来の久々の更新だぞ。この時期は、毎年こんな感じだな。

ホント、マジに忙しい時期なのだ。
過労死って言葉が頭に浮かぶくらいだぞ。

そんな日々を送っていても、
一週間に一度くらいはバイクに乗っていたのだから、我ながらたいしたものだ。
平日は保育園に泊まり込んで仕事をしてヘロヘロのくせに、週末になるとバイクの練習に行く。
だから、月曜日はフラフラ。
そのまま平日は、泊まり込みで仕事をしてヘロヘロになって、
週末が練習で、月曜日がフラフラ・・。

3月・4月は、そんなヘロヘロ・フラフラの父ちゃんだった。
みなさんもお体を大切にして、バイクライフを楽しみましょうね(笑)

どうして、こんな命を削るような生活をしてしまったのか?
そりゃ、もうフリラちゃん(フリーライドちゃん)のためですよ。
フリラちゃんにゾッコンの父ちゃんは、乗るたびに小悪魔に振り回されて右往左往。
フリラちゃんと付き合う毎回が新しい発見で、毎回が新鮮な気持ちでドキドキワクワクなんだな。
老いらくの恋ってすばらしい・・。

河川敷で練習しているときなんか、疲れたのでキルスイッチでエンジンを止めて、
ショウゴとタカの走りを見てから15分ほどしてエンジンを掛ければ、シュルルルル・・。
あれ?エンジンが掛からない・・。
何回もセルスイッチを押すが、シュルシュルル・・とクランクが回るばかり。
さっきまで、あんなに機嫌良く走ってくれていたのに、どうしたのか?

父ちゃんが何か悪いことをしたのか?
何が気に入らないのだ?フリラちゃん??
父ちゃんが悪かったのなら謝るから・・。
これ以上、セルを回せば、バッテリーがなくなるのは時間の問題だ。
途方に暮れる父ちゃん。

意を決して、押し掛けをしてみる。
乗っているとあんなに軽いフリラちゃんだが、押し掛けは、重くて難しい。
まず、重たいクラッチを思いっきり引いてもクラッチが完全に切れない。
2速に入れて押し掛けしようとしても重くて動かない。
3速でも無理だ。

しょうがないので、ニュートラルに入れて、思いっきりバイクを押して、
スピードが乗ってきたところで飛び乗り、チェンジを2速に蹴り上げれば、
後輪がロックしてガツンと止まる。
フリラちゃん、土の上では、絶対に一人では押し掛けが出来ないことが判明。

ショウゴとタカを呼び止めて、二人でフリラちゃんを押してもらうが、
クランクがいくら回ろうとエンジンが掛かる気配がない。
プラグが死んだか?
古い2サイクルではよくあったことだが、フリラちゃんは買ったばかりのピチピチ2015モデル。
それも先ほどまでは、元気ビンビンに走っていたし、セル一発でエンジンも掛かっていた。
プラグを見ようにもタンクを取らないといけないので、コース上では絶対無理!
「こんなキックもない、おもちゃのようなバイクを買うからだ!」と二人に罵られたが、
俺は、フリラに惚れてしまったんだ!!!」と空に向かって叫ぶことしかできない。

もう、どうしようもなくなり、車までフリラちゃんを押していく途中に、
ふとキルスイッチが押し込まれた状態になっていることに気づく。
あれ?あれれれれれれれれ?????
スイッチが押されたままの状態で、戻っていない。
キルスイッチを押した状態で、エンジンを掛けているのだから、絶対に掛からないはずだ。
要するに、プラグに火が飛ばない状態だったんだ。

キルスイッチを引っ張って元に戻そうとするが、グローブを付けた手では出てこない。
グローブを脱いで、素手でひっぱても滑ってしまう。
最後は、歯で噛んで押し出したぞ。フリラちゃんとの初キッスだな!

そして、セルモーターをシュルルと回せば、ボロンボロンとあっという間にエンジンが掛かる。
もう、この小悪魔ったら!
こんな感じで、毎回フリラちゃんに振り回されているんだな。

(この赤いボタンがキルスイッチ)
(フリラちゃんとの初キッスは、プラスチックの味がしました!)


しかし、こんなふうにフリラちゃんと向き合う時間こそが、大切なんだ。
思い通りにならないフリラちゃん。
でも、そんな中でも少しずつ打ち解け合っていくのが分かる。
その細い車体を抱きしめてやりたくなる。

子育てだってそうでしょ。
子どもなんて、親の思い通りになんか育ってくれませんよ。
時に振り回され、時に悩まされ・・。
それでも、可愛くて、愛しくて、抱きしめてしまう。

保育園のおばあちゃん先生が言っていた。
子育てって、長い目で見れば、どんな子でも手が掛かる量は一緒。
小さな時に手が掛からない子は、思春期に掛かる子になる。
小さな時に手が掛かる子は、大きくなれば掛からない子になる。
だから、子育ては、どこかで手を掛けなければならないもの。

父ちゃんに手を掛けさせてばかりのフリラちゃん。
きっと、いつか心が通じ合うときがくるはずだ。
そう信じて、キルスイッチにボンドで突起物をくっつけて、
押されたままの状態になったら、すぐに引っ張り出せるようにした。
この後も、何回か押されたままの状態になったが、もう大丈夫だった。
子育ても、ちょっとした工夫でやりやすくなることがあるから、
あきらめないで、いろいろと試行錯誤してみると楽しいぞ。


と、こんな週末を過ごしていたら、あっという間に開幕戦だった。             

(今年もタカがゼッケンと名前入りのジャージを作ってくれた!)
(タカは、こういうことが得意!)

(第1戦に現れた父ちゃんのフリラちゃんとショウゴ号:フリラちゃんの腰のくびれがナイスでしょ?)

(こちらは、リョウスケ号。フェンダーに「明照保育園」ってチーム名を入れてくれたぞ)

大会レポート/by ジャンキー稲垣

 3月8日、例年のごとくサザンハリケーンが開催、いよいよJNCCが開幕した。
近年ではWEXがほぼ1年を通じて全国で展開されていることから、
クロスカントリーレースの開催されていないシーズンオフがわかりづらくなっているものの、
やはり日本を代表するモンスターイベントがはじまってこそ春というべきもの。 
春の到来待ちきれず、大阪に集まりしライダーは392名、相も変わらず賑やかな会場である。

 トップカテゴリーのAA1では、渡辺学が昨年のチャンピオンでありゼッケン1をつけて走る。
対して、鈴木健二がタイトルの奪還を目指すといった形だ。 

 AA2は、小坂竜也のタイトル防衛に鼻息を荒くするのが榎田諒介、
石戸谷蓮、澤木千敏といったところ。
また、Aクラスではいよいよ01のゼッケンを背負 うことになった五天翔や、
渡辺裕之らのベテラン勢に、モトクロスIAの岡田涼、渡會修也が襲いかかるといった布陣。 
また、メーカーの動きも非常に活発な 開幕となった。

 FUN GPでは、モトクロスコースベースのサザンハリケーンであることもあり、
マシンの強み(モトクロッサーTC85)をフルに生かし切ることができた岩井良宏が
久々のFAクラス優勝。 シーズン前にしっかりとセッティングを合わせこみ、
走り込みをしてきた岩井の嬉しい開幕戦となった。 
2位はFUN GPの王者、北陸の鉄人こと山本正がさすがの入賞。

 注目のCOMP GPは、オープニングラップから渡辺学、鈴木健二が前に出る展開に。 
矢野和都がこれに食い下がり、小林雅裕は出遅れた模様。 
矢野は2番手だった鈴木を ぴったりとマーク、執拗にバトルをしかけていき、
序盤では鈴木をパスする場面も。 
しかし、レースもこなれてくるとだんだんと矢野が後れを取る形に。

 しかし、後半いよいよ鈴木がバックマーカーに阻まれる痛恨のミス。
傍目にはわからないものの、これで鈴木の電池切れといったところでペースが落ち、
渡辺 がリードを拡げて優勝。

 AA2では、石戸谷蓮、榎田諒介がバトルを繰り広げるものの、こちらは榎田に軍配。
Aクラスは、調子がよかったとレース後に語る渡會修也が終始レースをリードした。

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 前日の土曜日が、保育園の保護者会だったので、
ショウゴだけが金曜日の夜に車でプラザ坂下(大阪)に向かう。(タカは、お休み)
このプラザ坂下は、山奥や人里離れた一般的なコースではなく、
市街地の近くにある珍しいモトクロスコース。

河内長野駅から徒歩3分!という信じられない環境にあるんだな
だから、お昼に保護者会を終えて、電車に飛び乗れば、午後4時前にコースに到着。
明るいうちに、下見も出来てしまったぞ。

今回のコースは、COMPの丸太も昨年より簡単になっていて、
FUNも難しいところがなく、おしなべて簡単なコース。
それもモトクロスコースがベースになっているので、走りやすい。
昨年と、反対回りになっているが、コースが他のJNCCコースよりも短いため、
父ちゃんでも何とか覚えることが出来たぞ。

このコース設定では、不安もないが、勝てる気もしない。
絶対に、モトクロッサーやバリバリのエンデューロレーサーが有利じゃん!
これじゃ、フリラちゃんの良いことろが生かせない・・。
唯一、そこそこ難しいところと言えば、急な上り坂が1ヶ所あるくらい。
ここだって、転倒者さえなければ楽勝でしょう。

エントリーリストを見れば、COMP-Aクラスには、昨年活躍したIAワタライくん、IAオカダくん、
そこにIAムラカミくんがCRF450Rで参戦。
その他にも元IAライダーやらトライアルのIAライダーもいる模様。

ショウゴが初めてプラザを走ったときは、マエハシくんに後一歩のところで追いつけずに2位。
スタートでつまずいてなければ、ホント勝てたかもしれなかった。
昨年の2回目は、バリバリIAのサエキくんが優勝。2位もバリバリIAのヤマモトくん。
そして、3位がショウゴだった。
この二人には、どう頑張っても勝てないので、他のIAライダーに勝っただけでも上出来だった。

そして、3年目の今年。
ショウゴにとっては、相性が良いコースだが、2サイクルに乗り換えたのが、どう出るかだな?
そうそう、久々にIAノリくんも年式が分からないようなCR125で出ているぞ。
もともとの実力はあるので、あのバイクでどこまで走れるかが楽しみだな。

久々と言えば、昨年はスポット参戦だったAA2:リョウスケも今シーズンは、全戦出る予定。
それもタカのCRFでの参戦なので
「チーム ルサンバレー&明照保育園」というチーム名を作ってくれた。


FUN-Aクラスには、大御所からBクラスから上がってきたルーキーまで勢揃い。
台数こそ14台だが、遅い人がいない・・。
と言うよりも、普通に走れば、みんな父ちゃんよりも速い人ばっかり・・。
こりゃ、苦しい戦いになりそうだわい。

COMPもFUNもそんなに難しいところがないので、
いかにミスをせずに走りきるかが勝負の分かれ目だな。

コースは、金曜日まで降っていた雨の影響で、水たまりだらけ。
でも、土質が山砂なので、徐々に回復する模様。
このコース条件を見て、ショウゴも父ちゃんも新品のジャージとヘルメットのお披露目をやめる。

いよいよ、FUNクラスの集合時間。
Aクラスの速そうなモトクロッサーやバリバリのエンデューロマシンの中にいるフリラちゃんは、
まるで猛獣に囲まれた子羊のよう。
450ccのモトクロッサーだけでも3台もいるんですぜ。

(FUNクラスは、こんな感じです)

ショウゴがスタート位置でフラフラしていると鉄人ヤマモトさんが声を掛けてきた。
「タカヒロは、どうしたん?今回は、出んのか?」
タカは、モンゴルで羊を食いながらモンゴル相撲の研修ですよ!」とショウゴ。
「もう、ブクブクに太っているから、ライダーの体じゃないですよ!」と父ちゃん。
大笑いをするヤマモトさん。
父ちゃんよりも腹が出ているようなタカでもヤマモトさんは気に掛けてくれたようだ。
ありがたいものだ。


笑いながらスタート位置に付けば、キャメルバックがないことに気づく。
まだ、肌寒い3月なので、別になくてもかまわないが、
今シーズンからルールでキャメルバッグが必須となった。
急いで、パドックに取りに帰る父ちゃん。
どうも、レースの半分くらいは、いつも何かを忘れて大慌てでパドックに帰っている気がする・・。

スタート位置に帰ってくれば、すでに入る場所がない。
一番隅の地面が斜めになっているところに入り込んで、スタート。
はい、もうスタートはあきらめてますよ。
遅れないように付いて行くだけだ。
といっても、どんどん前と離されていく。

一周目こそ10位だったが、2周目に13位になると後は、ずっとそのまま。
ただ、いつもなら一周目の後半でBクラスの子たちに抜かれるのだが、
今回は、1時間近くたった時点でも、そんなに抜かれていない気がする。
といっても、乗れているのか?というとよく分からない。
低速トルクがあるので、高めのギアで走った方が良いのか?
ある程度は、引っ張って乗った方が良いのか?
こんな大きなコースをフリラちゃんで走ったことがなかったので戸惑うばかり。

そして、1時間20分が過ぎたラスト2周で大きなミスをしてしまう。
唯一の難所の登り。
今までも転倒者が1台なら軽くクリアー出来た。
この時は、2台が転倒していてラインを完全にふさいでいた。
父ちゃんの目の前を走っていた子も、この状態を見てエスケープに逃げていく。
それがどうしたことか?
逃げるの?根性なし!」とフリラちゃんのささやく声が聞こえる。

父ちゃんは、吸い寄せられるように急坂に入ってしまった。

入ってから気がついた。
やっぱりラインがない!
それでも、倒れているバイクを避けて、急坂のまたまた急な部分に突っ込んでいく。
フリラちゃんは頑張った。
あと少しで、登り切るというところまで行ったその瞬間、リアタイヤが空転。
あっという間に、奈落の底に落ちるようにバイクごと斜面をずる落ちていく。

あまりに急なので、バイクを立てることも出来ない。
そのまま、フリラちゃんをズルズルと引きずり下ろしていくしかなかった。
どんどんと時間が過ぎていく。
何台に抜かれただろうか?
後で、ラップタイムを見たら、4分くらいのロスだったが、
それ以上に長く感じたミスだった。
いっきにテンションガタ落ちの父ちゃん。


結局、大きなミスはこの1度。
最終順位は、FUN-Aクラス14台中の12位。
FUN総合では、208台中の44位。
フリラちゃんとの付き合い方も分からなかったし、
何よりも絶対に転んじゃいけない場所で判断ミスをしたことが痛かった。
53歳にもなっても、まだまだ、若いのん!


(どう見ても速そうに見えない父ちゃん)(これが問題の登りです、下はもっと急坂です。)

(FUN-Aクラスの猛者たち、ホント速いです!)

そして、いよいよCOMPクラスのスタート。
まずは、AAクラス。
静寂の中のキックスタート。
爆音と共に一斉に第1コーナーに向かって行く。
リョウスケが出遅れながら走っていくのが見える。

Aクラスもエンジンスタート。
2〜3m前に出て、今度はクラッチスタートだ。
ホシノさんのフラッグと共に全車スタート。
ショウゴは、5,6番手か?
とにかく、1周目は冷静に走れよ。

ショートカットの1周目は、4位。
2周目が6位。
ショウゴの前5台は全員IAライダーだ。
特に、ワタライくんとオカダくんが速い。

(04番がショウゴ)

(スタート、あっという間に出遅れるショウゴ)    (113イワキさんの後ろがショウゴ)

1時間半時点で3位。
このメンバーなら上出来でしょう!
だが、その後トキさんやヒウラさん、ムラカミくんに抜かれて6位。
2時間を過ぎた時点で、ムラカミくんがミスをして5位。
ラスト2周でヒウラさんを抜いて4位。

しかし、ラスト1周で、レジェンド石井さんに道を譲っている間にヒウラさんに抜き返されて5位。
そのまま最終コーナーに並んで入る2台。
インを押さえるヒウラさん。
アウトから全開でゴールに突っ込むショウゴ。
ほんの僅かな差でショウゴが逆転の4位。
最後まであきらめなかったショウゴだった。
父ちゃんは、スタートを初めからあきらめていたが・・。

AA2クラスは、リョウスケが1位。
COMP総合でも6位だった。
しかし、昨年までAクラスにいたヤマモトくんが、何と総合4位!
スゴイの一言。
ショウゴは、COMP総合では、20位。
サザン1年目が2位、2年目が3位、そして3年目の今年が4位。
どんどん、落ちていくばかりじゃん!

AAクラス昇格の条件のひとつとして、COMP総合12位以内!ってあるけど、
このAAメンバーでは絶対に無理でしょう?
(ポリタンクでの給油なので、結構時間が掛かります)

(FUNの頃は、グチャグチャだったコースもCOMPでは、ベストコンディション!)

      (難所の登り)         (今年の丸太は簡単でした!)    (丸太を攻めるゴテンくん)

(その分、丸太の前のタイヤの方が時間経過と共に難しくなっていった!)

(今年も現れてくれました、ショウゴ応援団!)(ノリくんもオンボロCR125で奮闘!)

(AA2優勝は、リョウスケ!トラブルさえなければ、実力はあるのだが・・)
(Aクラス優勝は、IAワタライくん、オカダくん共々速かった!)
(プラザに集合した「とよはし友の会」のゆかいな仲間たち!)