[段取りが8割?]('15/6.11)
 
 エンデューロクロスのスキルアップキャンプ(JEX skillup gathering)の一日目が終わった。
そして、ついに夜明けを迎えてしまった父ちゃん!
こんなに楽しい土曜日を過ごしたのは、いつ以来だろう?
夜には、バーベキュー大会もあるので、ウキウキしながらショウゴと参加した。

今回は、いつもの料理長(レンくん)がいないので、コータくんが急遽代理の料理長に。
このコータくん、タイチくんの友達のようで、二人でいつもワイワイとやっている。
タイチくんが「料理長、仕事の極意は?」と問えば、
すかさず「仕事は、段取りが8割!」と応える。
タイチくんが「料理長!」と呼ぶだけで「段取りが8割!」と応える名コンビ!

その料理長が包丁とお玉を忘れる始末・・。
(料理長の名誉のために言うと、料理長は用意をされたものを運んできただけとか・・)
とにかく、この迷(めい)?料理長のおかげで、おいしい焼き肉と楽しい夜を過ごすことが出来たぞ。
ありがとう、コータくん!

最初から気になっていたが、このコータくん、どこかで見た気がする?
ショウゴに「あのコータくんって、どこかで会ったことない?」と聞いても
「分からん!」と言うだけ。
「そう言えば、タイチくんがコータはバイクに乗せれば、メチャ上手い!って言っていた」
と教えてくれる。

父ちゃんが、見た気がする?ライダーなので、きっとモトクロス関係だろう・・。
関東から来たってことだから、関東のIAライダーで“こうた”って名前は?
う〜ん、思い浮かばない・・。
こりゃ、本人に聞いた方が早い!と思った頃に
あのオフビの主(ぬし)と言われたコータくん?」と突然思い出す。
噂では、ミニのCRF150でフルサイズのIAライダーより速いタイムを出したとか?

早速、「コータくんってオフビでよく走っていたコータくん?
CRF150Rでスゴイタイムを出したってホント?」と聞いてみた。
コータくんは笑いながら「150と450のタイムが同じだったこともありますよ!」と応える。

そう言えば、ショウゴが初めて全日本のオフロードビレッジ(通称オフビ!)を走ったときに
IA1クラスでCRF450Rで活躍していたのがコータくんだった。
こんな三重県の山奥で会えるとは考えてもなかったぞ。

この日は、IAカズトくんがエルズベルグに挑戦するので、その話も聞けたし、
タイチくんを始め、みんなのエンデューロクロスに対する熱い思いも聞けた。
父ちゃんの夜明けも来てしまったし、記念すべき日になってしまった夜だった。
そんな楽しい夜も更けてきた頃、張り切りすぎたコータくんは
「もう電池が切れました・・」と疲労困憊でバタンキュー。

料理長として、料理に腕をふるい、場を盛り上げてくれたコータくん。
ホントにナイスガイ!な青年だったぞ。
ありがとう!
また、会いたいものだ。


(肉を焼いている黒いシャツが料理長コータくん!) (みんなでワイワイと楽しい話が出来ました)

車の中でぐっすり眠ったが、張り切りすぎた土曜日の疲れが抜けない。
外を見れば、朝早くから朝食の準備をしているタイチくんとコータくんが見える。
そう言えば、「肉が余ったから、朝食としてモツ鍋を作るから食べに来て!」って言っていた。
ありがたくご馳走になって、ショウゴとコースの下見に出かける。

ショウゴとエンデューロクロスのセクション攻略法をひとつひとつ考えていく。
まだ、日本では知名度が低いエンデューロクロス。
本気でやっている人も少ないので、
テクニックもまだモトクロスやトライアル、エンデューロのように確立していない。
それぞれのライダーが、今までの競技のテクニックを土台にしながら模索している段階だ。
モトクロスライダーは、モトクロステクニックを土台にしたエンデューロクロステクニックを探っているんだな。

昨日の模擬レースでも分かったように、たった5周のレースでさえ、順位がめまぐるしく変わる。
モトクロスやエンデューロよりもセクションでのミスも出やすい。
見ていてもなかなか面白いと思うぞ。

欲を言えば、もう少しショーアップ出来るような大きなジャンプが欲しいな。
モトクロスのような2連ジャンプではなく、タイヤを使ったステップアップジャンプとか、
ひねらないと飛べないような、着地点が90度曲がっているようなテーブルトップとかね。
そんなフリースタイルの要素も入れたコースが出来れば面白いと思うぞ。

ショウゴとセクションの攻略法を話し合っているときに
ショウゴが「じぃさん、この森川ロックを何速で登っている?」と聞いてきた。
やっとこの父ちゃんに意見を求めてきたと思い、胸を張って「2速だ!」と応える。
「え、2速?あの低速があるバイクで??タイヤジャンプは何速?」
父ちゃんは、またまた胸を張って「あれも2速だ!」と応える。
「エ?エ??あの頭打ちが早いバイクで、エンジン引っ張って2速で飛んでいるの?」
そうだ!」と父ちゃん。
「2速じゃ、怖いだろ?」
お〜、怖いけど根性で飛んでいる、スゴイだろ!

「じぃさん、ジャンプは高めのギアで飛ぶのが基本だろ!
いったい、何十年バイクに乗ってんだ?
オレは、80に乗っている頃に気付いたぞ!
美杉のモトクロス合宿でも美杉三男が教えてくれたぞ。」
そんなことは、百も承知の上だ!」と強がる父ちゃん。

そうだったのか、3速の方が良いのか?
試しに練習でやってみたら、確かに飛びやすい。
そういえば、父ちゃんは、このエンデューロクロスのコースを1速と2速しか使っていない。
エンジン音が高くなると速く走っている気がしていたが、どうりで前に進まないはずだ。

何てこったい!
フリラちゃんとの付き合いがまだ浅いから、エンジンのおいしいところが使えていなかったぜ。

しかし、考えてみれば、1速と2速だけで、エンジンをウォンウォン言わせてあの速さなので、
高めのギアで走り出した父ちゃんはいったいどうなるの?
う〜ん、考えただけでもハッピーハッピー!頭がお花畑になる父ちゃん。


(これが森川ロック!濡れるとメチャ難しくなります)    (テーブルトップと森川ロック)

(ロックセクション前のタイヤ、地味に難しいです)

(これがロックセクション、まっすぐ行くだけでも難しいが、ターンしなければ行けないのでチョー難所)

(タイヤジャンプ、速い子は、インからでも飛んでいきます、
モトクロスで言うエグレジャンプなので、気が抜けません!)

各々の練習の後に、今日は、「ONE on ONE」のレースをやることに。
お互いに指名をして対戦していく。

まずは、タイチくんとIAカズト。
このレース、抜いたり抜かれたりと大盛り上がり。
最終ラップでタイチくんが、ロックセクションで大逆転。
思わず、左手を挙げて人差し指を天に向ける。
オ〜!と歓声が上がる。
そのままタイヤジャンプに入るためにアウトを回れば、復帰したIAカズトくんが
猛スピードでインを刺す。

二人並んでタイヤジャンプ。
ジャンプテクニックならトライアルライダーよりもモトクロスライダーの方が上だ。
そのままテーブルトップジャンプを僅かに前でフィニッシュするIAカズトくん。
大騒ぎする観客。
ホント、盛り上がったレースだった。

そして、最後は、父ちゃんとショウゴの対決。
高めのギアで走ることを発見した父ちゃんは手強いぞ。
ショウゴよ、心して掛かってくるが良い!

そして、スタート。
すかさず前に出る父ちゃん。
もう、アマクラスを卒業してプロクラスにいこうか!と本気で考え始める父ちゃん。
そのまま、1周は、ショウゴを押さえながら走行。

そして、2周目の森川ロック前のコーナー。
狙い澄ましたようにショウゴがインから刺してくる。
ぶつかる!と思った瞬間、ショウゴは、リアタイヤをロックしてブレーキターン。
びびった父ちゃんは、そのまま転倒。
勝負はここで付いてしまった。

今時の若い者は、年寄りを敬う気持ちがたりんの〜。
育てた親の顔が見たいわ!

こうして、楽しかった二日間が終わりましたとさ。
めでたし・めでたし。


(父ちゃんを狙うショウゴ。それにしてもどうしてこんなにバイクが傾く角度が違うの?)

PS
なかなかの盛り上がりを見せたエンデューロクロス。
まだまだ、発展途上のジャンルだし、競技人口も少ないので層が薄い!
モトクロスやトライアル、エンデューロ等々のライダーたち、今が狙い目ですぜ。
こんな年寄りでも出来ますから、一緒に良い汗をかきませんか?