[JNCCへの提言]('15/9.9) JNCCには、楽しくレースに参加させてもらっているし、その運営も気持ちが良いことが多い。 スタッフのみなさん、いつもありがとうございます! 先日行われた「ほうのきラウンド」では、555台もの参加台数が集まり、 JNCC歴代2番目の記録をマークしたとか。 低迷が伝えられるモータースポーツの中では、ひときわ輝いているぞJNCC! モトクロスにもちょっと分けて欲しいくらいだ。 でも、全日本モトクロスだって、久々に特設コース(神戸エアポート)で開催し、 普段はモトクロスに関心のない人たちがたくさん見に来たそうなので、 新しい風が少し吹き始めたかな? そもそも若者の数が減っている中で、その上モータースポーツにも興味を示さない人が増えている。 父ちゃんが若い頃には、みんな一度や二度は、車やバイクに興味を示したものだが・・。 だから、何か新しい仕掛けをしない限り、間違いなくモータースポーツは衰退していく運命なのだ。 そんな中でのJNCCの盛り上がりは大したものだ。 ただ、3年ほど走ってみて感じたこともある。 まず、安全性。 父ちゃんが昔走っていた頃のような モトクロスコースを主体としたエンデューロとは別物になっていて、 スキー場を利用した雄大でスピードも出る競技になっていたこと。 トップスピードだけなら全日本モトクロスよりも出ていると思う。 モトクロスもずいぶん危ないスポーツだが、JNCCだってモトクロスとは違った危険がある。 モトクロスのようにコースの石までも把握した上でのレースとは違い、 コース自体も覚えられない上に、草に隠れた大きな石があるような所を結構なスピードで走り、 倒木や根っこがウヨウヨしているウッズもある。 爺ヶ岳のガレ登りだって、スピードが乗るぞ。 そんなコースをほとんど初心者のような人からトップライダーまでが一緒に走る。 これは、ひとつの魅力でもあるけれど、モトクロスでは考えられないことだ。 (安全マージンを考えた上で、速く走ることが求められるスポーツだと思う) そのようなコースをFUNクラスなら、毎回200~300台くらいが一緒に走る。 (ほうのきでは、330台近くいたそう!) いくらコース設計がCOMPに比べて簡単で、 モトクロスよりも長いコースだとしてもこの台数は多すぎるのでは? ちょっとしたことで渋滞も起きるし、自ずと接触も増える。 レースでも痛そうな転び方をしているライダーもいるし、実際怪我をしている人も見ている。 転倒したあとの対処を見ても、はやりレースそのものに慣れていない人も多い。 だから、転倒したバイクや人に突っ込む二次クラッシュもある。 モトクロスのようにイエローフラッグを振るスタッフがいるようなレースではないので、 レースをする上での最低限のスキルがあった方が良いと思う。 そこで、今後のJNCCを考える上で、せっかくWEXがあるのだから、 これをモトクロスのように、地方選手権と全日本選手権のようにしてはどうだろうか? 参加台数が増えている今だからこそ、こういうことが出来ると思う。 具体的には、JNCCのエントリーをポイント制にする。 要するにJNCCでポイントを取っている上位の人にまずエントリー資格がある。 (前年度のランキング何位までという手もある) 次にWEXでのポイント順。(こちらも前年度ランキング何位までということも) エントリー数もCOMP何台、FUN何台とコースや駐車場を考えて厳格に決める。 (総エントリー数だと、どうしてもFUNクラスが多くなるから) こうすることによって、まずWEXでレースに慣れてもらい、 その上でJNCCに挑戦するという図式が出来ると思う。 ある程度のレベルと台数の制限によって、レース中の危険も減り、怪我も減ると思う。 それでは、「同じチーム員でもレースに参加出来ない人が出てしまうのでは?」 と言う意見もあるだろう。 しかし、そういう時こそ、「見て学ぶ!」ことも必要だと思うぞ。 父ちゃん一家は、全日本モトクロスでは、どれほど「見て学ぶ!」ばかりだったことか!! (毎回、予選落ちばかりだったぞ!) “遅い人は、JNCCに出るな!”と言うことではない。 (そんなことをしたら父ちゃんだって資格がなくなってしまう・・) 安全に楽しくレースをするために、まずはWEXで腕を磨いてからJNCCに挑戦するのだ。 (モトクロスの地方選手権と全日本の関係だ!) もちろん、JNCCのAAやAクラスを始めとしたライダーは、WEXに賞点外で出場出来る。 (WEXのライダーにスキルとマナーを学んでもらう先生になることが条件だが・・) このためには、JNCCのエントリーも今のような早いもの順ではなく、 いったん受理した上で、資格がある順にエントリーを受け付ければいいと思う。 定員に達しなければ、資格の範囲を広げていけばいい。 このやり方では、事務局の手間が掛かりすぎるようなら、 エントリー日を分けて、資格順にエントリー出来るようにする手もある。 エントリー1日目は、各クラスのゼッケン何番までとか、 上のクラスからのエントリーにするとかだ。 または、思い切って、FUN-DクラスやCOMP-RクラスをKID&TRYクラスの入れ込んでしまう。 ほうのきでは、FUN-Dクラスだけでも97台のエントリー、COMP-Rで56台のエントリーがあった。 これだけの台数が、KID&TRYにいくだけでも、ずいぶんと違ったレースになると思う。 それに、今は参加台数が少ないKID&TRYが盛り上げることは間違いない! そのためには、KID&TRYが走るコースもコース幅を広くするとか、 バリエーションを持たせるとかの一工夫が必要となるが・・。 そして、年間ランキング○○以内に入って初めて、FUNやCOMPクラスに挑戦出来るのだ。 言ってみれば、全日本の予選みたいなものだな。 こうすることによって、FUNやCOMPクラスのコース設定だって違ってくるし、 ライダーのレベル差や渋滞も少なくなるはずだ。 この方が、お互いにとってもプラスとなる気がするぞ。 とにかく、エントリー数が多い今だからこそ、出来る改革だと思う。 偉そうなことを言ってしまったが、JNCCはMFJに比べても小回りがきいて、 レースを少しでも安全に楽しくできるために様々な改革をしていると思う。 熱中症の重大事故軽減を願い 〜 エントリフィーを持ち越しとする/JNCC「 熱中症 Reエントリー 」 なんて、よく思い切って出来たと思うぞ。 こんなことは、余程ライダーを信頼していないと出来ないことだ。 モータースポーツに怪我はつきものだが、 (そもそもどんなスポーツも怪我をするものだ) 怪我をすることによって、そのスポーツから離れてしまうのは悲しい。 モトクロス界だって、華やかな時代があった。 特に、スーパークロスが上陸した1980年代。 NHKの7時のニュースで、日本で行われたスーパークロスの様子を放映していたなんて誰が信じる? 日本初上陸したスーパークロス(1982年神宮球場)を 当時東京で働いていた父ちゃんが口を開けて見ていたなんて誰が信じる? ジャパンスーパークロスが毎年東京と大阪であって、 本場のトップライダーがたくさん来ていたなんて誰が信じる? 1886年には、週間少年サンデーでモトクロス漫画「風を抜け!」が連載され 現在、GNCCでも活躍している小池田くん(元ヤマハワークス)を始めとした 少年ライダー(未来のIAライダー)たちが一生懸命に読んでいたなんで誰が信じる? すぐに、スーパークロスの盛り上がりがモトクロス界にもやってきて、 地方選手権のコースにまで2連や3連ジャンプが出来た。 それまでのモトクロスには、単発のジャンプしかなく、 「ジャンプは、リアから着地する!」って、みんな習っていたんだ。 「2連ジャンプは、フロントを斜面にあわせて着地する!」って聞いたIAライダーが 「そんなフロントを下げて着地するようなトライアルみたいなことは出来ん!」って言ったくらいだぞ。 今みたいにインターネットもないし、情報も少ない代だった。 父ちゃんを始めとした当時のモトクロスライダーは、果敢に2連ジャンプに挑戦して敗れていった。 根性だけで飛んだライダーは、みんな怪我をしてモトクロスから去っていった。 当時は、珍しくなかった30代のライダーも「2連3連が飛べないと勝負にならない!」とやめていった。 モトクロス人口も注目度も増していった80年代。 その盛り上がりの陰で、多くのライダーが怪我や危険性を理由にモトクロスから離れていった。 そして、90年代初めにバブル景気崩壊。 あっという間に、モトクロス界も冷え込んでしまった。 JNCCが同じ道を歩まないように・・、 そして、モトクロス界がもう一度盛り上がってくれることを祈るばかりだ。 |