[第5戦SUGO!]('15/9.21)
 
 JNCC第5戦が、8月2日にSUGOで開催された。
それに先立つ1週間前。
父ちゃんとショウゴは、いなべモータースポーツランドで練習。
しかし、この7月下旬から8月中旬までの気温がやばかった!

この日は、日陰でも38度!
日なたならいったい何度?
相変わらずショウゴはセコセコと練習しているが、父ちゃんは、5分も走っていると目がくらむ・・。
すぐにパドックに帰ってきてお休みだぞ。


 (信じられます?日陰で38度!)

(いつものようにセコセコと練習するショウゴ。
筋肉デブが一番、熱中症に強い!って“ためしてガッテン”でやっていたけど本当か?
そう言えば、リョウスケも暑さには強いそうだ・・)

今日の本当の目的は、フリラちゃんのお化粧直し?
ますます父ちゃん好みの女(バイク)に変身してしてもらったぞ。

まずは、念願のリクルス
パワーでは負けているので、これでFUN-Aクラスのスタートでも少しは前に出られるだろう。
リクルスさえあれば、足でのブレーキが苦手な父ちゃんなので、自ずとリヤハンドブレーキも!

今回は、KTMのパワーパーツから選択。
これのスゴイ所は、今までの油圧クラッチをそのままリヤハンドブレーキに出来るところ。
200EXCの時みたいにレバーが二つあって、
クラッチレバーか?ブレーキレバーか?で迷うこともないぞ。
だってもう右側には、ブレーキレバーしかないから。
リアブレーキのマスターシリンダーも必要ないからペダル共々取っちゃいました。

父ちゃんがうっとりとフリラちゃんを眺めているとショウゴがやってきて
スクーターもどきどころか、リヤブレーキペダルもなくなって本物のスクーターになったな。
もうレース止めれば?」と言って去っていく・・。
あらためて考えるとモトクロスコースでリヤブレーキペダルがないバイクを見たことがない!
ホントにこんなフリラちゃんでモトクロスコースを走って良いのか?

前髪を切っていたらいつしか収拾がつかなくなってしまったときのように・・
食べ放題の店に行って、嬉しさのあまり山ほど持ってきてしまい、
最後は、気持ち悪くなるまで食べ続けたように・・
実は、やってしまった本人が一番驚いているフリラちゃんの大変身だった!

 
(リクルスが入ったので、やっぱりリヤハンドブレーキを付けました!
それもクラッチをそのままリヤハンドブレーキに!すっきりして格好いいでしょ?)

(思い切ってリヤブレーキペダルも取っちゃいました!)

(エンデューロクロスでの転倒を考えてクランクケースにゴムを付けてみました!)

(ニューフリラちゃん、ますます父ちゃん好みに?)

そんなニューフリラちゃんを乗り込もうとやってきたはずが、
暑さに負けてちょっと練習しただけでリタイヤ。
まぁ、来週がSUGOなので、感触さえつかめればいいか!」と自分を納得させるのが上手い父ちゃん。
いつもよりも早めに帰って、SUGOの準備を倉庫で始める。
ニューフリラちゃんには、おニューなタイヤが必要だ!と久々に新品AT81を装着。
ショウゴも今回は、AT81だぞ。
夕方といっても蒸し暑い倉庫の中だったので、熱中症になりかけながらの準備だった。

そして、いよいよ本番のSUGO。
今回は、縁あって顔見知りのタツミさんとの三人旅。
タカはいないが、いつものようにバイクを三台積んでSUGOに向かう。
聞けばタツミさんは、現在COMP-Bクラスで同率だが3位というポジションで頑張っているそう。
今年でAクラスに昇格したいが、SUGOに一緒に行く予定の人が急に行けなくなってしまい、
困っているところを父ちゃんたちと行くことになったんだな。

聞けば、タツミさんは、元々ロードレースをしていた人とか。
ショウゴと二人旅だともう煮詰まっているが(笑)タツミさんがいてくれたおかげで、
いろんな話も聞けて面白かったぞ。
やっぱり、同じバイク乗りでもロード出身の人は、
イケイケドンドンのモトクロスライダーとは違うな〜(笑)


土曜日には、モトクロスコースを自分のバイクで練習走行出来るというビックプレゼントがあり、
ショウゴやリョウスケは、ウキウキと灼熱疑獄のコースに向かった。
ここでも父ちゃんは、あんなに暑いホコリだらけだけのコースを
ニューフリラちゃんで走るのをためらいキャンセル。

それでも「エンジンだけは、掛けておこう!」とセルを回せばボロンボロンと始動。
よし!フリラちゃんの機嫌も良いぞ!!
「お前も今回のお化粧直しが気に入ったか?うぃヤツ!」と思ったとたんに急にエンジンが止まる。
その止まり方が、今まで経験したことがないような止まり方だったのでちょっと気になる。
ガソリンコックやチョークを確認して、もう一度セルを回す。

ウィウィウィイ〜ン!とセルは回るが掛かる気配がない。
数回試してみたが同じだ。
これ以上やっていたらバッテリーが上がってしまう。
キックがないので、押し掛けをしようにもリクルスが入っているので無理!
チェンジを入れてもエンジンが回っていなければ、ニュートラルと一緒なのだ。

しかし、KTMは油圧クラッチなので、外側からリクルスのギャップ調整が出来る。
思いっきり左に回してほとんどリクルスを効かないようにして、坂を使って押し掛け。
エンジンがボロボロと回る音がするが、掛かる気配がない。
タンクを外してプラグを見ても火花が飛んだ跡がない。

まずは、プラグを交換。
汗だくになって何回も坂を往復していると、近くにいた人がバイクを押してくれた。
ありがとう〜!
でも、全然ダメ。
これはおかしい?
明らかに何かが壊れたとしか考えられない・・。

またまた、タンクを外して(これが結構めんどくさい!)プラグをコードに付けたまま、
プラグの先端をフレームに付けてセルを回す。
火花が飛んでいれば、バチバチッって音がするはずだ。
(これに触ると感電するから気をつけて!)
やっぱり、火花が飛ばない。
キルスイッチもノーマルの引っかかるヤツから代えたから大丈夫なはず?

原因が分からない・・。途方に暮れる父ちゃん。
どうしたんだニューフリラちゃん??
何が気に入らないのだニューフリラちゃん???

もう父ちゃんではどうしようもないとあきらめかけていると
ショウゴが汗だく・ホコリまみれになって帰ってきて
それじゃ、KTMのレーシングサービスに行ってみれば?」と言う。
お〜、今まで使ったことがなかったが、こんな父ちゃんでも行っていいのか?

FreeRide250を押して、恐る恐るKTMのテントに行くとmamiがいた。
しかし、誰に声を掛けて良いのかも分からずテントの前をウロウロ・・
そんな父ちゃんを見て「どうしたんですか?」とmamiの方から声を掛けてくれた。
「FreeRideのエンジンが掛からなくなってしまった・・」

その会話が聞こえたのかテントの奥からメカニックらしき人が出てきて
「それでは、バイクをテントの中に入れてください」と言ってくれた。
ここからがすごかった。
メカニック二人で手際よくバイクをばらし、一つずつ原因を探っていく。

テントの下といってもこの時のSUGOは灼熱地獄。
二人のメカニックの人は、汗だくになりながらどこの馬の骨とも分からない、
KTMユーザーのために全力を掛けて原因を探ってくれた。
父ちゃんは、テントの外からただ眺めていることしかできなかった。

(ホント、お世話になりました!)

KTMのテントの向かい側には、ヤマハのテントがある。
そこには、ゼッケン1番マナブくんのYZ250FX、
ゼッケン2番ケンジ監督のYZ250Xを始めとしたヤマハのバイクがずらっと並べてある。
そこからヤマハのシャツを着た人が出てきて父ちゃんに「どうしたんですか?」と一言。

「せっかくFreeRide250にリクルス入れてリアハンドブレーキも付けて
このSUGOで頑張ろうと思っていたのに、エンジンが掛からなくなっちゃんですよ!」と父ちゃん。
そうですか、ひょっとしたら元の姿に戻りたがっているんじゃないですか?

「へ?」
父ちゃんは動揺した。
どうしてこの人は、父ちゃんとフリラちゃんの老いらく恋を知っているのか?
目が泳いでいる父ちゃんに
ブログよんでいますよ、機嫌が直ると良いですね!」と言うとヤマハのテントに入っていった。

目の前には、バラバラになったフリラちゃんがいる。
KTMの人が二人がかりで一生懸命に直してくれている。
フリラ、お前は、元の姿に戻りたいのか?
こんなスクーターのような姿はイヤか?
ただただ、呆然と立ち尽くす父ちゃん・・・。

(ヤマハのテント、壮観です!)

30分ほど経った頃、KTMのメカニックの人が来て
「残念ですが、直りませんでした、ある程度の原因は分かったのですが、
それを直すには、部品が必要で、その部品が手元にありません」とのこと。
どうやら、原因はジェネレーター関連の模様・・。
何とかレースに出られるようにしたかったのですが・・
「いえいえ、ここまでやっていただいてありがとうございました!」
ホント、こんな見ず知らずの小汚いホコリだらけのオヤジのバイクを
ただただ、KTMユーザーというだけで汗まみれになって試行錯誤してもらい感謝しかない。

というわけで、生まれて初めてレースのリタイヤを本部に伝えた。
それもレースが始まる一日前に・・

日曜日もやっぱり灼熱地獄・・
午前中のFUNクラスでさえスゴイ暑さだ。
ブリーフィングでも再三熱中症への注意を言っていた。
一番先頭に鎮座する?お馴染みのオヤジたちの所に行けば、みなさんすでにへばり気味・・(笑)


(FUNクラスは、いつもより少ないといっても、やっぱりスゴイ台数です!)
(あまりの暑さに、みなさん日陰に・・。
もちろんFUN-Aのオヤジたちは一番に日陰に逃げていきました)

(みんなが日陰に逃げる中、延々と日向で耐えている人がいたので、
日傘を貸してあげたら喜んでくれました!サイドスタンドがついていないそうです。
レースはどうだったのかな?)

(とよはし友の会のハシモトさん一家、この暑さでも子どもたちは元気いっぱい!)

そして、FUNクラスのスタート。
さっきまで日陰で「暑い!」だの、「こんな日にレースなんかしちゃいけない!」だのと
文句ダラダラ言っていたオヤジたちがスゴイ勢いでモトクロスコースを走っていく。
人間、年を取ると言うこととやることが違ってくる・・。

上位ライダーの走りは、モトクロスIBクラスのレースに出ても恥ずかしくないレベルだ。
オレは、こんな人たちとレースをしていたのか!
こりゃ、毎回10位前後なのが当たり前だわ・・。
いつも一緒に走っていたが、こうやって外から見ていると景色が違う。
レースは、終始イワイさんがリードし、そのまま優勝!


(優勝は、イワイさん、2位にイトウさん、3位が鉄人ヤマモトさんでした)

午後になって、ますます気温が上がる中でいよいよCOMPクラス。
(レース時間は、2時間に短縮)


      (COMPクラスもみんな日陰に逃げていきました・・)
(もちろん、ショウゴも日陰でノンビリ・・)

第1戦のプラザ以来、まったく良いところがないショウゴ。
この晴天のSUGO、
モトクロスライダーが有利と言われているこのSUGOで結果が残せなければ、
もう、今シーズンはダメだろう。

本人もそれが分かっているので、ナーバスになっている。

まずは、AAクラスのスタート。
リョウスケは、相変わらず後ろの方でスタート。
続いて、COMP-Aクラスもスタート。
ショウゴもいつものように出遅れて集団の中に飲み込まれていく。


(リクルスが入っていないショウゴは、スタートで出ることはまず不可能。
真ん中、後ろの方に見えるオレンジ色のバイクがショウゴ)

スタートで出遅れたショウゴを待っていたのは、砂煙地獄。
もう、どこを走っているのかも分からない・・。

すべてのクラスがスタートした後、AAクラスが奥のコースから帰ってきた。
1位はケンジ監督、すぐ後ろにマナブくん、少し離れて3位で帰ってきたのはリョウスケ!
すごいぞ、リョウスケ!!今日は乗れているぜ!!!
そして、4位で戻ってきたのは、並み居るAAライダーたちと押しのけてAクラスのサエキくん!
すごいぞ、凄すぎる!

その後、Aクラスのライダーも帰ってくるが、ショウゴがなかなか帰ってこない・・。
やっと現れたが31位だった。ほとんどベリの方!(どうしたショウゴ?)
しかし、これからだぞ。
このモトクロスライダーが有利と言われているコースで成績が残せなかったらお前は何なんだ!
そんなことを考えていた2周目。
リョウスケが帰ってこないことに気づく。
ショウゴも思うように上がってこない・・。
どうしたんだ二人とも・・

スゴイ暑さの中、JNCC代表のホシノさんは、
汗だくになって午前中からずっとライダーに水を掛けてくれていた。
ライダーよりもホシノさんの方が心配だぞ。
もう、若くはないんだからあまり無理をしないでね・・。

レースもラスト1周。
20位前後を走っているショウゴに「あと1周だ、まだまだ抜けるぞ!」と声を掛ける。
しかし、ラスト1周で23位に落ちて終了。
今回もダメだったショウゴ。
もう、お前はモトクロスライダーではないな・・。

帰ってきたショウゴは、思ったよりも元気だった。
「とにかく、スピードを出せなかった。黄色ゼッケンとばかりバトルしていた気がする・・」
いくらショウゴが、もうバリバリのモトクロスライダーではないとしても、明らかに遅すぎる・・。
これは根本的にバイクを考えないとやばいぞ・・。


(今回は、マジで速かったリョウスケ、しかし・・)

(今回もマジで速かったサエキくん!)

(今回もマジで遅かったショウゴ・・)

(今回も、なかなか良い走りだったイワキさん)

(1位は、もちろんサエキくん、2位がワタライくん、3位がハヤシくん。
はい、全員モトクロスIAライダーです!)

一緒に来たタツミさんは、COMP-Bクラスで12位。
こちらもラスト1周で転倒して順位を下げてしまった模様。
攻めきれんかった、攻めきれんかった!」とタツミさんは悔やむばかり・・。

リタイヤの父ちゃんに不甲斐ないショウゴ、攻めきれなく総合順位も落としてしまったタツミさん。
今回のSUGOの旅は三人にとって厳しいモノになってしまった。

帰りは、まずは元気な父ちゃんが運転。
そして、ショウゴでタツミさんの順番。
いつしか寝てしまった父ちゃんが起きれば、タツミさんの運転ですでに首都高に入っていた。
「タツミさん、運転を代わりましょうか?」と言えば、
ショウゴが「タツミさん、ガソリンの給油ランプがついていますよ!」と叫ぶ。
場所は、首都高のトンネルの中、それも渋滞に捕まった瞬間だった。
タツミさんがうめく。
やってもうた・・、やってもうた・・・レースでは攻めれんかったのに給油で攻めてしまった・・
まだまだ給油なしで行けると思って攻めてもうた・・、レースでは攻めれんかったのに・・

「いざとなったら、混合だけどガソリンがあるから大丈夫!」と父ちゃんが言えば、
「そう言えば、僕のガソリンが残っているはず!」とタツミさん。
タツミさんのバイクは、4サイクルなので純粋なガソリンだ。
「ハイオクなんで、よう走りますよ!」と少し元気になる。

こうやって、楽しい?三人旅が終わりましたとさ。
めでたし・めでたし?

PS
ショウゴに聞くとタツミさんはSUGOの帰り道ずっと
「攻めきれんかった・・攻めきれんかった・・」と反省していたそう。
ロードレース出身の人は、三歩、歩けばすべてを忘れてしまう!モトクロスラーダーとは、
やっぱり違うみたいだな(笑)

PS1
ラスト1周でもう少し順位を上げると思っていたショウゴ。
転んだのか?と聞いてみれば、
ウッズの下りに行くとIAカズトくんが転倒していた。
バイクが完全にコースをふさいでいたので、すぐにカズトくんが起きてきてくるかと思ったら
う〜う〜唸っていて苦しそうだったので、
カズトくんのバイクをウッズの下まで動かしていたらみんなに抜かれてしまったそうだ。
まぁ、しょうがないわな。

PS2

        (Before)     and      (After)     
(今回、機嫌を損ねてしまったフリラちゃん。
みすぼらしい?と言われていたクランクケースをガードしていたゴムをオシャレにしました!
これでフリラちゃんも喜ぶはず?

(セルボタンとキルスイッチを入れ替えて、クラッチ側にセルをアクセル側にキルスイッチを付けました。
この方が、再始動がやりやすいんですよ!)
これで、フリラちゃんももっとやる気を出してくれるはず??

(数ヶ月に1回くらいしかバイクに乗れないタカ。たまに乗るととっても嬉しそうに練習しています。
しかし、あまりの体力不足にすぐにバテてしまいますが・・)