[クマのプーさん?]('16/7.27) (ニュースより) 5月21、22日、秋田県内でタケノコ採りのため山に入った男性2人が死亡しているのが見つかった。 いずれもツキノワグマに襲われたとみられている。 今月は他に岩手、山形、長野県などで子連れのクマの目撃情報があり、けが人も出た。 岩手県で40年以上狩猟を続け、何度もツキノワグマに遭遇した経験を持つ 大日本猟友会の佐々木洋平会長(74)は 「子どもを連れたクマは特に警戒心が強く、猟師でも手に負えない時がある」と警鐘を鳴らす。 ツキノワグマの体長は1~1・5メートル程度だが、「一般人が襲われたらひとたまりもない」という。 人ごとのように聞いていたニュース。 まさか・・・ JNCC第5戦「ワイルドボア鈴蘭」の一週間前。 父ちゃんたちは、いなべモータースポーツランドにいた。 そして、そこには、なんとタカの姿も! タカが、こんなにちゃんと練習するのは、今年になって初めてではないだろうか? いつもレースを2時間ぐらい走って、やっとバイクの乗り方を思い出すタカ。 その頃には、体力も精神力も限界近くなっていて、広島では「神の声が聞こえた!」と言い出す始末。 そんなタカが、レース一週間前に練習できたのだから、もう絶好調! もちろん、バイクではないぞ。 貯金をすっかり使い果たしているタカが、一回や二回バイクに乗っただけでは、速くはならない(笑) そうなのだ、口なのだ。 昔から「口先大魔王!」と言われていただけあって、バイクに乗れるうれしさと鈴蘭への期待が重なって 「ついにレース一週間前に練習が出来た。鈴蘭では、恐ろしいことが起きるぞ!」と言いふらしている。 その姿は、まるで“予言者”のようだった。 だいたい「恐ろしいことが起きる!」と言っているヤツに限って 「恐ろしいことが起きたことなどないのだ!→(18)恐ろしいことが起きる・・ 「もうお前には、貯金がないんだぞ!」と言ってやりたかったが、 あまりにも嬉しそうにバイクに乗っているものだから、口を挟むことが出来なかった。 「これが、今年最後のレースになるからどんな恐ろしいことが起きるのかワクワクするぜ!」とタカ。 へ? 今年最後のレース?? もう、レースに出られないの??? 「そうだぞ、じぃさん。もう、日程が全部埋まってしまっているんだ」とタカ。 まだ、シーズンなかばの6月で最後のレースか・・。 恐ろしいことは起きないだろうが・・、少しでもタカらしく楽しむことが出来たら良いな~。 (鈴蘭の一週間前にイナベで練習。やっぱり三人そろうと楽しいな!) そして、一週間後の土曜日(6/11)、父ちゃんとショウゴは、鈴蘭高原にいた。 この鈴蘭のコースは、下のパドックからでも見渡せるところが多い。 といっても、バイクが豆粒のようにしか見えないが・・。 とっても暑い日だったので、朝イチで下見に出かける。 コースの前半は、ほとんどが登り。 下見をしていても休んでは登り、休んでは登り・・という感じ。 例年なら登りの難所となるはずのガレクライムが、FUNではなくなってしまい、COMPが下りで使うことになっていた。 「テンちゃん号なら、みんなを抜ける場所だったのに!」と残念がる父ちゃん。 (コースの上からの景色。下の方に見えるのが、本部やパドック) (今回からは、爺が岳ラウンドのCOMPショートカット問題でコーナーごとに大きな番号が付きました。 コースマップを見てもどこのコーナーか一目で分かります!) (ショウゴが歩いているのがCOMPだけで使うガレの下り。 父ちゃん+テンちゃん号ならイケイケですが、ショウゴは苦手・・) 今回のFUNのコースは、難所が少なくなった他は、そんなに変わっているところもなく、 相変わらずの登りとクネクネクネしながらキャンバーになっている坂を下りる。 エンジンブレーキが使えない2サイクルには、苦しいコース。 (足のブレーキでは、繊細なブレーキングが出来ないんだもの!) ああ、こんな時にリヤハンドブレーキがあれば!! (ケンジ監督は、下りは軽い2サイクルの方が有利と言うが・・) FUNクラスは、クネクネ・キャンバー坂を延々と下っていくが、COMPクラスは、急斜面を一直線に下っていく。 途中からショウゴと分かれて別々に下見をしていた。 父ちゃんが、クネクネ坂の終わりの方に来た頃、ショウゴから電話があった。 「じぃさん、今オレの目の前を小熊が歩いて行った!」 へ? 「恐ろしいことが起きる!」という次男に「クマがいた!」という長男。 ついでに“ダップン父ちゃん”・・ 父ちゃん一家は、大丈夫だろうか? 「黒い犬でも見間違えたんじゃないの?」 大きさは、犬よりもちょっと大きいくらいだったが、手足がスゴイ太かった! あれは、間違いなくクマだ!」とショウゴが真剣に言う。 秋田県のニュースが頭をよぎった。 「小熊がいたってことは、母熊が近くにいるぞ。急いで降りてこい!」 朝イチの下見だったので、父ちゃんたち以外で下見をしている人は少ない。 しかし、これから多くの人がこの辺にも来るだろう。 急いで、ホシノさんに電話をして、この状況を伝えた。 しばらくするとショウゴがハァハァ言いながら走ってきた。 「ホントにクマだった?」 「ああ、クマだった。手足が太くて丸々していて可愛かった。 “クマのプーさん”が出来たのも分かるぞ!」とショウゴ。 見れば手から血が出ている。 「どうした?」 「急いで降りてきたら転んでしまった!」 さては、ビビりまくって慌てて逃げてきたな? 程なくして、スピーカーから「クマを見た人がいるので、下見を気をつけてやるように!」 とアナウンスされるのが聞こえてきた。 その後、スタッフがバイクでクマ笛を吹きながら走り去っていった。 今からは、スタッフのバイクも増えていくので、エンジン音でクマも逃げていくだろう。 クマに出会うなんてめったに経験できないこと。 今回の出来事が、レースに吉と出るのか凶と出るのか? (下見の後は、鈴蘭名物けいちゃん丼とカレーライスで昼食。美味しかったですよ!) (クマを見て、慌てて転んだショウゴの手) 下見を終えて、お昼を食べたらタカのお迎え。 今回は、明るいうちにタカと集合できたぞ。 三人で夕食を食べて、コンビニで明日の食料と今晩のデザートを買って、コースに帰る。 (いつもよりだいぶ早く来られたタカ。でも、お疲れモード?) (コンビニのデザートも美味しくなりました。レースに行くと何故か太って帰ってくる父ちゃん一家です・・) 【JNCC 第5戦】ニューマシンYZ125Xのデビューウィンを、小池田猛が阻止】(Responseより) 年に1度しか解放されない岐阜県の鈴蘭高原スキー場跡地を使った「ワイルドボア鈴蘭」は、 御岳などを望む景観の素晴らしさもあいまって非常に人気が高い。 ここまで頂上決戦は、小池田猛と斉木達也がわけあい2勝ずつ。 前戦に引き続きガレが多くテクニカルなラウンドである鈴蘭の勝負は、レース前から予想を二分す るものだった。 また、この鈴蘭では、かねてよりデビューする噂があったヤマハのYZ125Xが鈴木健二の手によって世界初レースの場に。 前々日に発表に なったばかりのニューマシンを一目見ようとする観客も。 スタートは斉木が、いつもどおりのロケットダッシュを決め、これに小池田が呼応す る形。 鈴木は集団に飲み込まれ、昨年のチャンピオン渡辺学は大きく出遅れて30番手前後といったところからの追い上げ。 1周目から熾烈なトップ争いが斉木、小池田の間で繰り広げられ、観客を沸かせた。 勢いのある斉木は、小池田にパスされてもリスクの伴うガレの下りで構わず猛チャージ、 この斉木のスピード につられて世界レベルの小池田ですら何度か転倒を喫したほどのハイレベルなチェイスが展開された。 これまでの4戦であれば、この二人のう ちどちらかがミスするか、ペースをさらに上げるかでレースが動いてきたが、 この第5戦では違った様相に。 斉木がクラッシュで順位を下げる中、順位を上げて きたのは鈴木。 特にアップダウンの多い鈴蘭で、マシンパワーで不利とされるYZ125Xがついには小池田をパスしたことは、 ちょっとした事件だと言える。 のちに「魅せるレースができたでしょう? でも、体はもう限界! 後半は全身攣って、走るだけで精一杯だったよ!」 と鈴木は興奮気味に語り、3時間にわた る長丁場をいちかばちかの賭けに出たと独白。 小池田も「まさかあんなに速いとは。このままではデビューウィンされてしまうと思いましたよ」と鈴木を評価。 結果的には、小池田がアメリカ仕込みの貫禄をみせて見事優勝。 渡辺が安定したレース運びで2位につけ、総合3位に鈴木といったリザルト。 アップダウンの激しいスキー場ベースのラウンドは続き、次回もほうのきスキー場での開催となる。 レース当日(6/12)は、今回も晴れ! 晴れなら絶対の自信を持っていたショウゴも今は昔・・。 九州と爺が岳を休んだので、ランキングも落ちる一方。 この鈴蘭で小熊パワーを見せつけられるのか? タカは、ホントに恐ろしいことを起こせるのか?? 父ちゃん+テンちゃん号に、朝は来るのか??? 父ちゃん一家は、どこに向かおうとしてるの????(byヒメマルさん) この鈴蘭とショウゴの相性は悪くない。 初めての鈴蘭では、給油(1時間半)までマエハシくんに2分近く差を付けてトップを独走。 しかし、それから雨が降り出して7位でゴール。 2回目の鈴蘭は、またしても3周目まで1位を独走。 COMP総合でも10位くらいを走っていた。(今のようなタイム差を計算していなかった時でも!) ショウゴが一番乗れていた頃だった。 しかし、3周目にパンク。 10分以上のタイムロスがありながら、最終的には5位だった。 そして、3回目の鈴蘭(昨年)。 父ちゃんは、KTM200EXCからFreeRide250に、 ショウゴは、CRF250RからKTM300EXCにバイクをチェンジして挑む。 結果は、父ちゃんが6位で、ショウゴが14位。 この後の二人の迷走は、ご存じの通り・・。 タカもバイクにほとんど乗れず、父ちゃん一家は沈みゆくばかり・・。 それでもやっぱりレースは楽しいぜ! 端から見れば、しょぼい一家だが、朝からウキウキ・ドキドキ、テンションもマックス!だぜ。 まずは、父ちゃんのFUNクラス。 今回もレディースのWAクラスと一緒のスタートだぞ。 すっかり、スタートに自信を持った父ちゃん。 その後ろには、遅れてきてしまって2列目スタートになったユカちゃんがいる。 「ユカちゃん、オレがスタート頑張るからすぐ後ろに付いてくれば、良い位置で第一コーナーに入れるで!」 「うん」と頷くユカちゃん。 信じるものは、救われる。 父ちゃんを信じれば、きっと良いことがあるぞ! 父ちゃんに付いてくるんだ!! 父ちゃんが、2列目のユカちゃんを導くぜ!!! いつも以上に気合いが入る父ちゃん。 そして、ホシノさんのフラッグと共にセルをシュルル・・。 一発でエンジンが掛かり、アクセルを開ける。 いける! 明らかにみんなよりも早くエンジンが掛かった! と思った瞬間、アクセルを開けすぎてウィリー。 ビックリしてアクセルを閉めれば、フロントが急に落ちて斜めに蛇行。 それでも、頑張って第1コーナーには、4位ぐらいで突っ込む。 「付いてきてるかユカちゃん?」 後で、聞いたところによると、ユカちゃんは、前でいきなりウィリーして蛇行している父ちゃんにビックリして 出遅れてしまったようだった。 ここでまた、新たな格言が生まれた。 「気をつけろ、オヤジの甘い言葉と暗い道・・」 (こんな光景も今年は、これが最後・・。タカが早くレースに復帰できると言いな~) (テンションマックスの父ちゃん!) スタートも頑張りましたよ(笑) (ケンジ監督+セロー号は、余裕のスタート?) (友の会のハシモトさんも良いスタート!) スタートこそウィリーしたり蛇行したりしたが、そこから父ちゃんは頑張った! 頑張った気がする・・。 やっぱり、長~い下りのキャンバーは苦手だったが、そこそこ乗れていた気がする・・ いつものように一周目にコースミスしたり、迷子になりかけたが、頑張った気がする・・。 でも、順位は、ずっと12台中の10~11位。 そして、迎えたラスト一周。 些細なワダチのコーナーでフロントをすくわれて右側に転倒。 すぐにバイクを起こしてアクセルを開けるが、前に進まない。 見れば、リアタイヤが空転している。 確かにちょっとした登りなのだが、なんでグリップしないの? 仕方がないので、バイクから降りてリヤタイヤを持ち上げてワダチから出す。 アクセルを開けるが、またまたリアタイヤが空転。 クラッチが焼けるイヤな臭いもしてきた。 明らかにおかしい? なぜ前に進まない。なぜリヤタイヤが空転する? 考え込む父ちゃん。 その間にもドンドン抜かれていく。 今度は、フロントタイヤを持ち上げて、ワダチから引きずり出す。 あれ? フロントがおかしい。ロックして動かない? 急いでフロントブレーキを握れば、すでにロック状態。 あ! 転倒したときにフロントブレーキが握られた状態になり、そのままハンドガードに引っかかってしまっていたんだ! ハンドガードにレバーの根元ががっちりと入り込んでしまい、なかなか外れない。 何とか、外してアクセルを開ければ、今までが嘘のように簡単にワダチを脱出。 これで、疲れ切ってしまい、またいつものようにミスを連発。 FAでの順位こそ変わらなかったが、総合では、ずいぶん落ちてしまった。 結局、FAクラス10位でゴール。 総合では、27位。 ライバルのハシモトさんは、FBクラス2位。総合でも7位。 ケンジ監督は、8位。ベストタイムでも1分ほど離される。 完敗だった。 スゴいのは、ユカちゃん。 WAクラス1位なのは当然としても、FUN総合でも5位の快挙! ベストラップも父ちゃんよりも1分近く速いじゃん!! クマさんパワーを貰うどころか、撃沈してしまった父ちゃん。 そして、いよいよ午後のCOMPクラス。 ショウゴは、クマさんパワーを貰うことが出来るのか? タカは、今年最後のレースでホントに“恐ろしいこと”を起こせるのか? (そこそこは、頑張った気がする?けど、順位はいつもの通り・・) (豪快にセローを操るケンジ監督)(すっかり雲の上の人になったハシモトさん) (今回もぶっちぎられたハシモトさんと実力発揮出来ず28位のトヨダさん) (FUNクラスが終われば、いよいよCOMPクラス) (今回のコースはこんな感じ・・) (気合い十分のショウゴと何かを起こそうとしている?タカ) 今回のCOMP-Aには、Team887のダイキが全日本モトクロスの合間を使って参戦。 ダイキと01ハヤシくんを中心にレースは進むだろうな。 そして、スタート。 ホシノさんのフラッグと共に飛び出したのはショウゴ! 第1コーナーをトップで抜けていく。 ガンバレ、ショウゴ! お前と鈴蘭は、相性が良いはずだ!! 2列目スタートのタカは、砂煙の中、どこにいるのか分からない。 今年最後のレースで、何かを起こせよ! (トップで第1コーナーに突っ込むショウゴ!) (COMP-Aクラスのスタートシーン) |